みんなの議会

広尾町議会 令和6年第4回定例会 2024年12月4日

(1)広尾町のDX化と行政ポイントについて/(2)地域活性化起業人制度の導入について

2024年12月4日、広尾町議会の一般質問で、斎藤弘樹議員が「広尾町のDX化と行政ポイントについて」「地域活性化起業人制度の導入について」について質問し、町長 田中が答弁しました。

質問者
斎藤弘樹 議員
答弁者
町長 田中

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

町のサイトの一般質問の一覧ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は町のサイトの一般質問の一覧の表記です。

質問 1番 斎藤弘樹

通告に従い、私から2点質問をさせていただきます。まず、1点目は、広尾町のDX化と行政ポイントについてお伺いいたします。広尾町は、令和5年度にデジタル田園都市国家構想の実現に向けた「第3期広尾町総合戦略」を策定いたしました。それから1年が経過し、この計画に基づいて、地域や自治体のデジタル化や効率化を進めるための取組が実施されていると理解しております。この総合戦略にもあるとおり、広尾町が持続可能な地域社会を構築していくためには、DX化の推進が不可欠であると考えます。そのような中、広尾町では、これまで町民の皆様の生活を支援するため、様々な補助や給付事業を実施してまいりました。これらは主に現金給付であったり商品券を作成し配布するものが中心でしたが、特に商品券を活用した支援策につきましては、印刷や郵送にコストがかかってしまう点や、商品券を制作するのに手間がかかるだとか、換金業務に伴う事務の増加が課題として挙げられていると思います。これらの課題を解決し、町民サービスの向上と行政運営の効率化を両立する手段といたしまして「行政ポイント制度」の導入を提案させていただきます。この制度は、町民が行政サービスを利用したり、地域活動に参加したりすることでポイントを取得し、そのポイントを町内限定で使える電子通貨として活用する仕組みです。これらには、様々なメリットがございます。まずは、町民の利便性が向上するという点です。こうした電子化により申請や利用手続が簡略化され、町民が気軽に制度を利用できる仕組みを構築することができます。スマートフォンや専用のカードを活用しポイント管理を導入することで、高齢者から若年性まで幅広く対応することができると考えます。続いて、行政の業務効率化にもつながります。先ほど申したとおり、商品券の印刷であったり郵送、換金、こういった業務が大変煩雑となっており、これらが削減され、行政としてもコストの削減も実現するかと思います。効率化した分の資源をほかの重点施策に振り分けることも期待できます。そして、町内経済の活性化も期待できます。ポイントの利用範囲を町内の事業者に限定することで、地元での消費を促進します。地域内での経済循環を見いだし、広尾町の商業や産業振興に寄与することが期待できると思います。以上を踏まえ、次の質問を町長に伺います。まずは、冒頭にお話ししました第3期広尾町総合戦略についてです。こちらの計画が策定されてから1年が経過しましたが、この1年間でDX化に向けた取組としてどのような施策が実施されたのか、または実施予定か、お伺いしたいです。また、それらの施策によって達成された成果はどのようなものがありますでしょうか。現時点でございましたらお答え願います。次に、行政ポイント制度の導入についてご見解を伺います。この行政ポイント制度は、申し上げたとおり町民サービスの向上、行政運営の効率化、町内経済の活性化に寄与すると考えますが、こちらの制度の導入に向けたご意向をお聞かせください。そして、現行制度との適合性についてお伺いします。現在、広尾町で実施している補助や助成制度の中に行政ポイントとして発行することが可能な性質を持つものがあるかどうか、現状の評価をお願いいたします。続いて、2点目の質問に移らせていただきます。2点目は、地域活性化起業人制度の導入についてお伺いいたします。この「地域活性化起業人」制度は、民間企業などの社員が、そのノウハウや知見を生かしながら地域独自の魅力や価値の向上、地域経済の活性化などにつながる業務に従事し、自治体と協力して地方への人の流れをつくり出すことを目的とした総務省所管の制度でございます。この地域活性化起業人を受け入れることによりまして、自治体にとってはこれまで企業で蓄積してきた専門的知識や人脈を活用し、外部の視点やスピード感を持って地域課題に取り組むことができ、起業人の受入れなどに要した経費は特別交付税によって措置されるもので、財政負担も抑えられるという利点がございます。北海道内では、2023年度に58市町村がこの制度を活用しており、全国最多となる107名の起業人材を受け入れております。また、十勝管内におきましても、9市町村がこの制度を活用してございます。そして、14人の起業人が地域課題の解決に向けて取り組んでいる状況でございます。現在、広尾町ではこの制度を活用しておりませんが、担い手不足や観光資源の活用、さらにはDX化の推進などといった地域課題に対しまして、本制度を導入することで具体的な解決策が得られる可能性があると考えております。以上を踏まえ、町長にお伺いします。広尾町においても、地域課題の解決に向けて「地域活性化起業人制度」の導入を検討すべきと考えますが、行政としてこの制度の導入についてどのようにお考えでしょうか。続いて、北海道では、観光振興や地域のDX化、地域ブランドの強化など、幅広い分野で成果が出ていると聞いております。本町においてこの制度を取り入れた場合、どのような分野で活用できるとお考えでしょうか。以上、町長のお考えをお聞かせ願います。

答弁 町長 田中

それでは、斎藤議員の質問にお答えをいたします。まず、1点目の広尾町のDX化と行政ポイント制度の導入についてであります。1点目の「DX化施策の実施状況と成果」についてであります。国は、急速に進行する人口減少に歯止めをかけるとともに、各地域がそれぞれの特徴を生かした自律的で持続的な社会を創生する「地方創生」の取組を推進してきましたが、コロナ禍を経て、テレワークの普及や地方移住への関心の高まりなど社会情勢が大きく変化している中、デジタルの力を活用して「全国どこでも誰もが便利で快適に暮らせる社会」を目指す「デジタル田園都市国家構想」を実現するため、令和4年12月に「デジタル田園都市国家構想総合戦略」を閣議決定したところであります。それを受けまして本町でも、これまでの総合計画の取組や効果を検証し、デジタル技術を活用してさらに推進していくため、「デジタル田園都市国家構想の実現に向けた第3期広尾町総合戦略」を昨年11月に策定したところであります。本町の社会課題解決に係るデジタル技術の活用を検討するため、新たに若手職員を主体とした「デジタル施策検討部会」を立ち上げ、総合戦略に登載するデジタル施策を検討いたしました。デジタル化の取組として、地域おこし協力隊やインターンによるインスタグラムなどのSNSや動画配信を中心とした情報発信の強化、母子健康手帳アプリを活用した情報配信やオンライン相談の実施、タブレット端末を活用した学校交流として、農山漁村ホームステイを実施している東京都の小学校とオンラインによる交流の実施、公共施設のWi-Fi整備や役場内の業務効率化に向けたシステムデモの実施などを行ってきましたが、計画期間1年目ということもあり、登載した多くの施策はまだまだ進んでいない状況にあります。急速に発展するデジタル技術を活用し、地域課題の解決と魅力の向上を図っていくことが重要と考えております。次に、2点目の行政ポイント制度の導入についてであります。「町民の地域活動への参加促進」や「地域内での経済循環」などを目的に行政ポイントを導入している自治体があり、本町においても実施の目的は同様となることが考えられます。令和6年度から水産商工観光課で新たに任用した地域おこし協力隊が「町内キャッシュレス決済や地域電子通貨の導入検討」をミッションに、商工会や町内事業所と連携して活動しているところであります。運用に当たっての基盤を構築する動きと連動して、行政ポイントの導入についても、商工会や商工協同組合と一体となって検討を進めていきたいと考えております。次に、3点目の現行制度との整合性についてでありますが、先行実施している自治体えでは、各種ボランティア活動や講演会、講座などへの参加、各種検診の受診や転入者に対してポイントを付与している例が見られます。本町で考えられる例を掲げますと、保健福祉課で現在実施している「福祉ボランティアポイント制事業」。これはボランティアに応じたポイントと町が発行する商品券を交換する事業で、そのポイントを行政ポイントとすることができるのではないかと思います。また、町内会連合会で実施している「ふるさとクリーン作戦」や「ルート336花壇づくり」などのボランティア活動についても、導入できる可能性があると考えております。実際に導入するとなった場合の対象事業については、実施する目的や目指す目的を明らかにした上で、制度を構築していく必要があると考えているところであります。次に、大きな2点目の地域活性化起業人制度の導入についてであります。地域活性化起業人制度は、三大都市圏に所在する企業と地方圏の地方自治体が、協定書に基づき、社員を地方自治体に6か月から3年の期間で派遣し、地域貢献する活動を支援する国の取組であります。企業、社員、自治体それぞれにメリットも多く、派遣期間中の社員の給与等に係る経費については特別交付税措置があります。年々活用実績も増えており、総務省によると、令和5年度は過去最高の全国449自治体で330社から779人の地域活性化起業人が活躍しております。十勝管内でも、議員からありましたように、多くの自治体が制度を活用している状況にあります。今現在、自治体が抱える地域の課題を解決するため、民間の専門知識、業務経験、人脈、ノウハウを活用でき、外部の視点・民間の経営感覚やスピード感で取組を展開できる制度でありますので、本町が解決したい課題、例えば「脱炭素化」でありますとか「DXの推進」あるいは「地域公共交通体制の確立」などについて、マッチする人材が得られるようであれば制度を活用することも検討したいと考えているところであります。以上、答弁とさせていただきます。

再質問 1番 斎藤弘樹

それでは、まず1点目のDX化の現状と行政ポイントについて再質問させていただきます。まずは、現在のデジタル化の取組については、策定から1年ということで、これから進めていかなければいけない施策も多いと承知しております。利便性の向上や業務効率化のためにも、引き続きデジタル技術を活用した取組を推進していただきたいと考えております。それから、若手職員の方を中心としたデジタル施策検討部会、こういうのが立ち上がっているのはとてもすばらしい動きだと思いますので、今後も強化していっていただければと思います。そして、行政ポイントの導入につきましてですが、ご答弁いただいたとおり、町民の地域活動への参加促進や地域内での経済循環を促すものが他町村でも多いと感じております。他町村の事例を見ますと、例えば広尾町でも高校生までの医療費、こちら自己負担分を助成する制度があると思いますが、浦河町においては、同じように高校生までの医療費、こちらを全額行政ポイントとして還元しているという取組が実際にございます。また、上士幌町では、SDGsポイントという形で、こちらは健康づくりや環境に配慮した取組に対してポイントを付与するといった取組が実際にございます。例えば、リユース製品を持ち込むことで30ポイント付与しますだとか、町内産の再生可能エネルギーを使用している方には契約の時点で300ポイント付与するだとか、そういった取組をしております。そのほかにも、健康診断の受診や歩いた数、歩数に応じてポイントを付与するもの、献血などに参加することでポイント付与など、広い分野でポイントを進呈している取組がございます。ほかの町でも、例えば図書館だとか、そういった町内の行政施設の訪問でポイントを付与する例など、多岐にわたっております。広尾町におきましても、ご答弁いただいたボランティアポイントのほか、例えばいきいき百歳体操へ参加した際にポイント付与するでありますだとか、今、商品券を作成している事業、具体的には住宅新築・リフォーム等支援事業、こちらは商品券を作っております。また、高齢者外出支援制度、こちらも100円分の券を皆さん印刷して、課総出でお作りして非常に大変だというふうに伺っておりますが、こういった商品券の発行に関しましても、行政ポイントして発行できる可能性があるのではないでしょうか。また、先ほどから申しております第3期広尾町総合戦略におきましても、地域ポイントカードのデジタル化推進について挙げられておりました。現在、地域ポイントカードを運用している広尾町商工協同組合では、組合の理事が中心となり、現行のシステムを刷新することを検討しております。キャッシュレスやそういったものにも対応できるようなシステムを検討しておりまして、その新システムの中で行政との連携、そして行政ポイントを導入したいという意向を持っているそうです。そうした外部との連携を含め、ポイントカードのデジタル化を図るためにも、そして広尾町の将来を見据えて、町民の利便性向上、地域活動への参加促進と地域活性化を両立させるため、行政ポイント制度の導入は非常に有効な施策の一つだと考えます。先ほど商工会や商工協同組合と一体となって検討を進めていくということでしたが、町民サービスの向上という観点からも、行政としても積極的にアクションを起こしていく姿勢をお示しいただきたいなと思いますが、その点、町長のご見解をお聞かせください。

答弁 町長 田中

いろいろご提言をいただいたところであります。まずは、町内の中でも、今、商工会、それから商工協同組合の中で検討もされておりますキャッシュレスの決済の関係、地域電子通貨の導入の検討、こういったものと併せて、町としても積極的に取り組んでいきたいというふうに考えております。その利用の方法、ポイントの付与も含めて一体的に検討していく必要があると思いますので、今後においても商工会、それから協同組合とも連携をしながら検討を進めていきたいと思います。どういったものにポイントを付与するかという部分についても内部で十分に検討しながら、それが地域活動の促進ですとか、地域経済の循環、こういったものに寄与するものでなければなりませんので、十分な検討をしながら進めていきたいと考えています。

再質問 1番 斎藤弘樹

行政ポイントについて、ご答弁ありがとうございました。続いて、2点目の地域活性化起業人制度について再質問させていただきます。こちら北海道内でこの制度を活用している取組として、令和4年度の統計にはなってしまうのですが、観光振興に関する取組が26%、自治体や地域のDX化に関するものが17%、地場産品の開発や販路開拓に関するものが14%を占めておりまして、そのほかにも移住・定住に向けた取組であったり企業誘致に関するものなど、幅広く分野がございました。中でも事例として、面白い、興味深いなと思ったものがございまして、1つは、栗山町では空き家対策に地域活性化起業人制度を取り入れております。空き家の管理システムを導入することで、空き家情報を地図で可視化する取組、そして空き家の所有者向けの相談窓口を開設して、開設から1年足らずで5件の移住希望者とのマッチングが実際にあったそうでございます。そのほか、同僚の議員からもありましたが、小清水町の役場庁舎における、にぎわいのある空間演出を監修支援するため、フィットネスジムを運営する企業から派遣された職員がそういった取組を行っており、ジムやカフェ、コインランドリーが複合的に庁舎内に配置され、役場庁舎自体を用事があるから行く場所ではなく、ふだんから当たり前に使える場所として役場庁舎に訪れる仕組みづくりを行って、多くの町民の方が利用していると聞いております。一口に例えばこういったDX化を進めるとは言いましても、どうしても専門的な知識が必要になってくるのではないかなと思います。そこにはやっぱり餅は餅屋という言葉もありますが、専門分野の方が入っていただかないとなかなかスピード感を持って進み出せないものもあるかと思います。この制度は、ただ外注に出すとかではなく、実際に月の半分以上は広尾町で生活することが要件となっておりますので、そうする中で見えてくる現状や課題もたくさんあると思います。この地域活性化起業人という制度を活用して、外部の視点を持って取り組んでいくことが、先ほどありました脱炭素化やDXの推進だとか地域公共交通体制の確立とか、いろいろ課題はあると思いますが、こういった課題解決に向け大きく寄与する取組ではないのかと思います。こちらも積極的に活動していただくようご検討願います。

答弁 町長 田中

今いろいろとご提言をいただきました、地域活性化起業人制度の導入につきましても、同じ繰り返しになりますけども、企業、そして来られる社員の皆さん、そして広尾町にとってもメリットのあるものでなければならないというふうに考えております。民間の専門知識ですとか人脈、経験、ノウハウ、そういったものを最大限に利用して、広尾町が今抱えている問題が何なのかというところをきちっと把握した上で、そういった人材がいるということであれば、積極的な活用も含めて検討していきたいと考えております。

再質問 1番 斎藤弘樹

今、積極的な活用を検討いただけるということでしたが、もしこの制度の導入が実現した場合、いつ頃こういった、早ければもう来年度とかには募集をかけたりすることはできるものなのでしょうか。

答弁 町長 田中

それも併せて検討させてください。

再質問 1番 斎藤弘樹

広尾町において、こういった最先端の知識を持った外部からの視点というのは、今後、重ねてにはなりますが、課題解決に必要であると考えます。これからも広尾町が存続して発展していくためにも、この制度を活用していただければと思いますので、町長の積極的なご検討をお願い申し上げて、質問を終了させていただきます。

出典:広尾町議会 令和6年第4回定例会 2024年12月4日 議事録 PDF(48ページ) 間違いを知らせる