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深川市議会 平成30年第2回定例会 2018年6月20日

種子法廃止と種苗法の改正

2018年6月20日、深川市議会の一般質問で、佐々木一夫議員が「種子法廃止と種苗法の改正」について質問し、市長 山下貴史が答弁しました。

質問者
佐々木一夫 議員
答弁者
市長 山下貴史

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 6番 佐々木一夫

続いて、種苗法について。またもや、この政権はこっそりと今度は種苗法の改定を行いました。また、今回もほとんどのメディアは報じておりません。2点目の質問でございます。改定点は、第21条の育成権者の効力が及ばない範囲の縮小、実態は施行規則の改定ですが、農家の自家採種を禁じる対象農産物の拡大と、罰則範囲の強化ですが、そもそも日本が1998年に締結した1991年UPOV条約、「植物の新品種の保護に関する国際条約」に問題大ありなのですが、この改定による深川市農家への影響と深川市の見解について伺います。3点目、自民・公明政権が進める農業関係法、さきの種子法廃止・奨励品種制度の廃止農水次官通知、農業競争力強化支援法は、主要農作物(米・麦・大豆)の日本の公共知見の外資・民間への譲渡であり、それ以外の農作物については、先ほど言いました特に1991年、世界で問題になっているUPOV条約は、逆に既に日本に流通する種子の9割を握る外資、民間農業資本の知的財産権の保護強化である。今回の種苗法改定もその流れにあり、農林水産省は既に種苗会社、しかも主に外国資本に独占的に種苗を利用できる権利・育成者権を保護し、農家の種苗の自家増殖を原則禁止する方向での検討に入った。これは農業新聞からなのですが、要するに日本の知見は外資に提供し、外資の知見は保護強化するという二律背反を行っています。これに対する深川市の見解を伺います。

答弁 市長 山下貴史(市長は2022年12月まで)

ただいまの種子法廃止と種苗法の改正についてのお尋ねにお答えします。最初に、種子法廃止に関連しまして、都道府県の条例等の制定状況についてというお尋ねであります。現在、私たちが把握している範囲内で申し上げますと、新潟県、兵庫県、埼玉県の3県は、条例を制定して、これまでの業務をしっかり継続するという措置をとっておられるようであります。そして、条例ではありませんが、要綱・要領を定めて、これを行おうとする都道府県として、愛知県、宮城県、我が北海道がこれに当たるわけでございます。他方で、これも報道で把握する範囲内の話ですが、大阪府、奈良県、和歌山県の3府県につきましては、水稲の種子生産に関する審査でありますとか、証明業務といったものを都道府県みずから行うのではなくて、その業務を関連団体に移行してやってもらう方針で臨むといったところも出ているようでございます。残念ながら、その他の府県の動向については、現在のところ把握できておりません。そして、2点目に、種苗法施行規則の改正に伴う深川市への影響とその見解というお尋ねでありました。議員も言われましたけれども、種苗法につきましては、新品種の保護のための品種登録に関する制度、それから品種登録いたしました育成者の権利・利益を保護する制度、仕組みを定めたものでございますが、こうした制度の中で、農業者には一定の要件のもと、収穫物の一部を次期の作付用の種苗として使用する自家採種というか、自家増殖が認められているところでございます。しかしながら、これも議員も少し触れられましたが、近年、国においては、自家増殖を認める範囲を縮小し、結局は育成者権の効力が及ぶ対象植物を拡大するといった方針をとっておられるようでございます。実際のところ、植物の種類ごとの実態など、十分勘案した上で、また生産現場での混乱が限定的なものから自家増殖を禁止する種類を、法の施行規則の改正によって、順次その範囲を拡大する種類を追加するという措置が行われてきているところであります。そして、今回、ことし3月、種苗法の施行規則の改正が行われまして、その中で新たに新規植物を中心に70種類程度が自家増殖禁止対象として追加されたということでございます。そのことに伴う本市農業への影響についてでありますが、本市において、自家増殖されている作物の一つとして、ニンニクなどがありますが、関係者に聞いたところ、それらについては今回追加された品目には入っておりませんことから、今のところ本市の農家への影響といったものは特段ないものと考えているところでございます。そして、3点目の種子法廃止等と種苗法改正、UPOV条約にかかわる動きについての本市の見解についてのお尋ねであります。主要農産物種子法が廃止されましたが、その廃止する法律の成立と前後して、昨年8月に施行されました農業競争力強化支援法の第8条第4項において、独立行政法人の試験研究機関及び都道府県が有する種苗の生産に関する知見の民間業者への提供の促進が規定されております。他方で、この法案が国会審議される過程で付されました附帯決議の中では、そういったことに伴いすぐれた日本国内の品種が国外に流出するといったことにならないように、知的財産の保護をしっかり図ることという政府に注文をつける決議も行われているところでございます。率直なところ、私たちとしても、そうした優良品種が海外に流出するといった事態が生じないように、しっかり国には対応してもらいたいと強く願っているところであります。他方、UPOV条約について、これは繰り返しになりますが、新しく育成された植物品種の権利を締約国が共通の基本原則に従って保護を行っていくための制度でありまして、これを受けております種苗法においても、新たに植物品種を育成した者が国に品種登録することによりまして、知的財産権の一つであります育成者権というものが得られると定めているものでございます。このような一般的に知的財産の保護を図るといったことにつきましては、一定の正しい方向というか、望ましい方向という見方もできるかと思います。今回の種苗法施行規則の改正の動きといったことにつきましても、そうした知的財産権の保護を強化するといった方向に沿った施策と言えるものと考えているところでございまして、UPOV条約や種苗法は、そういう意味で開発者の権利保護を図る方向性ということでございますので、制度そのものは重要なものと考えているところでございます。ただし、議員も心配されておりました運用実態はどのようなものになっていくのかといったことについては、心配な面もあろうかと思いますので、我々としても、しっかり運用の実態については情報収集に努めてまいりたいと考えているところであります。

再質問 6番 佐々木一夫

再質問させていただきます。市長がおっしゃるのはわかりますけれども、私どもがここで問題にしているのは、多分わかってくださったと思うのですが、種子法やなんかにおいて、日本が持っている知的財産権は放棄し、でも実際その辺のいっぱい種を売っている民間種子会社、ほとんどが外国資本です。それらの権利を拡大するUPOV条約です。同時に、今、日本の農家が種苗を増産する権利はどんどんと制限していく、そういう体制に入っていく。先ほど質問の中で言いましたよね。農業新聞にそう書いてありますよと、その検討に入った。そういった動き。あなたは権利拡大が云々と言いますが、それはあくまでも種苗会社の権利やなんかであって、決して農業者の利益ではない。農業者の利益は、むしろこれから規制されていく。そういったことについて、本当にその程度の認識でいいのでしようか。それから、国際的な云々ということ、そこで問題になっているということを私は先ほどの質問の中で言いましたけれども、1991年UPOV条約は、南米でも大問題になっていますし、その結果、ブラジルなんかでも新たな法律をつくっているのです。そういった危険なものがあるという認識はお持ちでしょうか。

答弁 市長 山下貴史(市長は2022年12月まで)

知的財産権をしっかり守り合うというのは、国際社会の望ましい方向性だということでございまして、UPOV条約にかかわる話につきましても、卑近な例ですけれども、さきの冬季オリンピックでカーリング女子の「もぐもぐタイム」というのがあって、イチゴを食べたら大変おいしかったという話が伝わっておりますが、韓国のイチゴの品種も、実は日本の関係者が開発した品種であったといったことも報じられております。そういう意味では、国全体の利益をしっかり図っていくという観点から、こういう知的財産権を守り合う仕組みを強化するというのは、方向性としては私は間違っていないと思います。それと、議員が再三言われるように、国際的な強力な独占資本に支配されたりするといったことになれば、国の利益が大いに損なわれると思いますので、そういったことにならないように、実際どういうふうになっていくのか、しっかりウオッチしていきたいと考えております。

出典:深川市議会 平成30年第2回定例会 2018年6月20日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる