深川市議会 平成29年第4回定例会 2017年12月8日
深川産米輸出実証事業
2017年12月8日、深川市議会の一般質問で、小田雅一議員が「深川産米輸出実証事業」について質問し、市長 山下貴史が答弁しました。
- 質問者
- 小田雅一 議員
- 答弁者
- 市長 山下貴史
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 12番 小田雅一
ことし1年を振り返ると、国内外でさまざまな出来事が起こりました。国外においては、北朝鮮による中距離弾道ミサイル発射によって北海道上空を通過したことが挙げられます。1回目は8月29日、さらには9月15日の午前6時57分ごろ、弾道ミサイル1発が太平洋に向けて発射されました。日本政府は、北朝鮮からのミサイルが北海道上空を通過し、襟裳岬東方の太平洋上に落下したと発表し、発射直後に全国瞬時警報システム、いわゆるJアラートで国民に情報を伝え、避難を呼びかけました。早朝に突然、緊急速報メールが鳴り響き、何が起きたのかと、私たち家族も居間に集まり慌ててテレビを見ると、もう既に襟裳沖を通過しており、安堵したところでありました。そして、11月29日、午前3時18分ごろ、再びミサイルが発射され、これからの展開に大きな不安を感じたところであります。また、国内に目を向けますと、7月に起きた九州北部豪雨であります。消防庁によると、福岡県で34人、大分県日田市で3人の計37人の方が亡くなられて、また福岡県朝倉市で4人の方が今なお行方不明となっております。一方、住宅被害においては、福岡県と大分県の合計で、全壊が288棟、半壊は1,079棟にも及び、多くの方が避難所生活を余儀なくされているところであり、被災者の皆様にお見舞い申し上げるとともに、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。今回の災害の最大の要因は、梅雨前線の停滞と台風の影響をもって、長時間にわたり大量の雨が降り続いたことと言われております。福岡県朝倉市では、24時間の降雨量が545.5ミリに達するなど、平年の7月1カ月分の雨量の約1.5倍となり、これまでの記録を200ミリ以上も上回る集中豪雨が発生し、さらに追い打ちをかけたのが大規模な土砂崩れによる大量の流木でありました。これが被害を拡大させた大きな要因であると言われております。深川市においても、昨年、石狩川の氾濫によって甚大な被害が発生したところであり、災害はいつどこで発生するかわかりません。早目の避難の重要性と地域住民と自治体との間で地域の情報を共有することが大切であり、防災マップを通して確認しておくことが大切と言えます。深川市においても、各町内会における自主防災組織の立ち上げを支援するとともに、住民の防災意識を高める取り組みを今後とも積極的に後押しすべきと言えます。それでは、通告に従い一般質問を行います。初めに、深川産米輸出実証事業について伺います。今、政府において、農林水産大臣のもと、米海外市場拡大戦略プロジェクトを立ち上げ、今後、米の消費量が毎年約8万トン減少していく中において、食料自給率の向上と米農家の所得向上を図っていくためには、海外市場に積極的に進出し、米の輸出量を飛躍的に拡大していくことを喫緊の課題としており、その輸出目標を平成31年に向け600億円としていくものであります。これまでも山下市長の施政方針の中において、海外における深川産米の販路拡大に向けた思いを述べられておりますが、私も思いは同じであります。昨年、JAきたそらちと深川市がともに行動し、ASEAN諸国における深川産米の販路開拓に向けた調査をしてこられ、その中で、日本産米の購入が富裕層を中心に広がりを見せている状況が確認されてきております。深川市の近年の米の生産量も安定し、平成23年以降、冷害によって減収するような年はなく、本年の水稲においても作況指数103という結果に終わり、昨年は腹白米による品質の低下はありましたが、本年は品質もよく、11月20日現在、深川市内の出荷量は48万4,769俵であり、低たんぱく米比率も約64%となり、近年にない良好な結果となっております。出荷米の概算金においても例年より高く、農業所得の増加につながるものと考えます。しかし、平成30年からは、米の直接支払交付金の7,500円は廃止となり、さらには減反政策の廃止、政府が行ってきた米の数量配分も廃止されるなど、米政策の大きな見直しがされようとしております。農業者としては大きな不安を抱いております。国が主食米の管理から撤退することによって、自由に米の作付がされれば、米価格に大きな影響を与えかねないところであります。政府は、米の需給見通しなどを生産者に提供し、農協は、それをもとに水稲の作付けを計画していくようになるとは思いますが、全国の主食米の需給バランスがどのように変わっていくかが不透明であり、価格においても、どのくらいの水準に落ちつくのか、見通せない状況であります。しかしながら、深川市は、全国でも有数の米主産地であり、深川マイナリーなどの施設も整備されており、商社など実需からも高い評価をいただいております。今後、さらに高品質で安全な米の生産に農業者個々が努力することによって、深川産米を全国に向けて力強く販売できるものと考えます。一方で、このような状況は、全国の米主産地でも同じであると言えます。深川産米の安定した販売環境を構築する上でも、国内での販売でとどまらず、海外に向けて販売する環境を整えていくことが米主産地として重要なことと考えます。そこで、1点目でありますが、今回の深川産米輸出実証事業を行うに当たり、国内での米輸出の状況と、本事業を実施するに当たっての考え方について伺います。2点目でありますが、事業の具体的な取り組み内容について伺います。3点目ですが、深川産米を輸出するとなると、精米して輸出を行うこととなります。今後の深川産米の販路拡大を考えたときに、産地精米での体制づくりが重要と言えます。深川市としてのお考えを伺います。4点目ですが、深川産米輸出実証事業において現地調査を行うと思いますが、どのようなまとめ方をするのか、また、今後の深川市としてのかかわり方について伺います。
答弁 市長 山下貴史(市長は2022年12月まで)
ただいまの深川産米輸出実証事業についてのお尋ねにお答えいたします。まず、1点目の国内での米輸出状況と、それから深川産米輸出実証事業の考え方についてという点のお尋ねであります。国内からの米の輸出状況についてでありますが、これは財務省の貿易統計によりますと、政府による食料援助を除いた商業用の米の輸出数量につきましては、平成28年において、香港、シンガポール、台湾などを主な輸出先として、全体で9,986トンが輸出されているということでございます。この数字は、5年前の平成23年が2,129トンでありましたので、約4.7倍と大きく伸びている状況となっております。一方で、国内に目を向けますと、これは議員もるる説明ありましたが、国内の主食用の米の需要量は年々減少しておりまして、また少子高齢化の進行といったこと、さらには、人口の減少といったことも加わりまして、長期的には、国内の食料市場というものは、残念ながら縮小されていく見通しとなっているわけでございます。そこで、やはり、本市の水田農業の持続的な発展のためには、国内市場のみならず、海外の有望な食料市場への進出ということが必要になってくるものと考えております。このようなことから、本市では、市とJAきたそらちで構成する実行委員会を設置いたしまして、これも指摘がありましたが、昨年10月に、人口の増加や経済発展の著しい東南アジア、具体的にはマレーシアとベトナムでありますが、これを対象としてマーケティング調査を行ったところでございます。その結果、深川産米の東南アジア市場への輸出の可能性はあるという認識で、私どもとJAきたそらちは一致したところであります。このことを受けて、本年度においては、深川産米を実際に輸出しまして、輸出に係る諸問題を検証するということを目的として、深川産米輸出実証事業を実施することといたしたものでございます。これが1点目の考え方です。次に、2点目の深川産米輸出実証事業の具体的な取り組み内容についてでありますが、今回は、昨年の調査対象国の一つでありますベトナムを対象国として選定いたしまして、今月中旬に、本年産の深川産米ななつぼしを精米にいたしまして、約10トンを民間の輸出事業者を通じてベトナムに輸出することといたしております。こうして輸出したお米は、年末ごろにベトナムに到着することとなっておりまして、そのうちホーチミン市内において、小売店でのテスト販売、それから日本食レストランへの業務用販売を行うこととしております。小売店でのテスト販売につきましては、ホーチミン市内にある日本のイオンの系列であります、イオン3店舗において、来年1月上旬から1カ月程度、それぞれ今回は1キロ袋にした精米90袋を棚に陳列いたしまして販売を行うとともに、このうち1店舗において、2日間の試食PRを実施するということとしております。また、今回輸出する米の販売先などを対象に、販売状況やその評価、今後の販売の可能性などについて、しっかり情報を収集するため、来年1月下旬に、実行委員会を構成する本市とJAきたそらちの担当者がホーチミン市に参りまして、現地調査を実施するということにいたしているものであります。これが2点目の具体的な輸出事業の中身であります。次に、3点目の深川産米の販路拡大に向けた産地精米という面での体制づくりに対する考え方についてのお尋ねであります。これは、先ほど申し上げた財務省の貿易統計によりますと、日本から輸出されたお米は、そのほとんどが精米での取引ということとなっているようであります。これは、輸出先において精米し、袋詰めするといった施設を保有する業者が、現時点ではごく一部に限られておりまして、結局、産地側で精米をしたお米を供給するといったことが求められているということのあらわれだと理解いたしております。このため、今後は本市におきましても、輸出量がどの程度の伸びが見込まれるのかをよく見きわめながら、産地側として、中長期的に具体的な精米輸出体制をどのように整備していくことが必要なのか、よく検討してまいりたいと思っておりまして、このことは大変重要な課題だと認識いたしております。それから、最後の4点目であります。深川産米輸出実証事業の調査結果の取りまとめ、そして、今後の深川市のこの問題についてのかかわり方についてのお尋ねであります。今回の事業の調査結果の取りまとめにつきましては、この実行委員会におきまして、ベトナム輸出に関する国内外における各種手続関係、それから輸出先での深川産米の評価、売れ行き状況や評判などについて、しっかり整理いたしますとともに、その概要を市内の農業団体や商業団体、金融機関などを構成員として、本市の農産物やその加工品の輸出に向けた取り組みを推進することを目的に組織いたしました農産物等海外販路開拓推進協議会に報告し、ここでさらに議論していただきたいと考えているところでございます。また、今後、深川市の米輸出に関するかかわり方についてでありますが、議員も触れられましたように、現在、国において、米輸出の飛躍的な拡大に向けて、戦略的に輸出に取り組む輸出業者、輸出産地、そして輸出ターゲット国を特定して、これらが連携して個別具体的な取り組みを強力に後押しするという、いわゆる米海外市場拡大戦略プロジェクトというものを推進しているところであります。このプロジェクトにおいて、JAきたそらちも輸出産地として手を挙げておりまして、米の輸出拡大に向けた取り組みを積極的に推進するということが農業においてはきちんとされているわけでございます。このため、今後、JAきたそらち、輸出業者との連携により、深川産米の輸出の取り組みが強力に推進されていくことを我々としても期待いたしておりますが、深川市として、この先、深川産米の輸出の一層の拡大、そして定着といったことに向けまして、市が担うべき役割もまだまだあろうかと思っておりますので、それらについて積極的に果たしていかなければならないと考えているところでございます。