美瑛町議会 平成30年第3回定例会 2018年6月21日
農作物種子法の廃止に伴う新たなルール作りに後押しを
2018年6月21日、美瑛町議会の一般質問で、野村祐司議員が「農作物種子法の廃止に伴う新たなルール作りに後押しを」について質問し、町長 浜田哲が答弁しました。
- 質問者
- 野村祐司 議員
- 答弁者
- 町長 浜田哲
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。
質問 7番 野村祐司
7番、野村祐司。質問方式、時間制限方式。よろしくお願いいたします。質問事項、農作物種子法の廃止に伴う新たなルール作りに後押しを。質問の要旨。美瑛町の農作物種子は安定かつ良質なものが地元や近郊で生産され、現在に至るまで安定的に、しかも低コスト供給により再生産を可能にしてきました。本町は種子法にのっとり馬鈴薯、豆類、小麦類の種子を生産し、厳格な採取審査の下で本町はもとより上川管内全体に種子の供給がなされ、いわゆる、種子の主産地ともなっています。国は今年4月に水稲、麦類、大豆の原種、原原種の生産や優良品種を決める試験を都道府県に義務づけた、主要農作物種子法を廃止しました。この廃止法案は充分な国会論議がないまま、規制改革推進会議が廃止を提言し、民間企業の参入を妨げているとし、現場や地方の声を蚊帳の外に置き、拙速な判断がなされてしまいました。法廃止後は遺伝子組み換え品種が入り込んだり、外国の種子企業によって種子の支配が起こったりしないか、その地域の気候特性を活かした品種の開発が妨げられるなど、不安の声が渦巻いています。美瑛町の平成29年産の種子生産において、馬鈴薯では90.5ヘクタール、2億3700万円、豆類では102.8ヘクタール、1億1300万円、小麦では183ヘクタール、2億500万円で、全体では376.3ヘクタール、5億5500万円と農業総生産の中核をなしています。何よりも大切なことは、主要農作物の種子を適正な価格で安定的に供給されること、都道府県の取り組みが後退することなく種子生産に必要な予算が講じられること、民間参入により種子の独占が生じないことや、国内の優良種子が国外に流出しないことなど、多々挙げられています。府県では、主要農作物種子条例を制定している先進事例はあるものの、生産者の不安が払拭できるものではありません。北海道としては、新たなルールづくりの上に道条例制定を目指しているとされていますが、食料供給の大産地として、道の主体性も見えないとの声もあります。地方の一町村が解決するにはあまりにも難題が多く、即決に向かうには至難と考えますが、道条例の制定や、場合によっては種子法の復活など、地方からの後押しが喫緊と考えますが、町長の考えを伺います。質問の相手は町長でございます。よろしくお願いいたします。
答弁 町長 浜田哲(町長は2019年3月まで)
7番、野村議員よりの一般質問、答弁を申し上げます。1点でありますが、農作物種子法の廃止に伴う新たなルール作りに後押しを、という内容であります。主要農作物種子法は、戦後の日本において食料増産を国や都道府県が主導し、優良な種子の生産や普及を進めることが必要であるという観点から定められたものであります。換言すると、優良な種子の安定的な生産と普及を国が果たすべき役割と定めていると言えます。国は、種子生産者の技術水準の向上等により、種子の品種は安定しているとの見方を示しており、今後は多様なニーズに対応するため、民間のノウハウも活用した中で品種開発を強力に進めること。また、都道府県による種子開発や供給体制を生かしつつ、民間企業との連携により種子を開発・供給することが必要であるとの考えから、今回の法律廃止が行われました。このことにより、これまで水稲、麦類、大豆の原種、原原種の生産や優良品種を決める試験を都道府県に義務づけてきた根拠法がなくなるため、種子生産の予算確保が難しくなることや、遺伝資源の流出などが懸念をされています。本町においても馬鈴薯、豆類、小麦類の種子を生産し、農業総生産から見ても、上川管内の主産地となっており、地域の気候や圃場条件に適応した育成品種の供給を担っていることから、同法の廃止に伴う影響について、注意を払っていく必要があると考えています。道は北海道主要農作物・主要畑作物種子生産審査要綱、仮称でありますけども、新たに制定して原種、原原種の生産、優良品種の認定などを担う考えであり、これまでの法律に代わる条例の制定も含めて検討するとみられています。今後も、国や道の動向を注視するとともに、多様な環境にある北海道農業をこれまでどおり支えることのできる、種子の生産・普及の仕組みを確立し、種子の適正価格と安定供給を継続できるよう、地域の関係機関と連携して要望してまいりたいと考えているところであります。以上であります。(「はい」の声)
再質問 7番 野村祐司
再質問をさせていただきます。この頃あの死語になりつつあるんですが、地方創生といういわゆる創生論がよく言われていましたが、町長もこれは地方丸投げだと、よくおっしゃっておりますけど、私も同様に思っております。特に今回のこの規制改革会議の論議については、この回答にあるように、辛辣な地方潰し、あるいは農業潰し、これにもう言葉は変えられないと私は思って今回、この質問をさせていただきました。具体的にはこの種子法がなくなってしまえば、予算措置がなくなる。それから道も予算措置がなくなる。もう少しわかりやすく言えば、普及センターがなくなったり、あるいは、道の試験場がなくなったり、こういうような、真綿で首が締められるようなことになっていくような感じがするところであります。私どもはこの条例の制定でなく、いま道は内部規程である要綱を整備するんだっていう声も一部聞いております。今回の回答の中では、道条例を検討するというようなことで答えをいただいておりますので、この道条例を検討するというような方向に動いていってるかどうか。町長のわかる範囲で、一つ、お答えをいただきたいと思います。(「はい」の声)
答弁 町長 浜田哲(町長は2019年3月まで)
答弁で条例という言葉を使わせていただきましたけども、要綱も含めてそういう検討はなされていく方向だということの情報をいただいてるということであります。その辺でご理解をいただきたいと思います。これ、今回の種子法の改正、議員ご指摘のとおり、非常に課題の多いものではあるというふうに認識をしているところであります。しかし一方でですね、これまでの種子法の適用の部分がですね、非常に硬直化したというのも私は事実ではないかというふうに考えています。実は私ですね、ゆめちからの種の増産で、ゆめちからを誰も生産する人がいなくて国の、法人の外郭団体でゆめちからを開発したと。美瑛の圃場でも、そういう試験をやって、開発したんですけども、その種を植えてくれるところがないということでいろいろこう、政府機関の方々との情報交流してて、その頃はきたほなみという麦が北海道を席巻しているということで、すき間がないということでした。そのときにですねその麦の特性が非常に良いと、海外の麦と戦っても勝てるんではないかという判断をしてですね、美瑛町でその麦を育てるということで話をさせていただき、農協さん、そして農家の方々と協力してですね、種子の今後、増産とかですね、そういった部分、それから試験育成というふうな部分で取り組みをした覚えがあります。そこでですね、美瑛の農地にも合うということで、農家の人が俺もやってみたいということで取り組んだんですけども、ある時にですね、この、ゆめちからが主要の小麦になるという判断をして農協さん系とそれから道、こういった部分がですね、このゆめちからの種子の管理、増産について、打ち出してきました。当然美瑛ではもう先進的にその取り組みをしていたところでありますけども、ある時電話をいただきましてですね、美瑛の町長あんた種子法で訴えられますよというわけですよ。今まで誰もつくることがなかったものを我々が良い麦だから作ってこれを農家の方々の、美瑛の農家の方々の主要作物にしたりすることが非常に有益でないかということでやってきてる部分をいきなり、つまりですね、種子の配分についてはホクレンなり、道なり農協さんの系統なりがやるんで、勝手に作られたら困るという言い方なんですね。そのクレームの原点が実は種子法だったんですね。この種子法の部分で実は私もある企業と話したときに、農作物等が今、生食用という部分と、加工用という部分があって、いろいろ仕分けされてんだけど、加工用という部分が非常に大きなウェイトを占め始めて付加価値をつく農業という部分についてもこの加工という部分について取り組みをしていくという論議をして、美瑛町からもいろんな農作物を使っていただきたいと話したとき、企業がですね、実は種子法がその硬直化してるんで、海外で非常に有効な品種改良なりがされているんだけど、その作物等、例えば日本の作物を加工場でも喧嘩できないと。つまり、種子の部分のそういったこういろんなこう改善ですとか、世界対応できるような種子の部分の色んな見直しがですね、非常に都道府県、国に管理が厳し過ぎて民間側では何も言えないと。しかし海外ではもう大学等が中心になって、こういう品種改良についてですね、やはりこう良い品種を開発してこうということでやってて、なかなかそこの部分に対応できないという、そういう話を伺ったこともあります。そういう意味ではですね、議員の今回の質問、私はもっともだと、当然、もう大きな課題があるというふうに思ってます。一方でですね、この種子法の運用がですね、非常に硬直化し過ぎて、つまり、例えばJAさん、それから普及センターさん、普及センターさんなんかも非常に経済団体でありませんから、もう献身的に頑張っていただいている組織でありますから、ここをどうのこうのということはありませんけども、例えばホクレンさん、こういった部分がですね、自分たちの枠を守るためにこの種子法を実は利用してしまった部分があるんですね。ですから、種子の配分についても北海道の中では、この種子はここに配分する、美瑛町には配分しないから、おまえら作ってるのは種子法違反だと。こういうふうな論議がやはり出てくる下地となってしまったという部分があるというふうに思ってます。ですから、私自身はですねこの種子法、非常に有効な種子法で、議員ご指摘のとおり、優良な原種ですとか、原原種を守っていく。また、農家の方々の種子に生産する部分での、基盤となる予算を確保するための種子法であること。このことについて重要性を私は認識しないというわけでありませんし、重要性を多々あるというふうに思ってますけど、一方で、この種子法のあり方を時代の流れの中でいろんなこう協議をしながら、こういうふうに使ったらこの種子法の改定しながらこうしたらいいんだという、その論議はやはり私は途切れていたっていう部分については認識をせざるを得ないというふうに思っているところであります。今回この性急な国の判断で種子法を廃止し、それにまつわる予算が今度獲得できなかったというのは非常に大きな問題でありますので、今後、道ともいろんな協議をしてですね、この部分についての、一般質問は施策を論議する場ですから、思い入れだけを話してもしょうがないんですけども、今後、道の条例、また要綱の見直しで町村がこれに対して予算も含めてですね、検討するような部分が提案されてきたりする部分についてはですね、積極的に議員さんとの意見を交換しながら、私も対応していきたいというふうに考えているところであります。答弁になり切れない部分もありますけども、そんな考えでいるということをご理解いただきたいというふうに思います。(「はい」の声)
再質問 7番 野村祐司
今の答弁、後段の方、町長のこの条例制定に向けては、町長も十分認識するということで、私もその点については共有をさせていただきたいと思います。種子法が硬直化してる形骸化してるというのは、町長の話でもありますので、これは運用の話ですから、私は運用の部分でなくて、これは産地として、種子の生産地として美瑛町が大きな産業の構造の中心を狙っているんだという点で申し上げるところでありまして、やはり、今、日本や北海道でできなければ、他から種子を導入してくればいいという話なんですが、町長からの話でありますので、実はね、これは企業が種子を独自に育種をして品種を特定するまで10数年かかる、しばらく長いあいだと聞いてます。実は例えば麦の話出ましたけど、麦が本道で生産されてなくて、外国の物を買えば、単価としては9倍から10倍というような、これは大学の先生の受け売りでありますけど、非常に、大きな金額になってしまうと。私は低コストというよりは、その種子が企業で独占されてしまうっていうことが非常に恐ろしい事態になるということを、町長にも改めて訴えをさせていただきたいと思っております。これは運用の問題でありますから、今後また町長ともいろいろ論議をしなきゃならんなっていうところがありますけど、そういうような思いであります。いずれにしても、この育種についてはですね、美瑛町の特性に合ったもの、あるいは北海道の特性に合ったものは、その地域で生産するというのが私は1番ベターだと思っておりますので、これらについて、やはり、種子法にのっとって、地域の特性に合ったものを生産するように、町長も知見を高く持っていただきたいと、こういうふうな質問でありますので、その辺についてまた町長のお考えを、条例化に向けての町長の考えをお伺いいたします。(「はい」の声)
答弁 町長 浜田哲(町長は2019年3月まで)
運用について私は問題があったというふうに考えてますし、そして時代の流れの中で、種子法がそういった産業の育成ですとか、そして農業の振興にいろんな課題を生む元凶になった部分もあるということは理解をしていただきたいというふうに思ってます。今回の政策がですね、やはり国の政策でありますから、町長がここで何を言っても、私自身の責任を持てる部分はありませんので、それ以上の答弁は控えさせていただきたいというふうに思っています。ただ道と我々地域が関わるような部分が発生すれば、私自身、また、美瑛町の農家の方々、また関係機関とのいろんなこう情報交換をしながら、提案等また意見等述べていきたいというふうに考えているところであります。以上であります。