みんなの議会

標茶町議会 令和3年第4回定例会 2021年12月7日

生乳の生産抑制とならないよう国に要請すべき

2021年12月7日、標茶町議会の一般質問で、渡邊定之議員が「生乳の生産抑制とならないよう国に要請すべき」について質問し、町長 佐藤彦、農林課長 長野大介が答弁しました。

質問者
渡邊定之 議員
答弁者
町長 佐藤彦、農林課長 長野大介

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 1番 渡邊定之

質問通告に従い、質問させていただきます。1つ目、生乳生産抑制とならないように要請すべきであるについて質問いたします。コロナ禍により、牛乳、乳製品の需要が低迷し続けています。2020年度からの酪農肉用牛近代化基本方針で政府は、10年後には生産目標を50万トン増やし780万トンに設定したばかりであります。目標達成のため、畜産クラスター事業を推進し、その活用で規模拡大をしてきたのが現状であります。現在でも大型のフリーストール建設中の農家もあります。このような中で生乳の需要低迷が続くならば、本町の基幹産業である酪農業は危機的状況になると考えますが、町長の所見を伺います。北海道のJA組合長も、「酪農は生乳の増産を進める中で、コロナ禍で需要が低迷し過剰在庫を抱える最悪の状態だ」として、危機感を募らせています。このような状況の中で、道農協酪農・畜産対策本部委員会は、来年度以降、増産を抑制する方向で検討中であります。具体的には、前年度比当初計画の3%増を1%増に抑えて危機を乗り越える方針とも聞いています。これが実施されると増産を目指してきた酪農家の経営が危機的状況になることも懸念されるが、町長の所見を伺います。また、以前のような生産調整が行われ、苦労して生産した生乳を捨てるような状況が起きる不安がありますが、どうですか。現状を維持し、需要回復に力を入れるよう政府に支援策を求めるべきだと考えますが、どうですか。また、当面、畜産クラスター事業の活用などで大きな融資を受けた酪農家に対し、借金の返還期間を延ばすなどの措置を講ずることが必要だと考えますが、いかがですか。さらには、関係機関と協議もし、乳価を現在の危機的状況を乗り越えられるように、さらに上げられるように政府に働きかけるべきと考えますが、いかがですか。

答弁 町長 佐藤彦

1番、渡邊議員の生乳の生産抑制とならないよう国に要請すべきとのお尋ねにお答えいたします。議員ご指摘のとおり、本町といたしましては、畜産クラスター事業導入による効果をはじめ、生産者個々の経営努力や規模拡大の効果もあり、牛乳生産量も令和2年には対前年比105%の17万2,479トンとなりましたが、新型コロナ禍に伴う需要減などを理由として、12年ぶりの生産抑制がされるという情報が入ってきております。この状況が長引けば、町内酪農業はもとより、各産業への影響も想定されますことから、非常に危惧すべき状況と理解しております。1点目のお尋ねでありますが、酪農家の経営が危機的状況にある懸念及び生乳廃棄の不安についてですが、北海道農協酪農・畜産対策本部、いわゆる酪対では、平成18年度から平成20年度にかけて減産を実施した際、酪農家飼養頭数を減らすなどし、結果その後の生産量回復まで数年を要したことを踏まえ、今回、減産目標を回避したことは一定程度の評価がされているものと思いますが、令和4年度はJAしべちゃ全体で5,000トンの減産をしなければならない状況と聞き及んでおり、いずれにしましても、引き続き業界の動向について注視していく必要があると認識しており、町としましては、生乳廃棄にならないよう、乳製品の非需要期に当たる年末年始から牛乳乳製品の消費拡大やPR活動を実施していくこととしております。具体的には、JAしべちゃが中心となり、町内全世帯を対象に牛乳贈答券1,000円分を配布する予定となっており、その費用の半分を補助金という形で支援をさせていただくほか、新しい給食調理場への移転の都合上、給食停止となる町内各小中学校では12月13日から24日の間のしべちゃ牛乳を町で用意させていただくことを検討しており、後ほどご提案申し上げる一般会計補正予算案に盛り込んでおりますので、ご理解をいただきたいと存じます。また、標茶町酪農振興会連合会でも、各種イベントでの牛乳消費拡大、PR活動を展開される予定となっております。小さな取組かもしれませんが、こういった取組を続け、現状を多くの町民の皆さんに理解していただき、乳製品消費拡大の意識が大きなうねりとなって広がっていくことを期待しております。次に、現状を維持し、需要回復に力を入れるよう政府に支援策を求めるべきとのご指摘でございますが、新型コロナ禍による生乳の需要緩和の要因としては、政府の要請を受けての小中学校の臨時休校に伴う学校給食牛乳の停止に加え、外食産業の休業や営業時間短縮による業務用乳製品の需要減少などによるものであります。国においては、高水準にある乳製品在庫量の適正化に向けた支援を実施し、牛乳消費につなげようと努力されていますが、新型コロナウイルスが収束して経済活動がコロナ前の状況にまで回復しなければ根本的な需要回復には結びつかないと考えております。地域の基幹産業を守るために、政府が取り得る効果的な支援策があるのであれば、関係機関、団体とも連携し要請してまいりたいと考えておりますので、ご理解を頂きたいと存じます。次に、大きな融資を受けた酪農家に対し、借金の返済期間を延ばすなどの措置をとのご指摘でございますが、生産抑制により経営計画の見直しを余儀なくされた生産者を救済するための措置が農業金融制度の中で実現可能であれば、関係機関においてご検討いただくことが生産者の不安の軽減につながるものと考えるところであります。次に、乳価を上げるよう政府に働きかけるべきとのご指摘でございますが、北海道町村会では11月24日に中央要請活動を行っており、要請内容は、加工原料乳生産者補給金単価の適正な設定ということで、最低限現行水準を維持し、必要な対象数量を確保することについて国に要請しているところでございますので、ご理解をいただきたいと存じます。

質問 1番 渡邊定之

生産計画の3%を1%に抑えて危機を乗り越えるという質問をしたのですけれども、この増産計画を1%に抑えるということから、新規就農者に与える影響というものは現実に起こりそうですか。

答弁 農林課長 長野大介(農林課長は2022年3月まで)

お答えしたいと思います。一応、新規就農の方については、引き継いだ農家の酪農家の方の分を枠として基本的には引き継ぐというふうになっているので、基本的には問題はないというふうに考えております。

質問 1番 渡邊定之

新規就農されて今年1年余り、年度末を迎えるわけなのですけれども、非常に当初計画に沿って生乳生産を続けてきて、結果的に生乳計画生産をオーバーする実績を残した、そういう農家に対してのこの抑制、生乳生産の割当てに対する対応というのは、具体的にはありますか。

答弁 農林課長 長野大介(農林課長は2022年3月まで)

今のご質問なのですけれども、まず今回、JAしべちゃのほうで考えている対策ということで、令和3年度の目標数値からと比べて実績数値がどれぐらい伸びているかというようなことで4種類のタイプに分けてというところで、減産5%、4%、3%、実績数という4つのタイプに減産するというふうに新年度、令和4年度の計画数量を定めるというふうにお聞きしておりまして、一律で同じ基準でやるのではなくて、それぞれの伸び率といいますか、そういった形で考慮した形で一応そういった組合員さんのほうには説明をしているというふうには聞いております。以上でございます。

質問 1番 渡邊定之

最後の質問で、関係機関とも協議し、現在の乳価の危機的状況を乗り越えられるように様々な面で政府に対応を求めるべきだという質問で、現在こういう生乳生産抑制という時代を迎えながらも、外国からのバターの輸入量が約8,000トン近い輸入となっています。この8,000トンを生乳に換算すると、大体標茶町の乳量に近い16万トンぐらいになるというぐあいに計算されています。そういうことも含めて、こういう輸入、こういう時代であるがゆえに、この輸入もしない、輸入を止めるような働きかけも国に求めていくべきだというぐあいに思うのですけれども、町長の所見を伺います。

答弁 町長 佐藤彦

お答えしたいと思いますが、私、先ほど答弁の中でも北海道町村会が中央要請を行ったりとかしていますし、機会あるごとに国会議員と会うタイミングでは、この乳価、それから牛乳の今置かれている状況についてはお話をしていますし、特にTPPが発効してからもう数年がたって、徐々に徐々に外国からの輸入製品、特に乳製品について、乳製品に関わらず例えば牛肉関係についても国内に浸透しつつあるのかなというのは、皆さんもいろんなスーパーとかに行っても感じるのではないかなと思うのですけれども、こういった部分も含めて、やはりいま一度、国内の畜産・酪農を守るための基本的な考え方をしっかりやっていただきたいということの話をしながら、例えばさらに、今、在庫で抱えている乳製品について、発展途上国とか食料危機になっているところに、例えば緊急支援をできないかとか、そういった解消の方法とかあるのではないかという話を実はさせていただいております。そういうことでご理解を頂きたいと思います。

質問 1番 渡邊定之

そういう意味で、様々な情報を得ながら、牛乳を廃棄するというようなことが起きないように対応していただきたいというぐあいに思います。

出典:標茶町議会 令和3年第4回定例会 2021年12月7日 議事録 PDF(25ページ) 間違いを知らせる