厚岸町議会 平成22年第4回定例会 2010年12月15日
TPP(環太平洋経済連携協定)について
2010年12月15日、厚岸町議会の一般質問で、室﨑正之議員が「TPP(環太平洋経済連携協定)について」質問し、町長 若狹、産業振興課長 高谷、環境政策課長 大崎、まちづくり推進課長 湊谷が答弁しました。
- 質問者
- 室﨑正之 議員
- 答弁者
- 町長 若狹、産業振興課長 高谷、環境政策課長 大崎、まちづくり推進課長 湊谷
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。
質問 室﨑
さきに提出いたしました質問通告書によりご質問申し上げます。質問事項は、TPP(環太平洋経済連携協定)についてであります。先日 少なくとも私たち地方在住者にとっては 突然 日本がTPP交渉に入るとのニュー、 、 、スに接したわけでございます。現在、この地方、厚岸町では、地域が崩壊するのではないかというような恐ろしい話まで聞こえてまいります。TPPが発動した場合、原則、100%の関税撤廃になるとされまして、米国、豪州を含む複、 。 、数国との交渉は 例外を求めることは大変に難しいというふうに報道されております もしこの重要品目の例外措置が認められないというような形になりますと、いわゆる例外措置がないという形になりますと、北海道の農業生産額でも5,563億円のマイナスになる。漁業生産高でも500億円以上の損失が出る。それによる経済的損失は、農業関係をはかっただけでも2兆1,000億円というような試算がされているということが新聞等で報道されております。厚岸町にとっては、地域の崩壊という言葉が現実味を帯びて聞こえてまいります。ただ、全国的な新聞論調等を見ますと、これは日本の片隅の特殊事情であり、その話は一部生産者の主張にすぎないというような、あるいは閣僚の中からも、GDP2%にも満たない農業や、あるいは水産業のために、我が国の産業を犠牲にできないんだというようなことを公然と口にしている。また、マスコミも、新聞論調も、人ごとのような話が結構多い。きちんとした報道をしているのは、むしろ地方紙であって、全国紙は経産省と農水省の力比べだとか そういうような人ごとのような話が見えてくる ただ これは そういうことでもっ、 。 、 、て済まされるのかどうかというのが私たちの大きな疑問です。という観点からお聞きいたします。まず1点目は、我が国に関わるTPP、FTA(自由貿易協定 、EPA(経済連携協定))の現状とその問題点についてお聞きいたします。2点目は、TPPについての関税撤廃の例外措置が認められないという場合、予想される厚岸町の産業や経済への影響はどのようになるのか。3番目として、国際的関税撤廃の圧力というのはこれからもいろいろな形で出てくると思。 、 。います 今回のTPPがもしおさまったとしても また違う形で出てくる可能性がありますそういう中で、厚岸町は今後どのような施策を展開していくべきだとお考えなのか。この点についてもお聞かせをいただきたい。以上、1回目の質問とさせていただきます。
答弁 町長 若狹(町長は2025年6月まで)
13番、室﨑議員のご質問にお答えをいたします。TPP(環太平洋経済連携協定)について、初めに、我が国かかわるTPP、FTA(自由貿易協定 、EPA(経済連携協定)の現状と問題点についてでありますが、まず、FTA)及びEPAの現状は、平成14年11月に、シンガポールとの間に日本初のEPAが発効されま。 、 、 、 、 、 、 、 、した その後 メキシコ マレーシア チリ タイ インドネシア ブルネイ ASEANフィリピン、スイス、ベトナムの計11カ国及び地域とEPAを発効しております。そして、インドとは大筋で合意しており、韓国、そしてアラブ首長国連合、オマーン、カタール、クウェート、サウジアラビア、バーレーンが構成する湾岸協力理事会、いわゆるGCC、それにオーストラリア、ペルーの4カ国及び地域と交渉を行っております。ただ、日本の商工業関連の主要貿易国である中国、アメリカ、EUとの間では、EPA、またはFTAの締結を前提としたプロセスを開始できていない現状にあります。現在発効している11カ国及びこれから発効する予定のインドとのEPAにおいては、農林、 、 、水産物に関し 発効時において即時関税の撤廃 段階を経ての撤廃が定められておりますが米、麦、乳製品、でん粉、砂糖、牛肉、カツオ、マグロや水産IQ品目等、それぞれの国の状況を考慮した関税撤廃削減の除外品目が設定されており、日本の農水産業主要作物などへの影響が回避されております。次に、TPPの現状と課題でありますが、本年10月1日、菅総理は、第176国会の所信表明演説で 「米国、韓国、中国、ASEAN、豪州、ロシアなどのアジア太平洋諸国と成長と繁、栄を共有する環境を整備し、かけ橋として、EPA、FTAが重要で、その一環として、環太平洋パートナーシップ協定交渉などへの参加を検討し、アジア太平洋自由貿易圏の構築を目指し、東アジア共同体構想の実現を見据え、国を開き、具体的な交渉を一歩でも進めたいと思います」と表明し、全国の農林水産業関係者へ衝撃と不安を与えました。TPPは、もともとは平成18年にシンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイの4カ国による経済連携協定が発効されたことがきっかけとなっています。その後、本年3月に4カ国に加え、アメリカ、オーストラリア、ペルー、ベトナムを加えた8カ国でTPPとして交渉が開始され、さらに、本年10月の会合にマレーシアが参加し、9カ国で現在交渉がなされています。このTPPが問題なのは、アジア太平洋経済協力会議、いわゆるAPECにおける課題と密接に関係していることです。APECは、貿易や投資の自由化や円滑化及び経済や技術協力をすることで、アジア太平洋地域に自由で開かれた貿易や投資地域を創出し、APEC加盟国内や世界経済の成長に貢献することを目標としています。そして、この目標を達成するための手段は、各メンバーの自主性にゆだねられており、さらには、APECにより実施された自由化措置を非メンバーにも適用するとなっています。つまり、EPAやFTAは、協定国以外に対しては、協定国と異なる貿易障壁が適用されるという差別的要素を持ち、法的拘束力を持っていますが、APECのTPPは、無差別、非拘束、自主性を持っていることが特徴と言えます。自由貿易化は、資源配分の効率化を通じ経済成長を促進される効果を持ちますが、劣位にある産業に対して短期間に輸入が増加することで、産業の国内生産の抑制や雇用悪化をもたらすことになります。TPPでは、EPAやFTAのように自由化の除外が認められず、農業大国のアメリカやオーストラリアも関係国であります。これらの国の米の生産価格は、日本の4分の1程度であり、乳製品は3分の1、牛肉も3分の1程度の価格であります。これら農産物が関税なしに日本に輸入された場合、輸送費を加えても日本の生産価格より大幅に安く、日本の農業は大打撃を受けるのは必至であります。さらには、アメリカ産牛肉のBSE汚染問題を含め、輸入食品に対する安全・安心に不安が残ります。私は、TPP(環太平洋経済連携協定)が厚岸町のみならず、北海道、ひいては日本の農林水産業へ与える影響ははかり知れない大きなものであり、日本政府がTPPに参加することについては、決して容認できるものではないと考えます。北海道においては、北海道経済連合会もTPP交渉参加反対を表明しております。今後、北海道や町村会、農協、漁協などの産業団体、経済団体と連携しながら、日本政府のTPP交渉参加阻止に向けた取り組みに積極的に参加していく所存であります。、 、 、次に TPPにおいて関税撤廃の例外措置が認められない場合 予想される厚岸町の産業経済への影響についてであります。、 、釧路総合振興局が釧路管内の農産物の影響額試算を公表していますが それによりますと農業生産額の減少額が436億円、関連産業及び地域経済への影響額が1,512億円で、雇用の減少が1万5,000人と試算され、公表しております。厚岸町における影響額は、残念ながら、国、北海道及び釧路総合振興局においてそれぞれ試算した影響額の基礎数値が全く公表していませんので、町独自での計数による試算となりますので、ご了承願います。まず、農業でありますが、厚岸町が対象となるのは、酪農と肉用牛の2品目であります。肉用牛生産は、20年度における肉用牛生産額は2億3,200万円程度であり、そのほとんどはF1と言われる一代交雑種が主であり、肉専用牛は太田農協出荷分では55頭の販売となっています。肉用牛は、国の試算では、5等級及び4等級の黒毛和種のブランド牛のみ生産が継続されるとのことから、肉用牛生産は輸入物にすべて置きかわり、2億3,200万円程度の減少と試算されます。酪農業は、加工乳用生乳は外国産に置きかわり、飲用乳のみが生産継続されるという試算であります。釧路総合振興局の試算では、加工乳用生乳はすべて輸入物に置きかわるという試算をもとに、85パーセントの生産の減少と試算しておりますので、厚岸町も同じ率で試算をし、生産減少額は49億8,600万円程度と試算されます。地域経済への影響額は、農機具、肥料や飼料販売、集出荷業、コントラ作業や請負業、運送業や建設業、それに農協や農業共済組合、町営牧場などの第1次波及と、商業、飲食業、金融、サービス業、学校など間接的影響を含んでおります。釧路管内における影響額に厚岸町の生産比率を掛け、厚岸町内には農機具メーカーがないこと、また、飼料、肥料の購入も農協以外からも納入されていること、さらには、購買力が、 、 、釧路市や中標津町へ流出していることなどから 厚岸町の影響額は その70%程度と見込み酪農業と肉用牛を合わせて、その影響額は42億5,700万円程度と試算されます。これらを総合すると、厚岸町の農業における影響額は、94億7,500万円程度に及ぶものと試算されます。なお、関連産業の影響額は、主に乳業工場と屠畜場でありますが、乳業工場の生産額は公、 、 、表されておらず また 厚岸町の生乳は別海町の明治乳業へも出荷されていることなどから所在市町において試算すべきものと考え、除外しております。また、搾乳農家86戸程度、肉用牛農家6戸、その他育成農家2戸の94戸の農家の減少と試算しております。さらには、農家の減少や町営牧場の閉鎖により約8,500ヘクタール程度の草地が耕作放棄地となることが予想されます。次に、水産業に及ぼす影響ですが、水産業も農業と同じく北海道における影響額算出の根拠数値が示されておりませんので、主要魚種のうち厚岸漁港で水揚げされているホタテ貝、昆布、スケトウダラ、イカ、サンマ、タラの北海道と同じ6品目について減少率を算出し、厚岸町の影響額が試算されます。、 、 、 、6品目の影響額は ホタテ貝が400万円 昆布が5億3,000万円 スケトウダラが1,000万円イカが600万円、サンマが3億7,400万円、タラが200万円の合計9億2,600万円程度の影響額と試算しました。また、昆布については、中国などから大量に輸入され、加工用にその多くが回されたときは、厚岸町産昆布と競合し、さらに大きな影響が出るものと予想されますし、カキ、アサリについても、厚岸特産品としての市場認知は進んでいるものの、安価で大量に輸入されたときには、これも大きな影響を及ぼすものと考えられます。さらには、そのほかの魚種や関連産業及び地域経済についても相当額の影響が出るものと考えられますが、カキ、アサリを含む影響額算出の根拠数値が示されておらず、今回の試算から除外しましたので、ご理解願いたいと思います。しかしながら、実際には、9億2,600万円を大きく上回る影響があるものと想定しますし、漁家の減少や雇用にも多大な影響を及ぼすものと考えております。林業では、国及び北海道で試算されておりますが、合板についての1品目のみであり、これによる厚岸町への直接的な影響はないものと考えます。次に、国際的関税撤廃の圧力の中、厚岸町は今後どのような施策を展開していくべきかについてであります。厚岸町は、先ほども申し上げましたとおり、TPPの交渉に参加することには絶対反対の立場であり、その旨を広くあらゆる場において表明していく所存であります。国の施策が示された時点において、その内容を吟味し、厚岸町にとって有効な施策を最大に取り入れるため、農協や漁協と協議しながら対策を講じていきたいと考えております。しかし、TPP協議参加対策に限らず、将来を見据えた海外と競争ができる農林水産業を早急に確立するための施策の樹立が求められており、厚岸町としても農業や水産業の活性化と経営体質強化のための施策は恒常的に必要と考えています。そのためにも、国や北海道の補助事業や交付金事業を積極的に取り入れ、経営体の規模拡大や基盤強化を図っていきたいと考えています。、 、 、そのような中で考えられる町の施策としては まずは 経営体のコスト削減の一つとして酪農では農地集積化を推進し、効率的な粗飼料の収穫体制の構築を目指すとともに、離れ離れの草地を一体化し、収穫の効率化を図る必要があります。そのため、コントラクター作業機の導入やTMRセンターの設置、農業生産法人の設立などにも支援していきたいと考えています。さらには、今日的な燃油や飼料の高騰による経営圧迫に伴う借入金に対する利子補給制度の継続を図ります。また、育成部門の労力やコスト削減のため、町営牧場の充実を図ることも重要と考えます。ソフト面では、農業振興整備計画の全面見直しを行うとともに、飼料増産推進計画の策定を図っていきます。さらには、地産地消の取り組みとともに、地域において、生産、加工、販売を一体化した6次産業の推進が必要かとも考えます。現在、一つの取り組みとして、釧路管内の関係市町が協調し、釧路産長昆布の新しい利活用のアイデア募集から、新商品の開発や販売促進PRを行っています。生産地において、生産物に付加価値をつけ、安全、安心をメインにブランド化を図り、販売していくことが今後求められる施策かと考えます。また、漁業においては、経営効率化などのために借り入れした資金に対する利子補給制度を継続するとともに、増養殖事業などへの助成を継続します。、 、 。しかし 厚岸町の産業の活性化のためには 国における明確な支援措置が必要であります具体的には、現在削減が続いている土地改良事業費増額による基盤整備が特に必要で、定期的な草地更新を行い、良質な粗飼料生産が重要であります。さらには、酪農経営の安定化のための施設整備の補助や加工原料乳補給金の増額、燃油や配合飼料の価格の抑制、また、漁船の省エネルギー化のための助成、漁港整備や漁場整備、養殖事業の推進など、関係機関とともに国に求めていく必要があると考えます。いずれにせよ、国は、農業構造改革推進本部を設置し、来年6月をめどに基本方針を決定するとし、10月には中長期的な視点を踏まえた行動計画を策定するとしております。さらには、米韓FTAが合意されたことにより、経済団体から政府へ早期TPP協議参加への圧力が高まることが予想されます。TPP交渉参加問題は、厚岸町のみならず、管内や北海道の農業団体、水産団体、林業団、 、 、 、体 経済団体 その他関連する数多くの団体などが一体となり TPP参加の反対を表明し取り組んでいるところであります。私は、農業、水産業、林業の生産に携わる方々や担い手の方々が、夢と希望を持ち、未来永劫に農林水産業の生産活動ができるよう尽力することはもちろん、国や北海道に対しても対策を早急に講ずるよう強く求めていきたいと考えております。以上でございます。
質問 室﨑
TPPに限らず FTAとかEPAとか もうちょっと言うとGATTから始まっ、 、て、今のWTO、ウルグアイラウンド、ドーハラウンドというふうにありますよね。お互い、 、 。ががちがちと関税貿易障壁を張りめぐらせてしまうと 結局 世界全体の経済が発展しないしたがって、そういうものはなるべく否決して、お互いが発展をしていくようにしなきゃだめだと。これは第2次大戦の反省から出てきたものだというようなことはよく言われております。ですから、そういう大きな流れそのものについてけしからんとか、あるいは、すべての関税障壁を取り除くのはけしからんとかというつもりで私は言っているわけではない。もちろん、今の町長の答弁もそういう基本的な理解の上に立ってのことだと思います。それで、今回のTPPの説明を今ざっとお聞きしましたが、ちょっとひっかかるところがあるので確認をしておきますが、今回のTPP、これはAPECの打ち出したFTAAP構想とは違うんですよね。そこのところを明確にしていただきたいんです。何か、このTPPを協定することで、それに入っていないところにも関税障壁を全部撤廃して、皆さんいらっしゃい、いらっしゃいというふうにやるんだというようにもちょっと受け取られかねないような答弁にも聞こえたものですから、その点は明確にしていただきたい。それと、今回のTPPに関しては、アメリカの基本戦略に巻き込まれるなという声が結構あるんですよ。それは、アメリカのWTOの基準からいきますと、最恵国待遇というのを全部にしなきゃなりません。一つにやってしまう。ほかのところと違いますよということできません。それから、貿易の支障になるような国内における補助金というようなものもだめだということになっていますね。そうすると、アメリカが農業生産者に対して非常に多額の補助金を出しています。これがWTO基準でいくというとひっかかってしまいますよね。だか、 、 。ら まずはグループをつくって そこのところのグループでは自分の基準でつくっていくとそれを、いわゆるグループ化していくというようなことなんだというような話もあるんですが、その点はどう押さえていますか。簡単で結構ですから、時間ありませんので。わからないなら、わからないで結構です。
答弁 産業振興課長 高谷(産業振興課長は2012年9月まで)
今のご質問2点でございますけども、私どもの認識といたしましては、TPP(環太平洋経済連携協定)に関しまして、アジア太平洋経済協力会議(APEC)に参加する9カ国で締結している、目指している、そういった協定に対しまして、APECのいわゆる最恵国待遇ですか、そういったものも含めてそういう影響、IQ制度も含めてそういった影響を受けてくるだろうという認識のもとに、将来的にも懸念して考えております。それから、アメリカのWTOにひっかかっていると。いわゆる世界貿易機構の関税削減に対する要件で、アメリカのそういったグループ化に対してどう押さえているかというご質問ですが、ちょっとその辺、私勉強不足で判断できません。
質問 室﨑
なぜ反対するのかということを言うためには、TPPというのはこういうものなんだということについては十分すぎるほど知っていなきゃだめですよね。もう少し研究していただきたい。それから、次に移ります。厚岸町への影響というところです。それで、机の上にはA4、1枚の資料が出ておりました。まず、農業関連でお聞きするんですが、酪農業、肉用牛、関連産業、地域経済というふうに分けて表ができておりますが、関連産業というのは、乳業工場と屠畜場だけ。だから、厚岸町にはないからゼロだと、こういうお話で終わったんですが、厚岸町における農業関連産業として、例えば、建設業、建築業、あるいは運送業、こういうものは関連産業ではないんですか。
答弁 産業振興課長 高谷(産業振興課長は2012年9月まで)
町長からのご答弁にありましたように、関連産業としては押さえてございます。関連産業としては認識しております。
質問 室﨑
それが、影響はゼロなんですね。
答弁 産業振興課長 高谷(産業振興課長は2012年9月まで)
影響額としましては、いわゆる国なり、北海道、総合振興局のような連関表というんですか、そういった計数を持っていませんので、なかなか算出することができないということで、影響額としては今回は省かせていただいたということでございます。
質問 室﨑
ちょっとその話を今置いて、次に行きますが、漁業という欄がございますね。そこで、その前に農業をもう一遍ちょっとお聞きします。関税障壁がはじき飛ばされて、乳製品がどんと、厚岸町の場合、酪農ですから、乳製品がどんと入ってくると乳価が下落しますね。どうですか。
答弁 産業振興課長 高谷(産業振興課長は2012年9月まで)
下落すると私どもも認識しております。
質問 室﨑
現在、乳価は、キロ80円をちょっと切るぐらいだというふうに聞いております。、 。ひところ80円を超えて上がりましたけど またちょっと下がったというふうに聞いています何年か前の非常に悪いときよりは少しいいですけどね。これがもし60円台前半になったら、まずやっていける農家はないだろうというようなことがささやかれていますが、このあたりではどのような予想を立てていますか。
答弁 産業振興課長 高谷(産業振興課長は2012年9月まで)
今のご質問でございますけども、昨年の10月、平均単価77円ぐらいだと。今回また、制度的には1年間通さないと平均単価というのは出てこない状況でございますけども、4円20銭ばかり今年度はまた下がっている。大変に危機的な状況であるということで、今回のTPPに関して、これからの経済状況も考えて、幾ら、下がるとやっていけないということにつきましては私どもは認識しておりませんけどもそれぞれTPPなどが発効され実施されるようなことになれば、当然、壊滅的な状況になりますので、乳価について採算ベースというんですか、それらについては、オーストラリアその他から入ってくる価格からすれば3分の1程度で入ってきますので、打撃を受けるということで、実際的に幾らというベースは押さえておりません。
質問 室﨑
TPPがもし実施されれば、その交渉の中に入って発効すれば、大変な影響が来るんだという話は皆さんおっしゃるんですよ でも 町民みんなが聞きたいのは それによっ。 、 、。 、て具体的にどうなるんだということなんです 抽象的に大変だ大変だという話幾らしたってまたかということで終わりですよね。、 、 、 、それで 今聞いていると 道で試算を出す根拠 あるいはその試算計数がわからないから厚岸町で計算できないんだと言うけど、私は北海道の計算を厚岸町に置き直してどうこうし。 。てくれと言っているんじゃないんですよ 厚岸町でどうなるんですかと聞いているんですよ60円台まで下がったら、本当に60円前半まで下がったらやれないのかどうかって、なぜ聞き取り調査でも何でもしないんですか。あるいは、運送業、建設業、建築業というような業種。が今厚岸町でどの程度農家と絡んでいるのかということについて独自の調査しないんですか大変だ大変だと言いながら何もやっていないでしょう。そこなんですよ、問題は。それで、今のでは全く答弁が出ませんね。資料を要求したけども、これでは資料にならんですよ。厚岸町でどうかということを聞いている。恐らく、これ60円台前半に下がったら、皆農家は、ほとんどの農家は、大きな借金を抱えて、その返済を現在のいわゆる牛乳の収入を見ながら返しているわけですよ。それががたんと下がったら、借金返済できなくなるんですよ。あるいは、借金返済に全部持っていかれたら生活できなくなる。そういう状況の中でみんなやっているわけですよね。そのときに60円台前半ぐらいに下がったらどうなるんだということは、最低限、個々の農家への聞き取り調査やいろんなサンプル調査やっただけでもある程度の動向は出るでしょう。農協と一緒になってそういうことをやればいいじゃないですか。非常に腰が入っていない。そう言わざるを得ない。次に漁業についてお聞きしますが、厚岸町で非常に漁家の多い魚種は、代表的なものに昆布がありますね。昆布というのは、漁家は1戸当たり平均すると、これは何人かの方から聞、 、いたんですが 300万円から500万円ぐらいでないかというような言い方をするんですけどもどのぐらいの収入だというふうに押さえていますか。
答弁 産業振興課長 高谷(産業振興課長は2012年9月まで)
大変貴重なお時間いただいてありがとうございます。20年度の昆布の水揚げ額が約12億円でございます。就業している昆布の漁業者が370件ほどありまして、割り返しますと325万円ぐらいの収入ということに、売り上げとなります。
質問 室﨑
ここでもって減少率43%と北海道としては出していますよね。ところが、いわゆる5単協と言われる道東海岸の昆布は、加工用ですよね。ナガの選りであるさお前はちょっと別にして、正昆布と言われる昆布の最盛期にとるナガ、アツバ、オニ、ネコアシ、とろろというようなものは、全部加工用に回りますね。そうすると、これはもろにぶつかると言われていますね、輸入物と。現在は勢いがあって抑えているんですけども、そういうものもはじき飛ばされるわけでしょう そうすると 全道でもって43%というのを50%ぐらいに見たっ。 、て、決してそんな間違いではないということにはなってくるでしょう。そうすると、平均325万円、300万円から400万円ぐらいの漁家で、いわばその収入は半分以下になるわけですよね。経費は下がらないんだから。そういう中でやっていけますかね。いかがでしょう。
答弁 産業振興課長 高谷(産業振興課長は2012年9月まで)
本町の大宗漁業であります昆布漁でございますので、325万円が単純計算で半分になるという収入であれば、やっていけない状況が考えられるということでございます。
質問 室﨑
他の業種でも似たような状況が起こるんじゃないかと思うんですよ。ただ、昆布専業漁師と言われる人たちが何割あるかと。いろんなほかのものもやっているから、ほかでカバーできればということなんでしょうけども、ほかのは上がって、昆布だけ、 、 。が下がるというんならいいんですけども まだ救われるんですけど そうじゃないですよねみんな下がってくると。そうすると、これ、酪農家もやっていけないし、それから、漁業者も、この町で営業することができなくなるというような状況じゃないでしょうか。何割収入が減るというだけの問題ではないですね。そういうことを含めてやはりきちんと調査すべきでしょう。いかがですか。
答弁 産業振興課長 高谷(産業振興課長は2012年9月まで)
今、議員おっしゃいましたとおり、農業、それから水産業も含めまして、そういった減少が考えられると大変に危機的な状況でありますので、いわゆる産業団体である農業協同組合 漁業協同組合と連携しながら その辺の算出をやっ、 、ていきたいと考えます。
質問 室﨑
時間がありませんので、余りくどく言いませんが、そういうことをきちんと積み上げていって大変なんだと言わないと説得力がないということですよ。カキ、アサリについ。 。ても同様です 道で出していないから積算できないんですということでは済まないですよね現実に町民が影響を受けるわけですから。それで、農業の場合には、この一覧表の中に関連産業とかそういうものが入っているんですが、地域経済とか。これ漁業のほうではどうなんですか。
答弁 産業振興課長 高谷(産業振興課長は2012年9月まで)
漁業の中でも、試算には入ってございません。今回の試算からは入れてございません。
質問 室﨑
当然考えられるわけですよね。農業のほうだけは関連産業や地域経済に影響出るけども、漁業には全くそういうものはないということはあり得ないですよね。それもきちんと調べてください。厚岸町は、過去の歴史、明治からのをずっと見ますと、漁業の発展と衰退が町の発展と衰退に一致しているんですよ。そういう町なんです。ですから、昆布だけ一つとって今ちょっとお聞きしただけでも、やっていけなくなるんじゃないかという答弁出ました。あれもやっていけなくなるんじゃないか、これもやっていけなくなるんじゃないかというような状況の中で、町は発展しないですよ。やはりこれは、きちんとそういう数字を出してもらわなきゃならないんです。だから、厚岸町にとって、このTPPというのは恐ろしいんだということを言ってもらわなきゃならないんですよ。抽象的な話じゃ済みません。それで、次に林業に行きます。林業は今全く触れていなかったんですが、問題ありませんか。厚岸町では。
答弁 環境政策課長 大崎(環境政策課長は2013年3月まで)
TPPにおけます林業の影響でございますけども、北海道の試算によりますと、合板で北海道では33億円程度の影響が出るというふうに積算をしてございます。このTPPの影響によりまして、価格の安い木材製品が輸入されますと、合板が一部、影響があるわけでありますけども、合板を多く取り扱っているのが上川と。それから、オホーツク地方、網走地方ということでありまして、厚岸町では合板を取り扱っていないということで、影響はないというふうに考えている、そういう見解でございます。林業につきましては、既にご案内のとおり、相当前から、1,900……( 時間ないので端的に願います」の声あり)「
答弁 環境政策課長 大崎(環境政策課長は2013年3月まで)
1994年以降、自由化によりまして、既にもう世界市場の価格というふうになってございます。それで現在、輸入材と道産材の価格差がないということで、影響はほとんどないというふうに考えてございます。
質問 室﨑
木材はわかりました。キノコというのは林業ですよね。シイタケの産業は我が町にはありますね。ここでは影響は出ませんか。
答弁 産業振興課長 高谷(産業振興課長は2012年9月まで)
シイタケにも当然影響が出てくるというふうに考えます。
質問 室﨑
なぜ1回目の答弁で、町長答弁の中に、そのシイタケがのってこなかったんですか。
答弁 産業振興課長 高谷(産業振興課長は2012年9月まで)
林業物、シイタケ、キノコでございますけども、額的な試、 。算ができておりませんので 今回の答弁の中からは影響額という算出はしておりませんそういうことで示されていないということでございました。
質問 室﨑
一つ一つやっていったらまだまだあるかと思いますけども、時間がないので、この観点はこのぐらいにしますけども、一つ一つ厚岸町であるいろいろな作業についてどんな影響が出てくるのかと。その積算根拠については、他の専門家から言われるとちょっと怪し、 、いなというものが出てくるかもしれないけども 現在厚岸町の能力でこれだけの調査をして、 。こういうふうにしたんだというようなもので 各産業について全部調査して出してくださいそういうことが非常に大事なんですよ。道のほうの試算根拠がなかったから、あるいは、影響はあるだろうけども、ちょっと積算が難しいから、それについては触れなかったでは済まないということです。下手すると、厚岸町の存亡にかかわるわけですからね。その点は、少なくともこういうものがきちんと調査されて、議会にしかるべき時期に示すということになりますか。それとも、きょうの答弁で終わりですか。その点お聞きしたい。
答弁 町長 若狹(町長は2025年6月まで)
私からお答えをさせていただきます。このたび、TPPの問題、大変な危機感を私は持っておる次第でございます。今、ご指摘がありましたとおり、第1次産業の町として大変な問題であります。存亡にかかわる問題であるという認識をいたしておるところでございます。しかしながら、このTPPといいますのは、関税に加えまして、今後、サービス分野、環境規制など、広範囲の自由化、すなわち自由貿易協定、FTAとしての新しい時代の方式という認識を私は持っておるわけであります。もう一つは、米国が参加を表明したということであります。先ほどご指摘があったとおりであります。さらにはまたオーストラリア。そういう点を考えますと、我が国におけるTPPの影響は、はっきり申し上げまして試算を出し。 、 、 。ております しかしながら どういう具体的な影響が出るのか 不透明な点もただあります先ほど林業の関係のシイタケの問題ありましたけれども、国は、合板の1品目だけを上げております。影響額としては。そういう点を考えますと、今お話ありましたとおり、あらゆる面の影響が出てくる可能性は極めて大きいわけでありますので、我々はTPPの動きとして注視をしながら、厚岸町にはどのような影響を今後さらに受けるのか、十分に考えていかなければならない。ご指摘があったとおりであります しっかりとこの阻止については ともどもの関係者とともに頑張っ。 、ていかなければならない、そのように考えておるところでございます。
質問 室﨑
今の町長の基本的理念はよくわかりました。私も全く同感なんです。それで、大変広範になるという話もよくわかります。ただ、まずできるものだけでも、今私が指摘したぐらいの程度のことは、やはり数字を出していくということが必要だと思いますので、それはよろしくお願いしたい。その上で、今後、厚岸町がどのように施策を展開していくかという話で、町長からの答弁をいただきまして、非常に積極的にこのTPPを阻止したからといって、それで終わりというものではないと。一口に言うと、厚岸町の産業に体力をつけなかったら、今後大変なことになっていくということだと思うんです。それをやっていかなきゃならないという点はよくわかりますし、私も全くその点は同感です。その上で、一言つけ加えさせていただきたい。それは視点の問題です。、 、 、 ( ) 、外務大臣か何かが 私 冒頭ちょっと申し上げたように GDP 国民総生産 でもって農業だけで1.9%だと 漁業を入れても2.2%ぐらいしかならないだろうというような中で 90。 、何%の、2%をとった98%の産業を守るためには、大の虫を生かすためには小の虫も殺しても仕方がないんだというようなことを言っていますよね。それから、全国紙やいろんなところの識者と称する人の話や、あるいは経団連やいろんなところの話聞いていると、北海道の一地方の問題だというような、もうあからさまにそんな言い方をしているところもある。そういう中で、今ずっと私がお聞きしてきたようなことだけを言っていても、他の地域や他の産業の人たちをどこまで説得できるだろうかという問題があるわけです。おまえ確かに困るのはわかると。でも、これやらなかったらおれのほうが困るんだと。困ると困るのけんかになったら、力の強いほうが勝つわけです。それで、そういう問題ではないんだということをやはり我々としては言っていかなきゃならないでしょう。それは食の問題ですよ。今、国は、エネルギー換算量でもって40%の食料自給率を何とか達成するとかしないとか言っていますよね。これは一番その計算をするというと自給率が高くなるというのを使っているという話もありますがね、それはいいんです。これがエネルギー換算でやったって、もしTPPなどというものがだっと適用されてしまいますと、15%ぐらいまで落ちてしまうだろうとも言っている人もいます。それで、まず、食料自給率の確保というのは、これは国家防衛そのものなんですよ。腹が減っては戦ができぬという言葉もありますからね。それから、もうちょっと我々庶民レベルで考えますと、まず第一に、安全で安心できる食、 。 、の確保ということは 国内の健全な生産者を育てない限り達成できないんですよ ですからこれはまさに全国の消費者そのものの問題なんです。決して一地方や一生産団体の問題ではないということです。そのことをやはりきちんと発信していかなきゃならないだろう。それでお聞きするんですが、全国の消費者団体というのがありますよね。全国消費者協会とか日本消費者協会とか、日本消費者連盟を初めとして、たくさんの消費者団体があります。 。 。ね そこが今回のTPPでどういう動きをしていますか どういう情報を入手していますか
答弁 まちづくり推進課長 湊谷(まちづくり推進課長は2015年3月まで)
食の安心、安全という観点から、消費者団体等の動きについて、私のほうからご説明をさせていただきます。今、ご質問者言われるとおり、このTPPの部分については、どちらかというと数字が先行して議論になっているという部分があります。ただ、私どもとしても、やはり順番が逆かなというふうに思っていまして、そういった食の安全、安心が担保された中で、その後に経済効果、経済損失というものが議論されるべきという消費者のほうからの観点で申しますとそういう考えもございます。そういった中では、北海道のほう、消費者団体のほうにつきましては、いち早くこのTPPに対する反対という態度を表明し、農林水産大臣等、あるいは総理大臣のほうにも、そういった要望書も提出をさせていただいておりますし、厚岸町におきましても、厚岸消費者協会がありますが、そういった団体も、先日の総決起大会のほうにも役員を初めとした方々が出席をしているという状況にあります。消費者としては、断固TPP参加交渉については反対という立場をしていますが、今質問者言われた全国的な消費者団体の組織での動きという部分についてまでは、私のほうではちょっとつかんでおりません。北海道レベルまでの部分は、そういった形で態度を明らかにしているという状況でございます。
質問 室﨑
端的に答弁願います。北海道の消費者が手を挙げているのはよくわかっています。でも、全国から見れば、北海道地方の話なんです。やはり全国展開しなきゃなりませんよね。そこで、全国の消費者団体、日本消費者協会、全国消費者協会、関西消費者協会、北海道消費者協会はわかりました。日本消費者連盟、全国消費者団体連絡会、主婦連合会、東京消費者ネットワークなどなどいろいろあります。そういうところとコンタクトをとる必要があるんじゃないですか。もし動いていないんだったら、こうこうこういう問題なんだと、これはまさに全国の消費者の問題なんだということを発信すべきじゃないですか。そういうようなことを厚岸町が行っていかなければ、全国の問題になりませんよ。いかがでしょう。
答弁 町長 若狹(町長は2025年6月まで)
私からお答えをさせていただきます。もう時間もありませんので、簡単に答弁させていただきますが、全国的な規模の問題については、当然、一自治体であろうと強く要請していかなければならない課題であると思っております。釧路には、釧路地方の消費者協会がございます。会長さんも、さきの11日の釧路大会においても強い食の安全という問題を訴えておりました。さらにはまた、北海道の消費者協会の会長さんも同様な発言をいたしており、TPPには断固として反対というようなお話をされておりますので、この点、それぞれの機関を通じて、さらに全国的な運動に展開するよう、厚岸町としても強く要請してまいりたい、そのように考えます。
質問 室﨑
今回、資料提出しておいたんですが、けさ、皆さんの机の上にはA4、1枚の裏表の資料が回っているかと思います。私の手元には答弁書と一緒に、町長の答弁の原稿です、 。 、ね それと一緒に多数枚の資料が初めて手渡されたわけです TPPにおける厚岸町の農業水産業における影響として、いろいろ書いています。残念ながら、私、今これ、目を通す暇ないんですよ。資料の要求って、こういう形で渡されるんですか。