深川市議会 平成26年第4回定例会 2014年12月3日
市民の生活水環境
2014年12月3日、深川市議会の一般質問で、辻本智議員が「市民の生活水環境」について質問し、建設水道部長 堀川正樹が答弁しました。
- 質問者
- 辻本智 議員
- 答弁者
- 建設水道部長 堀川正樹
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 3番 辻本智
次に移ります。市民の生活用水、いわゆる水環境についてお聞きいたします。深川市は、その地名の由来を、アイヌ先住民族の口承言語に求めるとき、改めまして、人と水との深い結びつき、そしてその水の恵みを日々の糧とした先人の知恵の豊かさを考えさせられるところであります。そこで本題でありますが、昭和32年施行の水道法を持ち出すまでもなく、安全で安心な水の安定供給は国及び地方自治体の責務であろうと思います。現状において、深川市民がそれぞれの地域においてどのような形で生活水にアクセスしているのかを明らかにすることは、行政として、公衆衛生上の安全・安定した水環境・生活環境を提供するためにも、この現状把握というのはぜひとも必要なことと考えますので、お聞きいたしたいと思います。1点目、深川市内の上水道給水区域の概要についてお示しいただきたいのと、あわせまして、給水区域の線引きはどのような経緯によるものなのかについてお聞かせください。2点目、給水区域外について、現状での状況把握と、そうした地域に住んでおられる住民の方々に対する行政としての生活水供給の基本的な考え方についてお伺いいたします。まず、給水区域外における生活用水は、住民が必要とする水準に照らして果たして十分なものとなり得ているのか、大変気になるところであります。市内全域を見れば、水量も豊富で、維持管理についても、安定した中で水の供給が行われている集団もあるかとは思いますが、例えば多度志地区のように市の中心部から離れた山間地域においては、場所にもよるわけですが、もともとわずかな地下水脈を個人で利用しているか、または集団にあってもせいぜい二、三戸程度の規模で、それも山の木の伐採等で周囲の環境が変わり安定した水量が得られない、あるいは大雨または渇水期には水質に非常に不安を覚える、そういった声が出ております。同様の訴えは、ことしの地区別町内会長会議でも出されましたので、市理事者の皆さんも十分おわかりいただいているとは思いますが、やはり世代が変わりますと健康に対する知識は向上しますし、若い後継者を中心に安全な水の供給を要望する声が強く出されることとなっております。私もそうした要望は至極当然のことと考えております。何よりも水は生活の基盤です。せっかく若い世代が地域に根をおろして家庭を持ち、地域の将来を支えようと考えているときに、生活の水が壁になって頓挫する、そのようなことがあってはならないと考えます。市の広域水道がすぐに整えられれば問題はないわけですが、今回の町内会長会議での所管からの答弁は、現状においては水道管の新設は難しい、このように答えておられます。公営企業会計において、利用が想定される家の張りつきぐあいと本管の延長距離、それに伴う工事費をはじき出して費用対効果を持ち出されますと、地元としては「そうですか」とならざるを得ませんが、はっきり申し上げまして、「ではわかりました」とはならないわけであります。問題は、最初に私が申し上げましたが、水道法の基本理念、つまり憲法第25条にある国民の生活、生命、財産の基本的な考え方であります。健康で文化的な生活を全ての国民が送る、その最低限の保障をどうするかという、その問題だろうと思います。そういった視点に立ってお聞きいたしますが、まず、地域あるいは世帯ごと個々の水道施設利用状況について、給水区域外においてどのような形で行政は把握されておられますか。また、そうした地域に居住されている市民の方から安定した水の供給を求める要望が出された場合の行政としての基本的な考え方をお示し願いたいと思います。3点目、今の質問とも関連いたしますが、給水区域外に居住されておられる方々が生活に利用している自家用水の安全性については、どのような状況にあるのか、大変気になるところであります。山の自然水であればエキノコックスの心配も当然あるのだろうと思いますし、地下水の利用であっても、場所によってはかなり金気の強いところもあるように聞いております。広域水道であれば、水道事業関連の法律で衛生基準を満たしているのだろうと思いますが、そうではなくて、行政の側の都合でやむなく自家用の水道を利用されている方々の飲用水の水質について、そのことについて、年間を通しての一般家庭飲用水水質検査の状況についてどのようになっているのか、お示し願いたいと思います。4点目、深川市自家用水道施設費等助成金交付条例に関連してお聞きいたします。具体例で申し上げます。この条例において、助成の対象要件として、第3条第1項には利用戸数が5戸以上、また逆に、助成の対象としない要件に試験的な工事費、これは第4条で定めております。試験的な工事費は助成の対象としないという要件がございます。これらは平成8年に一部改定されておりますが、地域の現状に見合ったものなのでしょうか。現在、農村部においては高齢化と過疎化が急速に進行しております。以前は農家戸数もある程度まとまっておりましたが、最近では、地域にもよりますが、水脈の場所やその周囲にある家の点在状況、あるいは家族構成の変化、年齢等高齢化する中で、最小の経済的距離で工事を行うことは大変難しい状況にあります。それがたとえ地域住民がみずから取り組もうと広域水道の事業で行おうと、費用の増大は避けて通れないわけであります。そもそも、これまで先祖代々安定した水脈を探して苦労してきている状況にあって、試験的な工事費も交付対象ではない、そうなりますと住民は途方に暮れる、そのような実態にあると私は理解します。ですから、この助成金の交付条件の緩和もしくは運用の柔軟な対応を求めたいと考えます。せめて、所管の窓口において住民の要望を捉えた上で、職員がみずから現地に赴いてアドバイスを行えるような仕組みづくり、また、専門のアドバイザーの紹介あるいは調査設計の部分に関しても何らかの助成対象にするような使い勝手のよい仕組みづくりが求められていると考えます。現状の中で、広域水道の延長は無理です、自家用水道の条例を用意しております、この回答だけでは、住民としては目の前の現実に諦めている状況にありますので、条例運用のあり方を含めて窓口での柔軟な住民対応など改善すべき課題がある、このように考えますが、所管としての答弁を求めます。
答弁 建設水道部長 堀川正樹(建設水道部長は2017年3月まで)
市民の生活水環境について4点ご質問いただきましたので、順次お答えいたします。1点目の市内の上水道給水区域概要についてでありますが、昭和32年の創設以来、各地域における地区水道、簡易水道事業などを順次給水区域として拡張し、第6次拡張事業まで実施してきております。現在、計画給水面積は1万1,072ヘクタールでございまして、水道管の総布設延長は362.55キロメートル、給水人口は2万1,252人で、総人口に対する普及率は95.1%となっております。また、給水区域の線引きにつきましては、第1次から第4次拡張事業で、深川や一已地区の上水道のほか、各地域における地区水道、簡易水道事業などで定められていた区域を基本として線引きをしてきており、第5次拡張事業で北空知広域水道企業団からの受水による事業運営に変更し、納内及び多度志の両簡易水道事業を統合し、第6次拡張事業では音江及び稲田の両簡易水道事業を統合し、さらに平成23年4月に、唯一残っておりました更進簡易水道事業を統合し、各地域の簡易水道事業を統合する際には、供給可能となる区域も含め給水区域として設定してきており、開進・達府地区並びに中・上多度志、湯内及び若林地区においては、地元の要望を受け、事業展開を図り、給水区域を拡大してきております。次に、2点目の給水区域外における施設整備状況と行政の基本方針についてお答えいたします。現在の給水区域外につきましては、多度志の屈狩志内川以北の宇摩・幌成・鷹泊地区と音江の内園・菊丘地区、その他山間地域などとなっており、給水区域外における水道施設整備・利用実態については、地域における飲料水供給施設、専用水道などにより生活水を確保されている地域があるということは承知をしておりますが、地域環境や世帯ごと、個々の状況などは具体的に把握していない状況であります。実態としては、恐らく地表水や地下水、湧き水などを水源として、井戸などによりそれぞれ生活水を確保されているものと考えております。次に、給水区域外から安定した水の供給を求める要望が出された場合でありますが、これについては上水道整備が基本となると考えます。行政としての基本的な考え方についてでございますが、上水道事業は料金収入などによる独立採算制で事業を運営しており、料金については道内の市の中でも高い料金水準となっておりますので、新たな給水区域の拡大となると、現在難しい状況と判断しております。次に、3点目の自家用飲用水検査の概要と実施につきましては、平成23年度の多度志区町内会長会議において水質検査費用の助成についての要望があり、これを踏まえ、24年度に、一般家庭の飲用水などの衛生確保を図ることを目的に、深川市一般家庭飲用水水質検査実施補助金交付要綱を制定したところであります。要綱の内容でありますが、市内の給水区域外に居住する市民に対し、一般家庭飲用水の水質検査を行った場合、水質検査に要した費用の2分の1以内、5,000円を限度に補助するもので、その内容につきましては、市の広報紙やホームページにより市民周知を図っているところであります。なお、補助金の交付の状況でありますが、平成24年度は1件、25年度はゼロ件、26年度は現在まで2件となっております。次に、4点目の深川市自家用水道施設費等助成金交付条例についてでありますが、本制度は、市内の給水区域外の地域において、衛生的で安全な飲料水を確保するための施設及び設備を新設、増設、改修する市民に対し、助成金を交付することにより、市民の公衆衛生の向上と生活環境の改善に資することを目的に整備したものであります。助成内容でありますが、施設費補助につきましては、施設の利用戸数が5戸以上、利用人口が100人未満の要件を満たす飲料水施設工事費に対し、経費の3分の2以内で、受益戸数に30万円を乗じた額を限度に助成するものであり、設備費助成につきましては、個人住宅に設置するろ過装置、除鉄装置及び滅菌装置など飲用水設備工事費に対し、経費の3分の2以内で10万円を限度に助成するものであります。これらの制度の内容につきましては、市の広報紙やホームページへの掲載により市民周知を図っているところであります。条例では、助成対象として一定の基準を設けておりますが、議員のご質問にありますように、対象者の世帯や居住する地域の状況が異なることもありますので、本制度の利用についてご相談がありました場合には、相談者の意向や地域の状況をよくお聞きした上で、適切に対応してまいりたいと考えているところでございます。
再質問 3番 辻本智
1点再質問をさせていただきます。2番目の給水区域外における施設整備状況の把握と行政の基本方針についての答弁に関してでありますが、私は行政の基本方針、基本的な考え方についてお尋ねをしました。今ほどの部長の答弁の中で、どこからどこまでが基本的な考え方なのかが不鮮明なので、改めて聞きますが、深川市の水道、生活水供給の基本的な考え方は上水道事業によるものであると、そこで切られているとすれば、深川市の全ての市民がひとしく行政サービスを受けるという公平性について、少なくとも生活水に関しては視点が見えてきません。といいますか、仮に上水道の事業を基本とするのが深川市の行政としての水道水供給の考え方であるとするならば、今ほどの説明の中で、95.1%はエリアですよと。私は4.9%の人の話を再質問しなくてはならないのかと非常に情けなくなりました。行政として、全ての市民に対してどのような安定・安全な水を供給するかという基本的な考え方についてお聞きしているわけであります。その一つは確かに上水道事業だと思いますが、行政としてどのような基本的な考え方を持つのかということになれば、上水道事業とこの事業の中で総合的に組み合わせて、全ての市民が安定した安全な水にアクセスする状況を整えますというのが行政の基本的な考えのはずであります。改めて、生活水に対する行政としての考え方の確認が1点。あわせまして、今の答弁の中で、給水区域外に関しては、であろうと思いますというような答弁でありましたが、実際は把握しておりませんという内容かと思います。私は、早急に現状を把握することから始まると。それは繰り返しますが、行政の基本的な方針との極めて密接な関連のある仕事だと考えますが、再度答弁を求めます。
答弁 建設水道部長 堀川正樹(建設水道部長は2017年3月まで)
再質問に答弁いたします。給水区域外から安定した水の供給を求める要望が出されるとしたら、今の深川市の状況の中では、上水道をその区域に、水道管を布設して安全で安定した供給をすることが一番大事ではないかと思っています。それ以外に、もし上水道がいけない場合については、4番目のご質問であります深川市自家用水道施設費等助成金を使っていただいて、その地域の方々の安定した水をどのような形で確保するかということで、この助成制度を使っていただきたいというのが現在の基本的な考え方であります。それで、最初に給水区域の拡大ということで申し上げておりますが、上水道といたしましても、上水道事業による給水が、安全で安定した水の供給という観点からは理解するということでございますが、事業を行う場合、多額の費用がかかり、現在使用されている方に料金の値上げをお願いする場合となることもありますので、これ以上、給水区域の拡大につきましては、先ほども答弁いたしましたが、難しいものと考えておりますが、過去に給水区域の拡大を行った中多度志、上多度志及び湯内地区の場合については、その地域としてまとまったご要望を受け、費用対効果を算出し、区域拡大を図ってきた経過もございますので、今後につきましても、給水区域外から同様のご要望を受けた場合には、費用対効果なども含め調査研究を行ってまいりたいと考えているところでございます。次に、給水区域外における水道施設整備・利用実態について、行政として把握すべきではないかというご質問につきましては、議員のご提言を受けて、今後の研究課題として受けとめさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
再々質問 3番 辻本智
再々質問を行います。部長の答弁と私の質問がどこかで食い違っているのかなと思いますけれども、私は、行政の仕事として全ての市民に、その姿はどういう形であれ、安定して安全な水を供給するのは行政の基本的な責務ですよねというお話をしているのですけれども、その答弁が、公営水道事業を基本としますというところで1回途切れるのです。それが行かない理由は、それでなくとも北海道一高い水の料金を、それを延長することは、今、利用している方の理解が到底得られないから行けませんと。どこに行政の基本的な姿勢、全ての市民に対して水を安定的に供給する、その形は、私は、公営水道事業を全てのところにやれなどという具体的な話はしているつもりはないのです。まず基本的な理念として、行政は全ての市民に対して、安全で安定した水にアクセスする権利を考えていますよねという確認をしているのです。そこが部長の答弁の中で抜けるものだから、今後の状況把握については、あくまで研究課題であるというふうに、最後の答弁が縮小、萎縮してしまうというのですか、私は納得できません。