美唄市議会 令和6年第2回定例会 2024年6月7日
(1)美唄国設スキー場整備事業について/(2)フューチャー・デザインの積極的な活用について
2024年6月7日、美唄市議会の一般質問で、本郷幸治議員が「美唄国設スキー場整備事業について」「フューチャー・デザインの積極的な活用について」について質問し、市長 桜井恒が答弁しました。
- 質問者
- 本郷幸治 議員
- 答弁者
- 市長 桜井恒
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 7番 本郷幸治
令和6年第2回定例会に当たり、大綱2点、市長にお伺いします。大綱の1点目は美唄国設スキー場整備について、「美唄市まちづくり基本条例の推進」と「市民検討委員会のあり方」について、先般の第1回定例会、予算委員会において、私は商工費の美唄国設スキー場整備と土木費の公営住宅の建替えについて質疑をさせていただきました。本市が今後進めていく主要な政策事業に関する市民との合意形成に関して、片や市民委員会を設置し、検討作業を行った取組もあれば、また、その一方では、市民との合意形成が図られていない取組があるなど、その担当部署間で市民合意形成のあり方そのものに統一性がない事実が浮き彫りになったところであります。今年3月の予算委員会で市長はスキー場の整備事業に当たり、「スキー場は趣味趣向によって使われる施設で、全ての人が使うわけではないため、基本構想の段階では市民全体を巻き込んだ市民検討委員会の設置は必要ない」との趣旨の市長答弁がありました。しかしながら、この度の整備事業に係る費用はまだ決まっておりませんけど、多額の市民の税金が投入されることが予想されます。このような考え方が本当の意味で「市民との協働のまちづくり」と言えるのでしょうか、市長のご見解を伺います。そこで改めて確認しますが、まちづくり基本条例第2条第4項の参画には、「市民がまちづくりに参加するだけにとどまらず、政策立案等の意思決定過程、実施過程、評価過程などに主体的に関わり行動することをいいます。」また、同条第5項の協働には、「市民、市議会及び執行機関が、まちづくりのために自主性を尊重し、対等な立場で相互に補完し、協力することをいいます。」と明記されております。この度のスキー場全体の整備事業につきましては、スキーをする市民、しない市民に関係なく、美唄市民の税金を投入して進める事業であります。この度の基本構想が5月25日の議員協議会で初めて議会に示されました。今年3月の予算委員会での参考資料には既に令和5年度に基本構想が業務委託され、でき上がっておりました。業務委託に至る庁内議論がいつ、どのようにされ、どういう議論があったのか。そして、いつ業者に委託したのか伺います。また、この度の整備事業を進めるに当たり、手順として、まず市民検討委員会を立ち上げ、基本構想、基本計画、基本設計等を進めなければならないと私は認識しております。現段階で正確な事業費は示されておりませんが、概算で予想しても、莫大な事業費を投入する整備事業には、美唄市民にこの度の整備に関しての意見を述べる権利があるのは、まちづくり基本条例の市民の参画及び協働のまちづくりに照らして、当然のことと思います。また、市長はご自身の市政方針においても、語り合うまちづくりと述べておりますが、市民との合意形成を図る市民検討委員会の設置について、市民に対してどのように説明をするのでしょうか、市長のご見解を伺います。次に二つ目として、事業の優先順位について、本市においては人口減少が進む中、少子高齢化や中心市街地の空洞化による市街地の再編等、今すぐにでも取り組むべき課題が山積しております。また、昨今の全国的な地震や豪雨・豪雪災害の現状を踏まえると、美唄市民が安心して、このまちで生活していくための多くの市民が利用する中心拠点となる市役所庁舎は耐震性が弱く、かなり老朽化も進んでおり、今すぐにでも建替えをしなければならない重要な施設であります。耐震性に優れた施設は、市民にとって安全安心の利用価値の高いものでなければならないのは当然のことと考えます。市長は何故に、こうした本市の現状を踏まえることなく、スキー場の整備事業にやや前のめりになり、進めようとしているのか、その根拠を示してください。また、本市の行政全体の課題を踏まえた上で、スキー場全体の整備事業の優先度の考え方について、どのような位置付けをされているのかも伺います。次に大綱2点目は、フューチャー・デザインの積極的な活用について、フューチャー・デザイン手法とバックキャストを活用した持続可能なまちづくりについて、少子高齢化や人口減少が進む私たちの地域において、フューチャー・デザイン手法を取り入れ、行政サービス、産業や農業、子育てや介護など、持続可能な未来への多様な課題に対応するために、現在の現状ではなく、抜本的かつ独創的な施策の展開が必要と考えます。このフューチャー・デザイン手法を活用することにより、近視眼的な判断や意思決定ではなく、現世代と将来世代の双方の利益を考慮した意思決定を促し、具体的かつ総合的な将来像を示すことができます。一方、バックキャストとは、将来像から逆算して、現時点からの必要な行動や戦略を考える手法であり、この手法を活用することで、現時点から将来に向けての具体的な行動計画を立てることができます。そこで、このようにフューチャー・デザイン手法により、将来の目標やビジョンへの関係者間を形成した上で、その将来像から逆算して、現時点からの必要な行動や戦略を考えるバックキャストで持続可能なまちづくりに向けて、具体的な効果的な行動計画を策定することは大変に有意義であると考えますが、市長のご見解を伺います。
答弁 市長 桜井恒
「美唄市まちづくり基本条例の推進」と「市民検討委員会のあり方」についてでありますが、初めに、本市の最高規範である美唄市まちづくり基本条例の基本原則として「協働のまちづくり」があり、市は市民参加の機会を設け協働の仕組みづくりに努めるよう規定しているところであり、市民が様々な場面でまちづくりに参画を行いやすい環境を整備しているところであります。次に、令和5年度に実施した「美唄国設スキー場整備基本構想策定業務委託」につきましては、スキー場における設備の老朽化や機能構成、配置計画など、具体的な再編整備に向けた基本構想の策定及び測量調査の内容で、契約期間を令和5年7月5日から令和6年1月31日で行ったところであります。また、美唄国設スキー場整備基本構想の策定に係る庁内合意につきましては、基本構想業務委託完了後、令和6年2月と4月に政策会議を開催し、基本構想の内容について、課題や問題点等の協議を行い、5月22日の経営会議で決定したところであります。次に、市民が様々な場面でまちづくりに参画できる機会としましては、基本構想を市ホームページや報道等で公表し、随時ご意見を伺っているほか、今月の18日から開催いたします、オープンディスカッションの場で市民に説明し、ご意見をお聴きすることとしています。また、今年度策定する基本計画に市民の意見がさらに反映されるよう、市民検討委員会設置の検討をすることとしており、こうした様々な機会を通じて、基本計画を策定し、パブリックコメントを実施した上で市民合意を得ながら取り組んでまいります。次に、事業の優先順位についてでありますが、美唄国設スキー場は、冬季のスポーツ振興と市民の健全な発達を図る施設であるとともに、市外からのスキー客を呼び込む観光施設としての役割を担うなど、本市の経済振興を創出する重要な施設と考えており、施設の更新に係るマスタープランを令和4年度に、基本構想を令和6年5月に策定したところであります。美唄国設スキー場は開業から約50年が経過し、リフトについては設置から30年、レストハウスは建築から48年など、老朽化が著しい状況や今年度に予定されている道道美唄富良野線の開通に伴い、かねてより課題であった駐車場の不足などを解消する必要があることから、計画的に検討を進めてきたところであります。市庁舎につきましては、有事の際には災害対応の拠点となる施設であり、整備の必要性は認識しているところでありますが、財源等の課題があることから、当面、建物の更新はせず、現施設を維持するために必要な修繕を行いながら、令和7年度までに耐震化又は建替えについての方針を検討することとしております。次に、施設整備の優先順位についてでありますが、公共施設等の在り方については、平成28年度に策定した「美唄市公共施設等総合管理計画」に基づき、個別施設の長寿命化や除去、他の施設との併用や転用など、人口減少を見据えた公共施設等のマネジメントに取り組んでいるところであり、対策を検討する公共施設等の優先付けとしましては、構造、耐用年数、経過年数など、個別施設の状態のほか、当該施設が果たしている役割、機能、利用状況、重要性などを勘案し、総合的に判断することとしております。いずれにいたしましても、人口減少や高齢化の進展に伴う財政規模の縮小を見据える中で、公共施設の再編は不断の見直しが必要であることから、今後とも総合管理計画の基本方針に沿って、庁内における連携を図るとともに、市民の皆様への説明や意見交換を行いながら、必要な検討を行ってまいります。次に、フューチャー・デザイン手法とバックキャスティングを活用した持続的なまちづくりについてでありますが、フューチャー・デザイン手法は持続可能な社会の形成に向けた新たな政策検討の手法で、政策形成に当たり、現代に生きる人々(現代世代)のみならず、まだ生まれていない、将来に生きる人々(将来世代)をも利害関係者として捉え、将来世代と現代世代の双方の視点を持って考えることで、解決方法を見いだす点に特徴があります。この手法は、高知工科大学の西條辰義教授が提唱されたもので、岩手県矢巾町において、長期的な水道ビジョンづくりに住民参加の仕組みを取り入れた先進的な活動として、初めて社会的な意思決定に応用した実践例として注目されたところであり、現在では多くの自治体で取り入れられていると認識しているところであります。また、バックキャスティングにつきましても、フューチャー・デザイン同様、現在から未来を見るのではなく、未来のあるべき姿から逆算して、解決策や今やるべきことを考える思考法であります。本市においても、将来の人口規模を見据えた政策判断は大変重要であるとの認識の下、政策決定を行っているところであり、今後におきましても、先進事例の取組を参考にしながら将来世代の視点に立ったまちづくりに取り組んでまいります。
質問 7番 本郷幸治
一つ目として、市民との合意形成のあり方について、本市の主要な事業を進めていくためには、市民との合意形成は「まちづくり基本条例に照らして」必要不可欠であります。何もスキー場だけに市民検討委員会が必要と述べているものではありません。市長の政策方針にある「語り合うまち」の実現に向け、本市が今後進める政策事業の主要なものは全て市民委員会に諮ることが必要であると考えます。故に、市民委員会設置条例の制定など、市民委員会の設置基準を明確にすることが重要であり、今すぐにでも取り掛かるべきと考えますが、この点について、市長のご見解を伺います。また、さらに多くの市民からの貴重な意見を頂くということは、単なる参考意見ではなく、行政としてこれを重く受け止める姿勢が大事であることは言うまでもありません。ただいまのご答弁で「今年度策定する基本計画を市民の意見がさらに反映されるよう市民検討委員会を検討します」とのこと、是非このことをふさわしい権限を与えての取組でなければならないと考えます。繰り返しになりますが、市民検討委員会の意見は、本市の事業展開を図る上で、単なる参考意見ではないということをしっかりと認識をしながら基本計画に反映し、市民との合意形成を図っていただきたいと思います。このことについて、市長の受け止め方についてお伺いします。また、市民検討委員会の公募に関する周知等は、具体的に今後どのようなスケジュールで進めていくのかを伺います。二つ目として、財源確保についてお聞きします。現段階での議会に示されている基本構想では、まだ基本構想の段階ですから、まだ事業費が明確になっておりませんが、この事業に要する費用は多額の財源が必要と考えられます。現在、どのような財源を検討しているのか。例えば、国からの補助金、過疎債、そして自主財源など、いずれにしましても、様々な有利な財源確保を念頭において考えていると思いますが、この点についてお伺いします。
答弁 市長 桜井恒
市民との合意形成のあり方についてでありますが、まちづくり基本条例において、執行機関は、各種計画の策定や評価などにおいて、市民が参画する機会を設けるよう規定されていることから、各事案に応じて要綱等を制定し、市民の皆様にまちづくりに参画していただいているところであり、市民検討委員会設置条例の制定につきましては、今後の課題として考えているところであります。次に、スキー場整備に係る市民検討委員会設置の検討についてでありますが、市民参加の機会を設け、協働の仕組みづくりは大変重要であることから、美唄国設スキー場の再編整備に関する市民検討委員会設置を検討することとしており、市民の意見を基本計画に十分反映し、市民との合意形成を図ってまいります。なお、市民検討委員会設置と委員の公募に関する周知等は、十分な検討をした上で決まり次第、広報紙メロディー等で情報周知をしてまいります。次に、財源の確保についてでありますが、スキー場整備事業にかかわらず、施策を推進するに当たっては、可能な限り、市の財政負担の縮減を図っていくことは重要であると認識しております。スキー場の整備に要する費用については、今後策定する基本計画、基本設計の中で概算費用の積み上げがなされることとなりますが、計画段階からコスト意識を持って、可能な限り経費の抑制に努めるとともに、過疎債などの起債のほか、各省庁の補助金を含め、活用可能な財源の確保に努めてまいります。