美瑛町議会 平成27年第10回定例会 2015年12月17日
第1次産業振興とTPPの大筋合意の所感について
2015年12月17日、美瑛町議会の一般質問で、野村祐司議員が「第1次産業振興とTPPの大筋合意の所感について」質問し、町長 浜田哲が答弁しました。
- 質問者
- 野村祐司 議員
- 答弁者
- 町長 浜田哲
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 7番 野村祐司
7番野村でございます。ちょっと2番煎じみたいになっちゃったんですが、町長ひとつよろしくお願いいたします。質問の事項は、第1次産業振興とTPPの大筋合意の所感について。質問の相手は町長でございます。よろしくお願いいたします。平成27年度の美瑛町区域内農業生産額は、直接交付金を含み147億円強が試算され、交付金を含まない品目別農業総生産額は、総体で112億6千万円が見込まれ、農業を基幹の産業とする本町にとっては久々の朗報であり、地域経済への波及効果も期待され、購買意欲の向上や雇用の増加に結びつき、結果的に町民の所得確保へと連動するものと考えるところであります。とりわけ農林業の主幹品目や振興作物への生産振興、付加価値づくりへの行政支援が結実した結果が奏効したことにつきまして喜ばしい限りでございます。一方で10月5日、交渉参加12か国による閣僚会合を経てTPPの大筋合意が公表されました。情報の開示が無いまま、国会決議で聖域とした重要5品目、米、麦、牛豚肉、乳製品、甘味資源でございますが大幅な譲歩のカードが切られ、その内容は美瑛町農業、地域経済に大きな打撃を与えることは確実であります。特に、主食米の特別輸入枠の設定や乳製品の低関税枠、牛肉、豚肉の大幅な関税引き下げ、マークアップ、ここでは麦の輸入差益でございますが、の大幅削減は、地域経済に壊滅的な打撃を与えることは必至で、農業者はもとより関連の産業、雇用、地域経済に直結する深刻な問題となることが予測されます。TPPは参加国の議会承認が前提となっており、紆余曲折も報じられ動向が注目されるところであります。つきましては、今のところ国の施策も方向性が見出せないものの、TPP交渉参加12か国による大筋合意を受け、継続した第1次産業振興に係る町長の率直な所感を伺います。以上でございます。よろしくお願いします。
答弁 町長 浜田哲(町長は2019年3月まで)
7番野村議員よりのご質問、第1次産業振興とTPPの大筋合意への所感ということでいただきました。答弁を申し上げます。先ほど角和議員さんにもお話した部分とかぶるとこがありますのでご理解をいただきたいと思います。今年度の美瑛町の区域内農業生産額が、直接交付金を含み147億円強と近年では最高額になると伺い、農業者各位の努力が報われたことに安堵と喜びを感じているところであります。また、このことは農業者の皆さんだけではなく、美瑛町農協をはじめとする農業関係団体各位のご尽力も大変大きいものであったと思いますし、今後の営農に大きな励みとなることを期待するところであります。しかし、10月5日に発表されましたTPPの大筋合意の内容につきましては、第1次産業を主体とする地方にとっては非常に厳しい内容であり、農業者だけではなくて関係企業、団体への影響も含め、将来への影響が大変大きなものであると非常に心配されるところであります。さて、ご質問の第1次産業振興とTPPの大筋合意への所感についてでありますが、6月の定例議会での野村議員からの一般質問への回答で、今後迎えるであろうグローバル化に対しては、ブレない基本的な考え方を持つことが大切であろうと考えますと申し上げさせていただきました。答弁をさせていただきました。先ほどの角和議員の質問でも回答させていただきましたが、まずは人づくり、担い手の育成であります。次に、恵まれた美しい農村景観を持つこの地で、健康な土づくり、そこから作り出される安全で美味しい丘のまちびえいのブランド力のある農畜産物、そして農林業、商工業、観光業とが連携を図り、6次化等による産業と雇用の創出を図ることであると考えており、美瑛町長として私の農業政策の基本となるものであります。今、国は大筋合意内容について全国の農業関係者に理解を得ようと、さまざまな対策を打ち出そうとしています。経営安定対策などは一部法制化も検討しているとのことですので、しっかりと今後の政府の対応を見極めなければならないと考えておりますが、グローバル化の波は少子高齢化等による人口減少とも相まって、物、お金、そして人も海外との連携が当たり前の時代が来ることが予想されることから、今後のまちづくりを進めるに当たっては、美瑛町のあり方をしっかり確認しながら進めてまいりたいというふうに考えているところであります。以上であります。よろしくお願いいたします。(「はい」の声)
再質問 7番 野村祐司
はい、再質問させていただきます。前段の方で私は、久々の朗報という言葉を使わせてもらったんですが、おおむね148億円近い農業総生産、これはもちろん経営安定対策ですとか直接交付金も入るんですが、これは過去にるいれきのない数字だというふうな感じでそういう言葉を出させてもらいました。計画費103.5パーセントということでありますけど、これらにつきましてはそれぞれ美瑛町は土地利用型とそれから集約型の並行型でありますけど、そんな中にあって、もちろん上川管内では私トップだと思いますけど、非常に良い数字だというふうに思っております。答弁の中でも町長の方からもう少し6行でなくて10行くらいくるかなと思ってたんですが、非常に喜ばしいことだと思っております。今年のちょっと麦を見てみますと、麦の生産が数字的にはパーセンテージ少ないんですが、今年はもう32万俵余りでありますから、あの施設を有効に使って製品を仕上げたと。しかも、全量1等枠でランクはAということでございますから、もちろん生産者の努力も大事でありますけど、施設を有効に使って有効な製品ができたというのが私は特筆すべきことではないかと思っております。そういったことでありますから、これまでの町の行政支援、もちろん国もありますけど、その辺の取り組みがマッチしたというような表れだというふうに私は感謝をしているところでございます。今回147億円、主に148億円に近い数字でありますが、美瑛町のいわゆる耕種農家でありますけど、これが500戸をちょっと切っちゃったんですね。まだ詳しい数字は出てませんけど、ここから見たら非常に減少ペースは少ないんですが、単純に147億円を500戸で割ったとしたら、大型の法人もありますけどおおむね3千万円と。美瑛町の場合は営農類型が5類型ありますから、類型ごとに農業の所得率は変わってきますけど、大体22パーセントから30パーセント違いがあるんですが、単純に30パーセント掛けたとしたら農業所得は900万円になるわけでありますから非常に高い数字でありますので、これはもう上川管内でもこれらの農業政策、もちろん農業者の努力もありますけど非常に高い位置にあるということを私は申し述べたいと思っております。いわゆる所得が上がる。それから、もちろんプラスの連鎖の始まりでありますから、所得が上がれば購買力も上がる。それから雇用もつながる。こういうようなことになれば非常に良いかと思っております。税収も上がる、行政サービスもプラスになるというようなことになれば非常に良いかと思っております。しかしながら、加えてですねTPP関連のありますけど、ちょっと角和議員のところとかぶってしまうかもしれませんけどお願いしたいと思うんですが、例のとおり12か国合意をしてしまいました。今のところ伝えるところによると、アメリカとカナダが何かちょっと危ういというようなこともありますけど、しかしながらあとの12か国が国会承認を取ったり、批准を取ったり、足並みがスタートするというのが大前提でありますので、このことについては国会批准が無いままいろんな論議するのもどうなのかと。いろんな論議もありますけど、しかしながら今、国がTPPの関連政策大綱を示したということもありますけど、そんなことで恐らくは、これが今後の日本農業、北海道農業、美瑛農業に重大な影響を及ぼすだろうというふうなところであります。過去に、去年3月でありますけど、これが政府が2兆6千億円、それから道がおおむね5千億円近い影響はあるというような発表をしたことがありますけど、これもまた数字が変わってまいりますけど、しかしながら大きな影響と。私、本当に残念だなと思うのは、日本の主食の米がですね、ここに来て、2013年度の数字でありますけど、おおむね総生産が860万トンと言われておりますから、毎年8万トンずつ減少していくと言いながらも、MA米がもう既に77万トン入ってますし、発効から13年目以降でありますけど、最終的にはこれに加えて7万8400トン無関税枠の物が入ってくると。片方で食料自給率を上げる、片方では無税で輸入をするという、非常に農業者としては理解のできない部分でありますが、現実にこれらについては農業の米価を大きく引き下げてる要因になっているというところであります。いろんな論議ありますけど、国は農業改革と称しながら農協や農業委員会を改革すると。それで所得を上げる。非常に理解のできないことを言っておりますけど、これが本当にこれの振興になるのかどうか、町長も同じ思いであると思うんでありますけど、そういった思いであります。それからもう一つ、TPPはいろんな影響ありますので一番恐ろしいというか、これが食料だけでなくて医療であったり労働であったり金融であったり、いろんな分野にきますので、これらについてこれからあからさまになると。TPPイコール農業だというふうな方もいらっしゃいますけど、全くこれは違うんだというようなことで私申し上げたいんですが、1番嫌がるのがこの毒素条項っていうISDS条項って言っておりますけども、企業の方が損失した場合に国際法で、いわゆる国に賠償を求めてくると。こっちの主権がなくなるというところが一番大きなところでもありますので、なんとかこれらについては本当にTPP、本当に良いのかどうかというようなところが、非常に私としては再認識をしなきゃならんなというようなところであります。先ほども論議ありましたけど、それではTPPの美瑛農業の影響はどうであるかということ、これはまったく私の試算でありますけど、道が試算した数字をそのまま品目に掛けただけでありますけど、例えば去年の3月に道は、米であれば50パーセント影響が出るであろう、小麦で言えば99パーセントあるだろうというような数字を出してますけど、これは単純に掛けただけでありますけど、それを掛けるとおおむね45億円ぐらいになりますので、今年の総生産で4割近いものがそれぞれ生産として落ちてくると。生産額として落ちてくると、こんなような影響。単年度だけでありませんけど10年後、13年後にはそうなってくるというような仕組みでありますので、これも非常に大きな影響になってくるということであります。それからもう一つ、マークアップでありますけど、今までの経営所得安定対策についてはそれぞれの輸入関税差益で財源を、原資を取ってましたので、これがなくなってしまうと。将来的には、国は税金真水ではそれぞれ所得補償をしないであろうと考えられますけど、これらが非常に大きな問題になってくることがあります。そこで再質問のところでありますけど、町長は前回も同じでありますけども、グローバル化、ブレない政策を持ってくんだと。私も同感でありますけど、これからいろんなところで少子化であったり、高齢化であったりというような悪い環境が出てきますので、やはり私は、この先を見据えたっていう部分で言えば、やはり付加価値を付けるためのいろんな施設充実も必要だというようなことでありますので、これらについて町長の付加価値を付けるための施設の整備の強化というのはどうであるかというようなところをお伺いをさせていただきたいと思っております。それから、海外との連携ということで後段の方に町長の方で書いていただいておりますけど、なかなか海外との連携というのは言葉であって非常に難しいところもありますので、これはもう少し具体的なお考えがあれば併せて伺いたいと思っております。以上でございます。よろしくお願いいたします。(「はい」の声)
答弁 町長 浜田哲(町長は2019年3月まで)
はい、再質にお答えを申し上げます。先ほど角和議員さんとこの答弁でも申し上げましたけども、このTPPというような本当に大きな枠組みの変化が導入されると、我々は大変厳しい環境にさらされるという思いは議員と同様だというふうに考えています。しかし、そんな中で我々の地域づくりを進めていかなきゃならんということから、有効な対策等、そしてまた美瑛町の将来を見据えた適切な施策等が打たれなければならんというふうに思ってます。基本的に国内シェアをどんなふうに確保してくか、そしてどういった付加価値の付け方をしていくかということ。それからもう一つは、国内シェアが国外に奪われる部分を我々が国外に行ってどういうふうに国外との流通を確保していけるのかと、そういう二本立てになっていくんだというふうに思ってます。今年の生産額については、本当にありがたいことで、町長としてですね町民の方々が利益を上げたり、生活が良くなるというようなことは1番の大事な案件でありますから、大変本当にうれしく思っています。しかし、そういうことを経験しながらも次の時代を常に見据えていかなきゃならんということで、今回のグローバル化への枠組み等について私自身の考え方も一層整理していかなきゃならんというふうに思っています。米、麦、いろんな要素が出てますので、それぞれの部分について単品単品でいろんな検討をされていくということになります。議員、具体的にご質問がありました付加価値の付け方ということの施設整備ということでありますけども、農協さんも非常に積極的に施設整備なり付加価値を付ける事業もしていますし、我々も東京等に店舗を図ったり、大きな大手スーパー、それからデパート等との協力もしながら、東京範域内で流通に少しでも参加できるような体制をつくり上げているところであります。施設整備等をしながら、麦の例もありましたけども、今回麦を新しくした施設がフルに活用して1等麦を作ることができたということも、これは本当に重要な案件だというふうに思っています。ただ、設備投資というのは非常に大きなところがありまして、設備投資を、将来の姿を見間違えると設備投資が負担になって経済なり組織が破たんしていくということが常でありますから、この部分については重要な非常に先を見据えた投資という考え方が必要だというふうに思っています。いろいろな案件がありますけども、やはり戦略的な作物になり得る物と、それから守っていく作物というような部分をしっかりと見分けて投資をしていくことが重要だというふうに思ってます。これは農協さんについても、私の方からは同じような考え方を述べさせていただいているとこでありますから、これからも付加価値の付け方としてどういう付加価値の付け方をしていくかということを、その物、作物によって適切に判断をしていくことが重要だというふうに思っています。今回のTPPにつきましては、ずっと述べてきてますけども安全保障ですとか、沖縄ですとか、そういった自衛隊関係のいろんな米国との連携といった部分の一体となった案件だと認識してますので、国の政治の部分では、私どもが考えるよりももっと幅広い国益という部分を考えての施策だというふうに納得せざるを得ませんし、そういうふうに期待をするところであります。一部疑問はありますけども。そういう面からすると、我々もこういった枠組みの中で地域がどう生き残っていくか町長としてもこれまで経験してきたり、いろいろなものを作ってまいりましたので、十分に生かして精力的に農業の振興について取り組んでいきたいというふうに思っています。そんな思いでいますのでよろしくお願いいたします。(「はい」の声)
再質問 7番 野村祐司
はい、今町長から話ありましたようにマーケティングですとか、戦略的作物の振興ですとか、さらにはブランド力の強化、非常に重要な部分でありますので、これらについて農業者、あるいは町民と一緒になって進んでいただきたいということを切望いたしまして質問を終わります。以上です。(「はい」の声)
答弁 町長 浜田哲(町長は2019年3月まで)
来年の話をすると笑われるということでありますけども、来年に向けては、今回提案をさせていただいています地域づくりの応援隊等も情報発信を原点として美瑛町のまちづくり、それからいろんな農業含めたすばらしいものを町民の方々、そして町外の方々に、これまでよりもさらにまた一層枠組みを拡大した形で実施していきたいというような思いを持っての取り組みでありますから、これからも行政としてできる部分、それから各団体、企業ができる部分をしっかり見分けながら取り組んでいきたいと、議員ご指摘の部分について取り組んでいきたいと考えてますので、よろしくお願いしたいと思います。