みんなの議会

網走市議会 令和6年第1回定例会 2024年3月11日

令和6年度の予算内容の細部について

2024年3月11日、網走市議会の一般質問で、栗田政男議員が「令和6年度の予算内容の細部について」質問し、市長 水谷洋一、教育長 岩永雅浩が答弁しました。

質問者
栗田政男 議員
答弁者
市長 水谷洋一、教育長 岩永雅浩

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 栗田政男

-登壇- 13年前の今日、2011年3月11日14時36分、この議場は大きな揺れに襲われました。その時点では、東日本大震災が発生したことは知るすべもありませんでした。しばらくして、東北、東日本が大変なことになっているとの情報が入り、休憩中に議員控室のテレビをつけると、津波による地獄絵図が放送され、今でも鮮明に脳裏に焼きついています。本年の1月1日、能登半島地震が発生いたしました。またも多くの尊い人命と財産を失いました。本来ならば新年を祝い、里帰りをし、家族団らんのはずだったのに、残念でありません。経験した人しかわからない深い悲しみ、人間の力の及ばない自然の脅威、それを再認識させられました。改めて、お亡くなりになった方々に哀悼の意を表すとともに、被災された方々にお見舞いを申し上げたいと思います。災害は必ずやってきます。私たちは、いつも心構えと覚悟を持って生きていく、そして不幸にも被災された人たちには、できる限りの支援をしていく、そんな強い決意を持って取り組んでいきたいものです。それでは、同志会の代表質問に入ります。令和6年度の予算内容の細部については、特別委員会の中で行いたいと思います。この代表質問では、令和6年度の市政執行において、心配される社会情勢や経済動向、北海道の中で当市の置かれている課題について、水谷市長の率直な見解、方向性をお聞きしたいと思います。それでは、質問に入ります。いよいよ網走市の象徴となる新庁舎が誕生します。工期の遅れは残念ですが、諸事情は当初から予想されていたことであり、やむを得ないものと考えます。さらなる工期の遅れがないことを祈るばかりです。さて、来年の2月末には完成の運びとなるわけですが、新庁舎の役割は単なる新築移転だけではなかったように記憶しています。空洞化した中心市街地の活性化を図り、新しい形の中心市街地を形成する目的もあったように記憶しています。残念なことに、現在は何の変化もないばかりか、事業の撤退も進んでいます。半世紀に一度の大きな事業ですから、当市にとって意味のあるものであり市民の期待も大きいものと考えます。もちろん市職員の労働環境も改善され、組織としての機能もパワーアップされるものと思います。防災面でも近隣住民・施設の避難所としての機能もあり、安心・安全な生活が担保されるものと考えます。新庁舎の完成が当市の発展にどのように活用されるのか、また周辺の環境にどう生かしていくのかを伺います。続いて、消防庁舎の移転新案が予定されていることは適切な判断であるというふうに評価したいと思います。耐震問題で残る大きな公共施設は、市民会館と総合体育館ですが、防災の面からも最優先の検討を望むところであります。建て替えの必要な公共施設は、多額の財政負担を伴います。しかし、市民にとって大切な施設でもあり、場当たり的な計画にならないよう、市のグランドデザインの基に最適な場所と規模になるよう希望するものです。現在検討していること、将来計画等についてお考えをお聞かせください。続いて、近隣町村との広域連携についてです。ごみ処理では、広域化の方向で検討されていることは、大変よいことと考えます。人口減少の進む中、地方の自治体が単独で住民サービスを供給することは厳しい状況になっていくと考えられます。ごみ処理にとどまることなく、医療、教育、福祉、スポーツ施設など広域化のメリットは地方都市ほど多いものではないでしょうか。規模の大きい当市が中心になり連携の枠組みをつくり、必要に応じて協議していくことが必要と考えます。もちろん合併とは違っても、財政規模の小さい自治体には配慮することが必要ですし、広域連携の考え方・進め方についてお伺いをしたいと思います。続いて、高齢者施設の充実についてです。私たち議員が市民から相談を受けるケースの中で、高齢者施設への入所問題が多くあります。介護の必要な高齢者が入所できる施設が、当市にはまだ必要です。生まれ育った網走で最期まで安心して暮らせる市民のために、いま一度調査・検討が必要ではないでしょうか。市長のお考えをお聞きしたいと思います。次に人口減少問題についてです。市長は、4期目の公約に給食事業の無償化を掲げ、当選され、令和5年度より網走の子供たちはおいしい給食を無料で食べられることになりました。市民は大変感謝しています。ほかの町で実施しているからといって、簡単にできるものではありません。英断に敬意を表します。この事業は、市長が子育てしやすい町の実現を目指し、少しでも人口減少を食い止める姿勢の表れと考えられます。子育てしやすい町は、大人も暮らしやすい町と言われています。この1例だけでなく、少しでも当市の人口減少を食い止めるための施策が求められています。若者がわくわくするようなまちづくり、安心して働けるまちづくり、経済が地域内で循環するまちづくり。人口減少はそれでも避けられない問題を多く抱えていますが、できる限りの努力は全てやるという決意を持って取り組む必要があります。お考えをお聞きしたいと思います。続いて、当市の産業についてです。畑作においては、近年安定した主要3品目の経営で推移していましたが、昨年の猛暑の影響により収量が減少したことは、今後の代替作物等の必要性を考えるときなのかと思います。また酪農の飼料などランニングコストの上昇は大きな問題だと考えます。このことについてのお考えをお聞きしたいと思います。漁業についても、内水面の環境変化による災害が多く発生し、適時対応していますが、看過できない状況まで来ていると思いますが、これについても今後のお考えをお聞きしたいと思います。観光業では、コロナが落ち着いて、以前の水準まで回復しつつあります。人が多く当市を訪れても、消費する場所が少なく、本当の意味での観光地としての経済効果はなくなっています。宿泊施設も大型ホテルの休業等で十分ではないと考えますが、この観光事業についてのお考えをお聞きしたいと思います。次に、ラピダス北海道進出の影響についてです。昨年からラピダスの北海道進出が話題になり、国家事業の大きなプロジェクトであり、北海道への経済波及効果はとても大きなものであると考えられます。千歳市だけでなく近隣の苫小牧市、恵庭市、ボールパークで話題の北広島市などは、土地・家賃が高騰しています。元来、札幌を含めた道央圏には北海道の人口の3分の2が集積されていましたが、これからますます加速すると考えられます。そんな意味からも、ラピダスの進出は北海道を二分する可能性もあると考えます。労働力不足が深刻な昨今、仕事のある場所、賃金の高い場所に人材が流出してしまわないか、とても心配しています。私もラピダス建設予定地も含めて周辺の状況等、逐次観察していますが、規模の大きさに正直驚いています。ボールパークのときとは規模が違い過ぎます。当市にとってもいろいろな影響が出ると思われますが、この問題についてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。続いて、物流業界の2024年問題についてです。いよいよこの4月から時間外労働の上限規制が年間960時間に規制されます。物流業界も働き方改革が始まったと考えられます。当市への物流の多くは、道央圏等からトラック輸送により運ばれてきます。基幹産業の農業も漁業も生産物はトラックにより商圏に運ばれます。トラック輸送なしには私たちの生活は成り立たないのです。この規制により輸送機能の14%が不足すると言われています。私たちが手にする商品の輸送コストは現在の5%から20%まで上昇するという試算もあります。物価は確実に上がるものと考えられます。また地方都市では、物流コストを多く負担する必要が出てくると考えます。既にガソリンなどでは、地方ほど高めの価格設定になっています。この問題は、当市においても多くの影響があるものと考えます。現在のこの問題に対する考え方と今後の対応についてお伺いをしたいと思います。次に、東京農大への支援についてです。今の当市にとって東京農大は市民意識も定着し、市にも様々な形で貢献していただいております。アルバイトも含めて労働力としてもなくてはならないものになっています。また、若者が街のにぎわいの創出につながっている一面もあります。市としても様々な支援を実施していることは承知していますが、当別町の例のように突然の閉鎖がないよう、今よりも積極的な支援をしたほうがよいと考えます。大学の環境の変化や情報を分析し、適切な支援を実施することが必要ではないでしょうか。市長のお考えをお聞きしたいと思います。続いて、民間施設の支援についてです。東京農大の話でも触れましたが、多くの若者が当市で暮らしています。若者だけでなくて、市民が集い遊べる場所、特に冬期間の施設としてボーリング場などの支援はどうでしょうか。市民のスポーツ施設としての位置づけもできるのではないでしょうか。当市の施設は、経年劣化によりよいコンディションにない状況であります。もちろん民間施設なので経営責任は企業にありますが、市民にとって公益性のある施設なので検討してはどうでしょうか。ちなみに紋別市では昨年、民間の施設の改修に多額の費用を拠出し、協力をしています。またもう一つ、バンケットサービスを提供できるホテルへの支援も必要な時期に来ているのではないかと思います。コロナ禍の中で、ホテル休業中にエコーセンターの中で弁当持ち込みの会議を実施した団体も多かったものです。大変不便なものであり、バンケットサービスや会場の重要性を痛感いたしました。民間だけの資金力で改修や建て替えはかなり厳しい状況下にあります。当市においてはなくてはならない施設ではないでしょうか。公共性も十分にあり、支援の必要性は市民の共通認識だと考えられます。見解をお聞かせいただきたいと思います。2例のほかにも、バスターミナルのように公共交通の要となる施設にも積極的なサポートが必要な時代に入ったと感じます。なくなったものをゼロから立ち上げるのは大変な労力と投資が必要になります。将来のまちのビジョンをしっかり持ち、既存の民間施設への支援を要望したいと思いますが、お考えをお聞かせください。続いて、当市の防災対策です。石川県の地震は想定以上の災害ということで、大変胸を痛めていますが、大小の地震が今後、多発する可能性は多いと思います。近い将来に必ず起こると言われている北海道の太平洋沿岸に起きる大きな地震と津波が発生することが予想されます。当市の防災対策も再確認し検討する必要があると考えますが、御見解をお伺いしたいと思います。また、近隣の市町村が災害にあったときの当市の支援体制はどのようになっているのでしょうか。いち早く支援できるように、平時から体制を整える必要があると考えますが、いかがでしょうか。続いて、企業誘致についてです。よく議会の答弁の中で、市長のトップセールスにより成功した事案もあり、当市にとって道内外の企業誘致は重要なものと認識しています。トップセールスの重要性を認識した上で、どのような手法や方法で実施しているのかをお尋ねをしたいと思いますまた、当市の発展のためには情報のアンテナが必要不可欠であり、ネット情報は氾濫していますが、生きた生の情報を収集するための行動力も必要になっています。さらなる成功事例を期待するものですが、お考えをお聞かせください。いろいろ提案してきましたが、当市の様々な課題の解決には多額の財源が必要です。活用できる貴重な自主財源の一つにふるさと納税があると思います。平成20年に創設され、当市でも同年から取り組んでいる事業です。都市部からの税の流出が問題となっていますが、地方にとっては貴重な財源であり自治体のキャッシュフローと考えています。国の交付金のように使途の決められた財源よりも自由度のある努力次第で確保できる制度とも言えます。北海道は都道府県の中でも断トツの1位であり、当市の近隣の市町が全国上位を独占しています。2022年度では紋別市195億円、根室市176億円、白糠町148億円などなど、同じような返礼品を用意しているのに網走市は22億円という、10分の1にとどまっている原因はどこにあるのでしょうか。まずは、この点についてお尋ねいたします。私も調査していく中で、自治体がライバル関係にあるので、情報交換がしにくい面があるようには聞いていますが、人口2万人の紋別市の新年度、6年度の予算は368億円になるそうです。歳入のほぼ半分は、ふるさと納税によるものであるそうです。様々な市民サービスの向上がこれによって可能になっているとお聞きしております。一昨年の一般質問でも強化してほしいとの要望をしましたが、今年度の予算には反映されていませんでした。今やらないで、一体いつやろうとしているのでしょうか。この制度の活用には、インターネット関連の豊富な知識、商品の開発と企業への協力要請、成功自治体への調査・研究など多くのマンパワーが必要です。そのほかにも国への報告業務も発生します。昨年10月の規制強化により人件費も5割の費用に含まれることになりましたが、無計画な人員の増強も難しくなったとも考えますが、財源をつくり出すには専門の部署も必要でしょうし、民間のビジネススキルも重要です。しかし、まだ勝算の可能性はあると考えられます。積極的な取組を強く望み、この件についての市長の積極的な御見解をお聞かせいただきたいと思います。以上、令和6年度、市政の方向性について、特に注視してほしい部分について要約して質問させていただきました。現在、国会では、お金の問題で混乱しています。日本の労働力が不足しています。少子化は、加速しています。物価は上がる一方です。国でも多くの課題が山積しております。しかし、1面、日本の株価は過去最大、4万円台を突破しました。そして、新NISAと呼ばれる月々1,000円から始められる制度、これにより、人生100年時代に備えた個々の資産づくりの風が吹き始めました。日本の地方都市に住みながら、世界市場への投資が可能になる、わくわくしませんか。市政運営は、予算を見ると、方向性が見えます。令和6年度予算は、無難なもののように見えます。それはよいことでもあり、これが長期化すると、市政が弱体化します。組織は常に新しいチャレンジを繰り返すことで成長します。網走市役所がチャレンジすることは、網走の将来の活性化につながります。今の網走市政は、どの方向に向かっているのかよくわからないという市民の声を聞くことがあります。実は、私自身もそう思います。私たち議員が、町の進む方向がわからなければ、到底市民に説明することはできません。町の将来、未来像は、市長がしっかりと考え、示すことが大切であります。網走のリーダーとして夢を語り、わくわくするような将来像を示していただければ、市民も市の職員も頑張ることができるのではないでしょうか。以上で、質問を終わります。

答弁 市長 水谷洋一

-登壇- 同志会、栗田議員の御質問にお答えをいたします。初めに新庁舎の完成についてでありますが、新庁舎の基本理念を「市民に自然に優しいスマート庁舎」として、施設計画の基本方針を「人に優しく市民に親しまれる庁舎」、「防災拠点となる庁舎」、「環境に優しい庁舎」、「まちづくりの拠点にふさわしい庁舎」、「効率的で情報化に対応できる庁舎」として現在整備を進めているところであります。新庁舎は、まちづくりの拠点としての役割を担い、待ち合わせや休憩など、日常的な自由な空間として利用できるほか、閉庁日には市民ホールや駐車場を利用したイベントなど開催できるよう、現在の庁舎にはない機能を有していることから、様々なアイデアが活用されることを期待しているところであります。また、令和5年度に進めておりました網走市都市機能誘導構想検討協議会において提言書がまとまりました。その提言書では、都市機能誘導区域内に、行政ゾーン、保健福祉ゾーン、教育文化・交流ゾーン、観光交流ゾーンの四つのゾーニングが提言されています。今後はこの提言書を参考に、新庁舎を核とした網走市の将来を見据えた新たなまちづくりを国や北海道と連携をしながら取り進めてまいりたいと存じます。次に、広域連携についてでありますが、これまで医療、福祉、生活環境、観光、公共交通など課題を共有する分野ごとに連携体を構築し、その解決に取り組んでまいりました。また、定住自立圏におきましては、令和4年度より、これまでの大空町との枠組みから、斜里町、清里町、小清水町を加えた1市4町への圏域と広げ、さらに連携を深めているところであります。人口減少が進む中、一基礎自治体では解決が困難な課題への対応、広域連携による行政の効率化など念頭に意見交換を進めるとともに、さらなる多様な連携により課題の解決を図ってまいりたいと存じます。次に、高齢者施設の充実についてでありますが、市内における地域密着型を含む特別養護老人ホームの定員は3施設で117名となっており、現在はほぼ満床の状況となっております。入所待機者につきましては、第9期介護保険事業計画策定時に行った調査で77人であり、令和2年12月以降、市内全体で31床の増床があったことから、3年前の第8期計画策定時点よりも84人減少しているところであります。施設の増設につきましては、それにより給付費が増加し、介護保険料の上昇につながることから、年金が主たる収入の高齢者層に大きく影響を与えます。第9期介護保険事業計画策定時におけるアンケートにおいて、介護保険サービスを充実させるため、「保険料が高くなっても仕方がない」との回答とは、全体の8.4%となっており、アンケート調査結果を含め、計画策定委員会での議論をいただいた上で、認知症グループホームの9床増床を見込んだ第9期介護サービス計画を策定しておりますが、今後につきましても給付と負担のバランスを図った持続的な制度運営に努めてまいりたいと存じます。次に、人口減少対策についてでありますが、我が国が抱える最重要課題であり、令和2年度の国勢調査に基づく人口推計では、2020年の1億2,615万人から、2070年には8,700万人に減少が見込まれる厳しい状況が示されたところであります。当市におきましては、これまで日本体育大学附属高等支援学校、WIND-SMILEなどの企業誘致、子育て支援では、子育て世代包括支援センターの設置や保育料の無償化、病後児保育の導入、赤ちゃん応援券の贈呈、園児、児童生徒の給食費の無償化に加え、新年度から高校生を含めたこども医療費の無償化に取り組んだところであります。併せて、新型コロナウイルス感染症対策や物価高等対策など、市民生活を支える政策の迅速な対応に心がけてきたところであります。また、30年にわたり予定路線とされていた女満別空港網走間の高規格道路の新規事業化に向けては、令和3年度からその動きを加速させ、令和6年度からまちづくりの方向感を出すことができたものと考えております。引き続き、医療、福祉、都市基盤、産業、人材育成など様々な分野で取組を重ねて、町の総合力を高めてまいりたいと考えております。次に、畑作の代替作物の検討と飼料高騰についてでありますが、昨年は肥料や飼料をはじめとする資材価格の高騰や燃料の高騰、猛暑に伴う病害虫の発生など農作物への悪影響があり、農業者の皆さんにとって大変御苦労のあった年だと認識をしております。こうしたことから、当市におきましては、肥料・飼料の高騰に対する支援をしたところであります。今後、国においてコストを反映した価格形成の適正化の議論も進められるところであり、その議論を注視するとともに、肥料・飼料の急激な高騰により営農が厳しい状況となれば、市といたしましてもJAと連携しつつ機動的な対応の検討が必要と考えております。また、地球温暖化に伴う猛暑などにおいても、持続可能な農業となるよう、現在の輪作体系を考慮した畑作三品を主体に、議員御指摘のとおり、その他の作物導入についてもJA関係と関係機関と議論をしてまいりたいと存じます。次に、網走湖の環境変化の主な要因についてでありますが、近年の気象状況などにより湖内の水環境に変化が見られ、ヤマトシジミの再生産が見られなくなり、資源の大幅な減少が発生してまいりました。このことにより、2018年より網走湖ヤマトシジミ資源対策検討会を設置し、シジミの産卵に適した塩分濃度とするための大曲堰の弾力的な運用につきまして河川管理者に要請し、その結果、ヤマトシジミにつきましては、順調に資源の回復が見られております。一方、昨年はワカサギの氷下漁が記録的な不漁となり、また青潮やアオコの発生、異臭問題など、網走湖の水環境は依然、様々な課題を抱えている状況にあります。引き続き、シジミ種苗生産や漁業資源等に関する調査等について支援し、さらに令和6年度から網走湖の水環境に対する調査・研究について、網走漁協、西網走漁協、北見管内さけ・ます増殖事業協会及び大空町とともに実施をいたします。次に、観光客の消費する場所及び宿泊施設についてでありますが、当市には、博物館網走監獄や天都山展望台・オホーツク流氷館など、地域の特色を生かした特徴的な施設が存在しており、多くの観光客を受け入れ、一定の消費効果をもたらしているものと思っております。一方で、近年は、個人や小グループでの旅行が増えており、多様なニーズに対応した受入れが求められております。このような中、コネクトリップや天空の里エリアでは、地域資源を活用して様々なコンテンツ整備が進み、滞在時間の拡大と回遊性の促進、並びに消費拡大を図っております。また、飲食店におきましては、新鮮でおいしい料理を提供するお店が多数あり、観光客の満足度も高いものと認識をしておりますが、団体で利用できる昼食会場が少ないという状況があり、滞在時間の減少に伴い消費の伸び悩みにつながることから、これからの課題の解決に向け、知恵を絞ってまいります。宿泊施設におきましては、特に繁忙期においては予約が難しい状況が発生しております。そのような中、昨年、市内において大型ホテルが開業される記事が新聞報道されたところであります。ホテルの新規開業におきましては、通年ベースでの採算が求められることから、市として繁忙期、閑散期の差の平準化に向けて取組などを通じて、今後も新規開業が行われるよう、地域資源の磨き上げや魅力向上に努めてまいりたいと考えております。次に、ラピダス北海道進出の影響についてですが、同様の事例として、大規模半導体工場を熊本に建設をしたTSMCは、大卒の初任給を周辺地域の相場よりも4割高くして募集しているのみならず、パート社員等の高い賃金を設定していることから、周辺地域の時給が上昇し、地元の企業では人材確保難や人件費高騰に伴う経済圧迫の懸念があるとお聞きをしております。本来であれば、広域行政を担う北海道において、均衡ある地域づくりとの観点から対策が行われるべきものと思いますが、ラピダス建設を背景とする人材不足や資材を含めた物価のさらなる高騰がどの範囲まで影響を及ぼすか、現時点では予想がし難い中、まずは先例である熊本のケースを含め動向を見てまいりたいと考えております。次に、物流業界の2024年問題ですが、今後、全国的な物流経費の上昇の見込まれる中、網走においても影響があるものと考えております。昨今の物価高に物流経費増加分が加わることで、他の地域から網走に運ばれてきた物の購入価格が上がるほか、網走から商圏域に運ぶコスト及び最終売価の上昇も見込まれ、結果として消費地における買い控えの懸念が危惧されるところであります。また、物流経費以外の影響として、以前から人材確保に苦慮しております公共交通事業者においては、今年4月以降、さらにドライバー不足の問題に拍車がかかることが懸念され、物流経費の上昇、ドライバー不足の進行など、様々な側面から2024年問題に起因する課題はあるものの、これまでの物流・運搬業の時間外労働を前提とした社会から、働き方改革を旗印に長時間労働を解消していく時代変化に順応することも重要であります。2024年問題につきましては、働き方改革やDXを一層推進し、持続可能なまちづくりに取り組んでまいります。次に、東京農業大学の支援についてでありますが、これまで学校の魅力向上に向けては、商品開発、地域の活性化に向けた研究に対する支援、開放的な学習空間と交流機能を併せ持つイノベーションベースの整備、学生の確保に向けては、入学時の費用負担の軽減に加え、都市圏の高校生を対象に大塚キャンパスと網走の魅力を体験、探求する高大連携教育プログラムに取り組んでいるところであります。また、今回のふるさと寄附条例の改正により、東京農業大学との課題の共有と連携をさらに深めながら、今後ともオホーツクキャンパスが大学にとって必要であるよう、農業、漁業、商工、観光など様々な関係機関とともに地域が一体となり、大学環境の充実と学生確保の取組を支援をしてまいりたいと存じます。次に、バンケットサービス提供ホテルへの支援についてでありますが、様々な会議や大会、イベントの実施に当たり、バンケットサービスの提供は重要な機能であると存じます。このことを踏まえ、事業者において経営判断を注視してまいりたいと存じます。次に、公共交通の要となる施設への支援についてでありますが、既存バスターミナルは建設から相当数経過をしているものと認識をしております。必要な設備投資については、各事業者においてなされるものと考えておりますが、コンパクトプラスネットワークのまちづくりを進める上で、交通の結節線となるバスプールとしてのバスターミナル機能は公共性が高いと考えております。現状、バスターミナル機能を持つターミナルビルの市街地再開発事業として、国の支援が受けられる可能性と、高規格道路の延伸に伴う交通の結節点という観点からの構想も併せて検討されるべきものと考えているところであります。次に、防災対策の再認識についてでありますが、元旦に発生をした能登半島での最大震度7の地震、災害は突然やってくる、時と場所を選ばないということを改めて認識をしたところであります。現在、災害時の停電を念頭に、毛布、段ボールベッド、ポータブルストーブ、発電機、燃料など計画的な備蓄、避難所の電源確保対策、津波避難路へのソーラー式蓄電型照明の整備を進めており、また、あばしり電力の取組や新庁舎の完成は防災力の向上に寄与するものと考えております。災害情報の発信では、これまでの手法に加え、新たに固定電話、ファクス、エリアメールを加えるとともに、自動配信システムの導入とLINE広告の活用にJアラート情報をより迅速に広範囲の方に周知をしてまいります。また、防災フェアの開催、学校における防災教育、市民による自主防災訓練や研修会の支援などを通じて、災害に備える重要性を引き続き啓発しながら、このたびの地震災害を教訓として、関係者の皆様との情報交換に努め、防災体制強化に努めてまいります。次に、近隣市町との災害時の支援体制についてでありますが、現在、当市では、定住自立圏を形成する1市4町及び道東6市において防災に関する協定を締結しております。定住自立圏では、圏域住民の安全確保のため、防災体制の充実、防災意識の啓発、研修等に取り組むとしており、道東6市では、災害時の迅速な活動により災害の軽減、被害者の救護などを目的として、食料や物資の提供、職員の派遣などの応援体制を構築しております。これらの協定の締結により、担当職員による定期的な情報交換を行っておりますが、このたびの地震を教訓に、連絡体制の構築、支援の体制・手法、また受入れの体制・手法などについて、より具体的な意見交換、情報交換に努めながら、協力体制の構築に努めてまいります。次に、企業誘致の実施状況についてでありますが、これまで市内外の企業との連携や進出企業からの広がりによる情報収集を続け、企業立地に対する優遇措置や空港・港湾の利便性、災害の少ない地域などの点をアピールしながらプロモーションを行っております。平成以降の成果といたしましては、NGK、自動車テストセンター関係、コールセンター、既存誘致の企業の増設、バイオマス発電所、高等支援学校などがあり、正規職員の雇用、関連企業やパート従業員等も含めると、大きな経済効果を生んでいるものと考えております。誘致に至るきっかけも、企業からの情報提供、人や事業所を通じての紹介、ウェブサイトでの企業誘致情報のページ等、様々でありますことから、どのような情報であっても先入観に捉われず、あらゆる機会が企業誘致につながる可能性があることの認識を持って、引き続き取り組んでまいりたいと存じます。次に、寄附ランキング上位自治体との差の原因についてとのお尋ねでございますが、寄附者の意向として、海産物であれ、個別ブランド化がされていない同類の返礼品であれば、価格や内容量、返礼品の評価、レビューを比較して選択しているケースが多いものと思われております。近隣市町村と同様、当市においては海産物の人気が高く、高品質で低価格の返礼品をいかに多く用意できるかがポイントとなると考えており、昨年度などは、一時需要があっても返礼品の生産が追いつかない時期がありました。市内の返礼品を取り扱う事業者は、それぞれの販路があり、ふるさと寄附に向ける商品の量についても、経営上適切に判断されているところであり、欠品リスクを回避し、生産性向上に係る取組を促進するため、令和5年度から地場産品生産性向上設備整備事業補助金を新たに設け、生産設備、工場等新設・増設の支援を開始をしたところであります。ふるさと寄附につきましては、市と返礼品提供事業者が強固な連携を図り進めていくことが重要でありますので、さらなる生産性の向上、効果的なPRの方法を絶えず研究し、寄附額の増加に向けて取り組んでまいります。次に、ふるさと寄附体制の強化についてでありますが、昨年10月1日以降のルール変更によって、経費の割合を5割以下とすることについては維持された一方、これまで経費計上の対象とされていなかった寄附金の受領証明書発行やワンストップ特例申請に関する事務費、兼任職員の人件費などが新たに対象に含まれることとなりました。また、ポータルサイト等の委託料のうち、対象外とされていた費用も経費の対象に含まれることとなったため、対策部署の体制についても、人件費を含めた総務省が示す新たな経費率等の基準に沿った対応が厳格に求められております。その中にありましても、商品供給体制の拡大に向け、年間2億円の予算を計上し、新製品開発に力を入れているところであります。他方、現地決済型の導入や様々なPRもルールを遵守した上で多角的に行っているものの、さらに多くの方に網走を応援していただけるよう、インターネット戦略や返礼品提供事業者との連携を中心に積極的な取組を行い、寄附の増額に向けて取り組んでまいりたいと存じます。

答弁 教育長 岩永雅浩(教育長は2025年3月まで)

-登壇- 教育委員会関係についてお答えをいたします。初めに、市民会館、総合体育館の現状の検討状況についてですが、市民会館、総合体育館などの社会教育施設は市民利用が多い施設であり、その整備については市民の期待や関心も大きいものと認識をしています。社会教育施設の在り方につきましては、社会教育委員の会議からの提言をお受けしているほか、網走商工会議所からも御意見をいただいており、施設機能の集約化や美術館機能も含めた複合化などの御提案もいただいているところであります。引き続き、市民、関係団体に御意見を伺いながら、網走市公共施設等総合管理計画に基づいた総量の縮小、広域的な観点も含めたエリアでの検討、既存ストックの利活用、長寿命化などを基本的な考えとし、都市機能誘導施設の再配置の議論も踏まえた検討を進めなければならないと考えております。また、老朽化が進む市民会館、総合体育館など社会教育施設につきましては、保守点検等を通じて市民利用に支障を浸さないよう維持・管理に努めてまいります。次に、民間スポーツ施設への支援についてでありますが、御意見をいただきましたボーリング場につきましては、通年利用が可能なことから、運動する機会を増やし、健康増進に資する施設の一つであると認識をしております。このことを踏まえ、事業者においての経営判断を注視してまいりますが、公平性の観点からも、改修費用などへの直接的な支援につきましては、全市的な考えの下、慎重な検討が必要であるものと考えております。

出典:網走市議会 令和6年第1回定例会 2024年3月11日 議事録 PDF(119ページ) 間違いを知らせる