厚岸町議会 平成24年第4回定例会 2012年12月5日
(1)直下型地震について/(2)津波襲来の対応について
2012年12月5日、厚岸町議会の一般質問で、室﨑正之議員が「直下型地震について」「津波襲来の対応について」について質問し、町長 若狹、総務課長 會田、管理課長 米内山が答弁しました。
- 質問者
- 室﨑正之 議員
- 答弁者
- 町長 若狹、総務課長 會田、管理課長 米内山
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員が最初の質問で述べた件名は 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は議員の発言から取ったものです。
質問 室﨑
さきに通告いたしました一般質問通告書に従って質問申し上げます。1番は、直下型地震についてであります。北海道地域防災計画(地震津波防災計画編)、平成24年6月に発表していますが、これによりますと、厚岸町では、マグニチュード7.2の直下型地震の発生が想定されております。ただ、ここでは震度は示されておりません。万一、震度7クラスの大きな地震に襲われた場合、いかなる事態が想定されるか、特に以下の点について、具体的に想定内容をお聞きいたします。1番は、地盤の液状化現象であります。2番目として、建造物、橋梁、電柱の倒壊、道路陥没等による道路閉塞。3番目として、火災。4番目として、人身被害。以上についてお聞きいたします。2番目は、津波襲来の対応についてであります。場面を三つに分けてみました。まず、大津波警報が発令されたという段階で避難勧告や避難指示が出ると思いますが、そのときにどのようなことになるか。まず、町民に対して町の行い得ることは何か。町民が行うべきことは何か。この場面を考えたときの主な課題というのは何なのか。2番目として、該当地区の住民はあらかた避難をして、津波第1波襲来があったという状態から一昼夜の間、その中で、町民に対して町の行い得ることは何か、町民が行うべきことは何か、この場面を考えたときの主な課題は何か。3番目として、大津波襲来から1週間、そこで同様に、町民に対して町の行うこと、行い得ることは何か、町民が行うべきことは何か、この場面での主な課題は何か。以上、時間的に三つに分けまして、そこでの具体的な役割についてお聞きする次第です。よろしくお願いいたします。
答弁 町長 若狹(町長は2025年6月まで)
12番、室﨑議員のご質問にお答えをいたします。1点目の直下型地震について、「北海道地域防災計画によれば、厚岸町ではマグニチュード7.2の直下型地震の発生が想定されている。しかし、厚岸町における震度は示されていない。万一、震度7クラスの大きな地震に襲われた場合、いかなる事態が予想されるか。特に以下の点について、具体的にどのような想定がなされているかお聞きします」についてでありますが、初めに、地盤の液状化現象の想定については、平成5年の釧路沖地震と平成6年の北海道東方沖地震の最大震度6、平成15年の十勝沖地震の最大震度6弱でも液状化現象が発生していた例からすると、震度7クラスの直下型地震であれば、かなり高い確率で起こり得るものと考えます。また、特に厚岸町では、液状化現象の特性から、漁港地域の埋立地が最も発生する可能性が高い場所であると考えております。次に、建造物、橋梁、電柱の倒壊、陥没等による道路閉塞と人身災害の想定についてでありますが、平成20年に策定した厚岸町耐震改修促進計画において、マグニチュード6.9、震度6強以上の直下型地震を想定した人的被害と建築物被害の想定を行っております。この計画では、人的被害については、死者が7人、重傷者が14人、軽症者が226人、建築物被害については、全壊が623棟、半壊が1,743棟、総戸数全体の割合が30.6%となっておりますが、ご質問にあるマグニチュード7.2、震度7であれば、さらに被害は大きくなるものと考えております。橋梁については、今年度事業において、現在、町道に関する橋梁の長寿命化診断を行っており、平成25年度には、この診断に基づく必要な橋梁の改修計画を作成することにしております。なお、その診断結果がまとまりましたら、議会にもお示しをしたいと考えております。電柱の倒壊、道路陥没等の被害については、現状では、具体的なデータがありませんので、ここでお示しできないことをご理解願います。また、火災の想定については、これも具体的なデータがないためお示しすることはできませんが、最近のストーブやボイラーなどは免震機能がついているため、冬期間であっても火災の発生は少ないものと考えております。なお、ご質問にあるとおり、このたび修正された北海道地域防災計画では、厚岸直下地震の最大震度、さらには概算による被害想定もうたわれておりませんが、これは計画の参考図表に記載されているとおり、プレート内地震については、500年間隔地震と既往の内陸地震と同様に断層モデルを設定するデータが十分でないため、このたびの想定地震による強震動予測、いわゆる最大震度予測と概算による被害想定から除いていることによるものであります。しかし、今回の想定では除かれたものの、計画では、今後、「地震動による被害についての詳細な想定を行うものとする」とうたわれておりますし、北海道からは、「道では、今年度から複数年かけて全道の被害想定に着手していくこととし、現在は、道立総合研究機構が想定に必要なデータを収集している段階で、まずは太平洋東部地域の想定を行うためのデータを今年度中にまとめる予定である」と聞いておりますので、来年度には、北海道が6月に改訂した太平洋沿岸東部の津波浸水予測に基づく津波による被害想定とあわせ、公表されるものと考えておりますので、ご理解願います。また、町としては、被害想定が北海道から示されたときは、速やかに町議会への説明と町民への周知を行いたいと考えております。続いて、2点目の津波襲来の対応についてのうち、初めに、「大津波警報に基づき避難勧告や避難指示が発令されたときにつき、町民に対して町の行うこと、行い得ることは何か」についてでありますが、防災行政無線などによる繰り返しの避難の呼びかけと津波や余震情報、潮位変化の状況の随時伝達、避難場所での配置職員による避難者名簿への署名の呼びかけ、避難住民の把握、避難住民への情報伝達、在宅要援護者への避難の呼びかけ、保育所、小中学校における児童生徒への避難誘導などであります。次に、「町民が行うべきことは何か」についてでありますが、みずからの必需品を持参し、直ちに高台へ避難すること、津波の到達予想時間に応じ、自主防災組織などにおける隣近所での声かけと災害時要援護者への避難の呼びかけと支援、避難場所における避難者名簿への署名の協力と避難住民間での情報交換などが挙げられます。次に、「この場面での主な課題は何か」についてでありますが、町民、特に災害時要援護者の避難行動、車で避難することによる道路渋滞、災害時要援護者に対する支援などが挙げられます。次に、「該当地区住民はあらかた避難をし、津波第1波襲来からの一昼夜につき、町民に対して町の行うこと、行い得ることは何か」についてでありますが、防災行政無線による津波や余震の情報、町の状況の随時伝達、道路状況などに応じた避難住民への食料、毛布の配付、行方不明者相談所の開設、町民の所在確認と死傷者の発生状況の把握、在宅要援護者の引き続きの安否確認、指定避難場所以外で避難可能な公共施設の把握と開設、避難住民の移動、配置職員を中心とした各避難施設での避難所運営組織の結成、水道施設の被害状況と断水状況の確認、必要に応じた応援要請、消化、救助、捜索、医療救護等に関する応援要請、必要に応じた防疫活動などでありますが、この時点での町の行動としては、概括的な被害情報に基づき、災害対策本部会議等を通じて、人命救助に重点を置いた応援要請などの対策を講ずることになりますし、避難所の開設、運営など被災者の生活確保に向けた対策と情報提供を本格的に開始することになると考えております。次に、「町民が行うべきことは何か」についてでありますが、被害が大きい場合は、町が改めて指定した安全な避難施設への移動、避難施設における住民間での協力、避難所運営組織への積極的な協力などが挙げられます。次に、「この場面での主な課題は何か」についてでありますが、警報発令中における町民の避難場所からの一時帰宅、関係機関との円滑な連絡体制の整備、避難住民に対する的確な情報の伝達、想定避難者数に対する避難所の不足、避難所への物資の円滑な供給、自宅避難者への円滑な物資の供給、町職員が活動するための公用車の確保などが挙げられますが、この時点では、町の資源だけでは対応し切れない可能性が高いと思われますので、消防、警察、自衛隊などの関係機関、各種団体、住民組織等との連絡調整を密にすることによって、対策効果の向上に努めることが大切であると考えております。次に、「大津波襲来からの1週間につき、町民に対して町の行うこと、行い得ることは何か」についてでありますが、ここでは1週間に限定せず、3日目以降の行動としてお答えをいたします。食料、生活必需品等の供給、町民の所在確認と死傷者の状況の把握、遺体の処理、安置、ボランティアの受け入れ、避難所の運営に対する支援、臨時広報紙の発行による避難住民への情報提供、必要に応じた防疫活動、避難所への救護所の設置、避難者名簿の逐次更新、遺体の火葬、応急仮設住宅の設置、障害物の除去等必要な住宅対策の実施、プライバシーの確保等避難所の環境整備、関係機関との連携による給水、施設の応急復旧、被災住宅調査、被災建築物の応急危険度判定などでありますが、この時点においては、さきに申し上げた対策が継続されるとともおに、関係機関の全面的な支援を受け、被災者の生活確保のための対策が本格的に実施されますし、1週間が経過したときには、被災者の生活再建と復旧に向けた対策も本格的に始められることになります。次に、「町民が行うべきことは何か」についてでありますが、住民組織による自主的な避難所運営、行方不明者の捜索への協力、瓦れき処理への協力などが挙げられます。次に、「この場面での主な課題は何か」についてでありますが、避難施設における男女間、家族間でのプライバシーの確保、応急仮設住宅入居者の選定などが挙げられます。以上、それぞれの事項を列記した形で申し上げましたが、時系列による町の基本的な行動指針と段階ごとに考えられる課題や問題点を検証、検討する必要があると考えますが、町民のとるべき行動については、これまでも申し上げているとおり、災害時においては、町民一人一人が自己の責任において、みずから、または家族のとるべき行動を考え、みずからの命はみずからが守るという自助、町民等が地域に相互に助け合い、互いを災害から守るという共助の理念を基本として、町だけではなく、町民等が男女双方の視点、災害時要援護者への支援等に配慮しながら、それぞれの責務を果たすことが肝要と考えております。以上でございます。
質問 室﨑
まず、1点目です。よくわからないんだというのが結論のような答弁でしたね。そうだと思うんです。どうもマグニチュードは示しているけれども、厚岸町で直下型の地震が起きるよと言いながら、そこで震度がどのぐらいになるかというのを触れないというのは、これは逃げでしかないですよね。それで、今までにマグニチュード7クラスの直下型地震が起きている地域、例えば関東大震災なんていうのはまさにそれらしいんですが、幾つかあります。その記録を見ますと、やはり震度7の地震が来ていますね。ですから、厚岸町としては、やはり震度7の地震が来るんだということをまず念頭に置いて、最悪の事態を想定して、そこからかかっていかなければならないと思うんです。ところが、今の答弁を聞いていると、それは道のほうで行うから、それまで黙って待っているんだと言わんばかりの答弁に聞こえた。そんなあなた任せのことではできませんよ。道は道民の命と安全を守る。厚岸町は、厚岸町民の命と生活を守らなければなりません。それで、私が思いつくままに4点ほどお聞きしたわけです。埋立地の地盤の液状化というのは、現にそういう目に遭っていますから、これで出てきたんですが、そのほかに盛り土斜面の地すべりや側方流動も起きると考えなければならないですよね。そういうものについて、ここが液状化現象を起こしますよと断定できなくても、ここの地盤は弱いと、ここが非常にこういうときには危ない部分だというデータは町は持っていると思うんですよ。それは今までいろいろな工事を行って、地質調査をいろいろなところで行っていますよね。そういうデータの集積があると思うんです。それがただ縄で縛って、棚の奥に放り込んでいるわけではないでしょう。そういうものを分析することによって、少なくとも現在わかっている段階でなんだけれども、こことこことここはそういう場合には非常に危ない、あるいは地盤としては弱いと。そこでこういう現象が起きなければ大いに結構だという程度のものにしても、やっぱりそういうものをきちんと総合的にまとめていかなければならないと、そのように思いますが、その点いかがでしょう。これからの問題でいいんですよ。
答弁 総務課長 會田(総務課長は2017年9月まで)
お答えをいたします。これまで地盤の調査については、それぞれ調査をしてきております。それらのデータも残っているものということで考えまして、今後、地盤の液状化にかかわる箇所の選定等について行いたいと思います。この液状化現象が起きた場合に、場所によっては緊急の避難路、または緊急道路が使えなくなるおそれもございますので、町として、できる限りデータを集めて、計画に生かしていきたいというふうに考えます。
質問 室﨑
これはよろしくお願いいたします。喫緊の問題だと思いますので。それで2番目として、建造物の倒壊や道路閉塞の話をしておきましたが、要するに地盤崩壊が結局全部絡んでくるわけですから、これも同じことなのでよろしくお願いしたい。それから火災に関して、今の答弁を見ると住宅火災しか考えていないような言い方をしているんですよ。ですけれども、今回の大震災を見ましても、町の半分以上が火事になって焼けてしまったというような、非常に悲惨な状況が出ているところが見られますね。そういうところでの火元が住宅とは限らないんですよ。一つには、いろいろな油タンクのような危険物を置いてある施設が地震で揺すぶられることによって、ふだんでは考えられないような事態になって火が出たというのもあります。それからもう一つあるのは、自動車火災なんですね。この前、厚岸町でありました、大きな3・11のときも、一部の上架してある船からあわやというような話があったということも聞いております。いずれも大事になっていないですから、それはそれぞれの人たちがきちんと消火したと思うんですが、こういう問題もありますので、住宅火災だけを照準にして、火災というのはこの程度ということは言えないと思うんです。このあたりはどうお考えですか。
答弁 総務課長 會田(総務課長は2017年9月まで)
先ほどの答弁では、確かにご質問者がおっしゃるとおり、住宅火災を中心とした答弁になっています。厚岸町の地域防災計画の中でも、それぞれそれ以外の、特に、コンビナートになるかどうかわかりませんけれども、業者で持っている石油タンク等々もございます。ただし、今の段階として細かいデータを持ち合わせていないものですから、その想定はできないということで答弁をさせていただきましたけれども、この辺も改めて消防との協議の中でさらに詳しいデータが作成できるよう、町として取り組んでいきたいというふうに考えております。
質問 室﨑
それから、建造物に関して、前後して申しわけないんですが、橋梁なんですよ。橋梁の強度ということになりますと、阪神大震災のときに、あれは高速道路ですか、あれがひっくり返るという、誰しも考えられなかったようなことがありましたね。橋梁の強度ということをああいうことをみんな考えると思うんです。ですから、例えば厚岸大橋がひっくり返るかひっくり返らないか、そういうことが橋梁の強度というふうに考えがちです。ですけれども、橋というのは、道路から橋に渡っていかなければ橋の役を果たしません。すなわち、橋と道路の継ぎ目に大きな穴があく、そういうことが十分考えられます。それから、前に厚岸町を立て続けに襲った地震がありましたね。冬が来て、次に秋に来たのかな。そのときを見ていても、橋と道路の間が50センチ以上も段差ができてしまうというようなところも何カ所か見られましたね。そうすると、橋そのものは何も傷んでいなくても、事実上使い物にならない。そういう状況も起きるんだということを、やっぱりこれもきちんと押さえる必要があると思います。いかがでしょうか。
答弁 総務課長 會田(総務課長は2017年9月まで)
町としては、湖南地区の災害拠点として、森林センターということで定めさせていただきました。これは、先ほど議員おっしゃいましたとおり、大橋は大丈夫だろうと。ただし、その大橋の真竜側と本町側のこの支えているところの道路の陥没は、震度7クラスの地震になると大丈夫とは言えないということもあって、森林センターに湖南地区としての災害対策本部を設置するということで定めさせていただきまして、これらについても庁内会議の中で、いろいろと想定した中で考えた結果でございます。その他大きな橋、あやめ橋もございます。これらについては、道のほうとも連携しながら、これら設定をしていきたいというふうに考えております。
質問 室﨑
問題点として指摘しておきます。それで、今回この質問をするに当たって、直下型地震というのを見て、私なりに多少調べて、道の防災計画なんかも読んで、それで私の友人なんかに直下型地震の話をしたんですが、その事実を知っている人は一人もいませんでした。この後、私、津波の話に入りますけれども、道のほうで3・11以降、津波の想定を大きく変えて、今までの3倍ぐらいの大きさの波が来る可能性があるということを言った。そして、そのことを町民にもお知らせしているということはみんな知っています。でも、直下型地震の話なんか全然わからない。津波だけが全てではないんですよ。こういうような津波が来なくても、人身被害まで出るような大きな地震になるおそれがありますよ。こういうものについてもきちんと町民にお知らせをする、そういう姿勢が必要だと思いますが、その点いかがでしょうか。
答弁 総務課長 會田(総務課長は2017年9月まで)
お恥ずかしい話なんですけれども、この厚岸直下型地震、実を言うと北海道の地域防災計画が平成24年6月に改訂をされるまで、こちらの事務局側としても認識をしていなかったということなんですけれども、ただし、このような形で厚岸直下ということで、この北海道地域防災計画の中では、想定し得る全ての地震、被害の大きくなるであろう地震を今回については全て挙げさせていただいたと。この根拠としては、当然、北海道防災会議のワーキンググループの中で話し合われた内容、その中で想定された地震を全て載せてありますので、このような想定になったんだというふうに思いますけれども、今、全国的に、どちらかというと津波に特化した形での防災対策ということが叫ばれております。ただし、その前には必ず大きな地震があるということも含めて、これらの対策を進めていかなければならないだろうというふうな認識をしておりますので、この辺についても町民の皆さんに周知をしていきたいというふうに考えております。
質問 室﨑
寝ぼけているとは言わないけれども、もう少し神経を研ぎ澄ませていただきたい。あえて苦言を申します。23年3月に、想定地震見直しに係る検討報告書というのが出ております。北海道防災会議から出ております。この中で、2ページだったかな、そこのところにちゃんと厚岸町の直下型地震というのは書いているんですよ。それから、その前に、有力な地震学者がこれについては警告を出しているんです。そのときに、ただ一学者の見解というレベルだったかもしれないけれども、釧路市がそれを使って、厚岸に直下型地震が起きたときにどうするという形で、釧路で防災訓練をやったんですよ。それで、勝手に人の町を揺すらないでくれと言って厚岸町のほうから厳重に抗議しましたよね。釧路市からわざわざ厚岸まで、総務部長か知らないが、わびに来ましたよ。そういうこともあって、そのときの議会での話も出ているんですよ。それが事務局は知らなかったということにはならないでしょう。これは、やはりきちんとそういうものについての神経を研ぎ澄ませてもらわなければならないというふうに思いますので、一言苦言を呈しておきます。その上で、2問目に入ります。津波の問題です。この津波、とにかく3・11の惨状、涙なしには見ることも聞くこともできない。そういう惨状を目の当たりにして、しかも、そのときには厚岸町もそれなりに被害を受けている。そういう中で、大きな津波が来るかもしれないということも言われている。それでこれをどのように対処していくのかということは、総論、抽象論ではどうにもならない。具体的に一つ一つの場面を想定して、それに対する対策をつくっていかなければならないと私は思いますので、今回、あえてこういう形で質問させていただいたわけです。話がちょっと妙なところへ飛びますが、世の中に思いやりという言葉がありますね。思いやるというのは想像するということです。思いやりがないということは想像ができないということです。こういう問題に関しても、一つ一つの具体的場面を想像して、そして、それに対してどう対処すればいいのか、どうすれば一番被害を少なくすることができるのかということを考えていかなければならない。いわば思いやりの問題だと、そのように思っておりますので、よろしくお願いしたい。それで、まず、今、津波が来るという段階になったときに何が起こるかということでお話を伺いまして、課題等について非常にそれなりに明確に答えていただいたと思います。それで、この場合、まず言えることは、避難してくださいということですよ。それから、避難するということです。そのときに、どう避難するかということもありますよね。できる限り助け合って避難してくださいということなのか、人のことなんかどうでもいいから、自分だけ逃げてくださいというのか、これはそんなことは言えないですよね。やはりその状況によって、どれだけ助け合う余裕があるかどうかということはありますよ。しかし、できる限り助け合って逃げてくださいということになるんではないか。それで、もう一つあるんですよね。私は逃げない。逃げたってしようがない。あるいは、どうしようかもう少し考える。あるいは、私がどうなっても、それは私の勝手だ。こういう物の言い方をする人は結構います。でも、それは、結局、周りの人を死に追い込むことなんだ。ああ、そうですかといって、その人の背中を踏んで、周りの人は逃げないんですよ、ましてや消防団だとかそういうような人たちのことを考えたら、命がけになってその人を助けようとするんですよ、そのときあなたがそういう態度をとっていれば、そういう人たちを殺してしまうんですよということを群馬大学の片田という教授が講演で言っています。こういう視点もやはりきちっと言うべきだと思います。それで、避難のときにその場で、町職員が要援護者のところを一つ一つ走っていって、そして、おぶって逃げる。できないです。それだけの余裕が考えられない事態というのも十分あり得るわけです。そうすると、結局、ここでのことというのは、ふだんどういうふうにハードとソフトをつくっていったかですよね。まず、ハード面から言います。自動車の避難という問題があります。町としては勧めるわけではないと思いますが、自動車でないと避難できない人もいるわけです。自分が徒歩で避難できるのに自動車を使うということは、渋滞を起こして、自動車でない動けない人の避難を妨害してしまうということがありますよね。これもやはりきちんと言うべきだと思います。それで、今申し上げるのは、町としてできるハードとしては避難路の確保という問題があると思うんです。各地域に避難路があって、それぞれにその避難路が冬、十分に機能を果たせるかという問題があるかと思います。これはそれぞれの地域と十分話し合いながら、その避難路の整備というのは進めていただきたいと思うんです。既に進めていると思いますけれども、まだあちこちに課題があると思います。その点の基本的な姿勢だけ、まずお聞きしたい。
答弁 総務課長 會田(総務課長は2017年9月まで)
まずは、1点目の最後のご指摘の部分でございますけれども、昨年の3月11日以降、管内での関係機関との協議会も新たにできました。また、道庁の危機対策局のほうとのつながりもできました。これら関係機関と連絡を密にとって、今後については、各情報収集に努めていきたいというふうに考えております。それと避難路の確保でございますけれども、とりあえず今ある避難場所の避難路と言われるところについては、除雪として行うことにしておりますけれども、松葉地区集会所に新たにできる階段ですとか、この辺については、各自治会とも話し合いをさせていただいて、その除雪等も含めて協力をいただくように今後進めていきたいというふうに考えております。
質問 室﨑
それから、鉄道線路横断の問題があります。ここのところはさせるものかといってフェンスが張ってあるわけですよね。これについてどうなんだということなんですが、なかなか埒が明かないという話は前から聞いております。文字どおり埒が明かないというやつですね。これについてはどの程度進展があるのか、簡単にお知らせいただきたい。と同時に、相手方のしかるべき人間と町長は直接膝詰め談判を行っているかどうか、ここらについてどうなんだろうという町民もいますので、その点についても事実関係をお知らせいただきたい。
答弁 町長 若狹(町長は2025年6月まで)
今、質問ありました線路を渡ることについての対応でございますが、町長といたしましては、安全なまちづくりは極めて重要、命を守るという意味においては重要な課題であるという認識に立ち、今、ご質問ありましたとおり、関係者と私自体、膝を交えて強く要請をいたしたわけであります。その結果につきましては、詳しくは担当課長から答弁をさせます。
答弁 総務課長 會田(総務課長は2017年9月まで)
今、町長のほうからそのような話がございました。最終的に町長、副町長が入っての相手方との協議については、向こう側の鉄道会社の本社の安全推進本部長、さらには北海道運輸局の鉄道部長、この方々も見えられまして、膝を交えて話し合いをさせていただきました。今、現状としては、まずは厚岸町については、全国的にも例のない恵まれた場所であると。まずそれはどういうことかと申しますと、厚岸町としてそこを通らせようとする場所、住民の皆さんを避難させようとする場所については、今、町の考え方としては、情報館の裏側ということで考えておりますけれども、ここが鉄道構内であるということ、それとあわせて、駅が近くにあって、この駅が24時間必ず有人の駅であるということ、この2点がほかの地域としてはない恵まれた条件であるということだそうであります。今、現状としては、最終の詰めを行っている段階です。これは、最終的には覚書、町長と、結果的には釧路支社長ということになるかと思いますけれども、この覚書とそれに合わせた細かい部分での確認書というものを取り交わした上で、津波警報、大津波警報が発令されたときに限りという条件つきの中で、線路を横断してもいいだろうということの、結果的には許可が出そうであります。その覚書と確認書を釧路支社のほうに送りまして、本社と鉄道運輸局、さらには国土交通省のほうまでその文書が行って、今、精査中であるという報告を受けております。線路横断が認められた場合については、釧路道路事務所のほうで、その線路の向こう側に避難階段をつくっていただくということにもなっておりますので、改めて、今、最初の詰めということで報告をさせていただきたいと思います。
質問 室﨑
わかりました。その1カ所だけで間に合うようなものなのかどうかということについてはいろいろな評価があると思いますけれども、今その話には入りません。それで、次にソフトの問題です。結局、治にいて乱を忘れずという言葉もありますが、日常における防災の備えをどのようにつくっていくか。各町民一人一人がですね。それを厚岸町としてどのように体制をつくっていくかということの問題だと思います。いわゆる防災意識の高揚ということだと思います。それでお聞きするんですが、防災教育というものについて、この前も防災講演会がありました。これも先ほど名前を挙げた片田という教授が言っているんですが、随分やったと、釜石だとかそういうところでね。ところが、興味のある人、関心のある人しか来ない。そこから輪が広がらないと。それで結局何をやったかというと、学校教育の中に入れた。子供から親を巻き込んでいった地域を巻き込んでいったというんですね。今10歳の子供が10年たったら20歳になる。20歳になったときに防災ということをしっかりと身につけた大人がこの町にたくさんできる、それが大事だと言っています。教育委員会としては、その防災教育についてはどのように考えていますか。時間がないので簡単にお聞きしますが、何年生の何学期の何時間目に防災教育を行うから、それが防災教育だというやり方でいきますか、それとも、既にメソッドというか、それが出ていますけれども、今回の「釜石の奇跡」とか、そういうものにまで結びついていった防災教育というのは、あらゆる時間帯の中でもって防災ということを意識させるようなことをやっていますね。そういうようなものを厚岸町としても考えていますか。この点、簡単にお聞かせいただきたい。
答弁 管理課長 米内山(管理課長は2013年3月まで)
防災教育の関係でございますけれども、昨年も何かの機会にお話ししたかと思いますけれども、東北の大震災以来、即校長会を招集した中で、防災教育の関係についてもお願いしているところでございます。そのときの臨時校長会の中では、防災訓練を始めとして、道徳、特別活動及び各教科での関連づけての安全教育の推進をお願いするということで申し入れたところでございます。今、ご質問者がおっしゃいました、釜石での防災教育支援モデル地域に指定された中で出されております「津波防災教育のための手引き」というものをお示ししてご質問いただきましたので、これについて、実は、個々具体的にどの事業で何をやったらいいかというようなことまで書かれてございますので、基本的には、これで取り入れられる部分についてはお願いしたいということで、既に学校のほうにお願いしているところでございますし、できれば、これの厚岸版というものもつくっていきたいということで、今、検討しているところでございます。
質問 室﨑
効果のあるものをよろしくお願いしたい。それから、避難訓練なんですが、去年よりは少し多かったという話はありましたけれども、どちらにしても極端に少ないですよね。少なくとも主催する町側が期待する数から見たら。少ないという課題に対して何か考えていますか。これも考えているか、今後やっていくのか、今までどおりやっているのか、簡単にお答ください。
答弁 総務課長 會田(総務課長は2017年9月まで)
実際に増えたとはいっても、今回も6.7%です。町としてどういう形で町民の皆さんに避難訓練に参加していただけるかということで、今現在、まだ手をこまねいている段階です。それをどのような形でふやしていけるかということは、来年、既に10月、大体同じ時期に行いたいと考えておりますので、今後さらに検討していきたいというふうに考えています。
質問 室﨑
今回、1回目の答弁の中でも、課題を幾つも挙げてくださいました。課題が課題のまま終わっていたのでは何も意味ない。それを解決するために何をするかということなんですよ。上からの訓戒だとか、抽象論を振り回したって課題は解決しません。それが一番大事なことです。それで、日常の備えということからいうと、町が何をするのか。そのとき町はこれをやります、でも、これができません、だから、この点については町民の皆さんで考えてください、もしできる理由があるならこれをやってください、それを具体的に言っていかなければだめなんですよ。ところが、自主防災活動マニュアルを見ても、それから説明会やいろいろなところでの話を聞いていても、町が何をやるかというのは全く見えてこない。その場で具体的に町民に対して何をやりますという話が出てこない。これ、何をやりますではないんですよね。こういうことを期待されてもできませんということを言わなければならないんですよ。非常につらいですけれどもね。津波が来るというと山の上に逃げた。物すごい寒かった。年寄りが心臓発作を起こした。助けてくれるのかいという話ありますよ。できませんよ。だって、そんなときに、もしお医者さんや町職員の方が走って歩いていたら波に飲み込まれますもの、できないです。そういうふうにはっきり一つ一つを詰めていかなければならない、これが大事です。そういう意味で、広くいうと広報だと思いますよね。防災力の強化というのが第1課題に先ほど町長は挙げられた。私もそのとおりだと。そういう意味で、大変失礼だが、厚岸町は寝ぼけている。それ言います。防災計画は新しいのがまだ出ていませんよね。これだって、いろいろな事情があるんでしょうけれども、それに対する説明が町民にもないですね。これまではいろいろなそういう事情があるからだというのは推測できます。ところが、今回、厚岸町のホームページを見たんです。トップページがありまして、そこの画面の右側のほうに津波ハザードマップだとか防災だとかという四角い枠がある。そこをクリックしました。そうしますと、防災、「津波ハザードマップ」「避難場所を確認して下さい」「防災訓練」「防災行政無線」「地震について」「津波について」「非常時持出品の準備を」「地震・津波にそなえて」というような項目が出てきます。その「防災行政無線」から「地震について」「津波について」「非常時持出品の準備を」「地震・津波にそなえて」というところは非常にもっともなことを書いていましたが、ハザードマップというのが、実はこれ、500年間隔地震の非常に立派なハザードマップが載っているわけです。あの後、取りかえたはずなのに、それが載っていないんですね。それから、「防災訓練」については、これは笑い話だと言っていいでしょうね。23年度の訓練の様子というのが出ていました。そして、今年度は10月16日に実施しましたと、ご丁寧に注釈がついていました。注釈なしに今年度といったら、現実の世界では平成24年度をいうんですが、仮想世界では何年度のことをいうのか、詳しい方がいたらお知らせをいただきたい。こんなものは笑い話で済みます。しかし、ハザードマップともう一つ、「避難場所を確認して下さい」という項目がございます。そこでは、その後、広報あっけしで、ことしの10月号に出ていまして、そこでこれは削除しましたと、これは追加しましたとなっているんですよ。削除したのは今回の大津波想定によって、ここは避難場所としては危険だということになったところだと思います。浄福寺裏山、厚岸中学校グラウンド、末広の3カ所、白浜高台、田崎さんのうちの前の空き地、こういうものが載っているんですね。これは笑い話では済みません。先ほどの仮想世界では何ですかなんていう話では済みませんよ。ホームページを見て、自分のところはここへ逃げるんだなと決めた人は危険なところに逃げてしまうおそれがあるわけですね。夕べ、私、確認したんですが、夕べの段階で全く同じでした。これは、厚岸町ホームページの記載というのは当てにならない、いいかげん、ちゃらんぽらん、どういうふうに言ったらいいんですかね。それで、ホームページの担当、何課がやっているのか知らないけれども、お願いしたいんだけれども、ホームページのトップに少し大きな字で、このホームページのデータはいいかげんなものが入っておりますので、重要なことについては当てにしないでくださいという注釈をつけていただけませんか。いかがでしょう。
答弁 総務課長 會田(総務課長は2017年9月まで)
非常に厳しいご指摘を受けて、今、反省をしている次第であります。正式には、避難場所については、9月号にも注釈をしているとおり、実際には防災会議での決定を見て避難場所を改めることになりますけれども、実際に既に仮指定をさせていただいているわけですから、本来であれば、ホームページについても避難場所を差しかえなければならないと。この作業を怠っていたことに尽きます。直ちに、このホームページについては差しかえをさせていただきたいというふうに考えております。
質問 室﨑
最後に、簡単に提言いたします。厚岸町は人ごとではないんです。それで、近年、大災害がたくさんありました。阪神大震災から始まって、次から次と起こりました。そこでいろいろな事態が起きています。いろいろな課題が浮かんでいます。これを丹念に調べて、そして、それを厚岸町に引き写して、具体的にこの場面でこんな問題があった、厚岸町でこれが起きたらこうしなければならない、できるものできないものいろいろあるだろうけれども、その作業を早急に進めていただきたい。これをお願いしておきます。
答弁 町長 若狹(町長は2025年6月まで)
時間がないようでありますので、簡単にお話しさせていただきたいと思います。最後の質問、私と同じ考えであります。あえて私が答弁させていただきますが、実は、もう既に中央防災会議が報告いたしました中間報告、平成24年3月7日、さらにはまた最終報告が出ました。7月31日。すばらしいものであります。今言ったとおりであります。これを参考にしまして、厚岸としては既にやっていること、これからやらなければいけないこと、そして安全・安心なまちをつくると、人命を守るという確固たる厚岸のまちをつくってまいりたい、そのように考えておりますので、ご理解をいただきたいと存じます。