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深川市議会 令和元年第3回定例会 2019年9月10日

国土交通省の青函トンネル貨物撤退方針など

2019年9月10日、深川市議会の一般質問で、太田幸一議員が「国土交通省の青函トンネル貨物撤退方針など」について質問し、市長 山下貴史が答弁しました。

質問者
太田幸一 議員
答弁者
市長 山下貴史

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 7番 太田幸一

早速、通告によりまして、一般質問を始めてまいりたいと思います。まず1番目、国土交通省の「青函トンネル貨物撤退」方針は自殺行為、このことについて質問いたします。「わずか16分の時短のために北海道の貨物輸送、青函トンネルから全面撤退」、これは北海道新幹線札幌延伸に向けての国土交通省が示した方針であります。この報道記事を見たとき、何と愚かなことかと驚きましたし、非常に突飛なこの事柄について、道民の多くが驚愕したのではないかと思います。このことについては、北海道の経済効果を初めとして、物流業界や各界からの反対の声に、とりあえず結論を先延ばししている状況でありますが、このJR北海道鉄道路線のあり方を見るときにも、この貨物の問題が、廃止の方向に持っていくということが見え隠れしている。根室本線や室蘭本線の災害等を含めたところでも、廃止の方向は今日まで出されてきていることであります。あわせて、留萌本線等での学生や道民の通学・通院等の犠牲に対する廃止論といったものも、地方の崩壊に結びつく、一極集中といいますか、過疎化の問題といったところでほとんど国の無策と言えるような内情が見え隠れしている状態であります。北海道の食料の自給率は、言うまでもなく200%で推移しています。さらに日本全体での自給率は37%と現状そういう数字でありますから、北海道の農畜産を本州に送り込むということは、極めて重要なことでありますし、北海道の一次産業の農業といったものをしっかりと将来に結びつける。今日言われていますようにTPP問題、FTA問題といった事柄が国際的に進行しており、農業というものが隅に追いやられようとしている状況も、やはり私たちとしては、対峙していかなければならないことだと思います。多少、農産物の現状の鉄道輸送とトラック輸送といった部分の比較を、最近、農林水産省関連団体が示しております。そこの比較をしてみますと、トラック、輸送業界というところで、今日的に非常に運転手不足が言われておりますし、そのことは否めない事実であります。今日的には、運輸業界の業者の中で半数が不足を示しておりますし、さらに将来の部分においても、2030年度を見通した数字でも6割を超える業者が、将来さらに悪くなると訴えている内容。まして、トラックドライバーの需給の部分では、この時点で約9万人不足するということでありますから、ますます鉄道の貨物輸送という部分、北海道、本州の輸送の重要性ということは、否めない事実であるという指摘をまずしておきたいと思います。こういった中で、トラック、そして鉄道コンテナというところでの比較もしておりますが、10キログラム当たりの運賃比較で、鉄道は242円、トラックはそれに3割近い上乗せの333円という数値が出ております。こういうことから言っても、単に金額上の比較だけでなくて、最近のホクレン等が試算している情報においても、極めてフェリー輸送の非現実な状態を見通しているということも、あわせて申し上げておきたいと思います。そのようなことで、緊要なところの2点について、北海道の自治体として、深川が第一次産業、農業のまちというところでの考え方をお伺いしてまいりたい。一つに、国やJRの経済効果のみでの鉄道輸送の廃止を含む後退は、我々過疎地に生き抜く道民にとって決して許されるものではない。国と対等にある深川市は、北海道市長会や北海道商工会議所連合会など経済団体とともに、国へ明確な態度表明をすべきではないか。二つ、わずか16分の北海道新幹線青函トンネル内での時間短縮のために、貨物輸送を廃止することは、北海道の産業を含めた生存に対する冒涜であり、蔑視・軽視以外の何物でもない。全株国が保有せざるを得ない状況により、完全民営化されていないJR北海道やJR貨物に対し、安定経営のための国への支援を堂々と求めていくべきことを強く我が市として要請すべきではないか。この2点についてお伺いいたします。

答弁 市長 山下貴史(市長は2022年12月まで)

ただいまの国土交通省の青函トンネル貨物撤退方針などについての質問にお答えいたします。1点目と2点目に分かれておりましたけれども、この中身は関連いたしますので、恐縮ですが、一括してお答えさせていただきたいと思います。この青函トンネルにおける貨物撤退問題につきましては、議員が言われたことと多少かぶりますけれども、青函トンネルの前後の貨物列車と新幹線が共用して走行する区間において、すれ違う貨物列車の荷崩れを防ぐために、新幹線の営業最高速度は時速260キロメートルと言われておりますが、共用走行区間では時速140キロメートルから160キロメートルに落として走行せざるを得ない状況にあるわけでございます。この状況から、国土交通省において、北海道新幹線の札幌延伸時のスピードアップに向けまして、青函トンネルでの貨物列車を共用走行区間から全面撤退させ、鉄道連絡線や貨物新幹線に切りかえることについて、昨年秋から検討を進めていると言われているところでございます。しかし、その後、貨物輸送を全て海上輸送に転換した場合の影響について、JR貨物がみずほ総合研究所に委託して算出した結果、これも議員も触れられましたが、必要となる運転手、あるいは船をしっかり確保できなかった場合には、農産物の輸送が難しくなり、道内経済に1,462億円の損失が生じるといった結果が出されたこと。また、農産物を本州に輸出する際に、トラックで産地から港まで輸送する距離が延びることなどから、当然のことですが、コスト高となる懸念の声が農業団体に根強くあります。さらには、これも議員再々言われましたが、運転手不足に直面している運送業界からも反対を示されておりまして、最近では国土交通省においては、青函トンネルでの貨物列車の全面撤退案は断念して、貨物列車を一定程度残す方向で検討に入ったものと我々としては承知しているところでございます。この現状における道内の農産物の本州への輸送手段につきましては、ご承知のように、JR貨物とトラック・フェリー、または内航海運が主体となって運ばれているわけでございますが、品目によりその輸送手段は若干異なっているようで、豆類やバレイショ、タマネギなどは、JR貨物の輸送による割合が高いとされております。また、深川産農産物の本州への輸送手段につきましても、JR貨物に依存する割合が高く、米、大豆、そばで全体の6割から7割程度、青果については、カボチャ、バレイショ、タマネギ、ナガイモなど、全体の2割ほどがJR貨物輸送となっています。このような事情から、鉄道貨物輸送がトラックや船便による輸送になりました場合においては、産地からの輸送距離が延びる、それに伴い輸送日数も延びるとともに、当然の結果としてコストが増大し、生産者所得にも大きな影響を及ぼすことになるものと想定いたしております。やはり、鉄道は通勤や通院や通学などの人の移動手段として、地域住民の生活を支える重要なものであることはもちろんのこと、先ほど来申し上げましたように、物流輸送の根幹をなすものでありまして、地域の地方創生に向けた取り組みを支えるものとしても、やはり北海道の将来にかかわる極めて重要な社会資本であると考えております。そうでありますので、議員からの提言なども踏まえ、本市としましても、これは既に全国市長会を通じてJR北海道等の経営再建の支援など、交通施策の重点提言として国に求めてきております。また、北海道市長会においても、貨物輸送の運行の負担軽減を含め、JR北海道の経営安定に向けた支援というものも、これまでも本当に国に強く求めてきているところでございますが、本市といたしましても引き続きこの貨物輸送問題を含め、JR北海道の経営問題の解決に向けて、しっかりと関係方面への要請活動を展開してまいりたいと考えております。

出典:深川市議会 令和元年第3回定例会 2019年9月10日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる