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深川市議会 令和4年第2回定例会 2022年6月17日

小1プロブレム

2022年6月17日、深川市議会の一般質問で、大前昭代議員が「小1プロブレム」について質問し、教育部長 荒井幸治が答弁しました。

質問者
大前昭代 議員
答弁者
教育部長 荒井幸治

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 5番 大前昭代

通告に従って一般質問させていただきます。最初に、小1プロブレムについて伺います。小1プロブレムという言葉は、あまり耳にしないかもしれませんが、実は小1プロブレムと言われる小1問題に悩む保護者は年々増えていると言われています。小1プロブレムは、新しい環境へのギャップや戸惑いから起こる幼稚園・保育園から小学校への移り変わりの中で起こる様々なトラブルで、小学1年生だけではなく、その後の子供たちの成長や人格にも大きな影響を及ぼす可能性があると言われているもので、決して楽観視できない問題だと思いました。小1プロブレムが特に問題視されるようになったのは1990年代半ば頃からで、小1プロブレムは家庭のしつけに原因があると捉えている方々も少なくないようです。しかし、小1プロブレムは、保育施設と小学校との環境の変化になじめないこと、ギャップの大きさが根源にあり、さらに様々な要因が重なって起こると理解しなければならないようです。文部科学省も「幼児期の教育(幼稚園、保育所、認定こども園における教育)と児童期の教育(小学校における教育)は、それぞれの段階における役割と責任を果たすとともに、子供の発達や学びの連続性を保障するため、両者の教育が円滑に接続し、教育の連続性・一貫性を確保し、子供に対して体系的な教育が組織的に行われるようにすることは極めて重要である」と幼児期の教育と小学校教育の円滑な接続の在り方に関する調査研究協力者会議で報告しています。では、なぜ保育園・幼稚園から小学校へ進学したときの環境の変化になじめないのかを調べているうちに、保育園や幼稚園では5領域、健康・人間関係・環境・言葉・表現の教育が中心で、小学校では学習指導要領に沿った授業となり、授業では児童全員が同じように前を向き、45分間座って授業を受けることになります。このように保育園・幼稚園と小学校とでは、学校での過ごし方がまるで違うので、子供たちは戸惑いを感じ、なじめなくなることがあるということでした。小1プロブレムは、小学校側だけの問題ではなく、小学1年生のときだけの問題でもありません。勉強のスタートラインである小学1年生から学校の授業でつまずいてしまえば、その後の学習に影響してしまうことは簡単に想像できますし、なかなか学校に行けない状況、小1プロブレムが長く続くと、学力低下も懸念されます。しかしながら、文部科学省の幼児教育実態調査によると、小学校への接続を見通した教育課程の編成・実施が行われている実践結果を踏まえ、さらによいものとなるよう検討が行われていると回答した幼稚園・保育園は、2014年調査で21.5%にとどまっていました。子供たちの就学を見据えて、保育施設から少しずつ子供たちの自立する力を養い、就学に向けて慣らしていくことは大切であり、そのためには幼児期にふさわしい日々の保育を充実させていくこと、そして小学校や家庭などと協力して環境を整えていくことが大切であると思われますし、何よりそのことによって、子供たちの不安を軽減し、安心感や自信を持って学校生活を送れることにつながるのではないかと考えます。小1プロブレムが叫ばれ始めた原因として、社会の変化も関係しているようで、例えば少子化で兄弟が少ないことやゲーム機などの普及で群れて遊ぶことが少なくなっていることなど、コミュニケーションを取る機会が減少したことも、小1プロブレムに影響を与えているようです。小1プロブレムが起きている一つの指標として、文部科学省の調査があります。いずれも2014年から2018年の調査ですが、加害児童数が2014年623人から2018年3,335人に、いじめ件数が2014年2万313件から2018年7万6,860件に、不登校児が2014年1,225人から2018年2,296人に年々増えています。このようないじめや不登校は、子供たちが小学校生活になかなか適応することができていない結果として表れていると言われています。この結果を見ても、小学校で問題となっている事柄は、入学した初めにつまずくことなく、スムーズに学校生活になじむことができたなら防ぐことができたかもしれないということではないでしょうか。文部科学省の幼児期の教育と小学校教育の接続についての、幼稚園教育要領における接続の記述に特に留意する事項として、幼稚園教育と小学校教育との円滑な接続のため、幼児と児童の交流の機会を設けたり、小学校の教師との意見交換や合同の研究の機会を設けたりするなど、連携を図るようにすることとありましたが、保育園・幼稚園での小1プロブレム対策はまだ確立されているわけではなく、対策が不十分な可能性もあるという記事も読みました。ここで質問の1点目ですが、小1問題解消に向け、昨年、文部科学省は小学校入学時の学習態度や学力の差をなくそうと、5歳児向けの共通教育プログラムを作成する方針を決め、中央教育審議会で検討を始め、本年度からモデル事業をスタートし、効果的な教育活動をプログラムとしてまとめ、2023年以降の全国普及を図るという新聞記事を見ました。小1問題、小1プロブレムも、このように新たに名前を変え、新プログラムとして動き出しているようですが、小1プロブレムへの考えを伺います。質問の2点目、1990年半ば頃から長く問題視されてきた小1プロブレムに対する具体的な取組とその結果及び今後の課題や改善点、また保護者との連携についても伺います。

答弁 教育部長 荒井幸治(教育部長は2023年3月まで)

小1プロブレムにつきまして、2点の質問をいただきましたので、お答えさせていただきます。初めに、1点目の小1プロブレムへの考えについてでございます。小1プロブレムは、質問にありましたとおり、小学校入学後、保育施設と小学校の環境の変化になじめないなどにより生じる様々なトラブルのことで、幼児期の教育から小学校教育への移行につきましては、学習指導要領において、円滑な接続が重要であり、複数教科を統合する合科的・関連的な指導の工夫を進め、指導の効果を一層高める必要があると示されておりまして、児童の発達の段階や特性を踏まえて、小学1年生と2年生の2学年間を見通した学習活動となりますスタートカリキュラムを設定することにより対応してきておりますが、本市におきましても、入学後に環境の変化になじめないとか、席に長時間座っていられないといった児童はおりますので、小1プロブレムへの対策は重要であると考えております。このことから、幼稚園や保育所と小学校との連携を取る幼保小連携に取り組んでいるところでございまして、2点目の具体的な取組などについてになりますけれども、小学校入学前の取組としましては、園児が小学校を訪問し、入学前に校内を見学したり、小学校の教員が幼稚園や保育所を訪問し、園児の様子を見たりするほか、入学説明会の際には保護者が説明を受けている間に、就学前児童は在校生と絵を描いたり、ゲームをしたりして交流を図っております。また、入学後には、1年生に限ったことではございませんが、友達関係や学習のことなどを聞き取る児童との個人面談を実施するほか、保護者とも学校での様子や家庭での過ごし方などを話し合う個別面談などを実施しているところであります。これらの取組により、入学当初は学校や在校生との関わりに不安を感じ、腹痛を訴えたり、緊張するなど、学校になじめない児童が、これらの取組と時間の経過によりまして、在校生と話せるようになったり、学校の施設環境や学習規律に慣れていくことで、徐々に腹痛が減ったり、緊張が解けてリラックスするなど、学校生活になじんでいくようになっております。今後も、学校内から幼保小連携の取組が広がっておりますので、引き続き小学校と幼稚園や保育所、保護者との連携を深めるなど、入学後の児童が新しい環境や人間関係に慣れ、楽しい学校生活が送れるよう取り組んでまいりたいと考えております。

出典:深川市議会 令和4年第2回定例会 2022年6月17日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる