美唄市議会 令和5年第4回定例会 2023年12月8日
(1)障害者福祉行政について/(2)福祉行政について
2023年12月8日、美唄市議会の一般質問で、江川いつみ議員が「障害者福祉行政について」「福祉行政について」について質問し、市長 桜井恒が答弁しました。
- 質問者
- 江川いつみ 議員
- 答弁者
- 市長 桜井恒
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 3番 江川いつみ
令和5年第4回定例会において、大綱2点について市長にお伺いいたします。本日は、障がい当事者に対する施策と、そして障がい者をケアしている家族、ケアラーに対する施策について質問をさせていただきます。1点目は、障害者福祉行政ということで、障害者差別解消法の施行について伺います。正式名称では、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律ですが、平成25年6月に制定、平成28年4月に施行されました。国連の障害者権利条約につながる国内法の一つであります。共生社会を目指し、障がい者の差別解消のために、国、都道府県、市町村などの地方公共団体や事業者において不当な差別的取扱いの禁止、そして合理的配慮の提供の義務についてうたわれております。昨年、内閣府が行った障がい者に関する世論調査、これは5年ごとにもう7回も行われているものですが、その調査においても、共生社会は当たり前だという考え方が93.9%になっているのに対し、障がい者に対する差別や偏見があると思うと答えた方が88.5%、5年前と比べて差別や偏見は改善したのかの問には、「改善されたと思う」が58.9%、「されていないと思う」が40.4%でした。合理的配慮の提供がないことは差別に当たるかの問いに対しては、64.7%の方が当たると回答しております。そこで、障害者差別解消法の施行から、美唄市として、これまでにどのように取り組んでこられたのかをお伺いいたします。そして、この法律は施行から5年経って、令和3年5月に改正法が成立し、改正障害者差別解消法が来年4月から施行されることになっております。今まで事業者においては努力義務であった合理的配慮の提供が、国や地方公共団体と同じく法的義務に変わります。美唄市としても、相談及び紛争の防止のための体制整備や、啓発活動や情報の収集整理及び提供、地域協議会、自立支援協議会などにおいても、事案を共有するなどの取組が大変重要と考えております。そこで、今回4月から義務となる事業者に対する周知や説明などをどのように取り組んでいるのかをお伺いします。2点目は、福祉行政ということで、ケアラー支援についてお伺いします。本日は、ケアラーとヤングケアラーをまとめてケアラー支援として質問させていただきます。ヤングケアラー支援については、過去に同僚議員においても繰り返し質問され、小中学生を対象とした調査では、本市においては、ヤングケアラーはいない。令和5年1月までに全教職員が北海道教育委員会主催のヤングケアラー支援に係るオンデマンド研修を受講するという答弁を教育長からいただいております。厚生労働省は、以前より介護者支援ということで、「市町村・地域包括支援センターによる家族介護者支援マニュアル~介護者本人の人生の支援~」というマニュアルを作成しておりますし、最近においては、こども家庭庁においても、多機関・多職種による連携、ヤングケアラー支援マニュアル、ケアを担う子どもを地域で支えるためにというマニュアルを作成しています。福祉部門が関わることで、高齢や障がい当事者へのサービス提供と並行して、ケアラーの問題に早期に気づき、支援ができるものと期待しております。昨年、令和4年に制定された北海道ケアラー支援条例の一文ですが、少子高齢化や核家族化の進展といった社会構造の変化により、老老介護やダブルケア、介護離職など、家族介護を取り巻く課題が多様化する中、ケアラーは家族から頼りにされる一方で、介護に関する悩みや不安を他人に知られたくないという考えから、周囲に相談ができず、心に不安を抱えている場合があり、特に18歳未満のヤングケアラーは、本人や家族に自覚がないといった理由から支援が必要であったとしても、そのことが表面化しにくくなっている。多くのケアラーが自身の健康面に不安を抱え頼りにできる相談相手や窓口を求めていると回答し、ヤングケアラーの8割は家庭での介護や援助に関する相談をした経験がないと回答しています。こうした状況を踏まえて、ケアラー支援に関する道民の皆様の理解を深めていただくとともに、個々の事情に沿った支援につなげられるよう、北海道ケアラー支援条例を制定して、昨年4月に施行したとなっております。行政にとっては、ケアラーがなかなか見えてこないことも課題のようです。しかし、ヤングケアラーにつきましては、障がい児の親はケアラー、きょうだいはヤングケアラーということになります。是非、調査の方法を工夫されて、継続的な調査をお願いしたいと思います。また、市内には介護や援助を必要とする高齢者、精神障がい者、知的障がい者、発達障がい者など、その家族達が家族会を作り、支え合いながら、長い歴史を活動されてきたことも事実です。美唄市にケアラーはいます。そのケアラーたちは皆さんご高齢になり、ご高齢でありながらも自分の子どもたちの家族のことを一身に考えて頑張っておられます。家族会は団体ではございますが、できれば家族会に関わり、心を開いていただいて、それぞれ個別の事例として寄り添い、支援していただきたいと思います。ということで、ここで美唄市としてのケアラーの実態と取組について。そして北海道ケアラー支援条例や推進計画との美唄市としての関わりについて。そして、家族会の存在意義と連携支援について、市長にお伺いいたします。
答弁 市長 桜井恒
改正障害者差別解消法の施行についてでありますが、初めに、障害者差別解消法の施行以降の美唄市の取組につきましては、この法律は全ての国民が障がいの有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら、共生する社会の実現に向け、不当な差別的取扱いの禁止、合理的配慮の提供など、障がい者差別の解消を推進することを目的に、平成25年6月に制定し、平成28年4月より施行されているところであります。これまで市といたしましては、市の障がい者自立支援協議会にて、情報共有、情報提供をはじめ、市の広報紙やホームページ、障がい者週間での講演会、手話言語条例制定記念事業での上映会等において、障がい者への差別解消に関する市民周知に取り組んできたところであります。次に、改正障害者差別解消法の事業者の取組に対する支援についてでありますが、令和6年4月に施行される改正障害者差別解消法において、事業者の「努力義務」とされていた合理的配慮の提供が「義務化」とされていされたところであり、改正内容の「合理的配慮の提供」については、事業者の負担が重すぎない範囲で対応することを求めるところであり、過重な負担となる場合は、事業者は負担が重すぎる理由を説明し、別の方法を提案するなど、個別の事案ごとに話し合い、理解し合うことが必要とされるところであります。市といたしましては、事業者に対し、合理的配慮の提供について、国が策定した対応指針などを参考に、具体例を交えて、広報紙や市ホームページを活用した広報活動及び事業者側への相談体制の構築、さらには、障がい者自立支援協議会において、障害特性に応じた配慮への情報提供などを図り、障がい者への差別解消について、市民の皆様により一層の関心と理解を持っていただき、ともに認め合い、共生できる社会の実現に取り組んでまいります。ケアラー支援についてでありますが、美唄市におけるケアラー及びヤングケアラーの実態と取組につきましては、北海道ケアラー支援条例の中で定義されているケアラーは、「高齢、障がい、疾病、その他の理由により援助を必要とする家族、友人、その他の身近な人に対し、無償で介護、看護、日常生活上の世話、その他の援助を提供する者」、ヤングケアラーは、「ケアラーの内、18歳未満の者」となっております。ケアラーにつきましては、家族介護者に限定されるものではないことから、市全体における実態把握は難しいものと考えております。ヤングケアラーにつきましては、令和3年度に小学4年生から中学2年生までの児童・生徒を対象に実施した「美唄市子どもの生活実態調査」の結果において、こども家庭庁が示すヤングケアラーに当てはまる児童・生徒はおりませんでしたが、今後も定期的に実態調査を行うほか、引き続き、個別の相談業務の中で実態把握に努めてまいります。次に、北海道ケアラー支援条例推進計画との関わりについてでありますが、ケアラー支援については、法律上の規定がない状況にあり、本条例におきましても、市町村は地域の特性及び実情に応じ、条例の趣旨に見合った施策を実施するとされていることから、現在、市では、関係法令に基づく事業や取組の中で、支援が必要なケアラーの早期発見及び相談の場の確保などを引き続き行ってまいります。次に、家族会の存在意義と連携、行政支援についてでありますが、市内では、高齢者や障がい者などの家族会があり、各家族会は、家族の集いや各種研修会等を主催、後援しております。市といたしましては、家族会に対し、専門職として介護者の皆様に必要な情報等を提供するほか、集いの場所確保について支援するなど、会の運営をサポートしております。家族会の役割としては、各種サービスを利用していても、それだけでは解消できない悩みについて、同じ立場の者同士で気持ちを共有し、明日からの活力とすることが大きな目的と考えます。今後につきましても、介護者同士の交流の場である家族会については、大変重要な活動と考えることから、市としては、自主的な活動に対するサポート的な役割を意識し、支援してまいります。
質問 3番 江川いつみ
取組については分かりました。差別解消法ですけれども、改正障害者差別解消法によって、合理的配慮の提供が事業者にも法的義務となったことによって、違反が繰り返し行われるなど、適切な取組が行われない場合は、主務大臣又は地方公共団体の長は、障害者差別解消法第12条に基づき、報告を求め、助言、指導、勧告することができるとなっております。行政措置に至る事案を未然に防ぐためには、主務大臣は、所管事業分野における障害を理由とする差別の解消の推進に関する対応方針というものを作成しており、各省庁に相談窓口を設け、事業者に対して十分な情報提供をすることとなっております。美唄市においても、障がい担当部局に全てお任せするのではなく、各所管部署で障がい者との共生、障がい者の社会参加を意識し、差別的取扱いの禁止や合理的配慮の提供に向けて取り組むべきだと思っております。例えば、災害や災害避難場での配慮については、総務課危機管理対策室、市民バスや乗合タクシーなどの公共交通においては、生活環境課など、その部署がどのような配慮が必要で、適切かが十分分かっておられると思いますし、その部署で障がい者との建設的な対話を基に、合理的な配慮を作り上げていただきたいと考えております。それについて、市長のお考えをお聞かせ願います。
答弁 市長 桜井恒
合理的配慮の提供に関する市としての対応についてでありますが、合理的配慮の提供に当たっては、事業者や行政機関等は、障がいのある人から社会の中にあるバリアを除くために、何らかの対応を必要としているとの意思が示されたときには、負担が重すぎない範囲で対応することが求められ、障がいのある人と事業者等の間でお互いが理解し合いながら、ともに対応策を検討することが重要とされているところであります。また、障害を理由とした差別解消のための支援措置として、法律上、国及び地方公共団体は、紛争防止又は解決を図ることができるよう、必要な体制の整備を図るものとしていることから、障がい福祉担当課を中心に全庁的に改正内容の周知徹底と相談支援体制の強化に努めてまいります。