みんなの議会

深川市議会 平成30年第1回定例会 2018年3月6日

総合診療医

2018年3月6日、深川市議会の一般質問で、松本雅祐議員が「総合診療医」について質問し、市立病院事務部長 吉田博昭が答弁しました。

質問者
松本雅祐 議員
答弁者
市立病院事務部長 吉田博昭

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 3番 松本雅祐

通告に従いまして一般質問を行います。まず最初に、総合診療医についてお伺いします。社会の高齢化につれて、厚生労働省は、団塊の世代が全て75歳以上になる2025年に、在宅医療を利用する患者数は、現在の1.5倍超えの100万人になると推計し、同時に慢性疾患を複数持つような高齢者が相当数に上ると言われております。多くの人は長寿となり、高齢になるにつれて複数の疾病に罹患し、そして慢性疾患と長くつき合うことになります。最近のデータでは、1人当たりの疾患数は65歳未満で2.3個の病気とつき合い、65歳以上では4.6個の病気とつき合います。また、1人当たり受診診療科数も、65歳未満で2.5の診療科に、65歳以上では4.3の診療科と多くなっており、複数の診療科の受診を余儀なくされることがわかります。加えて、認知症や精神的な問題を抱えた方や虚弱な方も多くなり、高齢の方が体の不調を感じたときに、どの診療科を受診するか判断できないことも多くなると思います。高齢化が進む地方では、可能な限り住みなれた地域で、自宅で、自分らしく最後まで暮らせることを望んでいる方も多く、地域包括ケアシステムの構築も重要であります。ですから、患者を幅広い視点で総合的に見ることができる総合診療医は、これからの在宅医療の分野でも、地域包括ケアシステムの分野でも、ますます重要になってまいります。将来、総合診療医師と看護師と介護支援員が一つのグループになって在宅医療を行うことも可能になるのではないでしょうか。お伺いします。1点目、本市の高齢化や在宅医療に対応するための地域包括ケアシステムの構築の中にあって、現在、市立病院が提供している訪問看護の実態と今後の考え方についてお聞かせください。2点目、日本では長らく総合診療医を規定する身分はありませんでした。近年の高齢化による医療の需要の変化などを受け、厚生労働省は、本年度から総合診療専門医の教育を初め、新専門医制度をスタートさせることになりました。本年、深川市立病院でも総合診療医の研究を始めるとお聞きしましたが、具体的な内容をお聞かせください。3点目、私は総合診療医について、二度、一般質問で取り上げさせていただきました。今後、総合診療医の必要性はますます高まっていくと考えております。改めて、総合診療医の必要性をどのように考えているのかお聞かせください。

答弁 市立病院事務部長 吉田博昭(市立病院事務部長は2022年3月まで)

総合診療医について、3点質問いただきましたので、順次お答え申し上げます。1点目の市立病院の訪問看護の実態と在宅医療に対する考えについてであります。初めに、訪問看護の実態でございますが、平成27年10月に開設しました訪問看護ステーションみのりは、北空知1市4町をサービスエリアとして4人の訪問看護師が自宅などを訪問し、在宅ケアを提供しながら、当事者の自立援助や療養生活の支援を行っているところであります。この間の利用実績について、開設から1年経過後の平成28年10月1カ月間の利用状況と、開設から2年経過後の29年10月1カ月間の利用状況を比較して申し上げますと、実利用者数は、28年10月は36人、29年10月では1.2倍の43人となっており、延べ訪問件数は174件であったものが1.3倍の230件、1日平均訪問件数は8.7件から1.25倍の11件、事業収益は141万円から1.28倍の181万円となっているところでございます。その後、訪問件数など月によって若干増減がありますが、おおむねただいま申し上げました昨年10月の利用状況でこの間推移しているところであります。なお、1市4町の利用割合ですが、深川市が約7割、4町では約3割となっております。次に、在宅医療に対する考えについてでありますが、地域住民の皆様が、病気や障がいがあっても住みなれた場所や自宅で自分らしく生活を送るためには、訪問看護のみならず、議員ご案内のとおり、医師を初めとする他職種が連携した在宅医療の提供が必要であり、訪問診療体制の充実も求められるところですが、市立病院の現状の医師数では、訪問診療体制の充実を図るといったことは困難であり、1市4町ともこの圏域に必要となる訪問診療体制について十分協議を行う中において、当院としての役割を果たすべく、必要な医師の確保などに努めてまいる所存でございます。次に、2点目の市立病院で始まる総合診療医の研修の具体的な内容についてお答え申し上げます。当院では、新専門医制度における総合診療専門医を養成するために、平成31年度より総合診療専門研修プログラムの基幹病院となるべく、必要な諸準備を開始するところでございます。総合診療専門医の資格を取得するためには、初期臨床研修終了後に、総合診療専門研修プログラムに沿って3年以上の研修を行う必要がございますが、道内の医療機関におきましても、旭川医科大学病院を初め、27の医療機関が平成30年度より新たに総合診療専門医の育成に取り組むところでございます。研修の具体的な内容ですが、総合診療専門研修プログラムは、総合診療という特殊性から、研修プログラムを主に運用する基幹病院と、複数に及ぶ連携医療機関との協力体制を基盤として構成するものであり、最低五つの分野に及ぶ研修が必要になります。その概要を申し上げますと、一つには診療所あるいは中小病院において、外来診療、訪問診療、地域包括ケアの研修を行う総合診療専門研修Ⅰ、二つには、総合診療部門を有する病院において、救急診療、病棟診療などの研修を行う総合診療専門研修Ⅱ、三つには、内科専門研修認定医療機関での内科研修、四つには、小児科の指導医がいる医療機関での小児科研修、五つには救急科専門医指定施設等の医療機関での救急科研修であり、全ての研修を終えるためには最短でも3年を要するもので、これらの研修実施が可能な医療機関と連携した研修内容を組み立てる必要があるものです。また、プログラムを主に運用する基幹病院の認定を受けるためには、研修プログラムを整備することに加え、研修医を指導する総合診療専門研修特任指導医及びプログラム統括責任者が必要になりますが、これら指導医などの資格は、当院常勤医師に取得いただくこととしております。最後に、3点目の総合診療医の必要性についてお答え申し上げます。総合診療医は、地域によって異なるニーズに的確に対応できる地域を見る医師としての視点を備えていることから、高齢化や少子化などにより医療ニーズが大きく変化するこの北空知圏域において、その時々に求められる医療ニーズに的確に対応するためには、領域別の専門医や他職種の方々と同様に、総合診療専門医もこの地域の医療を守る重要かつ意義ある存在になるものと認識しているところでございます。また、総合診療専門医は、研修プログラムにおいて内科や小児科、あるいは救急科といった領域別の研修も行っておりますので、医師が不足する当院において、領域別の診療に当たっていただくなどといったことも期待するところでございます。なお、当院で現在、初期臨床研修中の医師1人が、当院が策定する研修プログラムにより総合診療専門医の取得を目指すという志を持っており、引き続き本年4月からは常勤医師としての入職が内定しております。最短で4年後には、当院の専門研修プログラムによる第1号の総合診療専門医が輩出できるものと考えておりますし、この医師にとどまることなく、当院の専門研修プログラムの専攻医が継続することを期待しているところでございます。いずれにしましても、総合診療専門医の必要性にあっては、議員ご案内のとおりと認識しており、圏域における限りある医師や医療・介護関係者とともに、地域の医療や介護を守る大変重要な存在と位置づけ、総合診療専門医の養成、確保に努めてまいりたいと考えているところでございます。

出典:深川市議会 平成30年第1回定例会 2018年3月6日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる