厚岸町議会 平成16年第2回定例会 2004年6月17日
(1)米軍の矢臼別演習場への移転問題について/(2)町職員退職時の特別昇給について
2004年6月17日、厚岸町議会の一般質問で、南谷健議員が「米軍の矢臼別演習場への移転問題について」「町職員退職時の特別昇給について」について質問し、町長、総務課長が答弁しました。
- 質問者
- 南谷健 議員
- 答弁者
- 町長、総務課長
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員が最初の質問で述べた件名は 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は議員の発言から取ったものです。
質問 3番
皆さんおはようございます。第2回定例会に当たりまして、さきに通告してあります2点について質問をさせていただきたいと存じます。初めに、今朝の道新にも掲載されておりました浜中、別海両町長さんのコメントが掲載されておりました米軍の移転問題でございます。沖縄に駐留する米海兵隊の一部を陸上自衛隊矢臼別演習場へ移転する構想が、6月7日以降頻繁にマスコミ報道されており、多くの町民の皆さんの関心事となっております。矢臼別演習場は敷地面積が1万 6,800平方メートルで、実射可能な射程距離は18キロと、全国で最大の演習場と聞き及んでおります。折しも、昨年私も米海兵隊の演習に視察をさせていただきましたが、その実射、発射地点、そして着弾地点での爆発音や着弾時の土砂の空に舞い上がる様子など、目を見張るものがございました。皆さんよくご存じのように、同演習場は厚岸町の一部であります。そこへ米海兵隊が移転し、自衛隊と合同演習をし、連携をさらに密にする構想があると聞き及んでおり、この件で防衛庁は別海町長さんへ打診された旨のマスコミ報道がなされておりますが、まずはこの問題の実態についてお尋ねをさせていただきたいと思います。次に、現状でも同演習場は我が町の酪農に大きな影響を及ぼしておるところでございまして、さらには水産業においても着弾地がフッポーシ川の上流域に当たり、計画された砂防ダムの問題が未解決の状況にあるなど、町として多くの課題が残っておるところでございます。厚岸町として、今後どのような対応をなさるのかお伺いをするものでございます。次に、2点目、町職員退職時の特別昇給についてお伺いをするものでございます。4月13日付で、総務省は地方公務員の退職直前に給与ランクを引き上げて退職金をかさ上げする退職時特別昇給の全廃を求める通達を出しております。この関係で3点ほどお聞きをさせていただきたいと存じます。まず1つ目でございますが、退職時の昇給の実態について、いつどのような根拠で開始されたのかお尋ねいたします。2つ目として、特別昇給の平成15年の実績と平成16年以降5カ年の対象人数、金額はどのようになるのか。3つ目として特別昇給についてでございますが、国は5月から全廃、道も既に検討に入っております。道内ではいち早く室蘭市が来年1月からこれを廃止をする方向で検討を進めており、釧路も廃止の方向で検討されておると聞き及んでおります。こうした中、厚岸町は今後この問題をどのような対応をされていかれるのかお伺いし、第1回目の質問とさせていただきます。どうかよろしくお願いいたします。
答弁 町長
おはようございます。3番、南谷議員の質問にお答えをいたします。最初に、米軍の矢臼別演習場への移転についてのお尋ねでありますが、去る6月7日、一部のマスコミによって米国が米軍再編の一環として在沖縄米海兵隊の一部を、北海道の矢臼別演習場に移転させる構想を日本政府に打診しているとの報道がありました。このことは、私にとって寝耳に水のことであり、直ちに報道の事実関係を確認するため、札幌防衛施設局に問い合わせをしたところ、当局では承知していないので東京に確認したいとのことでありました。翌8日に得られた防衛施設局の回答は、外務省によれば報道にあった案のいずれについても米軍から提案を受けている事実はないとのことであり、防衛施設庁としても承知していないというものであります。この報道の後、早速マスコミ各社から私に地元自治体首長としてのコメントを求められましたが、現段階では極めて不明確なものだけに困惑しており、確実な情報のない中ではコメントのしようがないということを申し上げてまいりました。質問をいただいた南谷議員を初め、皆さまにもこのような現状であることをご理解願いたいと存じます。なお、今後の町の対応についてでありますが、平成9年から開始された米海兵隊による矢臼別演習場での実弾射撃訓練に際して、これまでに訓練実施の都度、北海道、別海町、浜中町、標茶町及び厚岸町で構成する矢臼別演習場関係機関連絡会議を通じて、地元の意向を伝える要請活動を続けてきております。この要請事項の中には、将来にわたって在沖縄米軍による矢臼別演習場での実弾射撃訓練が固定化されないことと、在日米軍基地全体の整理縮小に向けて国において最大限の努力を払うことなどがあります。現段階においては、当面これら要請事項を継続し、この地元の意向が十分に尊重されるよう、これまで同様国に対応を求めてまいりたいと考えております。次に、教職員退職時特別昇給についての質問にお答えいたします。まず、退職昇給の実態について、いつどのような根拠で開始されたのかとのご質問でありますが、職員の給料は勤務の状況や職務の内容などに応じて定期的に昇給が行われており、また退職金の額はその職員の退職時点における給料額をもとに算定がされます。退職時特別昇給は一定の勤続年数を経て退職する場合には、この退職金の算定のベースとなる給料を、その者が退職する月に昇給させることによって退職金を増額して支給する制度であり、国家公務員の場合は1952年、昭和27年に設けられ、20年以上勤続して退職する場合に1号俸を引き上げて退職金をかさ上げする措置がされていましたが、人事院規則の改正により本年5月1日にこの制度が廃止されたところです。この制度は、地方自治体においても大半が採用してきており、管内町村の状況を勘案して厚岸町でも平成3年4月から国の基準と同じ内容で制度化し、現在に至っております。次に、この退職時特別昇給による平成15年度実績と平成16年以降5カ年の見込み金額についてですが、平成15年度においては5名の職員が対象となり、退職時特別昇給による支給額は1人平均約19万円で、総体では約95万円となっており、また16年以降5カ年の見込みでは37名の職員が対象となり、支給額は1人平均で約20万円で、総体で約 740万円となります。最後に、国、道、各町が検討される中で今後どのような対応となるのかとのご質問にお答えいたします。当町の給与は、人事院勧告に沿った内容を基本に、労使協議を行った上で議会に提案をさせていただき、決定をしているところであります。これまで給与決定に当たって国の制度を参考としてきておりますが、国において制度化されておりました退職時特別昇給が本年5月で廃止されていることから、当町において実施している退職時特別昇給についても国同様の考え方で職員組合に提案を行い、本年度中に労使協議を進めたいと考えております。以上でございます。
質問 3番
今日、国レベルでは世界情勢から国民保護法など有事関連7法が14日付で成立をしております。今後は、他国からの武力攻撃に対する住民避難、救援を支援する地方自治体の体制整備が大きな課題になってくると私は思います。さらには、有事関連7法の一つ、米軍行動円滑法というものがございます。この中では、政府は米軍情報を国民に提供、米軍の行動が自治体の対応に影響がある場合連絡調整するとうたわれております。日本とアメリカの軍事情勢が急速な展開をし、国の権限が地方自治体に大きく影響する時代背景にあると私は思います。このような状況の中で、我が町厚岸町はその地域内に自衛隊の演習場を有しておるわけでございます。非常に長として高度な判断が求められているときにあると思います。私は、長として先ほどの町長の答弁にありましたが、何も聞こえておらないということでは済まされないと思います。少なくとも、町民の多くの皆さんに適切な情報を提供する町長としてどのような対応をしていくのか示すべきと感じますが、いかがでしょうか。次に、特別昇給についてでございます。6月15日付の日銀総裁のコメントによりますと、景気は前向きに循環している、主要因は株価の上昇でございますと答弁がございましたが、個人資産が伸びているもののこれは株価要因だそうでございますが、しかしながら実質消費者の実態は貯金を取り崩して主婦は家計のやりくりをしているのが実態でございます。我が町厚岸町におきましても、大宗漁業である昆布はきょうで3日出漁したわけでございますが、幸いにして生産量の方は見込まれますが、輸入昆布の半製品の問題もあり、価格の面では非常に見通しが厳しいものが一つございます。さらには、サケ、マスの出漁においてもやっと昨日出漁に至ったわけで、休漁をやむなくした2隻の漁船もあるやに聞き及んでおります。さらにはまた、公共事業においてもしかりでございます。国からの削減で昨年度以来大きな事業というものがすっかり減少して、業界自体非常に冷え込んでおり、町の経済に大きくかかわってきておると私は認識をしておるところでございます。非常に厳しい町内の経済状況の中で、今後とも慎重な対応をしていかなければならないような町の財務推計におかれましても、まだまだ見通しの厳しい部分が残っておるわけでございます。このような背景時、町職員の皆さんの懐に直接かかわることでございますけれども、先ほどの町長さんの答弁でございますが、今後検討してまいりたいと。私は、もっと町の職員の皆さんが、いつも申しておるんですけれども胸を張ってしっかり働いていただけるような体制づくり、そのためにもこの特別昇給というものはいかがなものか、事前にもっと早く手を打っていただきたいものと思いますし、町職員の皆さんの適切な判断を切望するものでございまして、2回目の質問とさせていただきます。
答弁 町長
再質問にお答えをさせていただきます。私からは在沖縄米海兵隊に関する答弁をさせていただきます。その他につきましては、担当課長から答弁をさせます。ご承知のとおり、平成9年厚岸町は実弾射撃訓練に当たりまして条件つき受け入れを容認いたし、今日に至っておるわけであります。町の長として、今日まで平穏の中で演習が行われておりますことを大変安堵に思っておるわけであります。しかしながら、我が国の防衛政策は国の戦関事項といえ、矢臼別演習場に関係する地元を無視したようなこのたびの報道がなされましたことはまことに遺憾であり、地元住民が動揺するようなことがあってはならない、そのように考えております。今後とも、矢臼別演習場関係機関連絡会議を通じ、矢臼別演習場での実弾射撃訓練が固定化されないことなど、これまでの申し入れが尊重されるよう万全の対応を国に対し引き続き求めてまいりたい、そのように考えております。
答弁 総務課長(総務課長は2004年12月まで)
退職時特別昇給に関連するご質問にお答え申し上げたいと思います。先ほど、町長が答弁の中に申し上げておりますとおり、これの取り扱いにつきましては今年検討に入らせていただきたいという内容でございます。もう南谷議員さんもご理解いただいているとおり、厚岸町の財源は非常に厳しい、そういう中で第2次財政基本方針の中でもこの人件費の抑制という部分を取り上げさせていただいておりますし、もう既に部門ごとに実施をさせてきていただいているということはご理解いただいているとおりでございます。こうした中で、この退職時特別昇給につきましても国の制度が変わってきてございます。そういった中で、国の制度に準拠したような形の中でそれぞれ厚岸町の給与関係についても定められてきているという背景もございます。その辺を踏まえまして、この後組合に提示をさせていただき、労使の協議のもとに定めたいというふうに考えておりますので、ご理解をいただきたいと存じます。
質問 3番
2点目の職員の関係につきましては、職員の皆さんに特段のご理解を賜れればと思っております。次に、米海兵隊矢臼別移転問題でございますが、別海町は防衛施設関連の経済効果ははかり知れないという町長の答弁、道新の方にも掲載しておりました。年間の交付税関係だけで十四、五億あるんだと、大きなものがある、だからということではございませんが、私は演習地の地形上、着弾地が厚岸側にあり、実質の影響は厚岸町や標茶町の方がむしろ甚大であると考えております。国や道のこれまでの物心両面での対応は若干偏っているように思われますが、いかがでしょうか。この上、米海兵隊の移転が実現されると、町内の産業初め町民、小学生の子供から町内に住んでいる多くの住民に多大な影響を及ぼすことは必至であります。断じて安易な賛同はできるものではなく、将来の厚岸町を見据え、町としてしっかりとした対応が望まれると私は切望するものでございます。町長のお考えを改めて質問させていただきまして、3回目の質問とさせていただきます。
答弁 町長
再々質問にお答えをさせていただきます。平成9年の厚岸町の容認に当たっての受け入れ条件につきましては、騒音と治安対策のほかに地域の振興対策を条件に挙げておるわけであります。ただいま、駐屯地が所在する別海町と厚岸町の差異についてのお話がありましたが、別海町は別海町なりの地域振興、経済効果があると思います。厚岸町におきましても、交付税等いろいろな関係に協力をいただいておるわけであります。その若干の効果はあるといえども、町長といたしましてはやはり地域住民の安全で安心な暮らしができるまちづくりというものに責任があるわけであります。そういう意味において、ケアを支給するということも最も大事なことであります。その中での自衛隊の役割というのは、私は理解を持っておるつもりでございます。しかしながら、米軍の移転があるとするならばそこに何らかの不安、動揺が住民にはのしかかってくるのではなかろうかと大変危惧をいたしておるわけであります。そういう意味において、先ほども答弁いたしましたけれども、私といたしましては今日までも防衛施設局並びに国に対して受け入れ条件に伴う容認した経緯を踏まえて、地域住民が米軍とともに安心して日本の平和を維持できる体制をつくっていただきたいと強く望んできたところであります。私といたしましても、町民、そしてまた関係町村と踏まえて今後とも万全の対応がとれるように強く要請してまいりたい、かように考えておりますので、ご理解をいただきたいと存じます。