網走市議会 令和7年第1回定例会 2025年3月11日
「-登壇-公明クラブの澤谷でございます」
2025年3月11日、網走市議会の一般質問で、澤谷淳子議員が質問し、市長 水谷洋一、教育長 岩永雅浩が答弁しました。
- 質問者
- 澤谷淳子 議員
- 答弁者
- 市長 水谷洋一、教育長 岩永雅浩
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 澤谷淳子
-登壇- 公明クラブの澤谷でございます。質問の前に、3月11日の本日は東日本大震災から丸14年の日です。被害に遭われ亡くなられた方々に心より哀悼の意を表しますとともに、被害に遭われた方にはお見舞いを申し上げます。2025年の本年は戦後80年・被爆80年の節目であります。長い年月の中で私たちは平和の大切さを学び、先人たちの歩みに思いをはせ、敬意を持ってこれからも平和を守りつづける責任を忘れてはならないと決意も新たにしています。先日、ある自治体で来年度から毎年30億円の収支不足が見込まれると発表し、そのニュースに注目が集まりました。そこでは、道路などのインフラや管理する公共施設数が増大したことと、一方で少子高齢化で市の税収が減少し、社会保障関連の経費や近年の物価高騰などの影響で年々財源不足が深刻化したようです。人口減少や手厚かった地方交付税の特例措置も終わるなどで地方交付税が減少したことも一因であると思われます。公共施設を閉じるなど市民サービスに影響が出るようです。市営の銭湯などに行っていた方も心配されていたというインタビューがニュースになっていました。当市は今後4年間で21億円の収支不足が見込まれるということですが、しかし前述の自治体とはまた理由が異なり、市民サービスへの影響は当市はありません。しかしながら、日本全国の自治体共通の課題の人口減少と少子高齢化の中での舵取りは大変に気の抜けない楽観できない状況であることは変わらないと思います。そのような折、待ちに待った新庁舎が開庁しました。開庁式には市内の認定こども園の年長の幼稚園児や保育園児も参加してくれました。そこにいた私も全ての大人の皆様も、この子供たちの歓声と笑顔を守りたいと思ったことだと思います。改めまして未来のために持続可能で健全な財政運営の網走となるよう望んでやみません。それでは、公明クラブを代表いたしまして、市政執行並びに教育行政執行方針について質問させていただきます。質問が最後ですので、ほかの皆さんと重複していてもそのまま読み上げますので御容赦ください。初めに、臨時財政対策債についてお伺いしたいと思います。本年の一般会計予算275億円のうち臨時財政対策債というのは、地方自治体の財源不足を補うために本来国が地方交付税として配分すべき財源が不足する場合に地方自治体が代わりに借金、臨時財政対策債を立て、後年交付税として戻ってくる仕組みと理解しておりました。しかし、本年度から政府のこの臨財債の発行はなくなりました。20年以上続いてきたこの仕組みが終わったことで素直に何か影響はないのでしょうか、心配になりました。主に地方交付税に20%以上依存している団体だそうです。もちろん、その数値だけではないほかの部分もあると思いますが、地方交付税割合が24.4%、財政力指数0.44の当市はどのような評価でしょうか。臨時財政対策債での交付税の補填はなくなりましたので、財政の自由度は弱くなる可能性も考えられます。すると、やはり独自の財源確保が必要です。地域経済の活性化もですが、そのためにどの町も力を入れていて、上を見たら驚くほどの差があるふるさと納税はますます注目するところです。ふるさと納税を通じて網走の魅力発信を考えてくださる職員、関係者の皆様については評価をしているところです。しかしながら、全国の競争が激化する中でさらなる成長を遂げるのは大変なことではないでしょうか。それでも当市は海や山の特産品、流氷、大自然など観光資源に恵まれています。体験型返礼品や企業版ふるさと納税の取組強化、SNS、YouTubeを活用したプロモーションなど、今後の拡充策はどのような予定でしょうか。見立てをお伺いします。次に、女性活躍社会について、1月に人事院は2023年の男性国家公務員の育児休業取得率が80.9%となり過去最高を更新したと発表しました。育休に入る職員のカバー態勢も含め各職場の意識醸成が進んだと分析しているそうです。育児は女性だけでなく家庭全体で担うものという考えが広がることこそ女性の仕事と家庭を両立しやすくなり、真の意味での女性活躍社会の実現につながると考えます。そこで、当市における男性職員の育児休業取得状況はどのようでしょうか。お聞かせ願います。男性の育休は、女性が職場でより活躍しやすくなるだけでなく、男性も共に働きやすい職場環境につながりますので、男性の育休取得をさらに推進していただきたいと思います。特に地方自治体が積極的に取り組むことで市内の民間企業にもよい影響を与えるのではないかと思っています。民間企業にも男性の育休取得を促すような支援や働きかけなど、当市の取組はいかがなのでしょうか。防災対策について伺います。本年は、阪神淡路大震災から30年という節目に当たり、1月17日を中心に当時の映像や検証番組も多く放映され、改めて防災対策の大切さを痛感した方も多かったのではないでしょうか。しかしながら、阪神淡路の震災経験者に「昨年正月に起きた能登半島地震に阪神淡路の震災の教訓は生かされたと思うか」とのアンケートをとったところ、半数以上の人が「生かされていない」と答えました。生かされていなかった第1位は水道などのライフラインの復旧、次が家屋の倒壊被害対策、3位に国や自治体などの行政の対応、4位に避難所運営となっています。能登半島地震では水道の復旧に非常に時間がかかり、何か月も断水状態が続いた地域もあり、テレビを見ていても胸が痛む毎日でした。また、埼玉県八潮市の道路陥没事故を見ても、上下水道がいかに生活に密着しており大切なものか痛感させられました。北海道は冬場の水道の凍結、破損という課題もあります。網走市の上下水道の日頃の点検状況と災害時の対策はどのようになっているのかお伺いいたします。また、10万棟以上の家屋が倒壊し、6,434人もの犠牲者を出した阪神淡路大震災を契機に建築基準法の耐震基準が改正されたにもかかわらず、能登半島地震では耐震基準を満たしていない家屋が多く、壊滅的な被害を受けた珠洲市では耐震化比率は51%、石川県は2万4,000棟の住宅が全半壊しており、耐震化への対策不足が悔やまれたところです。公共施設に関しては当市も平成28年度に耐震診断調査を行いこのたびの新庁舎建設に至ったわけですが、当市の一般住宅の耐震化率はどのようになっているのでしょうか。現在の状況とこれまでの対策、今後の取組をお伺いいたします。さらに、阪神淡路では災害関連死が死者の14%を占め、救えたはずの命を守れなかったことが大きくクローズアップされました。にもかかわらず、能登では死者・行方不明者508人のうち半数を超える280人が災害関連死で亡くなるという深刻な状況となりました。東日本大震災でも関連死と認定された人の70%が肺炎などの呼吸器系疾患と心不全などの循環器疾患でした。その要因として見えてきたのが、断水でトイレが使えず劣悪なトイレ環境に陥り、排泄回数を減らすために水分補給を控え、そのため脱水症状を起こし口腔内の細菌が増え、誤嚥性肺炎を起こして死に至るという、避難生活の環境の悪さでした。そこで昨年はトイレ、キッチン、ベッド、ウォームというTKB+Wの大切さや低体温の問題も訴えさせていただきました。当市としても様々な対応をしているとの答弁でしたが、避難所となる学校の体育館のエアコン設置は計画されているのでしょうか。昨年、小学校へのエアコン設置が終わり、新年度は中学校への設置が予定されておりますが、できるだけ早く体育館への設置も検討するべきだと思いますが、いかがでしょうか。また、当市はイベントのときには多くのキッチンカーに出店していただいております。こうしたキッチンカーの皆様と災害時の温かい食事の提供の連携協定を結ぶことも可能だと思いますが、いかがでしょうか。さらに、ダンボールベッドが足りなくなったときのために、淡路島では農協が保有しているタマネギの出荷用のケース60万個とダンボール20万個を活用することを検討しております。当市も避難者全てのダンボールベッドの備蓄は難しいのではないでしょうか。当市も地元にある資源を有効活用する取組を検討してみることも大切だと考えますが、いかがでしょうか。また、新年度の新たな取組として、多言語化に対応したデジタルハザードマップの作成や、市からのメール配信の多言語化が挙げられております。大変重要な取組だと評価いたします。当市も外国人労働者が増え、インバウンドも増えております。地震列島の日本人は地震にある意味慣れておりますが、外国人には地震を経験したことがない人も多く、能登地震ではベトナムから来た技能実習生が初めての地震にパニックになり、どこに避難したらいいのかもわからず裸足でさまよったとの報道もありました。ハザードマップそのものを知らない外国人も多いそうです。今回の取組を契機に、市内在住の外国人や技能実習生を対象とした防災研修や防災まち歩きで実際に避難所を確認したり、インバウンド対策としてのホテルの避難訓練を実施し、英語のアナウンスや身振りでの避難誘導などを行ってみてはいかがでしょうか。観光庁のホームページには訪日観光客の災害対応や翻訳アプリも載っており、NHKワールドJAPANにある多言語による災害時の呼びかけの音声データをダウンロードすることができます。こうしたツールも有効に活用し、外国人の防災対策に取り組むべきだと考えますが、当市の見解をお伺いいたします。阪神淡路を経験した神戸市長は「当時、市民の多くは、神戸で地震は起きないと信じ切っていた。地域防災計画に地震の項目もあったが、限られた職員が準備をしていただけで、役所内で共有されることはなかった」「地震は予知できず、どこでも起きるということを全国の皆様に知っていただきたい」と警鐘を鳴らしております。石川県でも、2007年に公表された被害想定では全壊120棟、死者7人、関連死0人となっており、その後一度も見直されたことがなく昨年の能登半島地震を迎えてしまったということでした。まさに油断大敵です。網走も災害が少ないことが自慢ですが、市民の命を守るためにも、もしものときに備える意識の変革が大切だと思います。そのためにも新たな防災拠点となる新庁舎を使って、地域の住民を巻き込んだ防災訓練をぜひ行っていただき、意識変革の第一歩にしていただきたいと思います。いかがでしょうか。続いて、地域医療です。網走はこれまで4件の開業医の誘致に成功し、北海道初となる医療MaaSの導入など、地域医療の充実には先進的な取組を行ってきました。しかし、ここにきて基幹病院の整形外科体制の縮小がこの4月から予定されており、現在も新患を受け付けないなど市民の不安が高まっております。高齢化が進む一方の当市にあって整形外科は必要不可欠な診療科であります。開業医の誘致もここ2年は進んでいない状況ですが、地域医療体制の整備に対する市の見通しと見解をお伺いいたします。昨年末、厚生労働省は2027年度から始まる新たな地域医療構想などに関する検討会の取りまとめを提示いたしました。これまでは、団塊の世代の皆様が全員75歳以上の後期高齢者となり、医療需要が最大化すると予測された2025年を見据えた地域医療構想でしたが、新たな医療構想で設定されているのは、団塊のジュニア世代が65歳以上となり、我が国の歴史上最も高齢者が多くなる2040年です。2040年に向けて増加する医療需要は85歳以上の高齢者であり、高齢化に伴う慢性疾患の増加や通院困難な患者の増加で医療・介護の連携が重要なテーマになってくる中、回復期医療や在宅ケア、さらには介護までを包括的に支える地域医療体制の構築が求められています。加えて、病床利用率の低下から病院経営の悪化、社会保障費の抑制など、今後15年間の病院経営の難しさは過去に例のないものになると考えられております。生産年齢人口が減少する中、限られたマンパワーにおける効率的な医療提供の実現も必要となってくると思われます。斜網地域の基幹病院を有し、開業医の誘致、医療MaaSの導入にも力を入れてきた当市としては、今後の医療提供体制の在り方の検討をいち早く進めていくことが大切と考えます。これまで、2025年に向けて医療介護の体制の構築に取り組んできた対策と実績、残っている課題についてお伺いいたします。さらに、2040年に向けた当市の検討課題と取組方について見解をお伺いいたします。次に、健康づくりについて。先日、北海道民ががんになる確率は全国民の値を上回ることが札幌医科大学の加茂憲一准教授の研究で初めてわかったとの報道がありました。北海道民が生涯でがんになる確率は、男性が64.4%、女性が52.0%で、どちらも全国平均を上回り、がんで死亡する確率も男性30.9%、女性23.0%と、こちらも全国を上回っております。その要因としてまず考えられるのは、全国3位の高い喫煙率です。特に女性が突出して高いといわれております。そのためか、北海道の肺がん死亡率は全国ワースト1位、呼吸器専門医の不足ということも要因の一つといわれております。もう一つの要因が、各種がん検診の受診率の低さで、こちらは全国最低レベルです。また、寒冷地ならではの食生活や生活習慣として、塩分・脂肪の摂取が多いことや運動不足も指摘されております。加茂准教授は「男性は3人に2人、女性は2人に1人ががんになるという具体的な数値はリスクをイメージしやすくなり、がん予防の啓蒙効果が期待できる」とのコメントを寄せておりました。こうしたフレーズも活用しながら、がん検診受診率の向上と喫煙率の抑制に向け取組を進めていくことが大切だと思います。がん検診無料クーポンの対象の拡大や、企業や学校と連携した受診勧奨の強化、健康経営の浸透、喫煙率低下対策の強化など、より積極的な対策が必要ではないでしょうか。また、がん患者の増加は医療機関のがん治療体制や緩和ケアの強化、医療従事者の育成と確保、医療費増加への対応なども必要となってまいります。今後の取組について見解をお伺いいたします。次に、介護人材の確保について。昨年から介護従事者復職支援事業が導入され介護人材の確保に力を入れてきた当市ですが、市内の介護施設への入居希望者と共に説明を聞きに行ったところ、「介護人材が足りず、47部屋中30部屋しか入居できない」「介護従事者も高齢になっており、きつい仕事をさせて離職されると困るので、所長自身も週何日も夜勤をしている」との話を聞いて、現状の厳しさを改めて実感いたしました。「市の復職支援事業を利用した人はいますか」と聞くと、「今のところまだ一人だけなので、もっと周知と発信をしてほしい」との要望を受けました。市全体の介護施設の稼働状況と人材不足の実態、復職支援事業を活用した人の人数と周知・発信への取組状況と今後の工夫についてお伺いいたします。また、斜里町は先日、町立北海道介護福祉学校を運営する栗山町と介護人材確保に関する包括連携協定を結びました。斜里町からの推薦を受けると、入学料、初年度授業料をそれぞれ10万円減免され、栗山町は学生の確保、斜里町は介護人材の確保につながりウィンウィンの関係になるものです。当市も介護人材確保のための一歩踏み込んだ取組が必要と考えますが、いかがでしょうか。また、介護職員の処遇改善に関する相談も受けましたが、職場の上司にはなかなか言えずに悩んでおり、放っておくと離職にもつながりかねない懸念もありました。介護人材の離職防止の観点からも相談窓口の設置等、何らかの対応策が必要なのではないかと考えます。当市の介護人材の離職防止策への取組と今後の対策について見解をお伺いいたします。網走の介護現場にもいよいよ外国人の雇用が進んでいるようです。当市でも新年度から日本語講座を開くようですが、自治体によっては介護施設で新たに働く外国人のために家電や家具などの購入費用を負担した事業所に補助金を交付する外国人介護人材生活支援事業をスタートしたところもあります。また、近隣の美幌町では、外国人の介護人材確保を目的に、1事業当たり5人まで、1人20万円を助成する制度を新設したとの報道もありました。今後の超高齢社会を考えるとますます必要になってくる外国人介護人材の確保に対する市の取組をお伺いいたします。次は、地域おこし協力隊についてです。昨年初めて地域おこし協力隊のインターン制度がスタートし、当市と縁のある首都圏の大学から7名の若者が来てくれました。初めての取組で受入れ態勢など難しい点も多々あったかと思いますが、内容的には一定の評価ができるものと思います。ただ、参加してくれた学生からは「もっと真剣に網走の将来を語り合う場が欲しかった」「網走の活性化を考えている若者との交流がしたかった」等の声もありました。今後のインターン制度成功に向けての貴重な御意見と受け止めておりますが、初めてのインターン制度の総括と今後の取組についてお伺いいたします。さらに、インターンを経験したことから正式な協力隊員になった例もあるようです。和寒町では、おためし地域おこし協力隊に参加した若者が二人、その後正式な地域おこし協力隊員となり、二人とも農業支援員として任用され、任期終了後には新規就農を目指しているとのことです。また、美幌町では町内の公共交通維持のために地域おこし協力隊制度を活用して二人のバス運転手を確保したとの報道がありました。このような活用の仕方もあるのだと衝撃を受けましたが、新年度はさらに二人増やす予定で予算が計上されました。現在活動中のメンバーも網走の新しい観光土産品の開発や縄文文化の発信、観光商品化などに取り組んでくれており、大いに期待するところですが、今後はほかの自治体の取組も大いに参考にしながら、市の活性化と定住に結び付く新しい角度の地域おこし協力隊の募集をしていってはどうかと思いますが、市の見解をお伺いいたします。また、当市はこれまでは雇用型のみの採用でしたが、新年度は委託型もスタートするようです。状況に合わせて様々な選択肢を持ち柔軟に対応できることは大切なことだと思います。今後は募集の段階から委託型も入れていくことも検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。観光についてです。先日、道東周遊バスが今季も好調との記事が掲載されていました。道東エリアの空港や駅、ホテルを冬季限定で結ぶ路線で北見、網走、阿寒湖、摩周湖などを結ぶ9路線があり、予約が前年度比2.1倍、中 で も 台 湾、 香 港 を 中心 と し た イン バ ウ ン ドは2,248人、前年の3.5倍に増加したとのことでした。北見から網走を経由して再び北見に戻る路線は2.8倍に増加したとの内容でしたが、素直に喜ぶことはできません。昼間に網走で流氷観光を楽しみ、夜は北見に宿泊、焼き肉を軸にしたナイトツーリズムを通じて北見への経済効果も期待できるとのコメントのとおり、昼間だけの網走と比べると夜の飲食、宿泊で北見のほうが、断然お金が落ちていると容易に想像できます。観光地の網走に比べると、北見はホテルが割安で数も多い。焼き肉を中心とした飲食店も豊富です。地域の食を観光に生かすガストロノミーツーリズムを北見名物の焼き肉を通じて考えるシンポジウムが開催され、さらなる観光客の誘致や消費につながる工夫が協議されました。流氷観光の時期は網走のホテルもほぼ満室ですが、さらに網走にお金を落としてもらうには、宿泊施設の拡充や民泊の推進と網走のおいしい食を生かす取組、発信力の強化等が必要と考えますが、いかがでしょうか。課題の閑散期対策としては、いよいよ動き出した酒蔵建設で待望の地酒ができるようになれば、網走ビール、日体大高等支援学校のワインに日本酒が加わり、酒と食をコラボさせた新たな観光商品が考えられると思います。そこに地域空港を活用した新たな関係人口をつなげる企画等も検討してはいかがでしょうか。札幌丘珠空港の旅客数は1月末時点で50万人を超えました。札幌市は2030年までに滑走路を延伸し、1日の発着便を現在の約2倍の70便に増便し、年間旅客数を100万人に増やす目標を掲げています。現在道内6路線と、道外は夏が6路線、冬が3路線あり、網走で開催されたシンポジウムで基調講演をされたトキエアも昨年1月に新潟線を開設し、フジドリームエアラインズの愛知県営名古屋線は1日2往復から3往復に増便するなど、路線も便数も拡大傾向にあります。新潟は有名な酒どころで、日本で一番酒蔵が多いところでもあります。名古屋は名鉄との深い縁があります。女満別-丘珠線を活用し、こうした地域航空と連携することで新たな観光客の開拓にもつながると考えますが、いかがでしょうか。また、2018年に発足したコネクトリップは網走の豊かな自然はもとより農業者や漁業者とも連携して様々な観光ツアーを企画している当市の体験型観光の推進役です。観光繁忙期の流氷カヤック等も人気が高まっておりますが、閑散期の商品開発という点でもまだまだ可能性がたくさんあるのではないでしょうか。アクティビティを楽しみながら網走の魅力や農業・漁業の営みを体験し、人との触れ合いでつながるとまた網走に来てくれる関係人口の増加も期待できます。教育旅行にも適したツアーもあり、これまで以上にガイドの育成や新しい観光商品の開発など支援をしていく価値があると思いますが、市の見解をお伺いいたします。次に、水産業について。昨年は水揚げ高が136億円と過去最高を記録しましたが、一方で北海道全域でホタテ貝の採苗不振が発生し、網走はその前年のホタテ稚貝の大量へい死もありました。ホタテは当市の漁業者にとっても水産加工業などの関連漁業にとっても重要な基幹魚種となっており、今後のホタテの水揚げに大きな不安を抱えております。昨年12月には道ホタテ漁業振興協会と道漁連が採苗不振の原因究明、海洋環境の変化などを踏まえた採苗技術の高度化、ラーバの出現状況など調査、情報提供の充実強化を北海道に要請したところです。中でも海洋環境の変化に負けない種苗生産体制の構築が喫緊の課題だと思います。市も能取湖ホタテ稚貝へい死対策検討委員会を立ち上げ、原因究明や再発防止に取り組んでいる最中であり、新年度予算には漁業調査船整備事業補助金を新設したところですが、検討委員会の進捗状況と大量へい死と採苗不振による今後のホタテ水揚げに対する影響と対応策について見解をお伺いいたします。地球温暖化による海水温の上昇により、近年は網走でもブリをはじめこれまで見られなかったフグやシイラなどが網に入るようになっております。しかし、その処理方法や流通の仕組みができておらず、捕れても収入になっていないのが現状かと思われます。今、網走にはフグを処理できる資格を持っている人は一人しかいないという話も聞いております。資格取得のための補助や流通体制構築に向けた協議会など、今後はそうした新魚種の利活用にも取り組むことが大切だと思いますが、いかがでしょうか。次は農業です。世界的な穀物需要の増加やエネルギー価格の上昇に加え、ロシアによるウクライナ侵攻の影響で肥料価格が高騰し、加えて資材や機械の高騰で、後継者がいない農家は借金をする前にやめようと考える人が増えてきたようです。網走の農業は、離農する人がいたとしても集積して耕作放棄地がないのが自慢の一つでしたが、それにも限界があり、1人40町くらいが精いっぱいで、離農者が増えると耕作にあまり適さない土地などの耕作放棄地が出てくるのではないかと話す農家さんもいます。しかし、一番の問題はやはり後継者問題ではないでしょうか。当市の離農状況と集積の状況、後継者問題をどう解決していくのか、見解をお伺いいたします。また、以前も伺いましたがシロシストセンチュウに端を発した種芋の不足はいまだに尾を引いているようです。芋の値段がいいので芋を作りたいが、種芋がないため芋の面積を減らして豆を増やしている。でも長い目で見ると豆ばかりを作っていると畑の土自体が駄目になってしまうので輪作体系を守らなくてはいけない。しかし種芋がないというのが実態です。この種芋の問題についての見解をお伺いいたします。流通の2024年問題についてです。北海道トラック協会が全国の加盟運送業者に行ったアンケートによりますと、残業規制の強化で運転手1人当たりの運べる荷物量が減り、物流の停滞が懸念されている「物流の2024年問題」に関しては、半数近くの業者が「影響がある」と答え、具体的には「営業収入の減少」が最多で、「人件費の負担増」「運転手の不足で運べない、遅延する」などが続きました。運賃は改善されたものの、人件費などの経費増に見合った十分な値上げができていない。荷主との定期的な協議の場がなく、運賃改定への理解がないという実態もあるようです。対策としては、運転手確保に向けた給与水準の改善や休暇取得の推進などの待遇改善と、運転時間の短縮や積載率向上のための中継輸送や共同運送などが考えられますが、当市の実態と課題、今後の対応策について見解をお伺いいたします。次は、多世代交流についてです。高齢化が進む日本では、高齢者の一人暮らしが増えており、単身高齢者はこの20年で倍増し、国全体では約670万人、2040年には900万人に達するだろうといわれております。当市も令和5年10月末時点で3,682世帯で、平成22年の1,672世帯から比べると2.2倍になっており、全国平均よりも速い速度で単身高齢者が増えていっております。一人暮らしのリスクとして考えられるのは、社会とのつながりが希薄になることによりフレイルになりやすい、詐欺や窃盗などの犯罪に巻き込まれやすい、急な病気やけがなどの発見が遅れるなどが考えられます。こうしたリスクを減らす取組の一つとして多世代交流があります。当市では、新年度から桂陽高校の請願を受けて、アプト4活性化研究授業がスタートいたしますが、アプト4内のコワーキングスペースを利用して高齢者と高校生との触れ合いの場や、子ども食堂ならぬ大人食堂を開催して、子供たちに手伝ってもらう形で高齢者との交流の場を作っていくこともよいのではないでしょうか。また、高齢者のデジタル活用支援でスマホ講座も開催されるようですが、高校生や農大生にアシストしてもらって交流の場を作ることもできるのではないかと考えます。また、出てくるのが大変な高齢者でもコワーキングスペースと高齢者の自宅でネットでつないで子供たちとの会話を楽しむこともできるのではないでしょうか。さらに、網走市のふれあいの家は高齢者の大切な居場所であり交流拠点ですが、このふれあいの家でも子供たちとの他世代交流ができればよい活性化になるのではないでしょうか。世代を超えた交流は、高齢者の孤独感を和らげるだけでなく、子供たちや若者にとっても思いやりの心を育み、人の役に立つ喜びを知り、人生の大先輩からの貴重な体験を学べる機会だと思います。ぜひ多世代交流の場を作っていただきたいと思いますが、見解をお伺いいたします。次に、教育についてです。子供のSNS使用について、昨年12月オーストラリアで16歳未満の子供がSNSを利用することを禁止する法律が成立し大きな話題になりました。この法律は、保護者や子供自身への罰則ではなく、SNSの運営会社に16歳未満の子供が利用できないような措置を義務付けるもので、違反した場合は日本円でおよそ48億円という高額な罰金が科せられます。利用者の年齢を効果的に確認する方法を検証した上で、1年後をめどに施行したい考えです。背景には、SNS上でのいじめや性的な動画や写真をばらまかれ自殺に追い込まれた高校生や、ダイエット動画にのめり込み摂食障害になった末に自殺した中学生など、SNSが原因で亡くなる事例が相次いだことによります。中には背景に犯罪組織が絡んでいたこともあり、子供を狙った犯罪がSNS上で横行していることや、子供を含む利用者がSNSでさらされるリスクを軽減するために運営会社が十分な対策を講じていなかったことへの不満が社会で高まっていることも大きな要因の一つとなっているようです。こうした動きは世界的にも広がりを見せていて、アメリカのフロリダ州では昨年3月に14歳未満のSNSのアカウント開設を完全に禁止する法律が成立。ノルウェーでは現在15歳未満の子供がSNSを利用することを禁止しようという議論が進んでおります。また、EUヨーロッパ連合やイギリスでは子供がSNSなどで有害なコンテンツを見られないように規制しています。日本でも昨年11月にこども家庭庁を中心にワーキンググループが立ち上がりました。アメリカの厚生省によると、SNSを1日3時間以上利用する子供は利用しない子供に比べてうつ病を発症しやすくなるという研究結果もあるようです。今やスマホを持たない子供はいない時代になり、インスタグラムやティックトック、エックスなど、子供たちの周りにはSNSがあふれております。運営会社への規則もしっかり検討していただく一方で、子供たち自身にSNSに潜む危険性を認識させて、子供たちの命と人生を守っていく取組がより一層大切になってくるのではないでしょうか。当市においてもSNSが絡んだいじめ重大事案が発生しております。教育委員会としての見解をお伺いいたします。次に、スクールソーシャルワーカー配置事業についてです。昨年3月に文教民生委員会から市長並びに教育長に提出されたいじめ防止対策に関する提言の中でいじめの対応策の中に示されたスクールソーシャルワーカーの設置が新年度の取組として事業化されたことは大変素晴らしいことと大いに評価いたします。教育分野に関する知識だけでなく社会福祉等の専門的な知識や技術を有するスクールソーシャルワーカーの活用は、児童生徒や保護者、教員の皆様にとっても課題解決への大きな力となると思います。スクールソーシャルワーカー配置事業の意義と期待される効果、事業の具体的な運用方法についてお伺いいたします。最後に、若い力を行政に生かす取組についてです。新年度の取組として、昨年桂陽高校生が市議会に請願として提出し採択されたアプト4の活性化が事業化されたことは大変意義のあることと評価いたします。市議会としては、議会報告の一環として市内の高校に出向き、出前授業を行ってまいりました。高校生たちとワークショップを通じてじかに触れ合い意見を聞く中で、高校生自らが地元網走をよりよくするための課題研究に取り組み、一つの結果に結びついたことは網走の未来にとってうれしい限りです。先日は課題研究の発表会も開催され、対象は子ども食堂が選ばれ、北海道の発表会でも1位となり、北大で開催された探究チャレンジ・アジアでは見事札幌市長賞を受賞しました。また、地元企業と共同開発したあばしりポテトチップスも大好評です。そのほかにもニポネPRやグルメチャレンジ、市内パン工房とのコラボなど、市内企業も巻き込み、新しい発想と地道な調査研究で、どの発表もすぐにでも市議会議員になれる素晴らしい中身でした。また、南ケ丘高校でもSDGsに関する発表会が開催され、中には網走の行政に生かしてもらいたいとのお話も頂いております。こうした若い力に真摯に耳を傾け、行政に生かしていくことが網走の希望の未来につながっていくと考えますが、いかがでしょうか。若者が持つ新しい視点やエネルギーを大切にして、地域に貢献できる機会をつくっていただけますよう願いまして、以上で公明クラブの代表質問を終わりにいたします。御清聴ありがとうございました。
答弁 市長 水谷洋一
-登壇- 公明クラブ、澤谷議員の御質問にお答えいたします。初めに、臨時財政対策債についてでありますが、令和7年度の地方財政対策では、地方交付税の原資となる国税の増加に伴い地方交付税の振替分である臨時財政対策債は、平成13年度の制度創設以降初めて発行額が0となりました。このことは、地方交付税の財源の質が改善されたものであり、また、実質的な負担がない起債とはいえ起債残高が減少することは、地方財政の健全化が推進されるものと認識をしているところでございます。次に、ふるさと納税についてでありますが、全国の多くの皆様から御支援を頂いております。改めて寄せられた御厚意に対し感謝を申し上げたく存じます。ふるさと寄附に関しましては、随時制度の見直しが行われている状況でありますが、国内全体の規模は拡大傾向が続いており、その中で実際に現地を訪れて様々なメニューを体験できるタイプの返礼品ニーズも増えているものと承知しているところでございます。観光資源に恵まれた当市におきましても、網走を訪れた方がその場で御寄附を頂く現地決済型の返礼品につきましても令和5年度から導入をしており、引き続き新たな返礼品開発・提供の可能性を探ってまいりたいと存じます。また、事業者が行う企業版ふるさと納税につきましても、当市といたしましても多くの御賛同を頂けるよう、様々な機会を通し情報提供や働きかけを行ってまいりたいと考えております。SNSを活用したプロモーションの取組につきましては、市全体のPRの中で検討を行い、さらなる寄附受入額の伸長を図ってまいります。次に、男性の育児休暇についてでありますが、当市においては市のホームページに産後パパ育休や夫婦で育児応援サービスといった厚生労働省北海道労働局北海道経済部へジャンプするリンクを掲載し、事業者向けに制度や支援メニューに関する周知を図っているところでございます。また、当市における男性職員の育児休業の取得状況でありますが、令和2年度で1名で取得率2%、令和3年度及び令和4年度は取得なし、令和5年度で2名で取得率22%、年度途中となりますが令和6年度は4名で取得率57%となっているところであります。引き続き対象となる男性職員への制度周知に努めてまいりたいと考えております。次に、上下水道の点検状況と災害対策についてでありますが、点検調査につきましては上水道は毎年春秋の2回、導水管の現地点検の実施と日々監視システムによる流量の確認、配水管は夜間配水量の確認体制を強化するなど、目に見えない漏水の早期発見に努めているほか、専門的な知見を持つ専門業者による漏水調査を行っているところでございます。下水道では、下水道法による維持修繕基準に基づき、腐食のおそれの大きい排水施設について5年に1度以上の頻度で点検を行っており、健全性が損なわれた状態が確認された場合は、改築を実施しているところでございます。上水道の災害時の対策といたしましては、地震などの災害により水道施設での事故が発生した場合に備え、応急対策を速やかに実施するために水道施設事故対策要綱を策定をしております。広範囲に断水を伴うような水道施設事故が発生した際には、市長を本部長とした対策本部を立ち上げ、事故状況の把握、復旧工事の検討、仮設給油所の設置や市民への広報活動などを速やかに行い、早急な復旧・給水活動に努めていくものとしているところであります。下水道の災害時の対策につきましては、下水道機能の継続、早期回復を図るため、下水道BCP(下水道事業業務継続計画)を策定しており、これに従い対応していくこととなります。次に、一般住宅の耐震化比率でありますが、耐震化されていない一般住宅は旧耐震基準により建てられた昭和56年以降の建物が該当となることとなります。市内全ての建物を対象に平成21年度に実施した耐震化調査結果では、一般住宅の耐震化率は80.8%でありました。その後は耐震化調査を行っておりませんが、旧耐震基準の住宅の解体や住宅の新築により、現在では耐震化率は高まっているものと考えているところであります。これまでの対策では、網走市住環境改善資金補助制度による耐震化工事の補助を平成28年度から、旧耐震基準で建設された住宅の解体工事費の補助として平成30年度から実施しているところであり、今後もこの取組を継続してまいります。次に、小中学校体育館へのエアコン設置でありますが、今年度は小学校の普通教室に各1台、職員室、校長室合わせ152か所、167台の設置をしており、新年度は中学校へ小学校と同様66か所、71台の設置を予定しております。なお、現在小中学校の体育館にエアコンの設置は予定しておりません。避難所の開設に当たっては、気温や避難者数を考慮しながら、普通教室の利用のほか、エアコンが設置されているコミュニティセンター、住民センターなど、ほかの公共施設の利用も含め総合的に判断をしてまいります。また今後、避難所指定となっているこども発達支援センターや総合福祉センターの整備に当たってエアコンの設置について検討してまいります。次に、キッチンカー等の連携協定についてでありますが、当市では災害に備えアルファ米や乾パンなど約6,000食分の備蓄のほか、地元の民間業者など6事業者と物資供給協定を締結をしており、災害時には食料品や飲料水のほか避難所運営に必要な物資を供給していただく計画となっております。炊き出しにより普段の食事と変わらない温かい食事を取ることは、避難生活の質の向上やストレス緩和につながるものと考えておりますので、温かい食事を提供する態勢作りについては、キッチンカーに限らずホテル・旅館組合や社交飲食業組合など関係団体と意見交換を進めてまいりたいと存じます。次に、ダンボールベッドについてのお尋ねでございますが、当市では約300個の備蓄となっており、大規模な災害時には不足することが予想されます。引き続き計画的な備蓄を進めてまいりますが、一方で、防災資機材を大量に備蓄することは保管場所の確保や財政面での課題があることから、不足する物資におきましては災害協定に基づく民間事業者からの供給や近隣市町等、国による支援を頂き取り扱うものとしているところであります。御提案の地元資源の有効活用につきましては、どのようなことが可能なのか、民間事業者や団体と情報交換をしてまいりたいと存じます。次に、外国人に対する防災対策についてのお尋ねでございますが、令和7年度ではデジタルハザードマップと緊急情報や生活情報を提供するお知らせメール@あばしりの多言語化に取り組み、増加する外国人技能実習生とインバウンドへの対応強化を図ってまいります。周知に当たりましては、市内の外国人労働者雇用事業所における研修の場をお借りすることや、市内ホテルにチラシの配置などについて御協力を頂くことを想定しているところでございます。次に、新庁舎を活用した防災訓練についてでありますが、新年度では新庁舎の開庁を記念したイベントの開催を複数予定しておりますが、その中の一つとして新庁舎の防災機能をお知らせするイベントを予定しております。議場を利用したダンボールベッドやプライベートテントの設置、駐車場でのマンホールトイレの設置、電気自動車の活用、非常食の試食体験などを予定しております。地域住民の皆様の御意見を頂きながら取り組んでまいりたいと存じます。次に、地域医療体制の整備についてでありますが、市内では地域センター病院である網走厚生病院を中核として、かかりつけ医としての市内の病院及びクリニックにより医療提供体制を確保しているところであります。今後の見通しといたしましては、救急医療体制を含めた医療提供体制の維持に向けて今後も開業医誘致を進める必要があるものと考えております。このため、医師会をはじめ、医療機関との情報交換により、医療提供体制の状況や課題の把握に努めるとともに、内科に限らず開業医の誘致に取り組むとともに、地域センター病院への支援を含め地域医療体制の確保に努めてまいりたいと存じます。次に、医療介護体制についてのお尋ねでございますが、市といたしましては、地域包括支援センターなどによる介護予防をはじめとした相談支援体制の充実や、医療と介護の連携として多職種間情報共有システムの運用、さらには地域の視点での支え合う仕組み作りとしての生活支援体制整備事業など、地域包括ケアシステムの構築に向けた取組を総合的に推進してまいりました。令和6年度からの第9期介護保険事業計画においては、基本理念に地域包括ケアシステムの深化・推進を掲げ、地域支援者や介護、医療の専門職等の連携強化を図り、多様なニーズに対応するための支援体制作りを推進することとしております。今後におきましては、必要な介護・医療提供体制を維持することと併せて、多職種間情報共有システムのさらなる活用等について、医療MaaSを含めた在宅医療の在り方や医療介護の連携強化の手法について検討してまいります。次に、がんに対する今後の取組についてのお尋ねでございますが、がんの予防はバランスの取れた食生活、適度な運動、体重管理、禁煙の一次予防が重要であります。このため、健康講話、健康相談等を通じ適切な生活習慣について情報発信を行うことと併せて、健診による早期発見・早期治療の二次予防として特定健診、がん検診、がん検診無料クーポンなどを実施してまいりました。今後に向けては、現在行っている取組を継続するとともに、令和7年度に予定しております市民健康づくりプランの中間見直しにおいて、現状の課題を把握し、さらなる取組について検討してまいりたいと存じます。次に、各介護施設の稼働状況についてのお尋ねでございますが、現在市内には施設系のベッド数が573床あり、そのうちの1割弱が介護員の不足などの理由により空床となっている状況で、介護人材確保は喫緊の課題であると認識しているところでございます。令和6年度より創設いたしました介護従事者復職支援金につきましては、市ホームページや広報への掲載等による周知に加え、SNSやフリーペーパーへの折り込みにより広く市民へ周知を行ってまいりました。令和7年2月末現在の支援金の支給実績は3名となっておりますが、介護サービス事業所とも連携をして引き続き様々な方法で周知を行ってまいりたいと考えております。次に、介護人材確保の取組についてでありますが、議員御指摘の斜里町での取組は承知しているところであります。当市におきましては現時点で特定の学校との人材確保を目的とした包括連携協定を結ぶ予定はございませんが、一方、令和6年度においては若い世代に将来の進路として介護業界を選択してもらうための取組として、網走商工会議所主催の進路説明会への参加や、事業者が行う奨学金制度に対する補助の増額を行ったところであります。介護人材確保対策としては、そのほかにも介護初任者研修・介護支援専門員再研修助成などに加え、令和6年度より再就職支援金助成に取り組んでまいりました。引き続き事業所等と連携し、必要な対策を継続してまいりたいと存じます。次に、介護職員の離職防止対策についてでありますが、当市では離職防止対策として平成29年度より介護新人スタッフ研修交流会を網走市ケアマネジャー連絡協議会と連携して実施してまいりました。この研修交流会では、事業所の垣根を越えて新人スタッフが交流をすることにより、日常の悩みなどを共有できるようになるなど、効果があるものと考えているところでございます。また、介護サービス事業所に対する苦情相談窓口については介護福祉課が担っており、そのような相談があった場合は必要な対応を行ってまいります。次に、外国人介護人材確保についてのお尋ねでございますが、現在市内介護サービス事業所において特定技能制度や外国人技能実習制度を活用し、10名程度の外国人の方が働いているところでございます。当市におきましては令和6年度より特定技能外国人材を新規に雇用した事業者に対する補助や市営住宅の活用等に取り組んでまいりましたが、これに加えて令和7年度においては外国介護人材向けスキルアップ研修会の実施を予定しております。外国人材の活用は事業者が判断するものでありますが、働く側の外国人に網走を選んでいただくための環境整備や課題解決に向けて、関係法人と共同した取組を行ってまいりたいと存じております。次に、協力隊インターンでありますが、令和6年度、東京農業大学世田谷キャンパスから5名、日本体育大学から2名、計7名の学生に協力隊の活動を通して当地域の生活を体験をしていただきました。活動後には「来てみると魅力にあふれていた」「流氷の季節に必ず訪れたい」「第二の故郷のような居心地の良さを感じた」「これからの人生を考える上で素敵な影響を頂いた」との感想や「活動内容が詳細に分かると準備がしやすい」「ほかのインターンの方と交流がしたい」との要望を頂いております。新年度では、こうした御意見を踏まえるとともに、参加されたインターンに東京都で開催される移住希望者との交流会へ参加を呼びかけ、さらに交流が深まるよう努力をしてまいりたいと存じます。また、新たに道内の看護学生を対象に保健センターでの短期インターンを企画しております。引き続き、都市圏の学生に関心を持っていただき、交流人口、関係人口につながるよう取り組んでまいりたいと存じます。次に、地域おこし協力隊についてでありますが、新年度では新たな募集はございませんが、議員お話しのとおり、全国的にはバス運転手のほか看護師、保育士など地域おこし協力隊の任用事例がございますので、新たな分野での協力隊員の任用について、事業者の意向を調査しながら可能性を探ってまいりたいと存じます。次に、任用形態についてのお尋ねでございますが、新年度では現協力隊員1名について、活動時間や場所の制限を設けない活動を通して能力を最大限発揮していただくことを目的に、委託型で任用することとしております。今後の募集に当たりましては、今回の委託型の状況を踏まえながら、引き続き目的や協力隊員の技能に応じて任用形態を検討してまいりたいと存じます。次に、東北海道において冬季間の二次交通としてのバス路線網についてのお尋ねでございますが、当市もひがし北海道自然美への道DMOや、北見市と連携をして拠点観光地間のバス路線の整備を行っているところであります。観光事業の繁忙期と閑散期の差につきましては、北海道全般にいえることでありますが、特に当市においては夏季と流氷観光シーズンの宿泊施設の稼働が顕著で、宿泊がかなわず周辺市町にお泊まりいただくケースがある一方、市内の宿泊施設からは閑散期の対策を望む声があり、季節変動の対応は大変難しい問題を抱えていると思っております。そのような中、デジタルによる受入れ態勢整備の一つとして、網走市観光協会DMOと連携し市内飲食店の混雑状況の可視化を図り、繁忙期などにおける機会損失を減少させる取組を進め、飲食消費の拡大と観光客の満足度向上に努めてまいります。いずれにいたしましても民泊のみならず宿泊施設が新たに進出していただけるよう、観光地のブラッシュアップを図るとともに観光Webサイト、SNSを活用し、宿泊施設、食のみならず観光の魅力を発信していきたいと考えております。次に、地域航空と連携した新たな観光客の開拓とのお尋ねでございますが、令和7年度に網走の特色ある食とお酒を活用した観光プロモーションを実施する計画を立てており、現在関係者と協議を進めているところであります。御提案のありました札幌丘珠空港に就航する就航地へのプロモーションや就航地との連携については新たな客層の掘り起こしにつながると考えることから、航空会社などと新たな可能性について考えてまいりたいと存じます。次に、ガイド育成や新製品商品の開発などの支援についてのお尋ねでありますが、観光施設やツアーの満足度はレベルが高いガイドの存在により高まると承知をしており、特に体験型観光においては、満足度だけではなく安全面の確保においてもガイドの存在は大きいものと考えているところでございます。令和2年度から観光協会に対して体験型観光の充実を目的とした支援を行っており、支援内容の中にはガイド等の人材育成が含まれ、観光協会とコネクトリップが連携をした取組を行っております。これまでカヤックとサイクリング、まち歩き、野鳥観察、食体験などのガイド育成が行われており、ここ数年市内でガイドとして活躍される方の数が着実に増えていると認識をしているところであります。また、ガイド育成の活用につきましては、人手が足りない場合は広域で連携して対応されていると伺っているところであります。個人型観光客の増加とともに対応するガイドの需要が高まることが予想されるため、引き続き観光協会と連携しながら専門ガイドの育成のための支援内容の検討、財源確保を行ってまいりたいと存じます。次に、能取湖におけるホタテ稚貝へい死の現状と対策についてのお尋ねでありますが、市では令和5年4月に網走市、北海道、西網走漁協、網走水産試験場、東京農業大学により対策本部を設置するとともに、へい死の原因究明と再発防止に向けたモニタリング体制を構築するため、能取湖ホタテ稚貝へい死対策検討委員会を設置し、令和5年から3か年計画でへい死原因の科学的な解明に向けた調査研究を進めているところであります。今回発生したへい死の原因として、しけによる揺れ、濁りや水温などの環境変化、餌料環境、疾病、融雪による淡水の影響が主な要因として挙げられ、調査が開始されましたが、現在までの調査により疾病によるへい死は否定されており、淡水によるへい死についても極めて可能性が低いことが確認されております。今後、しけによる揺れ、濁りや水温などの環境変化、餌料環境について引き続き研究を進め、へい死の原因究明を進めてまいります。また、昨年発生いたしました全道的なホタテ採苗不振につきましては、西網走漁協では例年の4割、網走漁協も5割と想定されており、4年後の水揚げに大きな影響を与えることも予想されます。市といたしましては、ホタテ稚貝における生産維持対策について、各関係機関、関係自治体と共に北海道市長会を通じ国・道に要請するとともに、両漁協や関係機関と連携して必要に応じた対策について検討してまいります。次に、新魚種の利活用についてでありますが、近年網走では定置網などフグ、ブリ、サバ、シイラなどの暖流の影響が強い暖かい海を好む魚種の漁獲が見られるようになってきております。現段階では漁獲が不安定であること、食文化により流通形態が構築されておらず安価で取り扱われており、また、フグについては調理するためにふぐ処理者認定試験に合格する必要があるため需要が限られているとお聞きしております。今後、変化する魚種に漁業や加工業、流通が適応する必要があると考えられることから、関係機関と連携し、必要に応じた施策を検討してまいります。次に、当市の農業者の離農と集積の状況についてのお尋ねでございますが、令和4年は2名、令和5年は3名、令和6年は2名の離農者がありましたが、このうち1名は第三者継承により経営移譲をされており、そのほかの農地につきましては農業委員会の利用調整により地域のほかの担い手に集積されているところでございます。網走市の集積率は97.5%となっており、利用調整による集積計画の効果により全国平均60.4%、北海道平均91.8%を上回っているところであります。今後の後継者対策につきましては、多様な担い手の確保が必要と考えており、娘婿二人の子供それぞれが就農するパターン、第三者継承を希望される方もおられることから、農業公社など関係機関と連携しサポート体制の充実を図っていくことが重要と考えております。次に、種芋の確保についてのお尋ねでございますが、平成27年に当市で発生したジャガイモシロシストセンチュウにつきましては、生産者などの協力により緊急防除を実施し、発生圃場のほとんどで検出限界以下となっているところであります。しかし、ジャガイモシロシストセンチュウ類の発生した圃場では、例え防除により線虫類が検出限界以下となり、その後のフォローアップ調査でも、検出限界以下となったとしても、その圃場で種芋生産を行うことは現状できないこととなっており、また、近年1戸当たりの経営面積の拡大から、防除など手間のかかる種芋を生産する登録農家も減少しているところであります。また、抵抗性品種につきましては現在主流のフリアが晩生、奥手でありまして、従来種と比較して小玉傾向で茎離れも悪いなど課題もあることから、より生産面で優れているユーロビバの活用が勧められておりますが、現時点では市内の生産者が希望する種芋が十分に確保されている状況ではございません。当市の農業においてでんぷん原料用馬鈴薯は輪作体系を確保する上で欠かせない作物であることから、優れた抵抗性品種の確保に加え、検出限界以下となったジャガイモシロシストセンチュウ発生圃場での種芋生産については、まずは産地間及び農業者間の考え方の整理が必要であるというように考えているところでございます。次に、議員御指摘の2024年問題に対する諸課題についてのお尋ねでございますが、当市を含む地域の事業者で構成される網走地区貨物運送事業協同組合によりますと、これまで物流・運搬業における時間外労働を前提とした業界特有の働き方からの転換について、労務管理の視点から数年前より対応を進めてきており、2024年を迎えた時点での影響は見受けられないとのことであります。また、運賃の見直しにつきましても、協同組合として主にホクレン農協との協議を行っており、令和6年度も改定が行われたと伺ったところであります。一方で、新たな人員を確保することが難しく、給与水準や休暇の取得のしやすさなど、従前と比較し就労環境は大幅に改善しているものの、若者の車離れのほか、免許制度の変更に伴う取得の手間や経費増が負担となっているほか、運転手の高齢化が課題の一つとなっていることを確認しているところであります。当市といたしましても、商工会議所と共に合同企業説明会を開催し、本年度は運送事業者にも参加を頂いておりますので、こうした取組の中で、高校生以下の世代から物流・輸送をはじめ様々な業種に関する理解を深めていただくとともに、事業者が行う人材確保の取組を引き続き支援してまいりたいと存じます。次に、多世代交流の場についてのお尋ねでございますが、当市では介護予防や子育て支援を中心に様々な集いの場があり、それぞれの年齢・属性等の限定はあるものの、交流の場としての役割は果たせているものと考えております。一方で、令和6年7月に実施いたしました地域福祉に関する市民アンケート調査では、地域福祉を推進するために求められる施策として、20~39歳における子供や支援を必要とする人たちの居場所づくりとの回答が約6割と、地域における居場所の整備が強く求められていると判断をしております。このため、地域において日常的な見守りや交流活動の拠点ともなる多世代交流の場については、議員より御指摘を頂きました大人食堂のアイデアも含め令和8年度の事業化を目途に具体的に検討を行ってまいりたいと考えております。最後に、若い力を行政に生かす取組についてのお尋ねでございますが、高校生が総合学習や課題研究授業を通じて地域の様々なテーマに関する学びの機会を得ることは、課題解決力を養い新たなアイデアを生む原動力となるものと存じます。その取組の一つとして、昨年12月に採択された桂陽高校のアプト4の活性化の請願を契機に、令和7年度には現状の把握や振り返り、アプト4を含む中心市街地に求める将来イメージの共創、アイデア検討を行う予定としております。引き続き、高校生をはじめとする若い世代から、様々な場面や機会を通してそれぞれの意見や考えを伺い、参考としながら、今後の取組に生かしてまいりたいと存じます。
答弁 教育長 岩永雅浩(教育長は2025年3月まで)
-登壇- 教育委員会関係についてお答えいたします。初めに、子供のSNS使用についてでありますが、現代社会において子供たちが日常的にSNSを利用する中では、犯罪や問題行動につながる可能性があり、子供たちの命と人生を守るための取組が緊要といえます。網走市としましても、子供たちの命と人生を守るために情報モラル教育の充実を図りながら、SNSリスクに対する理解啓発のための取組や、子供たちがSNSに関する悩みについて相談できる体制の強化に努めてまいります。次に、スクールソーシャルワーカー配置事業についてでありますが、昨年3月に文教民生委員会よりいじめ防止対策に関する提言をお受けしたところでございますが、議員同様に市教委といたしましても、いじめ問題をはじめ、ますます複雑・多様化する課題に対して、各分野の専門家等による組織的で多様な支援方法を用いて課題解決への対応を図っていくことが重要であると考えております。スクールソーシャルワーカーを配置することにより、児童生徒のニーズを把握し、個人に働きかけるだけではなく、学校組織などの仕組みにも、家庭の生活環境や児童生徒を取り巻く様々な環境との関係性にも働きかける視点を持つということが求められ、教育現場及び家庭環境の安全・安心の向上が図られることを期待するものでございます。その具体的運用方法でございますが、職務内容としまして、問題を抱える児童生徒が置かれた環境への働きかけ、関係機関等とのネットワーク構築と連携・調整、学校内におけるチーム体制構築と支援、保護者・教職員等に対する支援・相談・情報提供、教職員等への研修活動などを想定しているところでございます。また、同じく令和7年度に配置を予定している専任のスクールカウンセラーや、今年度配置しました学校教育専門相談員、さらには家庭児童教育相談室と連携を深化させ、困難事例に対応してまいりたいと考えているところでございます。