浦幌町議会 平成18年第4回定例会 2006年12月10日
町内各学校における「いじめや不登校」問題について
2006年12月10日、浦幌町議会の一般質問で、福原仁子議員が「町内各学校における「いじめや不登校」問題について」質問し、教育委員長 岡崎、教育長 大谷が答弁しました。
- 質問者
- 福原仁子 議員
- 答弁者
- 教育委員長 岡崎、教育長 大谷
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 福原仁子
通告に従いまして、3 項目にわたり項目別に一般質問をさせていただきます。1 点目は、町内各学校における「いじめや不登校」問題について、お伺いいたします。現在、新聞・テレビで連日のように報道されている児童・生徒に対するいじめや不登校の問題は、我が町ではどのような状況でしょうか。いじめとは、一般的には、自分より弱いものに対して一方的に、身体的・心理的な攻撃を継続的に加え、相手が深刻な苦痛を感じているものとされ、また不登校とは、何らかの心理的・情緒的・あるいは社会的要因や背景により、子供が登校しない、あるいは、したくてもできない状況にあり、30 日以上の欠席者を言いますが、浦幌の学校においての子供たちの状況を把握、調査されているのか、お伺いします。また、いじめ等の起きないための対策はしているのでしょうか、この点についてもお伺いいたします。
答弁 教育委員長 岡崎(教育委員長は2011年9月まで)
福原議員のご質問にお答えします。町内学校における、いじめや不登校問題についてでありますが、滝川市の公立小学校において 6 年生女子児童が教室内で自殺を図り、意識を回復することなく、本年 1 月に死亡した事件は、大きく報道され、全国の教育関係者に衝撃を与えたことはご承知のとおりであります。また、福岡県の公立男子中学生が自宅物置内で首つり自殺をするなど、各地の学校においていじめが原因と思われる事件や自らその命を絶つという痛ましい事件がマスコミを通じて報道され、社会問題化していることは、極めて遺憾であります。これらの事件では、児童生徒を守るべき学校の認識や対応に不十分な点があったり、自殺という最悪の事態に至った後の教育委員会の対応が不適切であった例も見られ、当事者や国民に大きな失望観を与えたことも事実であります。児童生徒の問題行動の中でもいじめ自体の発生件数は過去 5 年間の経年変化を見ると減少傾向にあり、その傾向は道内においても同様ですが、いまだ根絶されることは無く、その質において深刻化しているようにも思われます。児童生徒にかかる問題行動等生徒指導上の諸問題については、文部科学省が毎年度全国的な調査を行っていますが、この調査におけるいじめの定義は、「自分より弱い者に対して一方的に、身体的・心理的な攻撃を継続的に加え、相手が深刻な苦痛を感じているもの」とされ、個々の行為がいじめに当たるか否かの判断は、表面的・形式的に行うことなく、いじめられた児童生徒の立場に立って行うこととされています。この定義に沿った本町のいじめの発生件数は、平成 13 年度 1 件、平成 14 年度 2 件、平成 15 年度 2 件、平成 16・17 年度は 0 件で、その内訳は、仲間はずれ 4 件、仲間はずれと持ち物隠しが 1 件であります。また、不登校は、平成 13 年度 0 件、平成 14 年度 2 件、平成 15 年度 3 件、平成 16年度 0 件、平成 17 年度 4 件でありましたが、いじめが原因と考えられる不登校事例はありませんでした。十勝管内では、平成 16 年 9 月に各市町村教育委員会が関係機関と連携して十勝管内いじめ・不登校等対策本部を発足させ、情報交換や調査研究を行っているところですが、各学校においても職員会議等を通じて共通理解を図りながら、教職員が一体となって取り組む生徒指導体制を確立するとともに、学校全体として日常的に教科、道徳、特別活動、総合的な学習の時間など全教育活動を通していじめを許さず、生命と人権を大切にする教育を進めながら指導の徹底を図る、家庭や地域と協力して取り組むための協議の場を設定する、教育相談体制の整備を図るなどの取り組みを進め、いじめの未然防止と早期発見、早期対処に努めているところであります。また、教育委員会といたしましても、いじめはどの子にも、どの学校にも起こり得るとの観点から、各学校への指導を強め、情報の提供や問題意識の喚起に努め、校長会議や教頭会議、その他の機会を捉えて指導しているところであります。例えば、本年 4 月の定例校長会議における教育長訓示は、「教育現場においては、少なくなっているとはいえ、依然としていじめや不登校などが存在する上に、非行など問題行動に至ってはその程度や内容が一段と低年齢化、凶悪化する傾向にあり、原因も複雑化しているため、指導及び解決に困難をきたしている状況にあるので、目配り、気配り、心配りをお願いする」、11 月の校長会議においては「全国的に子供たちの自殺が続発している。何としても自殺の連鎖を早急に断ち切り、子供の命を守ることが大切なのは言うまでもない。学校においてはこれまで以上にきめ細やかな指導を通して、いじめ問題を中心とした生徒指導の一層の充実を図ってほしい」という内容で、これに加えて、具体的な対応方法についても、例をあげ指導してきたところであります。学校においては、いじめ等が発生した時の対応マニュアルを作成している例や学校経営の柱に「いじめを許さない学校作り」を掲げている例もあり、様々な側面からこの問題に対処しているところですが、いじめの起こらない環境づくりを目指すことが肝要であり、一旦、いじめの前兆を把握することができたら、迅速に対応し、さらにそれを担任教員だけで抱え込まない、学校だけで解決しようとは思わないなどの認識が必要とされています。児童生徒の問題行動の指導には、家庭や地域との意思疎通や教育委員会との報告、相談、連絡、確認など多面的な対応が欠かせないことは明らかであります。また、その原因が学校生活だけではなく家庭環境や交友関係など、その子供を取り巻くあらゆる要因が考えられるところですが、学校の責任は重く、児童生徒の安全を確保する義務があるものと認識しています。そうした観点から、常にいじめは起こりうるとの問題意識のもと、いじめのサインを見逃さず、児童生徒の安全確保に全力をあげる所存ですので、ご指導を賜りますようお願い申し上げます。以上、福原議員の答弁といたします。
質問 福原仁子
浦幌町の現状は、いじめが原因の不登校事例がないという、まことに喜ばしいものでありました。お伺いし、ホッとしましたが、ただ心配しているのは、表面には出てこないが、潜在的なものはないか、児童・生徒、教育関係者のいじめなどに対する認識不足や甘さ、また携帯電話等での悪意に満ちたいじめなどが、もし、万が一発生した時、生徒が相談できる窓口などが明確になっているのか、また、私の調査によりますと、今年いじめがあり、教育委員会と相談しながら対処したということがあったようですが、18 年度いじめの発生や不登校の問題についての認識はいかがでしょうか。再度お伺いいたします。
答弁 教育長 大谷(教育長は2009年3月まで)
福原議員のご質問にお答えいたします。18 年度につきましては、現在進行中で詳しい調査、また正確な数値はつかんでおりません。ただし、これまで各学校から教育委員会に対しまして、報告や相談があったことについてでありますけれども、いじめと思われるケースが 1 件、明確に判別できないケースが1 件ありました。またいじめが原因だと考えられる不登校については無いものと判断しております。いじめかどうかという判別につきましては、先ほど福原議員からもおっしゃられましたように、文部科学省のいじめの定義を基準に行っているわけでありますけれども、その内容につきましては、かなり抽象的な表現の部分が多くて、必ずしも理解や認識が一様でないと言えるのではないかと、そのように考えております。受けとめ方によっては、判別に大きな違いが起きるということも事実であり、したがって、一口にいじめと言っても、定義の範疇は大変広いものでありますし、また、いじめの対応、あるいは原因背景、それらがさらに多様化、複雑化しているということも、いじめかどうかという判断を難しくしている側面があるのかなと、そんなふうに感じております。しかしながら、いずれにしましてもですね、いじめられている子供の立場に立って、悩みを真剣に受けとめながら、慎重に冷静に判断して早急に解決に向けて対応していくことが重要であると、そんなふうに考えております。今のところ子供からのいじめ相談の窓口としましたら、学校の教職員あるいは相談電話、それからまた 1 校でありますけれども、心の教室相談員を配置しまして、できるだけ子供たちがスムーズに訴えができるように、そんな体制を作っているところであります。
質問 福原仁子
先ほどの答弁の中にも子供の命を守ることが大切ということ、非常に判別が不明なものが多いという子供たちの心の問題が多く占めるということで、本当に教育関係者も心を痛めながら全国各地で検討をされていることと思います。今後も学校や地域で命の尊さや感謝する心を育みながら、生きるすばらしさを、もっともっと体験できる場を作る必要があるのではないかと思います。さらなる細かな配慮・指導をしていただいて、今後とも行政の方で指導をしていただきたいというふうに思います。
答弁 教育長 大谷(教育長は2009年3月まで)
先ほど、委員長の方から現在の状況についてお話させていただきましたけれども、いじめの防止・根絶につきましては、現在行われているいじめに対して、緊急かつ適切に対応しなければならないということと、また中長期的にそういう展望に立ってですね、日ごろから意図的・計画的に取り組んでいくものがあろうかなというふうに、考えてございます。先ほどのお話にもありましたように、そのような観点に立ちまして、現在、学校に対しましても指導、助言をしている内容でありますけれども、1 点目は、何と言ってもいじめの問題の重大性というのをしっかり一人ひとりの教職員が認識をして、そして学校としての方針や姿勢を明らかにしていくこと、それからまたいじめの状況、原因も含めて状況をしっかりと探る中で、具体的な対応策、あるいはまた指導上の留意点などについてお互いに教職員が共通認識を持つ、このことも大事ではないかなというふうに思っています。それから、いじめ問題につきましては、一人の教師、あるいは 2~3 人の教師ではなくて、学校全体で一丸となって取り組んでいくことが重要であろうというふうに考えております。また、先日の校長会議でもお話させてもらったのですが、子供たちの日常生活の様子をもう一度細かく再点検してほしいと。その中には、アンケートなどをとおしていじめの兆候、あるいは実態について総点検をすること。そして自校の現状を正確に把握して、そしてそれに対する早期発見、対応に努めてほしいと。それから、いじめの防止・根絶については、当然学校だけでは限界があります。このことにつきましては、保護者あるいはPTA、地域、教育委員会、その他関係機関などとの連携を密にしまして、一体となって取り組む体制づくりをしていかなければならないと、そのためには日ごろから学校の実質的な生の情報を是非地域あるいは保護者に発信をしてほしいと。あるいは情報の場を設けたり、行事への積極的な参加を促したりしていますけれども、そういうことによって学校に対する状況、実情、そういうものに対して理解をしてもらえるのではないかと、あるいは関心を持ってもらって、その上で連携、協力がし合えるのではないかということも話しております。あと中長期的には、通常の教育指導においてはですね、すべての教育活動にわたりましてですね、今生きる力の育成ということを強力に進めているところでありますから、そういう中で、お互いの思いやり、また尊重、生命や人権を大切にする指導というものの充実に努めていかなければならないと。そして、いじめは、やはり人間として許されないと、このことをしっかりと指導して参りたいというふうに考えております。同時に、その元になるものは人間関係、信頼関係でございますから、子供と教師、あるいは子供同士の好ましい環境づくりを醸成していきたいと、このように考えております。また教育委員会としましてもですね、先ほどのいじめを訴える場所を多くするということも含めながら、日ごろから学校からはできるだけ早く問題がこじれないうちに、私の方に報告・連絡・相談・そして確認をしてほしいと、そういうことを常に伝えてあります。それに対して、相談等がありまして、またできるだけ学校へ出向いてそういうような情報を早く私たちもつかんで参りたいと。それに対して、適切な指導・助言を行っていきたいと。あとですね、学校だけではなくて、保護者からいじめの報告等があれば誠実にその実情を把握しながら、誠実・迅速に対応して参りたいというふうにも考えております。それから、今、国や教育委員会からいろいろな指導通知等がありますので、そのことが学校の中で、本当に現実に細かな指導となって行われているかという、こういうあたりのチェックも必要かなと、そのように考えてございますので、その点で進めて参りたいというふうに思います。ご理解をよろしくお願いしたいと思います。