音更町議会 平成29年第4回定例会 2017年12月18日
音更町手話言語条例の制定について
2017年12月18日、音更町議会の一般質問で、加藤治夫議員が「音更町手話言語条例の制定について」質問し、町長 小野信次、保健福祉部長 古田康弘が答弁しました。
- 質問者
- 加藤治夫 議員
- 答弁者
- 町長 小野信次、保健福祉部長 古田康弘
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。
質問 10番 加藤治夫
おはようございます。通告に従いまして質問させていただきます。音更町手話言語条例の制定について。言語は、人類が個人の意思、感情を相手に伝える情報手段として用いてきた。文化や思想を発展させてきた。それが音声言語である。音声言語で伝えるには、発声器官とそれを受けとめる聴覚器官が必要であるが、聴覚に障がいを持つ者の人たちは、音声言語で伝えることが困難なため、手指の形を相手に見せるフィンガーランゲージともいうべき言語活動、つまり手話で意思を交わしていた。しかし、この手話が長い間言語としては認められなかったことから、聾者の人たちは不便や不安を感じながら生活してきた。現在では、障害者の権利に関する条約や障害者基本法によって手話を言語として位置づけし、手話を必要とする人たちに対して手話による意思疎通がしやすい環境を整えるよう求められている。本町にある帯広大谷短期大学でも手話を正課として取り入れており、同校の先生方からも、手話ができる人をふやすために、授業を通して協力する旨の言葉をいただいている。弱者に優しい町づくりのため、音更町も手話が言語であるという認識に立ち、聾者と聾者以外の人たちとも共生する地域社会を目指すため、音更町手話言語条例の制定が必要と考えるが、町の見解をお伺いします。
答弁 町長 小野信次
おはようございます。手話言語条例制定についての御質問にお答えいたします。手話は、障害者基本法及び障害者の権利に関する条約により、国内はもとより、国際的にも言語として認められており、音声の聞き取りや音声で話すことが困難な人が意思を伝えるための言語として大きな役割を果たしているものと思っております。全日本ろうあ連盟が作成した市町村手話言語条例モデル条例案では、前文で条例制定の背景や目的を明らかにし、条例が目指す理念をわかりやすく規定した上で、その理念に基づく責務や役割、施策の基本的な事項を定める内容となっております。手話言語条例につきましては、こうしたことを踏まえ、手話に関する基本理念を定め、聾者とそれ以外の者がお互いを尊重し合いながら共生することを目的として、平成23年10月に全国に先駆けて鳥取県が制定し、これまでに、管内の新得町、鹿追町、帯広市を含めた107の自治体が同様の条例を有しております。また、道においても条例化を進めており、先日公表された条例案では、市町村と連携して、手話が言語であるとの認識の普及と手話の習得の機会の確保に努めることが明記されております。本町の手話に係る具体的な取り組みとしては、依頼に応じて、病院の受診時や講演時等に資格を持った手話通訳者を派遣しているほか、小学生を対象とした手話教室の開催や、町民の研修への参加費助成などを行っております。こうした取り組みについては、今後も充実を図っていくとともに、ボランティアである手話奉仕員を養成するための新たな事業等について、帯広大谷短期大学など関係機関・団体と連携して検討してまいりたいと考えております。本町といたしましては、現在、条例を制定しておりませんが、道の条例案に沿って今後とも手話への理解の促進及び普及に積極的に取り組む所存でありますので、御理解をいただきたいと存じます。以上、答弁とさせていただきます。
質問 10番 加藤治夫
私もこの手話ということに対して少し前まで全く、本当に深く理解していなかったんですけれども、帯広ろうあ者協会というか、そこに行っていろいろお伺いしたら、かつてこの手話ということをいわゆる否定されていた時代があったという、そのことを切々として訴えられておりました。そんな中で、手話というものをこれから広げていくということというか、それを理解していただきたいという、その一つには、言葉が通じないということだけで、大変失礼ですけれども、知能が低いと、そういうふうに見られるのが非常につらいんだということを帯広ろうあ協会の人たちが言っておりました。そんな中で、私たちはやはりそういうことを理解していかなければならないな、それがいわゆる障がい者と一般住民の共生する社会をつくっていくためだ、このように思ったわけです。帯広大谷短期大学が協力していただくということなんですけれども、これから大谷短期大学とのどのような具体的に交渉を持っていかれるのかお伺いいたします。
答弁 保健福祉部長 古田康弘(保健福祉部長は2018年3月まで)
お答えをいたします。帯広大谷短期大学との連携と申しますか、どのように行っていくのかということでございます。幸いにも帯広大谷短期大学さんが手話の授業と申しますか、講座を正課に持ったということでございます。学生さんがメーンになるものではございますけれども、せっかくのそういう講座でございますので、町民の方々にも広く参加して一緒に勉強できるというか、学ばせていただけるような、そういう機会ができないものかということで、今後帯広大谷短期大学の担当の方ともお話を進めていこうかなというふうに思っているところでございます。今後のことでございますので、先方も授業という一つの一環もございますので、そういう部分で、町民にもその枠が広げられるかどうかという部分については検討を一緒になって進めさせていただきたいというふうに思っております。以上です。
質問 10番 加藤治夫
音更は十勝川温泉がありまして、聾唖の人たちと会って、いろいろ手話を、通訳者を通じてですけれども、話したら、直接ホテルあたりに手話を話せる人、全て置くということはとても無理だろうけれども、やはりフロントあたりで、よくいらっしゃいましたというとか、その軽い手話をいただければ非常に心が和むと。いわゆるこれが本当のおもてなしというか、そういうことなんだろうと思いますけれども、そういう、もちろん大谷短大が協力してくれるということになれば、当然そういう接客の人たちにもいわゆる講座を受けていただけるようになるのかなと思うんですけれども、その辺の方針というか指導というか、どのようにお考えでしょうか。
答弁 保健福祉部長 古田康弘(保健福祉部長は2018年3月まで)
十勝川温泉のホテルの従業員の方に対してのそういう簡単な手話の講座というか、習得という部分でございますけれども、確かにお迎えするに当たってそういうことができれば、こちらにお見えになる観光客、あるいは障がいのある方々にとっても気持ちよく利用していただけるものというふうに認識いたしました。帯広大谷短期大学のみならず、帯広のろうあ協会さんでも依頼をすれば出前講座等も組んでいただけるというお話も伺っておりますので、これは温泉のホテルの方々とも相談をさせていただきながら、そういうことを望まれるようであれば、そういう部分について行政としても支援をしてまいりたいというふうに思います。以上です。
質問 10番 加藤治夫
先ほどの町長の御答弁にもありましたが、今全国で107自治体、北海道では10市3町が手話の言語条例を制定しているんでありますが、そんな中で、北海道の先駆としまして石狩市が非常に進んだというか、議員の半数の人が手話をできると。ただ、この間大谷短大の方々と話したら、加藤さん、50、60過ぎたらなかなか覚えるの大変ですよと。だから、できれば若いうちにそういう手話を覚えておけば、一時忘れても、何回かあれすれば思い出すようですから、やっぱりできれば若いうちにそういう手話を覚えていれば非常に覚えやすいということを言われました。そんな中で、音更も、本当に皆さん、意思を伝えられないことのつらさということが、私も話しているとなるほどなということがわかり、まさにお互いの意思を音声言語で伝えられない場合、やはり多少なりともそういうものを理解し合えるようないわゆる気持ちが必要なんだなと、そのように思います。そんな中で、音更もこれからその辺、積極的に取り組んでいただけるようなので。ただ、ここで、余計なことですけれども、一つ感じたのは、明治政府が、北海道の拓殖方針としまして、先住民族が、アイヌの人たちがおられる北海道に私たちの先祖も開拓者として移住してきたんですけれども、その私たちの先祖が厳寒の十勝、音更の地に来て、本当に大変だったということ、わかりますが、そんな中で、やはりアイヌの人たちが助けてくれたということもお聞きしております。しかし、そんな中で明治政府はアイヌの人たちの大地を奪ったという、これもちょっとあれですけれども、しかし、それ以上に言語を奪ったと。これがアイヌの人たちの伝統文化を摘んでしまったということで、言葉というものはどれだけ大事なのかなということを私も今になって感ずるわけです。そんな中で、私たちは耳があって聞こえる、口があって伝えられるということはつい当たり前のようになってしまいますけれども、しかし、そういうものをなくした人たちとともに共生していくノーマライゼーションというか、いわゆるそういう社会をこの音更もつくっていってほしいなと、そういう思いで、弱者に優しいまちづくりを小野町長は目指しておられるようで、ひとつこれからその辺、特段の御配慮をお願いいたしまして質問を終わらせていただきます。
答弁 町長 小野信次
今加藤議員から、手話についての御質問かなというふうに思います。今切々と言葉ということでお話がありましたけれども、人にものを伝えていくということが、どんなボディー・ランゲージであったり、手話の中でのランゲージというか、そういった中での伝え方というのは種々あろうとは思います。しかし、それよりも何よりも、今加藤議員からの質問にもありましたように、障害者基本法、そういった大事な法律の中で、どんなに障がいを持たれている方であろうとやはり自分らしくこの世の中を生きていくと、そういったことがとても大事だ。そのためには、向き合う我々がどうそういった条件整備をしていくべきかという中でのこの言ってみれば手話言語条例というのができたというふうにも聞いております。そういった中で、今幾多の町でその条例ができているという中で、北海道もそういったことを先駆けて今やろうとしているところでもありますし、やっていることでもあります。また、そういった意味で、部長からも説明がありましたように、我が町としてその条例をつくるか否かについては、今の段階では答弁したとおりでありますけれども、しかし、私もこういった職につかせていただいた中で、まちづくり懇談会等で、手話の方が来ていただいて、そして聾唖者の方という耳の難聴の方のそばについて通訳をしてくださったということも、そういった経験も含めて、今、部長から話があったように、あらゆるそういったことのネットワークを通じながら、そういった方々の御不便にならないようにこれからも努めてまいりたいというふうにも思っております。また、それぞれの町で、今十勝管内では帯広市、あるいは鹿追であったり新得であったりというところも、皆そう感じる中でそういう心が一つになれば、議会からでも議員提案でも、あるいは町からでもという、どっちから出すか出さないかという話じゃなくて、しっかりとしたそういった論議を重ねながら、皆さんが、それぞれ個性を持った人たちが輝けるまちづくりのために我々も前進してまいりたいと思いますので、御理解のほどをよろしくお願いいたします。以上です。