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標茶町議会 令和4年第4回定例会 2022年12月6日

酪農危機を打開する施策を

2022年12月6日、標茶町議会の一般質問で、渡邊定之議員が「酪農危機を打開する施策を」について質問し、町長 佐藤𠮷𠮷彦、農林課長 村山尚、副町長 牛﨑康人が答弁しました。

質問者
渡邊定之 議員
答弁者
町長 佐藤𠮷𠮷彦、農林課長 村山尚、副町長 牛﨑康人

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 1番 渡邊定之

次の質問に移ります。酪農危機を打開する施策を。本町の基幹産業である酪農を含めて国産食料生産現場は、今、最大の危機を迎えています。第3回定例会でも同様の質問をしましたが、生産現場ではますます深刻な状況になってきているので再度質問します。建設的な町長の所見をお聞きしたいと思います。1番目に、生産資材の暴騰。肥料、飼料、燃料高など。2番目に、農産物の販売価格は低迷し、生産コストが暴騰しても価格転嫁ができない。3番目に、副産物収入の激減。乳雄子牛価格の暴落。4番目に、大量の乳製品の輸入などが生産現場を直撃しています。このような深刻な状況の中で、本町では搾乳をやめたという農家もあると聞いていますが、農家の深刻な経営実態について、どのように実態を把握しているのか伺います。また、酪農の危機はそのまま本町の地域全体の埋没の危機となると考えますが、その影響についてお伺いいたします。今年の11月1日のNHKでは、酪農の危機について報道していました。その中で、「国は2014年、生乳の生産基盤を強化するため、施設整備費や機械導入費を最大で半額補助する『畜産クラスター事業』を開始しました。さらに、2018年には、当時730万トン足らずだった生乳生産量を10年後までに780万トンに増やすという目標を掲げました」として、「国が呼びかけた『増産』が農家をさらに追い詰める」と報道しています。報道にあるクラスター事業は、現在ストップしていると聞いています。このことからも、町は関係団体ともよく協議し、低投入型経営や牧草を主食とした酪農経営など、時間をかけても今の酪農経営のあり方を再検討する必要があるのではないですか。また、乳業メーカーや国に対し、この危機に際し離農するようなことがないよう、早急に働きかける必要があると考えますが、いかがですか。以上の点について、町としても積極的に行動すべきと考えますが、当面どのようなことを考えているのか伺います。

答弁 町長 佐藤𠮷𠮷彦

1番、渡邊議員の酪農危機を打開する施策をとのお尋ねにお答えします。1点目の農家の深刻な経営実態の把握と町への影響はとのお尋ねについてですが、議員ご指摘のとおり、10月末に公表されました9月の農業生産資材価格指数は、飼料、肥料価格の高騰などで、前年同月比9.8%上昇しており、ウクライナ情勢などによる資材高騰に伴う生産者の厳しい状況が続いています。また、11月1日から酪農家から乳業メーカーへの飲用向け生乳の販売価格が引き上げられ、道内では飲用向け乳価が1キロ当たり10円上がりましたが、加工向けが大半を占める北海道においては、実質的に農家が受ける恩恵は1キロ当たり約2円にとどまる状況であるほか、初生ホル雄相場についても、8月以降、価格が大きく低迷し、現在も相場は低く推移しており、生産資材高騰の影響を強く受けているものと推察しております。乳製品の輸入の状況につきましては、国内の牛乳・乳製品の総供給量、生乳換算で1,234万トン、うち国産765万トン、輸入469万トンとなっており、約4割が輸入となっている状況ですが、その状況下で生産調整が行われていることは矛盾する状況ではないかと認識しており、いずれにしましても、生産現場や農業団体の経営努力のみでは対応し切れる状況ではないものと理解しております。次に、農家の深刻な経営実態についてどのように実態を把握しているかのお尋ねについてですが、経営を続ければ続けるだけ赤字になる状況だという声も寄せられております。また、JAしべちゃからの情報では、来年の営農計画を策定する時期になっているが、高齢で後継者がいないなどの農家の中には、もうやめどきだと判断する農家も出てくるのではという情報をいただいております。コロナ禍以前より本町の搾乳農家は年々減少しておりますが、今後もこの状況が続けば、離農はさらに加速し、例えば生乳生産量は維持できたとしても、地域コミュニティーを維持することが困難となることが予想されます。また、町内には農機具メーカーや輸送業、さらには個人農家ヘルパーなど関連事業所も多く存在することから、基幹産業の酪農の衰退は本町経済全体に悪影響を及ぼすものと考えております。2点目の低投入型経営や牧草を主食とした酪農経営のあり方の再検討をとのお尋ねについてですが、地域全体の収益性向上を目的に、クラスター事業の継続的な推進を図ってきたところでありますが、これまでも本町では放牧酪農が実践されており、飼料生産や給与、家畜排せつ物処理等において省力的で低コストな飼養管理が可能であることから、引き続き導入可能な経営体に推奨してまいりたいと思います。また、家族経営の持続的な発展に向けて、労働負担の軽減やICT・IoT技術を活用した省力化機械導入、営農支援システムの充実、低コスト生産につながる基本技術の徹底など、生産性の向上とゆとりある畜産経営を実現する取り組みをJAなどと連携し、推進してまいりますので、ご理解を賜りますようお願いいたします。次に、乳業メーカーや国に対し、この危機に際し離農することがないよう早急な働きかけをとのお尋ねについてですが、今年7月の釧路管内期成会中央要望の場におきましては、酪農経営の安定対策について要請を行っているほか、10月末に開催されました北海道町村会政策懇談会の場においても、輸入チーズのかわりに国、JA、メーカーが力を合わせ、国産原料チーズの生産拡大に取り組み、酪農家の生産意欲を持続する施策が必要であることを共有しているところであります。さらに、11月16日には、道内の酪農を基幹産業とする町村で構成される北海道酪農振興会議においても参加したところであります。また、11月25日の臨時会で提案させていただきましたが、国の飼料高騰に伴う緊急支援事業では不足しているとの認識から、JAしべちゃと連携し、経産牛1頭当たり2,800円の助成をさせていただくこととしております。今後につきましても、酪農情勢は非常に厳しい状況が続くと思いますが、町として何ができるのか、何をすべきかについて、引き続き各種団体との情報交換を図る中から効果的な施策を研究してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

質問 1番 渡邊定之

今、答弁の中で先般の臨時会等で予算づけしていただいた部分もありますけれども、今後、さまざまな形で農家経営の悪化が懸念されるわけですけれども、その際においても予算を伴う対策を講じる考えはありますか。

答弁 農林課長 村山尚

担当課のほうからお答えしたいと思います。まずは、さきに開かれた臨時会での支援の内容につきましては、その場でご説明させていただきましたので、詳細についての説明は省略させていただきますが、今後の支援というところで、どのようなことを考えているかということでございましたが、今回、肥料ですとか、あるいは飼料の高騰に対して、まずは町としては、やはり本町は広大な面積の草地を有しておりますので、これまで以上にその草地、生産基盤を活用することが重要であると認識しております。議員ご指摘のとおり、今般の情勢を受けた対応の中で、短期的な緊急対策につきましては、まずは国や道が主導して支援策を講じるべきと考える一方で、中長期的な対策につきましては、草地更新や土壌分析に基づく適切な製品など、自給飼料の品質向上及び生産向上に取り組むなど酪農家の自助努力も必要と考えているところでございます。

答弁 副町長 牛﨑康人

今、担当課長から答弁をさせていただきましたけれども、特に予算を伴うという部分についてお答えをさせていただきたいと思います。この間、関係団体とも、どのような支援が必要かという点について相談をさせてもらってきております。その中で、先ほど来出ております、国の飼料対策に上乗せをする支援ということをJAさんと一緒に取り組むということで、まず決定をしております。この先の悪化につきましては、状況を見ながら、あるいは財源等を十分検討しながらということにはなると思いますけれども、本町基幹産業の苦境について、できる手を打っていく、そういう必要があったときには当然予算を伴う措置についても検討、実行する、そういう考えは持っておりますので、ご理解をいただきたいというふうに思います。

質問 1番 渡邊定之

この危機を乗り越えるのに、とにかく一番必要な対策というのは、農業生産基盤を支える財政出動が重要だというぐあいに、新聞の記事で記載されているのも読みました。それとあわせて、ガット・ウルグアイ・ラウンドの時代に、大きな予算を伴って農業を守ろうというような大きな運動になっていったわけでありますけれども、今回のこの事態に際し、それぞれの団体等があるのですけれども、その団体との横の連絡といいますか、そういうものの体制はできているのでしょうか。

答弁 農林課長 村山尚

関係機関の横との連携にかかわるご質問だったと思いますが、本町にも酪農振興会議という会議がございます。JAを初めとする関係機関、例えば乳業メーカーさんですとか、あとは普及センターさん、それにNOSAIさん等で組織している酪農振興会議というものがあるのですけれども、そちらの中でも今回の情勢にかかわる情報交換については綿密に行っているところでございます。

質問 1番 渡邊定之

本当に日本全体、酪農家にとっても酪農の団体、その現場で営農を続ける私たちにとっても、非常に危機的な状況であるということをテレビでも新聞でも報道していますし、これを乗り切るためにやっぱり地方自治の力、町長を先頭として、何としても標茶の酪農を守るために力を注いでいただきたいということをお願いし、質問を終わりたいと思います。

答弁 農林課長 村山尚

先ほどのお答えした中で、組織の名前を「酪農振興会議」と、僕、説明しましたが、正しくは「農業振興会議」の間違いですので、訂正させていただきます。

出典:標茶町議会 令和4年第4回定例会 2022年12月6日 議事録 PDF(46ページ) 間違いを知らせる