深川市議会 平成28年第4回定例会 2016年12月9日
農家経済全般
2016年12月9日、深川市議会の一般質問で、辻本智議員が「農家経済全般」について質問し、市長 山下貴史が答弁しました。
- 質問者
- 辻本智 議員
- 答弁者
- 市長 山下貴史
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 11番 辻本智
ただいまより通告に従い一般質問を行いますが、あらかじめ通告内容の割愛がございますので、その点について発言いたします。3番目の深川市地域防災計画についての(3)「要支援者」名簿の取り扱いについて及び(4)福祉避難所との連携についてを割愛いたします。それでは、通告に従い一般質問を行います。最初に、農家経済全般に関しましてお伺いいたします。1点目は、本年度の農業生産と販売状況についてです。定例会初日、山下市長の一般行政報告でも述べられておりますが、本年は夏場の高温多雨といった北海道らしからぬ気候変動の中にあって、米を主とした農業生産物の量と品質に重大な影響がありました。そこで、改めまして、米、ソバなど主要な農産物の収穫量と品質等の特徴について、昨年との比較でどうであったのかお聞かせいただきたいのと、あわせまして農産物価格など販売状況についてもお聞かせください。2点目、産地交付金に関連してお聞きいたします。地域内の水田において、主食用米以外での麦、大豆等の生産性向上の取り組みを推進し、あるいは地域特性に応じたソバなど、地域振興作物の作付支援として、産地交付金制度があります。国から交付される産地交付金の活用には、地域農業再生協議会、これは生産者の代表とともにJAきたそらちなどの生産者団体と合わせて、行政として深川市も構成団体となっておりますが、この地域農業再生協議会において話し合いが行われ、春先の早い段階で作物ごとの交付単価、金額が決定されております。ところが、本年に限っては、基礎となる国からの交付金が秋の段階で一方的に減額となったと仄聞しております。農業者の皆さんは、春先に個々の経営の基本となる営農計画を策定いたします。その中においては、1年間の収入と、それに見合う支出、当然そこには機械の更新でありますとか、農地の取得といった投資が含まれます。秋の収穫に関しては、今ほど述べさせていただきましたが、自然の影響というリスクもありますし、個々の農産物販売価格は変動いたします。そういった環境にあるわけですから、農業経営にとって、国からの交付金制度が年末の収支を見通せる安定した財源と言うべきものであります。本年度、産地交付金が変更となった経緯とその対応、農家経済への影響見通しについてお答えください。3点目、深川市水田農業ビジョンについてお聞きいたします。深川市農業の主要農作物である米を基幹とする水田農業のあり方の基本フレームとも言うべき現行の水田農業ビジョンは、平成26年に策定され、28年が目標年となっています。ビジョン内の目標に対する到達度を評価することは、本市の農業政策を検証する上において有効なものであると考えます。また、平成30年度からは、米の直接支払交付金の廃止が決定されており、米を取り巻く農業施策の転換期という状況を考えるならば、現行水田農業ビジョンの検証は、今後の本市の農業課題を正確に捉えるという観点からも大きな意味を持つものであると言えます。市としての考えをお聞かせください。4点目、今の話とも深く関連いたしますが、米の新たな需給調整基本方針に関連した行政としての対応についてお聞きいたします。平成30年から米の作付面積の配分からは国が手を引く。その上で、米の作付目標等を推進する主体、あるいは責任を生産者団体が担うといった政策転換が予定されております。このことに関連しましては、農業者ばかりではなく、消費者団体など、多くの国民からも心配・不安の声が寄せられておりますし、9月の第3回定例会にあっては、深川市議会としての意見書も出させていただいております。最近の新聞報道によりますと、国のかかわり方を整理することとあわせて、行政が地域の農業再生協議会に参画し、各産地の自主的な需給調整の実効性を確保する、このような基本方針を農林水産省が示しているとのことであります。また、北海道においては、現行の生産数量目標にかわるものとして、北海道独自の生産の目安を設ける考えであることを知事も表明されております。そこで、お聞きいたしますが、行政も入っての需給調整の実効性となりますと、深川市としても、国や北海道が発信する米をめぐる需給動向、作付動向といった情報提供など、地域農業再生協議会での役割が強く求められてくると考えられます。また、当然のことではありますが、山下市長も1日目の鶴岡議員の一般質問にお答えになっておられるように、今まで以上に産地間競争が激しくなっていくことも想定されるところであり、これまでと同様にJAきたそらちなど生産者団体との情報共有が必要になるものと考えるところであります。新たな需給調整の見直しに関しては、市内の農業生産者の間にも大きな不安が生じていることから、深川市としても、地域農業再生協議会の構成団体としての立場から必要な準備を進めていく点での山下市長のお考えをお聞きいたします。
答弁 市長 山下貴史(市長は2022年12月まで)
農家経済全般についての質問にお答えいたします。1点目の本年度の農業生産と販売状況についてお答え申し上げます。まず、米につきましては、12月2日公表の国の農林水産統計によりますと、北空知では、繰り返しになりますが、作況指数が102、「やや良」とされておりますが、JAきたそらちからお聞きしているところによりますと、ことしは白未熟粒の発生が多いために、歩どまりにも影響が生じ、対前年比では85%程度の出荷量になる見込みであると伺っているところでございます。ただ、全国的に需給が引き締まっておりますことから、米価は一定程度上昇しておりますが、生産者の収入については、出荷量が減少となっておりますことから、昨年に比べると多少減少する見通しとなっていると認識しているところでございます。それから、ソバにつきましては、これもJAきたそらちからお聞きしているところによると、台風の影響などによりまして、単収が対前年比85%程度でありまして、品質も1等の割合で昨年より11ポイント程度低下しているということ、加えまして全国的に昨年の生産されたソバの在庫がある中で、価格も1割程度低下しているために、昨年に比べますと、ソバに係る収入は減少になるものと伺っているところであります。一方、秋まきの小麦につきましては、収穫量は対前年比で95%程度のようでありますが、ことしの小麦は、品質がよくて、出荷量の全量が1等麦となったということで、1等麦が1割程度だった去年に比べますと、品代、国からの交付金ともに増加するということでありますので、収入は増加となっていると伺っているところであります。ざっくり三つについて申し上げました。これが1点目の生産状況と販売状況についてのお答えとさせていただきます。次に、2点目、産地交付金の配分内容とその影響についてという点であります。議員の質問の中にも触れられておりましたけれども、平成28年度の産地交付金につきましては、国から北海道への配分時において、これまでは一括して配分が行われておりましたものが、ことしは2回に分けて配分するとされまして、その2回に分けたうちの1回目の配分ということでは、前年度に比べまして、当初配分の8割程度を配分する、残り2割は留保するということになったようであります。2回目に配分されるものについては、各都道府県における戦略作物の生産性向上やブランド化に向けた産地づくりの取り組みを評価した上で、それを踏まえて配分が行われると言われていたところでありますが、実際には、聞くところによると、全国的に飼料用米の作付が予想以上に増加したために、それに振り向ける交付金の財源として、産地交付金2割分、留保分を飼料用米の助成に振り向ける措置を政府においてとったがゆえに、予定されていた2回目の配分が全国的に行われなくなったと我々としては承知しているところでございます。そして、このことに対応するために、国はというか、農林水産省はと言ってもいいと思いますが、今年度の2次補正予算において、そういうふうに減額となることとなった分を含め、産地交付金と同じ名称では要求できなかったのだと思いますが、同様に水田活用の直接支払交付金ということで、特別交付金というものを補正予算に計上して措置をしたということでございます。その特別交付金の国から北海道への配分額が、産地交付金で2回目に配分される額と同じであれば、何の問題もなかったのだろうと思いますが、2回目に配分されると見込んでおりました額よりも大きく下回る額しか配分されないことになりました。なおかつ、特別交付金の使い道も、高収益作物に限定するとされていたものでありましたことから、北海道としては、各地域の農業再生協議会への配分に当たりまして、もともと予定されていた産地交付金と補正で措置された特別交付金の合計額、各農業再生協議会に配分する合計額が前年度に配られた配分額との比率で同じ割合となるように、つまり同じ割合で変化する、減少するという一定の同じ割合となるように調整する方針がとられまして、配分額は、結局全ての地域において前年度当初に比べて9割程度、正確には89.2%分の金額が交付されることになったようでございます。これを受けまして、深川市地域農業再生協議会では、当初設定しておりました各メニューの支援単価を一律に減額する措置をとったということでございまして、このことによりまして、何をつくったかという転作の状況などにより、それぞれ個別の経営ごとに多少差はありますけれども、トータルとして、総額が減少になっている分、農家収入は、地域全体としても、また個々の経営にとっても、少なからずマイナスの影響はあったものと受けとめておりまして、大変残念な事態であると認識いたしているところであります。次に、3点目、深川市水田農業ビジョンの評価についてという点であります。これは議員も触れられたわけでありますが、深川市水田農業ビジョンは、国の米政策改革大綱に基づく水田農業構造改革対策を実施するために、深川市水田農業推進協議会が平成16年度に初めて策定したビジョンということでありますが、その後、国の対策、これはいろいろ変わるわけですが、その対策に応じて策定を繰り返してまいりまして、今現在のビジョンというものは、深川市地域農業再生協議会が26年度に策定したものであります。現行のビジョンの目標年度は平成28年度とされており、ことしで一応目標年度は終わることになりますので、本年度までのさまざまな実績をもとに、今後、深川市地域農業再生協議会において、しっかり内容の検証を適切に行い、その結果を協議会の各構成員が共有いたしまして、それぞれの構成員の取り組みに反映させていくことが必要かつ重要であると考えておりますので、市としても、しっかり役割をその中で果たしていきたいと考えているところであります。最後に、4点目の新たな需給調整基本方針に向けた行政対応についての点であります。平成25年に政府が策定いたしました農林水産業・地域の活力創造プランに基づきまして進められております米政策改革によりまして、議員も詳しく言及されましたけれども、30年産米以降、国は一つには、それまでの行政による生産数量目標の配分は行わない、それから手を引くかわりに、全国ベースでの需給見通しの情報を適切に発信する。それから、国として、需要実績や販売進捗・在庫などの情報を産地別に細かく提供する。そして、飼料用米に限らないわけでありますが、転作として作付されるものに対するインセンティブは引き続き付与するという政策に方向転換することになったわけでございまして、これはみんなが周知している部分であります。そうした政府の方向転換を受けまして、都道府県段階や地域段階の各協議会において、作物ごとの作付ビジョンを策定して、適宜、非主食用米や小麦、大豆、地域作物等の作付を誘導していく方向性をとっていく。そして、現場段階の生産者や集荷業者は、国の情報や協議会の作付ビジョンなどを踏まえて、しっかり経営判断を行い、また販売戦略を立て、生産販売がしっかり自分の責任において行われるようになるといった全体の生産体制のイメージを国全体として示したのが、国の考え方というか、政策であります。その中で実際に北海道では、ことし4月に「北海道こめ政策改革対応検討会議」という組織を設置いたしまして、現在、ここで農家所得の確保や北海道米の安定供給を目的とした生産の目安の設定を盛り込んだ、北海道における平成30年産米以降の米政策への対応に係る基本的な考え方をしっかり取りまとめるために検討しているということでございます。我々が聞いているところでは、今月、つまりことしのうちに開催予定の北海道農業再生協議会には、もちろん道やJA中央会、ホクレン、市長会、町村会など、関係する団体がみんな網羅されている協議会でありますが、北海道農業再生協議会におきまして、今申し上げたような道が検討しているものがそこにかかり、了承が得られた上で、決定、公表される予定であるとのことです。そこで、本市といたしましては、こうした年内にも示されるとされている北海道の基本的な考え方を踏まえまして、平成30年産以降におきましても、農家所得の確保や深川産米の安定的な生産供給が図られるように、行政として、市として、果たすべき役割について、北海道や農業団体等ともしっかり連携しながら、今後、慎重に検討を行い、適切な対応を図ってまいりたいと考えております。その中で、当然ながら、これまでも積み重ねてまいりました本市の稲作経営の安定に向けて進めてきた生産振興や販売拡大、担い手の確保・育成などの各般にわたる施策について、引き続き鋭意推進していくことに努めたいと考えているところでございます。また最後にあわせて、議員も言われましたけれども、本市としても、引き続きこの先、国や道が新たな展開の中でいろいろ具体的に米等の農業施策について、必要な措置や政策の内容、検討はさらに進んでいくだろうと思われますので、そうした検討状況について、しっかり注意深くフォローしまして、そこで得られた情報などについては、JAきたそらちとお互いに情報交換、情報共有しながら、生産者に対しても必要に応じて適時適切に情報提供、あるいは周知をやってまいりたいと考えているところでございます。