更別村議会 令和2年第3回定例会 2020年9月16日
療育訓練施設通所交通費助成事業実施要綱は、障害者権利条約、障害者総合支援法の理念にかなうものと言えるか
2020年9月16日、更別村議会の一般質問で、遠藤久雄議員が「療育訓練施設通所交通費助成事業実施要綱は、障害者権利条約、障害者総合支援法の理念にかなうものと言えるか」について質問し、村長が答弁しました。
- 質問者
- 遠藤久雄 議員
- 答弁者
- 村長
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 1番 遠藤久雄
通告書に基づき、村長にお伺いをいたします。更別村が今定めております療育訓練施設通所交通費助成事業、これの実施要綱、これに関してのことですが、障害者権利条約、それから障害者総合支援法の理念と照らし合わせてみると必ずしも十分なものとは言えないのではないかという視点からの質問でございます。2006年、国連で採択した障害者権利条約を日本は2014年に批准し、締結国となりました。権利条約の理念は、全ての障害者を一人の人間、権利の主体として捉え、生活の様々な場面においてその人格尊重を批准国に求めています。その条約の第19条で、①のところにこのように書かれています。全ての障害者が他者と平等の選択の機会を持って地域社会で生活する権利。②のところでは、居住地を選択し、どこで誰と生活するかを選ぶ機会を有する。③として、地域生活に必要な地域社会支援サービスを利用する機会を有する。これだけではないのですが、さきに申しました要綱に関連することとしてあえてこの3つに絞って記載しています。さらに、4年後に制定された障害者総合支援法では、共生社会の実現、可能な限り身近な地域で支援が受けられる等の理念を定めました。こうした理念を確実に具現化することで更別村が誰にとっても住み続けられる村となることだと私は確信しています。障害のある子どもにとって生きづらさとなる要因は千差万別であり、その子らを支援する療育施設の療育方法、療育の内容等も様々です。だからこそ、当事者の親は我が子にふさわしい施設に通わせたいという思いを強く持って、適切な施設を必死に探そうとしているというのが多くの障害児を持った親たちの現実の姿というふうに私は感じております。しかし、更別村では、さきに言いました実施要綱に定めた4つの施設のいずれかに通所する場合に限り、交通費の2分の1を助成すると定めています。この定めは、さきに述べた全ての障害者が他者と平等の選択の機会を持って地域社会で生活する権利、この大前提となる理念にそぐわないというふうに私は感じております。このことに関して村長のお考えをお聞きしたいということですが、前段の話としまして、西十勝と、それから南十勝合わせて6つの市町村に、同じような要綱というのはどこも持っているわけで、その中身を確認いたしました。そうした中で、これほどまでに様々な実態があるのかということが分かってきたのですが、例えば更別の場合には助成対象というのは、本人か、そのときに介護で一緒についていった大人といいますか、多くの場合は母親になりますけれども、いずれか1人に対してかかる交通費の2分の1というような規定になっています。2分の1というところは、6つの中でちょうど半分、3つの市町村が、限度額といいますか、補助率といいますか、が2分の1です。でも、一方では、それ以外の割合を持っているというのは10分の10です。さらに、その中である地域では、本人と本人を通わせるために一緒に行っている保護者、2人分併せてともにといいますか、10分の10を助成しているというところが現にございます。それと、私の質問書にも書いたのですが、4つの事業所といいますか、村が定めた4つの施設、そのいずれかに通う場合に限り2分の1を助成するという決めになっておりますが、4つの中で書いてある順番から言いますと、一番上に南十勝こども発達支援センター、通称といいますか、俗称むぅくと言っているところです。あと、養護学校とか盲学校とか、帯広の児童療育センター、最後にその他村長が適当と認めた施設という1項が加わりますが、4つともが具体的な施設名称、どういうジャンルの施設かではなくて、施設の名称で指定されているというところは、私が調べた限りでは更別だけでした。療育を行っている事業所とかというふうな表現にはなっていますが、固有名詞で出ていたのは更別だけでした。それから、指定していようがいまいがですけれども、自宅からの距離といいますか、どの範囲のところまでが該当するかという中で、私も正直びっくりしたのですが、ある地域では北海道内というふうに定めています。例えば更別であれば更別の近隣の幾つかというところが多いですけれども、ほかのところもです。道内であればというところです。それと併せて道内のどういう事業所という内容的な指定は一切ないのです。ちなみに、道内、例えば札幌に行っている人いますかと言ったら、以前は1人いたと、でも今現在はいませんというようなのが、お聞きしたときの現実はそういうふうなことでした。そういうふうな中で、他の人と同じ平等な選択の権利を有するというふうなところ、これ例えば例を変えて分かりやすく考えれば、例えば私たちが病気になったと、どこの病院に行くかというのは全く何の制約もなく行けるわけですし、今現在かかっている病院の先生がとてもいい先生で、この先生にずっと診ていただきたいといったら転勤でいなくなったと、そしたら、実は私もそうなのですけれども、自分はいついつからどこどこの病院に今度移るのだと、よければ私がこれから移るほうに来てほしいということで、行ったところで私に診てほしいということであれば、今現在の自分の名前で行き先の自分の名前を使っての紹介状を書けばそれはできることだからとうふうなことがありました。私はぜひその先生に診ていただきたいので、紹介状を書いてもらって、同じ先生に新しい病院で今診てもらっているのですが、そういう権利というのは当事者、当事者が小学生であったり、幼児であったり、中学生であったりみたいな年齢までは保護者が決めるということになると思うのですけれども、そういうようなところがいろいろ調べてみると出てきたものですから、お聞きしたいと思います。1つには、今村が定めているどういうところであればというジャンルといいますか、福祉系のところだけなのです。障害者福祉という範疇から見たところ。でも、実際には医療の関係で、具体的に言って構わないと思うのですが、緑ケ丘病院は療育関係のことは小児科で診てくれています。そういうところは、更別の基準からすると指定した事業所ではないと、施設ではないということで該当にならないというような現実もありました。ここで言いたいのは、障害者関連の施設だけではなくて、医療関係というところも加えた中でというふうなことにするべきではないのかなと。指定は外してというふうに、指定というのは個人名は外して、そのようなことと、範囲も限定、さっき言いましたように例えば道内であればどこでもというところまで可能かどうかは何とも言えませんけれども、もう少し広げるような形での要綱、これはつくり直していただくことが必要になってくると思うのですが、そのようなことを感じているところです。対象施設を指定しているというところを私としては取り外していただきたいなという思いを持ちながら、村長のお考えをお聞きしたいということです。もう一つさらに言いますと、むぅく、南十勝こども発達支援センター、これは客観的に考えてそういう傾向になるということは重々分かるのですけれども、今現在でいいますと、中学生は恐らく月に1回行けるか行けないかというのが現状です。中学生ですと授業が終わる時間が遅いですから、遅いところにある数が希望を出しても希望どおりに行けるということが極めて少ないというような状況にあります。そこが指定されている中の一つであるということも、現実的にはそういう年齢の子どもたちは利用しづらくなっているというところもあるものですから、そういう思いもあっての質問内容ということになります。もう一つには、2分の1という助成の率、交通費かかる実費の2分の1ということと本人、あるいは場合によっては本人ないしは保護者、そのとき通所するときの介助者というふうな決まりになっておりますけれども、小学生の分だけというのは現実的には全く適切ではないなというふうに思っています。実際に往復で車運転したり、公共交通機関を使うにしても必ず親なりが付き添うというふうな中で、その辺の基準というのは、権利条約とはちょっと離れますけれども、その辺の今後に対するお考えということで結構ですので、村長のお考えを聞かせてください。よろしくお願いいたします。
答弁 村長
遠藤議員さんの療育訓練施設通所交通費助成事業実施要綱は、障害者権利条約、障害者総合支援法の理念にかなうものと言えるかというご質問にお答えを申し上げます。ただ、冒頭、質問通告要旨のほかに3点ほどありましたので、それにつきましては答えられる範囲でお答えさせていただきます。正確には資料等、それに基づいて準備をしなければ私としても発言が無責任になりますので、第1回目に出された部分に従ってご回答申し上げたいというふうに思いますので、ご了承お願いします。更別村療育訓練施設通所交通費助成事業につきましては、児童が機能回復等の療育訓練のため心身障害児または肢体不自由児通所施設へ通所する場合に要する交通費について助成を行うことによって保護者の負担を軽減し、もって児童の福祉向上を図ることを目的としているところであります。ご質問には、事業の実施要綱に定めている機能回復訓練または治療を目的とした施設として4つの施設、南十勝こども発達支援センター、帯広盲学校、帯広聾学校、帯広児童養育センターのいずれかに通所する場合に限っていることが障害者の権利に関する条約や障害者総合支援法の理念にそぐわないのではないかということでありますけれども、療育施設の選択につきましては遠藤議員がおっしゃったとおり、お子さんにとってよりふさわしい施設に通わせるため、保護者の方におかれましては、今もお話ありましたけれども、ご努力されていることと思います。現在では、十勝管内でも児童発達支援事業や放課後等デイサービスの事業を実施する民間事業者の参入もたくさん進んでおりまして、利用者の選択肢も増えている状況ではないかと思われます。規定されている4つの施設以外へ通所される場合も当然あろうかと思われますが、そのようなケースにもしっかり対応できるよう、4施設以外の通所に対する助成につきましては要綱にありますその他村長が認めた施設としてこれまで実施しているところであります。私も、遠藤議員がおっしゃるとおり、障害者の権利に関する条約における平等の選択の機会を持って地域社会で生活する権利、障害者総合支援法における共生社会の実現など、その内容、理念につきましては大いに賛同するところであります。しかし、通所する4つの施設を要綱に規定していることは、その理念を全く否定するものではないと考えております。また、十勝管内においてもこのような交通費の助成を、先ほどもありましたけれども、実施しているところ、実施していないところの自治体もあります。だからといって、療育訓練施設の通所に関わる交通費に対する支援がないということが障害者の権利に関する条約や総合支援法などの理念に矛盾することではないというものとも考えているところであります。本要綱に規定されている4つの施設のほかに、児童の通所が想定される全ての療育訓練施設を規定することは現実的にはかなり厳しいところがあると思いますけれども、しかし遠藤議員さんがおっしゃったとおり、確かに4つの施設のみが規定されていることで少々分かりづらく、誤解を招くおそれもありますので、十勝管内にある療育施設への通所に関わる助成を想定に、今後要綱の改定に向け検討していくことといたします。また、もう一点のご質問であります交通費の助成額を2分の1としていることにつきましてですけれども、本事業につきましては保護者や児童へ寄り添った支援として保護者の負担軽減を図るよう実施しております。助成額につきましては、十勝管内の施設への通所を想定した交通費の額、他の施設による支援、助成事業等を勘案して、公共交通機関利用相当の2分の1以内としておりますことをご理解いただければと思います。また、帯同者等についてのご質問ありましたけれども、これについては私の私見等々を挟むわけにはいきませんので、その部分については後ほどまた2問目、3問目、もしありましたらお答えしていきたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。以上であります。
質問 1番 遠藤久雄
ありがとうございます。要綱の見直しを考えているという答弁がございました。ぜひそのようにしていただきたいと思います。願わくばその中で機能訓練であるとかということだけではなくて、そういう目的にかなうことをやっている病院もありますので、医療機関というような一言もそこに入れていただければありがたいかなというふうに思っておりますが、その辺の可能性としてはいかがでしょうか。
答弁 村長
その部分につきまして、先ほど検討させていただきたいというふうに思いますということでお話し申し上げました。今利用機関の問題とか、その部分あります。その部分をしっかり制度的に勉強した上で検討させていただきたいというふうに思います。以上であります。
質問 1番 遠藤久雄
それから、これで終わりにしますけれども、2分の1の助成というふうなところはそれぞれの行政のところでの都合もあると思いますので、さっき私が言いましたように、2人分を満度で出しているところもあるから、それと同様にということは言い切れませんけれども、本当にそういう状況にある家庭によっては、ふだん家にいることが多い当事者のお母さんがパートで仕事しているのを、勤務時間内でないと取れないからというようなことですごく大変な思いをしていらっしゃる方もあります。先ほど村長は他のいろんなことの状況を鑑みながらという意味のお話がありましたけれども、何とか2分の1という枠を超えて補助していただくということは、村長のお気持ち改めて、先ほど一度お聞きしていますけれども、そういう考え、出すことは無理なのかどうかお聞かせください。
答弁 村長
金額につきましては、その要綱で公共交通機関利用等相当額の2分の1を助成するということでありまして、療育訓練の施設、通所交通費と、また在宅の部分も一方でありまして、そちらの分は医療機関等もあります。その部分も含めて適切にそれがどの部分を何分の何を、あるいはその部分でどのような助成をしたらいいのか、適切なのかというところも、周辺の町村もありますけれども、別に周辺の町村がどうのこうのということではなくて、村の実態とかニーズをちょっと把握をさせていただきながら、先ほど言っていた十勝管外ということもあったのですけれども、今のところはいろんな交通助成の趣旨につきましては、むぅくさんであるとか、南十勝こども発達支援センターであるとか、近郊の交通費を想定していたということもありますので、その部分を軽減したりということで、今は本当に十勝管内でも児童発達支援事業所とか施設が10か所以上もありますし、療育訓練受けることが可能な施設もありますけれども、十勝管内想定しているという状況ではあります中で、この部分の制度的な部分についてはしっかりと検討しながら進めていきたいというふうに思っています。そのようにさせていただきたいというふうに思います。以上であります。
質問 1番 遠藤久雄
一言だけ、質問ではありません。やっぱり障害者権利条約というのがベースにあって、可能な限りそれに満度にといいますか、より多くの部分が合致してというふうにして、権利は個人にあるというふうなところだけは中心に置いて要綱の改正をお願いしたいというふうに切に思っております。ありがとうございました。以上です。