網走市議会 令和元年第4回定例会 2019年12月17日
エキノコックス症の周知について
2019年12月17日、網走市議会の一般質問で、永本浩子議員が「エキノコックス症の周知について」質問し、市民環境部長 酒井博明、健康福祉部長 桶屋盛樹が答弁しました。
- 質問者
- 永本浩子 議員
- 答弁者
- 市民環境部長 酒井博明、健康福祉部長 桶屋盛樹
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 永本浩子
-登壇- おはようございます。公明クラブの永本でございます。質問に先立ちまして、12月4日アフガニスタンで医療のみならずかんがい事業などの人道支援に生涯をささげ、志半ばにして凶弾に倒れた中村哲医師の貴い生涯に心から尊敬と哀悼の意を表します。それでは、さきに通告させていただきました3項目について質問をさせていただきます。初めに、エキノコックス症の周知についてお伺いいたします。最近市街地へのキツネの出没が増えているように思います。私の町内会は市民会館の周辺地域ですが、キツネを見かけたという話が出ており、つくしケ丘に住んでいる友人からも話がありました。市のほうで把握しているキツネの出没状況と、その対応策についてお伺いいたします。
答弁 市民環境部長 酒井博明(市民環境部長は2021年3月まで)
市街地におけるキツネの出没状況でありますが、市街地全般に出ている状況でありまして、市民から情報や相談が寄せられているところでございます。市民からの相談については、ここ数年は毎年延べ20件前後ございまして、年々少しずつ増加する傾向があります。出没するキツネへの対応策ですが、市街地では銃器を使用することができないため、箱わなを設置して捕獲し駆除を行っております。箱わなの設置につきましては、キツネがわなにかかっている状態であると、子供は手を出したりするなどの危険性が考えられるため、公園や道路上での設置は行っておりません。そのため、設置に当たりましては、相談者の協力を受けまして、個人宅の庭先に設置させていただきまして、キツネがわなにかかったときは市に連絡をいただくという形で対応をしております。
質問 永本浩子
その箱わなで捕獲をするということで、個人宅の庭先だと子供さんが触れたりということはないのでしょうか。
答弁 市民環境部長 酒井博明(市民環境部長は2021年3月まで)
そこにつきましては、できるだけ子供さんが手を出さないようなところでですね、そこに配慮しながら設置をしているというところでございます。
質問 永本浩子
その辺の配慮をよくしていただきながら、箱わなで捕獲された件数というのは把握されているのでしょうか。
答弁 市民環境部長 酒井博明(市民環境部長は2021年3月まで)
市街地で捕獲してる数でございますけれども、平成29年度では7件、平成30年度で8件、今年度につきましては多くて、10月までで14件ございます。
質問 永本浩子
やはり少しずつですけれども、増えているという状況を確認させていただきました。このキツネに関して一番気をつけなくてはならないのは、やはりエキノコックス症だと思いますけれども、近年のエキノコックス症の発症状況を全国、道内、網走近隣に分けて教えていただきたいと思います。
答弁 健康福祉部長 桶屋盛樹(健康福祉部長は2023年3月まで)
近年のエキノコックス症の発症状況についてでありますが、北海道感染症情報センターによりますと、平成26年から5カ年の発症数は全国で129件となり、このうち94.6%に当たる122件を北海道が占めているところでございます。発症報告といたしましては、札幌保健所管内の47件を最大に、函館保健所管内の11件、帯広保健所管内の9件、旭川保健所管内及び北見保健所管内の8件と続いており、網走保健所管内は4件、紋別保健所管内は2件といった状況でございます。
質問 永本浩子
私も調べてみましたら、本当に毎年毎年患者が出ているという状況が続いております。このエキノコックス症なのですけれども、先ほどお話があったように、ほとんど94.6%、ほとんどが北海道ということで、基本的には北海道内に限られたもので、本州の方はその名前も知らない方がほとんどだと思います。私も網走生まれの網走育ちなのですけれども、大学から東京に行って10年前に網走に戻ってくるまで、全く知りませんでした。つい先日、先ほど言ったつくしケ丘の友人が、我が家にキツネがやってきました。近づいても逃げないから人間なれしていますねというコメントとともに、キツネの写真をメールで送ってくれました。慌ててエキノコックス症という怖い病気があるから、キツネを触ったり、えさをあげたりしないように、野菜や果物もよく洗って食べるようにと返信いたしました。この方は息子さんが東京農大に入学したことがきっかけで、御夫婦で本州から網走に移住してこられた方です。網走も、農大生もたくさん来てくれて、また本州から移住してきてくれた方も増えているかと思います。特定健診の項目にエキノコックス症の検査は入っていますが、よくわかっていない人も多いのではないかと思います。私自身も友人に教えるためにもう一度よく調べてみて、エキノコックス症の怖さを改めて知りました。よく御存じの方もいらっしゃるとは思いますが、もう一度確認してみたいと思います。エキノコックス症とは、サナダムシの一種であるエキノコックスという寄生虫がいて、自然界では主にキツネと野ネズミに寄生しています。成虫はキツネの腸に寄生して卵を産み、その卵がふんと一緒に排泄され、野ネズミが木の芽などと一緒にこの卵を食べると、野ネズミの体内で卵がかえって幼虫となり肝臓に寄生します。この野ネズミをキツネが食べるとキツネの腸の中で幼虫は成虫になり、同じことが繰り返され、通常はキツネと野ネズミの間の食べる、食べられるという間でエキノコックスは生きています。しかし、ここに人間がエキノコックスに汚染された山菜や果物、沢水などを直接口にしたり、卵が付着した手や指を介して卵が体内に入ると、野ネズミと同じように人間の体内で卵がかえって幼虫となり肝臓に寄生します。エキノコックスが寄生しても、すぐには自覚症状が現れず数年から10数年の潜伏期間があり、肝機能障害が現れ、放っておくと肺や脳に転移して亡くなることもある怖い病気です。もともとは1924年からの3年間に、中部千島の新知島から礼文島に人為的に持ち込まれたキツネに寄生していたものと考えられており、エキノコックスの知識がなかった当時は、礼文島の人口1万人のうち300人前後が発症し多くの住民が 亡くなりました。現在では、北海道全域に感染の拡大が確認されており、北海道全域の約40%のキツネが感染していることも確認されております。万が一感染すると、寄生虫が体内で無制限に増殖することと治療に有効な薬剤がないために、手術でエキノコックスを取り除くしかありません。しかし、寄生部位によっては切除が困難なこともあるので、まずは加熱や水洗いによる予防、そして早期発見、早期治療が大事であり、感染の有無は血液検査でしかわかりません。市といたしましても、エキノコックス症とはどのようなもので、なぜ検査が必要かをいま一度周知する必要があるかと思いますがいかがでしょうか。
答弁 健康福祉部長 桶屋盛樹(健康福祉部長は2023年3月まで)
エキノコックス症の周知の必要性についてでありますが、市民はもとより移住者や観光客に対しまして、エキノコックス症がどのようなものであるか、さらには感染の経路や予防に関する周知が必要であると認識をしております。また、感染しても10数年自覚症状がなく、症状が出るころには悪化している可能性があるため、早期発見を目的とした検査も大切であると考えているところでございます。当市における検査につきましては、年3回のミニドック検診、年2回のエキノコックス症検査を実施しておりますが、市民に対しましてはホームページや市広報誌への掲載、全戸配布のみんなの健康や保健センターだより、また2種混合予防接種の勧奨の際のチラシ同封などで周知をしているところでございます。今後、エキノコックス症に関すること、さらには検診の必要性につきまして、周知の充実に努めてまいりたいと考えております。
質問 永本浩子
長く網走に住んでいらっしゃる方も先日この話をしたら、もう何年も検査を受けていないので改めてやっぱりしなくちゃねという話にもなりましたし、藻琴のほうで話をしたときは、キツネもたくさんいるよという話にもなりましたので、ぜひいま一度詳しい内容の周知をどこかで心がけていただきたいと思います。特に農大生に関しては、4年間網走に住んでいて、万が一その期間に感染をしたとしても、地元に戻ったり、ほかの地域で就職をしたりした場合に、5年10年たったときに発症しても、本州のほうではこのエキノコックス症の検査自体が余りないと思いますので、このエキノコックスに関するこの知識をまず知っておいていただく、そしてまた本州に戻る際には、一度検査をしてから戻ってもらうぐらいの取組が必要なのではないかと思いますけれども、この点に関してはいかがでしょうか。
答弁 健康福祉部長 桶屋盛樹(健康福祉部長は2023年3月まで)
農大生に対する周知でございますけれども、潜伏期間が10数年と長く、帰郷や就職などで網走を離れた後の検査は必要であるというふうに考えております。野生動物への関りですとか、エキノコックス症の潜伏期間や検査の必要性などを、在学期間を活用いたしまして周知方法について工夫してまいりたいと考えております。
質問 永本浩子
ぜひお願いいたします。そしてまた周知方法の一つとして、市のホームページがあると思いますが、今回網走市のホームページと札幌市、北海道のホームページを比べてみました。エキノコックス症の説明は北海道のホームページが一番わかりやすいと思いました。先ほどの説明はほとんど北海道のホームページの引用です。網走市のホームページは終宿主、中間宿主という専門用語が使われていて一般の方にはわかりづらいかと思いました。また、網走市のホームページは5年に一度は血液検査を受けましょうという一文だけですが、北海道のホームページは、北海道での生活が5年以上で検診を一度も受けたことがない方や、5年以上検診を受けていない方、特にキツネに触れたことのある方や野ネズミを捕食したことのある犬の飼い主など、感染のおそれのある方は各市町村が実施する健康診断を積極的に受診しましょうというように、具体的に書いてあるので、私も今までは受けていませんでしたが、網走に帰ってきて10年たつので今度は受けてみなくてはと本当に思いました。また、札幌市のホームページでは、予防方法や住宅地でのキツネ対策、犬の飼い方まで具体的に載っています。網走の予防方法には汚染地では川水や井戸水を飲まない。汚染地では犬など放し飼いにしないとありますが、汚染地とはどこなのかが全くわかりません。今回ホームページの記載内容も見直して、市民の誰もがわかりやすい内容に充実させていただきたいと思いますが、この点はいかがでしょうか。
答弁 健康福祉部長 桶屋盛樹(健康福祉部長は2023年3月まで)
市のホームページの内容の充実についてでありますが、議員御指摘のとおり、エキノコックス症に関するホームページの内容につきましては、情報量や用語の使い方など見直すべき点があると考えております。今後、北海道等の掲載内容を参考といたしまして、市民はもとより誰もがわかりやすい内容に整理させていただくとともに、厚生労働省や北海道、さらには北海道感染症情報センターのホームページとリンクさせるなど、利用しやすく見やすい内容に更新してまいりたいと考えております。
質問 永本浩子
ぜひよろしくお願いいたします。