みんなの議会

標茶町議会 令和6年第1回定例会 2024年3月4日

基幹産業である酪農家の多くが厳しい経営環境にあるが、支援策を聞く

2024年3月4日、標茶町議会の一般質問で、渡邊定之議員が「基幹産業である酪農家の多くが厳しい経営環境にあるが、支援策を聞く」について質問し、町長 佐藤𠮷彦、農業委員会事務局長 村山尚、農林課長 村山尚が答弁しました。

質問者
渡邊定之 議員
答弁者
町長 佐藤𠮷彦、農業委員会事務局長 村山尚、農林課長 村山尚

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 10番 渡邊定之

2つ目です。基幹産業である酪農家の多くが厳しい経営環境にあるが、支援策をについてお聞きいたします。飼料・生産資材の異常な高騰や円安により、畜産経営が困難に至っています。本町でも基幹産業である酪農の危機が差し迫った状況にあるが、現状をどのように見ていますか、伺います。ここに来て離農、搾乳中止をせざるを得ない状況にある農家が多数出ると聞いていますが、承知していますか。現状と今後起こり得る状況についてお伺いいたします。今日の情勢のもと、農地のあっせん、賃貸、売買に影響は出ていないのか。出ているとすれば、その対策、支援策を含め新年度予算でどのように考えているのか、お伺いいたします。

答弁 町長 佐藤𠮷彦

10 番、渡邊議員の基幹産業である酪農家の多くが厳しい経営環境にあるが、支援策を聞くとのお尋ねにお答えします。1点目の飼料・生産資材の異常な高騰や円安により畜産経営が困難に陥っている。本町でも基幹産業である酪農の危機が差し迫った状況にあるが、状況をどのように見ているか。ここに来て離農、搾乳中止せざるを得ない状況にある農家が多数出ると聞くが、承知しているか。現状と今後起き得る状況について聞くとのお尋ねについてですが、生産資材における令和5年の年間の農業物価指数は統計が残る昭和 26 年度以降で過去最高になるなど、肥料・飼料価格は高止まりの状況である。一方で、乳価の値上げは過去1年余りで4回行46われておりますが、生産コスト上昇分に対して十分な内容になっていない状況であると認識しており、本町におきましても酪農を取り巻く情勢については非常に厳しいものと理解しております。また、今年度、町内において搾乳を停止した酪農家の戸数は、令和6年1月末現在では8戸となっております。内訳としましては、5戸が離農、育成牛飼養等への経営転換が2戸、第三者への経営移譲が1戸となっております。なお、離農の理由としましては、高齢化と後継者の問題や将来への不安などとなっております。また、JAしべちゃからの情報では、本年度末をもって搾乳を停止される方がさらに数軒ある予定と聞き及んでおり、昨年と比べますと多い状況であると認識しております。これまで必死に生産抑制に取り組まれている酪農家から「搾れないことに大変なストレスを感じる。一刻も早く搾れる環境になってほしい」との声を多くいただき、既存の牛乳消費拡大事業の拡大や地域牛乳券の配布など、搾れる環境をつくるために必要な施策を講じてまいりました。生産者団体の発表によりますと、令和6年度の生乳生産目標は対前年比 101%となっており、3年ぶりに増産へと方向転換されましたが、配合飼料や化学飼料をはじめとする生産資材価格は高値で推移すると見込まれている状況です。さらに、先ほど述べたとおり、搾乳停止や離農された方が増加傾向であることから、目標としている生乳生産が確保できるのか心配しているところであり、今後も離農者が増え続けることによって農地が適切に利用されなくなる可能性についても懸念をしております。これらのことから、資材価格高騰対策としては、各農家での自給飼料の確保に向けた農地の有効利用の取り組みを推進し、地域の担い手の確保対策として新規就農者の誘致の推進を図ることが必要であると認識しているところであります。

答弁 農業委員会事務局長 村山尚

続いて、2点目のお尋ねにつきましては、本来であれば農業委員会の会長であります佐藤德市会長が出席し、ご答弁申し上げるところではありますが、所用により出席することが相かなわなかったことにより、議長へ欠席届を提出させていただきました。地方自治法の規定により、委任を受けた当方からご答弁申し上げますことをご理解願います。2点目の今日の情勢のもとで農地のあっせん、賃貸、売買に影響は出ていないのか。出ているとすれば、その対策、支援策を本年度予算案でどのように考えているかとのお尋ねについてですが、標茶町におけるコロナ禍前の酪農家の搾乳停止状況を見てみますと、平成 30 年度の搾乳停止戸数は7戸、令和元年度は5戸、コロナ禍により牛乳・乳製品の消費低迷の影響が出始めた令和2年度は8戸、期中に生産抑制が行われた令和3年度は7戸、年度当初から生乳生産抑制が行われた令和4年の搾乳停止戸数は3戸となっており、搾乳停止戸数は、年度によりばらつきはあるものの、横ばい傾向となっております。47しかしながら、先ほど町長からの答弁にもございましたが、令和5年度においては令和6年1月末現在で既に8戸の酪農家が搾乳を停止している状況であり、年度末にはさらに数軒の酪農家が搾乳を停止すると聞き及んでおります。コロナ禍前は規模拡大を目指し、粗飼料を確保するために農地を積極的に購入するという意欲が感じられましたが、現在は飼料や肥料をはじめとする生産資材価格高騰の影響による厳しい状況下では、農地の買い控えが若干感じられるものの、何とか地域内で農地を引き受けようという酪農家の思いもあり、農地のあっせん等による売買や賃借、あるいは新規就農者への第三者継承により担い手へ集積されている状況にあります。農地のあっせんによる売買価格につきましては、農業委員会による農地あっせん委員会において、過去の売買価格を参考に現地調査を行った上で価格を決定いたします。なお、本町においては平方メートル当たりの価格の最高額は 70 円となっており、平成 21 年度以降単価は変わっておりません。仮に価格が変動すると想定した場合、売り手、買い手の資産価値に大きく影響することから、混乱が生じないよう、これまで価格が維持されてきたものと理解しております。また、農地の賃借料につきましては、3月の農業委員会総会で決定されたものを標茶町農地賃借料情報として町のホームページにて公表しております。平成 29 年以降、賃借料の最高額は 10 アール当たり 3,200 円を維持しておりますが、この最高額を参考に農地所有者と借り受け者との協議にて賃借料を決めていただいております。議員ご指摘のとおり、これまでは搾乳を停止された方の農地を、主に地域の担い手に集積することで継続して耕作が行われてきましたが、今後においてもこの非常に厳しい情勢が続くことも想定されることから、農業委員会といたしましても耕作放棄地の発生を防ぐため農地利用の最適化の推進に努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

質問 10番 渡邊定之

こうやって今出された数字を足してみると本当に大変な数字になるわけなのですけれども、賃貸、それから売買等々、以前、賃貸の場合、国のほうからいろんな制度的な補助とかがありましたけれども、今はそういう賃貸とか売買とかの中で国から支援される予算的な処置みたいなものはあるのですか。

答弁 農業委員会事務局長 村山尚

お答えいたします。賃借あるいは農地の売買について、国から今、直接的な支援というのは、ないというふうに理解をしております。

質問 10番 渡邊定之

ちょっと漏れたのですけれども、公社買い上げとか、そういうのは制度的にはまだあるのですか。その辺、確認させてください。48

答弁 農業委員会事務局長 村山尚

お答えいたします。農地の譲渡の場合は、農業経営基盤強化促進法の農地利用集積等により譲渡した場合には 800 万円、買い入れ協議により農地中間管理機構、いわゆる公社ですね、農地利用集積円滑化団体に譲渡した場合は 1,500 万円の特別控除が受けられます。

質問 10番 渡邊定之

この資金を利用して、制度を利用して農地の売買等々、大きな面積の場合、これが多いのですか。

答弁 農業委員会事務局長 村山尚

こちらは税制の優遇措置でありまして、あくまでも資金ではございません。先ほど私のほうからお答えさせていただきましたけれども、例えば新規就農者に離農者が経営を移譲する場合などは、国の制度によりまして土地購入あるいは施設の導入に対して補助事業、助成が受けられるということであります。

質問 10番 渡邊定之

では、一般的に農業委員会であっせんとか賃貸とかをする場合には、この資金というか、あれは使われないことが多いということですね。

答弁 農業委員会事務局長 村山尚

お答えいたします。農業委員会、例えば、先ほど答弁でもご説明申し上げましたけれども、あくまでもこれから離農が、今年度は例年に比べてかなり多い状況ですので、これからそうした農地が使われずに耕作放棄地になることを防ぐために農地利用の最適化の推進に努めていくと。具体的には、地域の担い手あるいは第三者継承、新規就農者に農地を集積して、まずは耕作放棄地が発生しないように取り組んでいくのが農業委員会の役割かなというふうに理解しております。

質問 10番 渡邊定之

ちょっと質問の表現の仕方が間違っていたかもしれません、後ろのほうからアドバイスありましたので。申しわけありません。それで、いろいろ新聞等に書いてあるのですけれども、やっぱり生産抑制から解放されて、さあ頑張ろうという報道等が非常に多いように見えるのですけれども、この農業新聞とか道新とかで根釧酪農ビジョン推進会議というのが、僕は何度か質問したことがあるのですけれども、年1回そこでの会議が開かれて、それがこういう記事になっていると思うのですけれども、やはりそこでの会議のムードというのは、生産抑制から外れられるということで、この難局を乗り越えられる、乗り越えようとする雰囲気が強いですか。

答弁 農林課長 村山尚

農林課のほうからお答えさせていただきます。根釧酪農ビジョンも、当然この情勢にかかわる議論をしております。その中で、やはり49こういった飼料・肥料高騰、この先しばらくはこの情勢が続くということで、草地など生産基盤の強化を積極的に推進していこうということで議論しております。なかなか管内の草地更新率は低調にというか低く推移しているようでありますが、本町においても、酪農再興事業で草地更新にかかわる助成、これは国や道の草地更新の対象にならない部分、例えば自力更新ですとか、あと簡易更新についても助成しております。そうした国や道あるいは町の制度を活用して、酪農家の皆様には上質な自給飼料の確保に向けた取り組みをぜひ推進していただきたいなというふうに考えているところでございます。

質問 10番 渡邊定之

私は時々ここで持論を申し上げて、やはり生産拡大、そっちの方向だけではなく、もう少し冷静に、本当に自分の持っている土地、そういうものを基本にした経営のやり方というものを検討し直す時期ではないかということを申し上げているのですけれども、そういうことを再度、事あるごとに質問等でやっていきたいと思いますので、ぜひ担当課の職員の皆さんも研究に励んでいただきたいと思います。質問を終わります。

出典:標茶町議会 令和6年第1回定例会 2024年3月4日 議事録 PDF(49ページ) 間違いを知らせる