深川市議会 平成29年第1回定例会 2017年3月6日
子供のいじめ対策
2017年3月6日、深川市議会の一般質問で、太田幸一議員が「子供のいじめ対策」について質問し、教育長 平山泰樹が答弁しました。
- 質問者
- 太田幸一 議員
- 答弁者
- 教育長 平山泰樹
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 10番 太田幸一
それでは2問目にいきます。教育問題、子供の「いじめ」が全国で多発しているが、「他山の石」として深川市の対応についてお伺いしたいと思います。残念ながら全国的には子供のいじめがなくならず、学校においては、特に法律の改正による強化策にもかかわらず、問題意識の希薄等、人権の重さが余りにも軽視されている現状と言わざるを得ません。国の調査でも、子供の6人に1人がいじめを受け、さらに悲しいことには、ひとり親家庭では10人中6人に及ぶ子供の被害が報告されています。マスコミにも登場しているように、本来、周りが温かく包まなければならない弱い立場の子供たちを追い込む状態は、教育以前の問題として、大人たちが相当の基本を習得しなければならないところに来ているのではないかと思うものです。本来、未来ある子供の命を大人の世界が奪ってはならないということであります。4点伺います。一つ、東日本大震災の福島県から神奈川県横浜市の祖母を頼り避難した子供がいじめを受けたとされる事案について、学校、教育委員会それぞれの対応及び所見と、他山の石としてどのように捉えているか。二つ、市内小中高の最近のいじめの調査結果と傾向について。三つ目、学校現場から教育委員会への報告の実態と対応について。四つ目、教育にかかわる大人に対する人権教育、思いやり教育、犯罪に陥らないための教育等、これらの実態はいかに。
答弁 教育長 平山泰樹(教育長は2017年3月まで)
子供のいじめ対策についてお答えいたします。初めに、横浜市の事案についてですけれども、東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響で、福島県から横浜市に自主避難した中学校1年生の男子生徒が、小学生時代から避難者であることを理由にいじめを受けていたというもので、昨年、いじめ防止対策推進法における、いわゆる重大事態として調査が行われたものであります。本事案は、初期のいじめ発生から時間がかなり経過しており、いじめを受けた児童が長期にわたり不登校になった後に調査が行われたものであることから、関係者の記憶等の正確さなど、いじめの事実認定そのものに難しさがあったとされています。調査を行った第三者委員会、横浜市いじめ問題専門委員会の報告書から幾つか問題点を拾いますと、まず学校としては、学校内で組織的コミュニケーションが円滑に行われていなかったことが挙げられます。また、教育委員会の対応の問題点としては、学校と保護者を積極的に仲介する動きが見られなかったこと、スクールソーシャルワーカーなどの専門職の機能が十分に活用されていなかったこと、さらに、教育委員会内で情報を共有するシステムが機能していなかったなどが挙げられております。事故から読み取れるのは、いじめはその兆候をいち早く把握し、迅速に対応することが必要であり、また、外部人材の活用を図ること、そして、学校と教育委員会、さらに関係機関が適時情報交換を行い、常に連携を図っておくことが重要であることです。本市では、横浜市のような重大事態は発生しておりませんけれども、今後とも、いじめ防止対策基本方針や各学校のいじめ防止対策方針に基づき、未然防止・早期発見に努め、さらに、北空知地域いじめ問題対策専門家会議と連携して、適切な対応に努めてまいります。次に、2点目についてお答えいたします。いじめの把握のためのアンケート調査につきましては、いじめの問題への対応状況の調査として、小学校及び中学校については市教育委員会が、高校については北海道教育委員会が年2回、定期的に実施しております。初めに、本市の小学校及び中学校の調査の概要ですが、いじめの問題への対応状況の調査における平成28年度の市内の小中学校のいじめの認知件数は37件で、前年に比べ20件、117.6%の増加となっております。また、この認知件数は、同様の調査が行われました平成25年度から徐々に件数が増加しておりまして、4年間の調査では本年度が最も多い認知件数となっております。その理由は、平成25年にいじめ防止対策推進法が施行され、徐々にいじめに対する認知度が上がってきたためと推測されております。調査結果について、かいつまんで申し上げますけれども、いじめと認知された37件については、全て解消されております。しかし、新たないじめが発生していないか、いじめられた児童生徒へのフォローを含め、解消後も注意深く見守っているところであります。いじめの発見のきっかけについては、アンケート調査が34件、保護者からの連絡が3件となっておりまして、アンケートがいじめ発見における有効な手段の一つであることが示されております。いじめの態様は、「冷やかしやからかい、悪口やおどし文句、嫌なことを言われる」が26件と最も多く、続いて「仲間外れ、集団により無視をされる」が8件、「軽くぶつかられたり、遊ぶふりをしてたたかれたり、蹴られたりする」が8件と報告されており、その内容は多岐にわたっております。認知したいじめについては、被害者への対応をまずは担任や他の教職員が行い、被害者を支えながら、一方でいじめる側に対する指導についても組織的に行うよう努め、保護者との情報共有についても配慮しているところであります。また、高等学校についても同様の調査を行っておりますが、札幌市立学校を除く道内全ての公立高等学校260校において、認知したいじめの件数は434件であります。そのうち、いじめが解消した件数は396件ですけれども、解消に向けて継続支援中及び取り組み中の件数が38件となっているところであります。なお、空知管内の高等学校の状況につきましては、空知教育局では、管内の高等学校数が少ないため、件数を公表した場合、高等学校が特定される場合が想定されるため、管内の数値は公表できないと連絡をいただいております。次に、3点目についてお答え申し上げます。学校から教育委員会への定期的な報告といたしましては、先ほどアンケート調査について申し上げましたけれども、それとは別に、いじめの問題が発生している場合には、まず学校において学校全体の問題として情報を共有し、いじめの対応、解消に努めるとともに、教育委員会への報告を受けているところであります。その場合のいじめの対応についてでありますけれども、いじめられていると思われる児童生徒に対しましては、学級担任などが聞き取り等により事実確認を行い、学校としていじめと認定した場合には、いじめの解消を図る中、いじめた児童生徒に対しての指導と、保護者、そして教育委員会への報告などを行い、いじめられた児童生徒に対しましては、継続的に面談し、教育委員会と連携しながら、心のケアを行っているところでございます。いじめの問題については、今後も学校のみで解決することは難しい場合もあり、学校においていじめを把握した場合には、速やかに教育委員会に報告をしていただき、学校と教育委員会は相互の連絡・報告を密にしながら、いじめの状況等についてきめ細やかな状況把握を行い、迅速で適切な対応に努めるとともに、必要に応じて関係機関と連携・協力を図ってまいります。4点目についてお答えいたします。まず、いじめの定義ですけれども、児童生徒に対し、当該児童生徒が在籍する学校に在籍している等当該児童生徒と一定の人的関係のある他の児童生徒が行う心理的または物理的な影響を与える行為であって、当該行為の対象となった児童生徒が心身の苦痛を感じているものと定められておりまして、いじめの定義の中におきましては、児童生徒間の行為が想定されているところであります。しかし、中には、教職員など教育にかかわる大人の不用意な言動や行動によって、児童生徒が心理的または物理的な影響を与えられることもありますが、それらは体罰と関連が深いものと認識しているところであります。学校においては、教育者みずからが人権教育、思いやり教育について、児童生徒に教育・指導する立場であることから、教育・指導内容について十分理解し、実践していくことが大切であります。いじめの問題については、児童生徒のみならず、教職員等も含めた学校全体の問題として認識し、児童生徒相互、また児童生徒と教職員間相互においても、人間関係の質の向上と対人行動のよりよいあり方を日ごろから考えるとともに、信頼関係を築く中で対応していくことが重要であると考えているところであります。