みんなの議会

上士幌町議会 平成25年第3回定例会 2013年5月24日

TPPから地域経済を守る戦略について

2013年5月24日、上士幌町議会の一般質問で、渡部信一議員が「TPPから地域経済を守る戦略について」質問し、町長 竹中貢が答弁しました。

質問者
渡部信一 議員
答弁者
町長 竹中貢

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。

質問 5番 渡部信一

私は、TPPから地域経済を守る戦略について。TPP交渉参加が現実のものになり、断固反対阻止を叫んでいるだけでは防ぎ切れない様相になってきているのではないでしょうか。仕方がない、お願いするしかないではなく、その状況下にあっても、とりわけ本町の基幹産業の農業を、20年先、30年先をどう展望して守り、発展させるか、あるべき姿を考えているのか、行政の役割と町長の考えを示していただきたいと思います。その中で1つ目、TPP参加に伴う本町の経済的試算はどのようになっているのか。2点目に、新たな流通、消費を考えた場合に、独自ブランド化などを考えた場合、道の駅の設置を急ぐ必要があると思うが、その考えを示していただきたい。

答弁 町長 竹中貢

TPPから地域経済を守る戦略について、渡部議員の質問にお答えいたします。TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)は、現在12カ国による交渉参加表明により、日本も今後具体的交渉への参加が明らかなところであります。この協定が締結されたならば、世界経済の約4割を占める巨大な自由貿易圏が生まれるといわれております。政府はこの貿易により、日本全体で3.2兆円の増益、農林水産業では3兆円の減益と試算しております。農業を基幹産業とする北海道、十勝、本町にとっては、地域経済に壊滅的な打撃となり、地域を崩壊させるものと改めて共通認識が必要であり、粘り強く共闘等を強めていかなければなりません。仮に、交渉参加により、聖域なき関税が撤廃された場合、今年3月に示された北海道の試算によりますと、全国の農産物の生産額の減少は2兆7,000億円に対し、道内はその2割、4,800億円と見込んでおります。平成23年11月に、十勝総合振興局が示した十勝の損失額は、平成18年ベースの農業産出額2,401億円のうち、58%に当たる1,382億円と試算しております。北海道が示した4,800億円の実に3割を十勝が占めることになります。十勝の地域経済を合わせた管内産業産出額1兆9,422億円の影響は、5,037億円、26%の試算となっております。第1のご質問のTPPに伴う本町の経済的試算についてでありますが、本町の農畜産物販売額での試算となりますが、影響額は、平成24年度の販売額ベースで、小麦、てん菜が100%のそれぞれ1億3,000万円、それから5億1,000万円の減額、馬鈴しょ15%の1億7,000万円、生乳72%の54億5,000万円、家畜82%の42億4,000万円と、総生産額161億円に対し、105億円の損失額、最低ラインで見積もった試算でも、実に65%を占める額が示されております。これに流通等々の関連産業が関係してまいりますので、影響額、影響度合いは、まさしく地域崩壊を招くものといえます。このことを踏まえながら、議員ご指摘の今後20年先、30年先をどう展望して発展させるかについてであります。本町農業は、酪農畜産と畑作4品を中心に規模拡大を図る中で成長してまいりました。寒冷地帯等の地域特性を勘案すると、基本的には形態は変わらないものと考えた上で、行政としては、厳しい気象等の環境下でも生産力の高い農地をつくること、そのために徹底した基盤整備や地力の向上対策、経営の体質を強化するためのコスト削減の対策や法人化等の新たな経営に対する支援、担い手対策等、多様な施策を間断なく展開することが肝要であります。当面の施策としては、町第5期総合計画において具体的に提案されているところであります。ただ、これまで農業は、政治に翻弄されてきた歴史があります。このたびのTPP問題も顕著な例であります。食料安全保障の視点からも、農業をしっかりと守り育てる国家戦略が必要であり、そのための運動も極めて重要なことと認識しております。なお、農業の持続的な発展のためには、JAを初め各関係機関・団体と密接な連携のもと、施策を講じることが大切と考えております。第2のご質問の道の駅設置についてであります。道の駅については、これまでも一般質問を受けている案件であります。また、商工会としても道の駅の視察研修を実施した経緯もあり、また町内のNPO団体が道東自動車道の全線開通を見据えて、道の駅の事業化の可能性を探るために、町の農林商工等連携事業に調査研究を行った経緯もあります。その報告書の結びには、農商工連携と直売所をキーワードに、それを具現化する取り組みが必要と記述してあります。農商工連携事業では、毎年数件の応募があり、地域物産の開発で成果を上げており、地元の食材を利用した店舗をオープンした例も生まれています。道の駅には、情報の発信も大切な要素の一つであり、市街地区のかみしほろ情報館や、5月1日に、ぬかびら源泉郷にオープンしたひがし大雪自然館は、その機能を備えています。道の駅のキーワードとなる機能は着実に整いつつありますが、最終的には経営として成り立つか否かが大きな判断材料と考えます。町としても応分の支援は必要と考えていますが、誰がどのように行うかが課題であり、JAや商工会を初めとする関係団体等と情報交換を行う中で、今後の可能性を検討してまいりたいと思います。

質問 5番 渡部信一

まず、TPPから地域経済、とりわけ1次産業を守る町としての地域としての戦略、このように具体的にお示しいただいた数値というのは、全国、北海道あるいは十勝、上士幌は議会等では初めてかと思うんですけれども、広く町民にはこの損失額等を対策委員会名で広報として、その算出額を流した経過があると思うわけですけれども、そういった中で、どういうふうに戦略を立てていくかというようなことで、答弁書の中には、この間政治に翻弄されてきたと、そういう形の中で粘り強くその政治に求め、あるいは参加反対ということを強力に運動していくということなわけですけれども、このTPP参加については毎日のテレビあるいは新聞等で語られないことはないと思うんです。まさに現実の問題として、あるいは政府等でも先般安倍首相が、農業の成長戦略といったものを発表したわけです。それは政府としては、6次化を推進するだとか、あるいは農地を集積して大規模化して日本の農業を守っていくという、それには当然企業の参入とか、そういったものもこの中にはうたわれているかと思うわけです。そういった中で、5月13日ですか、勝毎の推進論者と反対論者の、推進論者の東大の本間教授、それから反対論者の鈴木教授、この間、私どももこのTPPの地域における重要性というのは多くの研修等、あるいはあらゆる場面で研修してまいりました。そういう中で、立つ位置によって、これほどまでにも変わってしまうのかというような、そういう感じを受けるわけですけれども、そういった中で、このTPPというのは、今まで政治に翻弄されてきたという、そういう答弁書にあるわけですけれども、翻弄されてきたということもあるわけですけれども、TPPというのはまさに、そういう翻弄されてきたということは、いわば畑作4品にしろ、あるいは酪農にしろ、政府というか、国に守られてきたということもあると思うんです、十分か不十分かは別にして。そういう中で、十勝農業は共存共栄というか、お互いに協力し合いながら発展して今日の生産額だとか、あるいはこの農業を基盤とした経済の枠組みになっていると思うわけですけれども、そういった中で、このTPPというのは、まさに本間教授いわく、農業改革という名のもとで競争社会に放り出すというか、そこの中で強くなっていかなければならないというような論法だと思うんです。一方、鈴木教授は、農業、食料の持っているものは本来そういうものでないと。もっとやっぱり人間の根幹として、あるいは地域の風土だとか、そういったものを守る根幹として反対しているというか、やってはまずいというような、そういう論法かと思うわけですけれども、そんな中で、お互いに共通するところは、もう推進論者の現状では残るのはほとんど不可能だと、全く関税が撤廃されてゼロになった場合、それでどういうことをしていくかといったら、規模を拡大してコストダウンするか、それに差別化して付加価値をつけるかというようなことが、この中でうたわれておると思うんです。そして、反対論者の鈴木教授についても、規模拡大といっても、オーストラリア等は十勝の1,000倍からの規模で、幾ら上士幌が規模拡大で、いわば150億からの粗生産額があっても、日本のトップクラス、1戸当たりの水揚げ量は。そういう中でも、幾ら規模拡大といっても、オーストラリアとかアメリカのそういったものには、一ひねりで太刀打ちできないというような、そういう中で。しかしながら、そうなった中でも、どういうふうに活路を見出していくかという中では、例えば上士幌でいえば、上士幌産だから食べたいと思われるような品質、そして高くても値があるというような、そういうようなものをつくりながら、売り方を考えていくと。あるいは消費者とのきずなというか、そういったことが生き残りのかすかな考え方として示されているわけです。そこで、町長にお尋ねしたいのは、上士幌農業の長所というか、そういう利点だとか、あるいは今まで培ってきた努力と、そういった行政の支援等もあって基盤整備等で一定程度生産は抜群に上げられる基盤は整ったわけですけれども、弱点について、町長、どのように考えておられるか。その弱点を町長が考えておられるとしたら、どのように克服していく手だてを考えておられるか、お尋ねします。

答弁 町長 竹中貢

非常に難しい質問で、なかなか回答に窮するところでありますけれども、本町の農業の長所としては、大型化であり、そしてまた畑作4品、素材型の提供のいわゆる農畜産物だということであります。それは逆に言うと、農畜産物の多様性、作物の多様性ということになると、それらについては若干欠けるのではないだろうかというふうに思います。これまでも野菜の普及だとか、これらについては農協等も力を入れて、あるいは町としても支援をしてきたところもありますけれども、なかなか思うようにいかないというところもこれまでありました。人手がかかるだとか、そういったことも含めて大型化をする農業形態であるがゆえに、きめ細かい農業については、どちらかというと苦手な部類ではなかったのかと、そんなふうに思います。そういう意味では、付加価値を高めた、そういった産品の生産について課題は残っているということではないだろうかと思います。ただ、そういった中でも、いろんな芽生えが出てきているというふうに思います。例えば、全国のNHKの放送でも紹介されましたけれども、ジャガイモ農家が30種類ほどのジャガイモをつくって、それもおいしい時期も、とりたてがおいしいのかあるいは熟成させたほうがおいしいのか、それぞれジャガイモの特性に合わせた適期の販売をするというようなきめ細かい農業をしているところもございます。それから、こだわりを持って、いわゆる減農だとか、そういうことをしながら、それを付加価値として消費地の皆さん方の理解を得て、農業をやっているという農家もございます。これらについては少数でありますけれども、圧倒的に多いのはやっぱり今酪農、畜産を中心として大型農業をやっているということでありますから、その漏れたところが弱点と言ったらいいのか、まだまだ開発の余地がある、そういったところではないだろうかと、そんなふうに考えております。

質問 5番 渡部信一

弱点と申しますか、克服するこのTPPから、TPPといっても猶予期間が10年のうちというようなことで、余り生産者もそんなに正直言って温度差があると思うんです、危機感。まさかというような、そういうものがあるわけですけれども、現実の問題として今までのこの政治に翻弄されてきたというのは、このTPPというのは全く、当時の首相がまさに言いましたように、平成の開国だなんていうような、突如そういった発言も飛び出すなど、こういった農業にとっては大転換のそういった一つの法律と申しますか、国際的な法律の名のもとに農業をそういったものにさらすというか、そういう政策ですから、これが日本の主張が通らない場合、脱退だとか、それは当然そういった要求だとか考え方もあるわけですけれども、少なくとも頼んでおいて、通らなかったから脱退しますなんていうようなことは現実問題としては、私は不可能だと思うんです。やがて、こういった、いずれにしても、何らかの急激な政府もそれなりの対策は打ってくるでしょうけれども、しかしながら、地域経済、地域農業にとっては厳しくなろうとも、この政策で豊かになるということはまず考えられないと。そういった中で、町長も言われたように、私は上士幌農業は、いわば原料生産と申しますか、国のやっぱりそういった基幹産業を作付しながら、この厳しい中でも、厳しい寒さの中でも収量だとかあるいは技術だとか工夫しながら、これだけの生産を上げてきたと。しかしながら、これは町長も認められていますように、従来から流通と申しますか、そこに弱いと、消費地までの。一番克服していかなければならないのは、たとえ大きくなくてもいい、小さくてもいいから着実に具体的にそれぞれの推進論者あるいは反対論者の学者さんも言われるように、やっぱり生き残りというのは、そういったところに目を向けながら、きちんと国産あるいは安全、そしておいしい、そういったものを着実に何らかの形で販路に結びつけていくような、そういったところに精力を今向けるべきじゃないかと。そういったことなしに、総合計画の10カ年を立てたわけですけれども、10年後あるいは町長が言われるように、20年後、30年後の上士幌はどうあるべきかというのを、町長このごろよく言われるわけですけれども、こういった課題を克服していくような、そういった指針を町民に示しながら、この地域農業あるいは地域経済を守っていく、あるいはそういったリーダーシップが必要じゃないかと思うわけです。農協あるいは商工会に、農協と相談してとか関係機関と相談してとか、それは当然なことなわけですけれども、少なくともこの地域の一番の首長として、基幹産業の発展なしに地域の発展はあり得ないというのも、絶えず町長の口癖ですし、だから、そういったことを現実のものにするためにも、いま一度そういった視点に立って、庁舎を上げて力を入れていっていただきたいなというふうに私は考えるわけですけれども、どうでしょうか。

答弁 町長 竹中貢

現状でTPPに参加すると、この数字が出ているんです。ほとんど壊滅だということだろうというふうに思います。おっしゃったように、上士幌町の面積が十勝、更別に次いで1戸当たりが大きいといっても40何ヘクタールだと。オーストラリアにおいては3,000ヘクタールのこういう耕地面積、アメリカで180ヘクタールだと、そのように理解しておりますけれども、特にオーストラリアの3,000なんていうのは、上士幌に置きかえると、2戸、3戸でいっぱい、先ほどの8,000ヘクタールになってしまうわけでありますから、そことコスト計算をしたのではとてもかないっこないと。その畑作4品というのは、大体そういった大型農業を営む海外の主要な作物でありますから、小麦なんかについても、そうそうその素材としては味が変わって、上士幌の小麦だけが特別おいしいだとかという、多分それほど違いはない。特に砂糖なんていうのは、でき上がったら、向こうのものがしょっぱくて上士幌だけ甘いなんて、そんなことはありっこないわけですから、そういうところでの競争力となると、これはもうコストの関係でとても太刀打ちできないというのは、もう承知のとおりであります。そういった意味では、それはやっぱり政治の力でそこを何とか守るというのが、これはどうしても必要なことになってくるというふうに思います。ただそれだけで果たしていいのかという質問でありますから、今その小麦にしても十勝の食に合わせた小麦をどうつくるかという意味では、挑戦的な強力粉の小麦をやって、そして地場産品でのパン屋さんが、十勝にこだわったパンづくりをして、それは結構全国的な注目なんかも集めているということもございます。その素材を生かした商品開発、これはそう容易なことではありませんけれども、そのようなこだわりは、これからはやっぱり必要になってくるだろうというふうに思います。今なかなか急に大きな成果というか、形が見えてこないわけでありますけれども、地産地消も、これもまたじっくりじっくりでありますけれども進めてきています。そういった地道な取り組みが、やがて一方では大きな力、大きなこの町の商品、売り、特産品になっていくのではないだろうかと思いますけれども、それはそう容易なことではありませんから、まずは今与えられている条件、与えられている土地を最大限活用しながら生産性を上げて、農畜産物を生産していくと。これはまず私ども農村として、あるいは農家の人方には、そのことに精力的にお願いをするということだろうというふうに思っております。TPPの課題については、これはもう政府、政治マターになってきますので、そこでどう守るかについては、これはまた関係者一丸となってやっぱり運動をしていかなければならないと。個人的な力が及ぶものではありませんから、こうしていかなければならない。さらには、中長期にわたった展開としては、今おっしゃられたように、安全・安心あるいはおいしいということの地元からの認識を深めるための取り組みとしての地産地消だとか、そういったものがあれば、それを今度は消費者に対してメッセージをどういうふうに発信していくかということだろうというふうに思っております。ただ、時間はかかるだろうと思いますが、何回も出てきますけれども、結構ふるさと納税の素材が、鹿肉のジンギスカンが結構出ていたり、ジャガイモが出ていたり、それから蜂蜜だとか、それから地元の生乳を使ったチーズだとか、それらは非常に評価を得ております。昨年大体1,000件ほどだったわけでありますけれども、今5月段階でふるさと納税がもう400件を超えているということであります。400件、このままのペースでいくと、年間にすると4,000件という数になるわけでありますけれども、いずれにしても、地元の製品が非常に高く評価をされてきているということであります。この見えない、ふるさと納税に参加してきてくれる全国の見えない人というのは、上士幌のここを選んできてくれている人方なんです。これは大きなこれからのお客さんといいますか、リピーターという可能性も含んでいるということでありますので、そのようなところから上士幌町の製品のよさだとか、あるいは素材のよさだとか、こんなことを確認しながら、さらに充実させていくということをあわせて、販路の拡大なんかにもつなげていく必要があるのではないだろうかと、そんなふうに考えます。いずれにしても、そう一朝一夕にして実現できるものではありませんので、やっぱりこれは戦略的になりますけれども、時間をかけて粘り強く商品開発なり、あるいは地産地消の運動を進めていく必要があるだろうと、そう考えております。

質問 5番 渡部信一

その流通あるいは消費者に向かっての消費拡大、そういった必要性は町長も認識は同じかと思います。それとあわせて、道の駅の質問をしているわけですけれども、実はこの流通と消費、あるいはそういったものも含めて、まさに今この道の駅の必要性をTPPの戦略というか、そういう戦略のためにも、もちろんこの道の駅を設置しただけで全てが解決するとは私は一つも思っていません。そういう中で、これは4月22日発行の「日経ビジネス」なんですけれども、道の駅はことし成人式を迎えたそうです、4月13日でしたか、満20年だそうです。その中で、今やこの道の駅というのは、イオンでもセブンでもなく、第三の流通だというような、そういうタイトルで載っていました。その時点で4月22日現在で、全国で1,004カ所以上の店舗を抱え、年間5億人が第三の流通、道の駅、それも大手の流通が敬遠する過疎地、そういったところの出店を基本にしながら、年間3,500億円を売り上げると。それは人を集め、雇用を生み出す地域再生の切り札というか、そういったこの道の駅の評価というのは書いています。もちろん成功しているところ、あるいは閑古鳥が鳴いているところ、いろいろあろうかと思います。しかしながら、20年たって上士幌の町はことし気球も40年、当初気球を上げたとき、上士幌の農産物の箱とか、そういったものに気球のロゴマーク、そういったものも印刷したこともあろうかと思うんですけれども、まさに上士幌のようなところは、もっともっと早くこういったものを設置しながら、売るものがないだとかブランドがないというよりも、つくりながら、そういったものを育てていくということも必要じゃないかと思うわけなんです。先ほどの、これは伊東議員あるいは角田議員とも若干、そこら辺の話になってくると重複してくるわけですけれども、先ほど商品開発のために15の補助団体を認定して、与えて開発した。あるいは近々ではアイス工房だとか、あるいはパン工房というのも設置したというようなことも、先ほど言われていたわけですけれども、そういったことを含めて、この道の駅の必要性、今こそあると思うんです。そして、北海道でいえば、これは5月18日、ちょうど道新が、20歳の道の駅定着というような形の中で、北海道では114カ所まで拡大してきた。あわせてことしは胆振管内の厚真町だとかあるいは後志の赤井川村などが新設を検討しているというような、そういった記事もあったわけですけれども、まさにこの道の駅というのは、もう何年か前からのテーマでありまして、これをいまだかつて実現できないというのは、昨年の第5期総合計画の10カ年の計画の中でも、総括質疑だったと思うんですけれども、角田議員のほうから、町長に、道の駅というのはどういうふうに考えているんだと言ったら、当然入っているというような答弁だったんですけれども、長期計画の中にはそういった文言はないわけなんです。そういった必要性というか、今回の答弁書を見ても、積極的にそれを設置していくような考えはないみたいな答弁しかないわけですけれども、それは情報館だとか糠平の新しくできた自然館か、そういったものも兼ね備えているというような、そういったことでここの中に表現しているわけですけれども、しからば、初めて聞いたんですけれども、自然館でどのようなものを扱って、どういった計画のもとにそういった物販だとか、あるいは直売所みたいな、そういった構想もあるのかどうか、そんなことを含めて、再度この道の駅に対しての見解と考え方をお尋ねしておきたいと思います。

答弁 町長 竹中貢

道の駅については、ドライバーにとってはキーステーションとして立ち寄って休憩をしたり、そこで食事をとったり、あるいはその地場の観光情報だとか、そんなことを収集したり何かするのに、非常に、まさに駅としての役割を果たしているというふうに思っております。この必要性についてということになりますと、これはあったほうが、それはいいだろうというふうには思っております。今100何カ所があるかということでありますけれども、やるからには、この道の駅を成功させなければならないということであります。幾つか条件が整えば、道の駅には指定できるわけです。今ある、うちにはそれにふさわしいような施設はないかと思うんですが、既存のものでもトイレの条件だとか駐車帯だとか、いろんなことがクリアできれば道の駅としてはできると。でも、本当にその道の駅が道内の中でも、どれほどいわゆる、1つには収支のバランスと、それからそれでなくても広域的に、いわゆる公共性の意味合いを持って運営されているのかということになると、かなり厳しいものがあるというふうに思っております。できればそれは、ここへ来たら必ず上士幌町に寄っていかなければならない、あるいは寄っていきたい、そういった道の駅を目指すべきだと、そんなふうに考えます。ないから設置というのもありますけれども、やるからには、よそとの違いを明確に出して、この町に寄りたいという中身のものにする必要があるだろうというふうに思いますが、そういう意味での基盤となるべき情報の提供の仕方だとか、あるいは直売所の関係だとか、それから特産品、さらにはそこでどんな人の動きだとか、そういうことも含めて仕掛けがちゃんとできて、これでいけるという場は、やっぱり体制をつくらなければならないだろうと、そんなふうに思います。やるのに、もう基本的には行政が主体で行政だけでこの事業を行うということについては、なかなか難しいのではないだろうかと。民間が入って民間も利益を上げるという性格の道の駅になっていくのが望ましいというふうに考えております。したがって、行政が主導というよう話もありましたけれども、先ほどまでは住民が主体というような話もありましたが、この辺はうまく折り合いをつけていかなければならんというふうに思いますけれども、やっぱり商工会だとか、あるいは農協だとか、これはもう絶対連携が必要だというふうに思っております。その中で、町のすべき役割というのは、多分ハードの面での町に対する役割の期待は大きいと思いますけれども、一番問題なのは、そこでどんな営みがなされるのかと、中身がどうなのかというのが、これが一番大切なところであります。そこのところの一つ一つの今売りの素材はありますけれども、それをパッケージとしてメッセージとして、そこまでつくり上げていかなければならないというふうに思いますが、そのためにも、やっぱりお互いに本気になってやるかというところまで行かなければならないだろうというふうに思っております。NPOもせっかく調査報告書を出してもらいました。多分課題も相当あるという前提の報告書だというふうに思っております。町がつくればそれでいいというものではなくて、やっぱり全国の成功事例というのは、そんなにないだろうと思いますけれども、そこで多分共通しているものもあるだろうと思いますし、そういった既に勉強したところにも私どもとしても意見を聞きながら、改めてやっぱりそれは関係機関とも関係団体とも連携をとりたいと思います。ただ、後発だから、これはおくれをとってどうもこうもならないというふうには思っておりません。そういうような条件が整って、いいものができたら、そのときが最前の設置のあるいは事業実施のタイミングだと、そんなふうに思いますので、時限を決めてということではなくて、準備はしていかなければならないし、そういった声も熟成していかなければならないだろうと思いますけれども、流れができてくれば、おのずからその道は開けてくると、そんなふうに思いますが、十分議員の思いも含めて、これからも検討してまいりたいというふうに思います。

質問 5番 渡部信一

思いということは理解するわけなんですけれども、この道の駅設置については8割方が行政で建てていると、この「日経ビジネス」、それによれば。そういう中で、ほとんどが駅長、それを公募であったりあるいは民間に委託していると。あわせてそんなに国土交通省の許可というか、登録すればいいだけのことで、そんなにそこで活動するというのは、一定のトイレだとかあるいはそういった情報だとか、交通情報だとか、そういったものさえ設置すればいいわけです。そういったものを上士幌の場合、先ほど町長が言われましたように、観光協会をそこへ持っていくなりあるいは、先ほど言った1,000件からのふるさと納税ですか、そういったことを兼ね備えながら、後発だから今までのこの20年間の、そういったものを調査できると思うんです。よその成功したところ、失敗したのはなぜ失敗したのか、そういったことを十分検索して、このないないでは、4つのこの中にもあるわけですけれども、人が来ないだろう、あるいはブランドがない、あるいは情報がない、あるいはリーダーがいないというか、これが一つの設置しないことの理由みたいなことで、どこでもそういうことなんだそうです。それを一つ一つ解消するにはどうしたらいいか。先ほども言いましたように、あるいは私どもが先ほど角田議員も申されましたように、先般の道外研修へ行ったときも、町長も議員より先にそこを訪れて視察というか、お話を聞いたというけれども、葉っぱ産業の上勝町ですか、あそこにしても、それに応えて年寄りたちが一生懸命でやることはさることながら、やはり注目するべきところはそこのリーダー、人材です。もと農協職員で、もう下田かあそこではあり得ないような、そういう災害のもとに、全く収入がなくなったというようなことで、全くそういうところから葉っぱに目をつけて、自分の足で基盤を築いてやった。何よりもそういった総合的にそれを引っ張っていくというような、そういうリーダーの育成というか、単なる役場の職員を1年か2年配置して、そしてそこで利益を出せだとか考え方をやれとか、それは無理だと思うんです。やっぱりそのぐらいの生涯をかけてやるぐらいの、そういった人材の育成だとかあるいは発掘だとか、そういったこともあわせて追求していかないと、なかなか一口に道の駅といっても、ただ建てて閑古鳥が鳴いているじゃ、また町長の言うようにどうにもならないと。だけれども、自分もやっぱり克服していくべき箇所、そして上士幌の場合は特に町長言われていますように、観光とあるいは環境、あるいは移住・定住もそうなんですけれども、そういったことを、それこそ町長のトップダウンで、まず移住・定住なんていうのは、そういうようにスタートしたと思って見ているんです。だから、まさにそういった必要性があるんであれば、逆にトップダウンでこういった考えを持っているんだというようなことで、議会のほうへ示してもらえば、一緒になってやっぱり私たちも建設費のことだとか、あるいはこういった道の駅のあり方、議会等も研修等へ行ったら、道の駅というのは必ず行って、わざわざそこの例えば深川あたりのライスランド、そういったところにわざわざそこまで寄って、そしてやっぱりどういうものが売られているか、どういう入り込みだとか、そういうものも結構研修しているわけなんです。だから、時にはやっぱり何だかんだトップダウンもたまにいいと。だからそれをきちんと情報を与えてくれれば、一緒になってそれを成功していくためにいろいろな知恵を出し合えると思うんです。だから、ぜひとも私はなかなかTPPも守る戦略といってもあれだけれども、一番弱いのがその流通だとか消費までの問題ではないかと。そして観光だとか定住・移住だとか、そういったものに力を入れている割に、ここに来てもらうわけですから、そうしたら絶えずトイレだとか情報だとか、その中で私どもの道の駅に寄ったら、議員等の研修でも必ず、大抵の人はやっぱり袋をぶら下げて、何らかのものを買っています、やっぱり。それと同じように、結果を先に見るんでなく、どうしたら成功するんだということで、それとあわせて先ほど言われましたように、NPOの2年かけて実証実験をやって、それは厳しいことは厳しい、克服していかなければならないことを克服していかなければならないということは書いてはあろうかと思うんですけれども、やはり必要性というのは大前提にうたっていると思うんです。そしてあわせて、町のほうも何かしら、その調査に当たっては助成も出して、そういった調査もしているわけですし、あるいは町と北海道の外部団体ですか、何か開発協会とか何だか、そういったものの補助を使って、そういった無責任に勝手にやっているわけじゃないんです。その報告に対して全くある程度やらないんならやらない、やれないんであればなぜやれないんだというような、そういったことをやっぱりきちんと示していく必要があろうかと思うんです。再度そこら辺の克服すべき課題も含めて、5期総合計画の中では、町長は当然それは建設ということは頭に入っていますということを答弁しているわけですから、10年先、20年先と言わずに、近々の課題として国の6次産業化のそういった流れの中で、こういった施設も何とか、その補助金の対象にならないかとか、あらゆるそういった可能性を追求しながら、検討すべきものだというふうに、検討というか実現すべきものだというふうに私は考えるわけですけれども、再度考えがあればお願いします。

答弁 町長 竹中貢

道の駅の必要性については、それは全く同じようにやる拠点施設といいますか、中継地であったり町の紹介であったり、非常に大事だというふうに思っております。そのための条件整備というか、背景になるべく情報の出し方だとか、あるいは物産の新たな開発の問題だとか、それらについても着実に裾野が広がってきているというふうには思っております。今、議員からは、もっとスピード感を上げて対応すべきだという強いメッセージだと、そんなふうに受けとめました。いろいろこの経済性の問題だとかありますけれども、やっぱり最終的には箱物の関係でいうと、多分町がその中心になってやっていかなければならんだろうというふうに思いますが、問題は中身をどんなふうにして運営をして、そしてまたそこが注目されるかというところのストーリー性なり、魅力ある中身の問題が問われると、そんなふうに思います。即答はなかなか難しいわけでありますけれども、議員の今の町の流通物産の紹介だとかPR活動とかを含めて、重要な施策として考えなさいよということについては、それは受けとめさせていただきますけれども、まだまだいろいろこれからは検討すべき課題というのはたくさんあるなと、そんなふうには思っておりますが、議論をまだまだ尽くさせていただきたいなと、そんなふうに思います。今、農商工連携のそういった会合だとか、それからまちづくり支援だとか、いろんな住民が地域の素材を生かした取り組みができるような補助制度等々を実施しておりますので、そんな中からも魅力ある物産なんかも立ち上がってくる可能性があります。新たにオープンしましたベーカリー、いわゆるパン屋さんなんかというのも、地域の素材を生かして国道沿いでにぎわっている状況でもございます。いろんな機運も高まってくると一気に加速していくということもあり得るなと、そんなふうに思っておりますから、議員の立場でそれを支える、住民の人方のパワーだとかあるいは特産のあり方だとか、そういう立場でも一つまたご検討いただければと、そんなふうに思います。

質問 5番 渡部信一

そういう考えですので、できるだけスピード感というか、そういうものを持ちながら検討していただきたいと。当然のごとくパン屋さんができたとか、あるいはアイスクリームだとかチーズ工房、あるいはミルクジャムだとか、大きく言えばナイタイのブランド牛だとか、そういったブランド品は上士幌はもう至るところにあると思うんです。だから、あわせてこの環境だとか自然だとか、そういったことを見に来たついでに、こういった土地で生産されたもの、あるいは加工されたものをやっぱり買っていってもらうというか、そういったものとあわせて意味があると思います。だから、この道の駅も今や9割以上がレストランや直売所を併設していると。そういう中で、その場所によっては、その周辺に風呂があったり、病院の周辺だとか、あるいは今回改築、どこに改築を、多分今の場所に改築するんでしょうけれども、生涯学習センターだって新たなそういったものを附属したような、あの場所で道の駅というのも、せっかく設置するのに場所的にどうかと思うんですけれども、あわせてこれからの公共施設なんかも、そんなことも兼ね備えて、そういった施設がますますいろいろな意味で利用されるべく、そんな生涯学習センターであってほしいなというふうにも思うわけなんです。だから、そんなことも含めて、私もまた事あるごとに、検討しますという答弁ですから、どうなりましたというのは、事あるごとにまた質問していきたいと思います。そういったことで、私の質問を終わらせていただきます。

質問 5番 渡部信一

あれば。

答弁 町長 竹中貢

事あるごとにと言われますけれども、そうそうきょうあす、すぐ新たに展開というのは、なかなか大変だと思いますけれども、いずれにしましても、大事な提案だと、そんなふうに受けとめさせていただきます。

出典:上士幌町議会 平成25年第3回定例会 2013年5月24日 議事録 PDF(101ページ) 間違いを知らせる