深川市議会 平成29年第2回定例会 2017年6月16日
納内診療所
2017年6月16日、深川市議会の一般質問で、松本雅祐議員が「納内診療所」について質問し、市長 山下貴史が答弁しました。
- 質問者
- 松本雅祐 議員
- 答弁者
- 市長 山下貴史
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 3番 松本雅祐
続きまして、4点目、納内診療所についてお伺いします。「納内診療所は、深川市の地域医療を考えたとき、医療資源に乏しい地域での医療を提供する重要な役割を担うものであり、地域住民の健やかな暮らしを支えるため、安心・安定した医療を提供する施設として、建設が必要である」、この言葉は納内診療所を新しく建てかえる必要性を市が発表したものであります。建設計画は、平成28年10月に始まり、本年6月は実施設計の最終月となり、9月からは診療所の建設工事に着工し、30年には新しい診療所ができ上がる予定でありました。しかし、本年、その納内診療所は、運営主体の深川市と医療業務を受託する納内診療所の院長の間で経営のあり方をめぐり、考え方、意見の食い違いなどから、新年度の契約が結ばれないまま、今に至っております。4月以降の医療行為は、管理責任が曖昧なままの状態で、院長は実費で医療行為を行っておりました。納内診療所のように、地域医療の使命はますます大きくなってまいります。過疎化が進む地域では、診療所は地域の住民に安心を与え、医療を施す場所として、また時には患者さん同士の対話の場所として、お互いに励まし合いながら時間を過ごす大切な場所でもあります。なのに、その大切な診療所は、6月19日、院長が診療所から退去する状況になってしまいました。地域住民の不安、嘆き、失望は、はかり知れません。納内診療所はこれからどうなるのか、多くの地域住民が、患者さんが戸惑っております。このような悲しい結果になぜなったのか、原因は何なのか、そして今後どうしていくのかお伺いします。1点目、原因の一つが、2016年度の診療所の1,280万円の収支不足であります。どうして赤字になったのか。平成26年から28年の収支決算と、この間の深川市が納内診療所にどのような対策をとられたのかお聞かせください。その上で、1,280万円の赤字相当額についての考え方と、今後どのように処理するのかお聞かせください。2点目、本市として、院長や地域の方との信頼関係をどのように築いてきたのでしょうか。私は、日ごろからしっかりコミュニケーションを図り、事あるごとに対話を重ねていたら、このような最悪な状態にはならなかったのではないかと思います。契約の内容、協議確認事項について、院長側は内容が変わったと市を批判しておりますが、実際契約内容、協議確認事項のどの部分で双方の意見が食い違ったのか、そして内容が変わったのかお聞かせください。3点目、今回のことで一番困っておられるのは、納内診療所に通院している患者さんであります。また、納内地域の方々であります。送迎バスを使って通院していた方々、訪問診療を受けていた方など、今後どう対応されるのか。また、納内地域の方は、納内診療所が閉鎖されれば、これから深川市内の病院へ行かなくてはなりません。交通費等の負担がふえることになります。このようなことも含め、今後の診療体制についてお聞かせください。
答弁 市長 山下貴史(市長は2022年12月まで)
納内診療所について、3点の質問がありましたので、順次お答えいたしますが、その前に現在の状況について少し触れさせていただきます。今、議員のご指摘にもありますように、納内診療所の運営に関しまして、本市と委託医師であります大坂医師との間で考え方に大きな乖離が生じてしまいましたことから、平成29年度の納内診療所の委託契約について、両者間で3月末までに合意に至ることができませんでした。しかし、4月以降も何とか契約締結に向けまして、それができるということを前提にいろいろ委託条件、あるいは期間等の協議を継続してまいったところでございます。しかしながら、5月22日になりまして、医師の代理人弁護士から、平成29年度の委託契約については締結しない、そして6月末で撤退するという意向が最終的に示されました。本市といたしましても、これ以上の協議は困難と判断し、医師に契約の意思がないということであれば、診療所の開設者である市といたしまして、大坂医師のそこでの診療行為に責任を負うことはできないので、診療行為は速やかに停止し、診療所も速やかに明け渡していただくように医師の代理人弁護士に5月30日に通知いたし、その後、6月9日には医師の代理人弁護士から、6月19日に診療所及び医師住宅を明け渡す旨の連絡が来ているところでございます。これが要約した現状でございます。ともあれ、地域住民の皆様方を初め、また議員各位にも、突然このような事態になってしまいまして、多大なご心配、ご迷惑をかけておりますことにつきましては、まことに申しわけなく存じている次第でございます。そう申し上げました上で、質問にお答えさせていただきます。質問の1点目、納内診療所の平成26年から28年までの収支決算とこの間の対策についてというお尋ねでございます。初めに、平成26年の収支状況について申し上げますが、大坂医師はこの26年10月から診療を開始しておられます。暦年で所得計算するということでございますが、10月から12月までの3カ月間の医業収入ということで報告いただいている診療報酬が1,420万円、その他の収入が110万円、この中には、市からの施設維持管理費88万円が含まれているわけでございますが、収入合計で1,530万円、一方で、総務費、医業費などの支出合計が2,130万円となっておりまして、この収支不足額は約600万円となっていたところでございます。このため、市からは収入補償見込額ということで、仮払いをいたしておりました600万円、すなわち年間2,400万円という合意でございますので、一月にいたしますと200万円掛ける3カ月ということで、この仮払いした600万円に加えまして、収支不足額ということで提示がございました600万円を補填するということで、1,200万円を平成26年にはお支払いしております。続いて、平成27年の収支状況は、まず医業収入、診療報酬でありますが、これが6,540万円、これのほかにその他の収入ということで580万円、この中には、市からの施設維持管理費354万円などが含まれております。6,540万円とその他の収入580万円、合計7,120万円、そして支出合計のほうが7,680万円となってございまして、その収支不足は560万円ということになっております。そういった事情から、市からは平成27年、収入補償見込額として仮払いいたしておりました2,400万円に加えて、収支不足額ということで提示がありました560万円、合わせて2,960万円をお支払いしているところでございます。そして、結局まだ合意に至っておりませんが、平成28年分の収支状況は、医業収入が6,570万円という報告でございます。6,570万円に加えて、その他の収入ということで1,260万円、額は申しませんが、この中には市からの維持管理施設費が入ってございます。この6,570万円と1,260万円の合計収入7,830万円、これに対して支出合計額が、届けいただいた資料によれば9,110万円となっておりまして、その収支不足額は約1,280万円ということになっていたわけでございます。これに対して、市からは収入補償見込額ということで仮払いしておりました2,400万円は、既にお支払いしてございます。収支不足額の金額につきまして、提出いただいた医師本人に対して、報告いただいた支出項目、金額だけが示されていたことから、そこにどのような実質的な支出項目が含まれているのか、それが診療所での診療行為にどのようにかかわる内容であるのかということにつきまして確認させてもらいたいということで、いろいろ資料の提供なり、説明なりをお願いしていたところでございますが、なかなかそれが十分にいただけないという状況でございました。したがいまして、医師からは1,280万円の補填を求めるということでございましたが、額について中身をもう少し精査させていただかなければならないということで、額の確定ができていない状況で今日に至っているわけでございます。仮に医師の請求どおりの金額ということになりました場合は、これは議員のお尋ねでありますが、当然、前年度の予算にも今年度の当初予算にも計上しておりませんので、前年もそうだったわけでありますが、いつかの時点で補正予算を議会に計上して、議決いただいて、お支払いすることになるものでございます。平成28年について、少しくどくなりますが、収入補償見込額の設定額である2,400万円、それから収入不足に対する補填額、合わせますと三千数百万円ということになります。これがずっと平成26年、27年、28年ということで仮に支払われれば、そういう金額になるということでございます。そして、今申し上げましたのは、所得に対する所得関係の支出でございます。これ以外の支出として、平成26年から28年までの3年間に、再々申し上げましたが、まず診療所の管理に要する維持管理の経費として、3年間で1,020万円支出いたしております。これには施設の維持管理のほかに、送迎用の車両の購入助成といった金額も含まれているものでございます。それから診療所及び医師の仮住まいをしていただいたときの住宅改修費ということで、合わせまして800万円が支出されております。それから、3番目に診療所の医療機器の購入費ということで、これらは合計しまして約2,180万円、そして4番目に、納内の医師住宅が大変古くなったということもあり、新しい医師住宅を整備いたしましたが、この金額が3,140万円、その他修繕などということで、もろもろかかった経費として1,120万円が支出されております。ということで、大坂医師へ直接支払った額、平成26年、27年、28年の額が約8,170万円、これに対し今るる申し上げた診療所等に係るその他の経費として合計約7,240万円支払いをしておりますので、28年度までに合計で約1億5,410万円が支出されている状況でございます。2点目に、市と診療所の信頼関係の構築などについてお尋ねがございました。この点につきましては、大坂医師が診療業務を開始されました当初、いろいろ本人もおなれになっていないだろうといったこともあり、市と大坂医師と納内地域の代表のような方の3者で必要な都度、再々いろいろと直接協議、相談を行っておりました。そういうことで意思疎通は図られてきたわけでございますが、平成27年ごろから大坂医師より、診療以外の業務に時間をとられるということが大変煩わしい、医療に専念したいといった旨の申し出がありまして、その後は先方の希望で、決算収支については札幌在住の税理士、それから、契約関係については東京の弁護士、そして診療所の運営に関しては栗山におられるコンサルタントということで、それぞれその人と協議を行うというふうになりました。さらに、平成28年10月、大坂医師が委任しておられる東京の弁護士に協議の窓口を一本化する。これは我々からすると一方的な通告だったわけでありますが、以降、一切の協議について医師本人に連絡することができず、弁護士を通じての協議しか行えないという状況になったところでございます。そして、ことしの3月2日には、大坂医師の代理人であります弁護士から、数年以内に撤退を考えており、診療所新設の大変大きな前提となる問題であった医療法人化はしないという通告がありました。また、市が求めておりました所得税の青色申告決算書の経費明細書類の提出でありますとか、その説明、ご案内だと思いますが、青色申告書の決算というのは、項目ごとに金額が出ているだけなのです。何が入っているのか全くわからない。そういった決算書の明細などを見せてもらいたい、提出いただきたいといったことをお願いしていたのですが、それに対する協力もいただけないという状況と相なりまして、まことに残念ながら、行政と医師との立場の違いがあり、接点を見出すことができない極めて困難な状況になった次第でございます。市といたしましては、大坂医師の着任から一貫して、同医師が経営しやすいようにあらゆる場面で配慮に努めてきたところであります。例えば医師住宅の建設の際にも、本人の意向を本当に何度も何度も確認する中で、最大限気持ちよく住んでいただこうということもあり配慮し、実際のところ6カ月間で40回以上協議を重ね、希望に沿った間取りや環境整備にするなど、何とか医師との間で良好な信頼関係が築けるように対応してまいったわけでありますが、それが報いられず、結果的に医師の撤退というか、長期の委託経営ということには至らなかったということで、大変残念に思っているところでございます。それから、3点目、今後の診療所における診療体制につきましては、先ほども申し上げましたが、大坂医師側から6月19日に診療所と住宅を明け渡すという通知を受けておりますが、その後は、当面の間、診療所を休診にせざるを得ない状況になるものと考えております。このため市といたしましては、今後、診療所の後任の医師、または診療を引き受けていただく医療法人の確保に向けまして、地域の皆さんともしっかり連携を図らせてもらいながら、最大限の努力をしてまいりたいと考えております。しかしながら、医療環境の現状などを踏まえますと、そう簡単に新しい医師が見つかるかどうかは、少し自信が持てない状況であることもつけ加えておきたいと思っております。一方、地域の患者の皆さんやそのご家族、そしてそれ以外の地域の皆様方に大変大きな迷惑、ご心配をおかけすることになりますので、市といたしましては、地域の皆様方の声をよくよくお聞きして、丁寧に健康、あるいは医療に関する相談をお受けする体制を整えて、できる限りの対応に努めてまいりたいと考えております。また、診療所をこれまで受診されていた患者の皆様につきましては、市立病院はもとより、市内の病院へ紹介状がない場合でも、薬剤情報、あるいは処方されている薬剤を持参することで、簡単に受診できるように、深川医師会に協力を既にお願いしているところでございます。さらに、歴代納内診療所の受託医師が診療所として送迎のサービスを提供しておりました更進、吉住、それから菊丘地区に在住の患者の皆様方に対しましては、現在、直接どのような体調でおられるのかなどの聞き取りを全員に対して行っているところでありまして、早急に必要となる対応を検討して、実施に移してまいりたいと考えているところでございます。いずれにしましても、本市では今後、この先、とり得る対策を早急に講じまして、地域の皆様方に安心して必要な医療を受けていただけるような体制の確保に、精いっぱい努めてまいりたいと考えております。
再質問 3番 松本雅祐
再質問させていただきます。まず、今、報告があったように、本市としても院長先生には多大なお金をかけて応援してまいりました。このような結果になったことは本当に残念でございますが、その中で1点確認させていただきます。平成26年には600万円の収支不足、27年には560万円の収支不足、しかしこれは支払われた。今回、28年の1,280万円は、金額も大きいのですが、支払われないということでは、26年、27年は明快な支出があって、28年は、金額は示されているけれども、例えばどこどこに幾ら払った、領収書があるない、そういうことが提示されないから支払えないということでよろしいでしょうか。それと、もう1点、最後の納内診療所に対してのことでございますが、私の中では、納内に住んでいる方が、納内に診療所がなくなったので、これから深川市内に行かなくてはいけない。その分、バスとか、汽車代の負担が大きくなります。その辺の対策についてはどう考えているかお聞かせください。
答弁 市長 山下貴史(市長は2022年12月まで)
平成26年、27年の補填金の支出につきましても、実際のところ議員がおっしゃるように、私たちとしてはいろいろと教えてもらいたいということで折衝させてもらいましたが、きちんとした説明なり、資料は最後まで出てこなかったものもございます。しかし、平成26年、27年は、医師が納内で診療を始められて、まだそう間がない時期でございます。この先、2年、3年とたっていけば、いろいろと経験も積まれ、必要な経費の見積もり方なども熟知されていくものと期待いたしまして、26年、27年については、確実な数字の押さえということになっていないものもありますが、それは支出をさせていただきました。しかし、平成27年は丸1年やっていただいて、いろいろ経験も積まれてきて、経費の積算の中身ももう少しよく説明いただける状況にあるものと考えまして、また、額もふえておりましたので、中身について教えていただこうということだったのであります。先ほども少し申し上げましたが、青色申告決算書は本当に紙だけであり、修繕費123万円、消耗品費626万円、外注工賃579万円などなど、項目と金額だけになっているので、その中身を少し確認させてもらいたいということで、これは無理なお願いではなかったはずでありますが、そこに十分な応答が得られなかった、まことに残念に思っている次第でございます。それから、2点目、納内診療所で診療が受けられなくなる人について、市内に来る場合の通院の足などについて配慮すべきではないかというご趣旨かと思います。そういったこともしっかり踏まえて、とるべき対策を検討し、実行していきたいと考えております。