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江別市議会 平成20年第4回定例会 2008年12月10日

水道事業について

2008年12月10日、江別市議会の一般質問で、林かづき議員が「水道事業について」質問し、市長 三好昇、水道部長 杉本英治が答弁しました。

質問者
林かづき 議員
答弁者
市長 三好昇、水道部長 杉本英治

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は会議録の目次の表記です。

質問 林かづき

議長の許可をいただきましたので、順次質問させていただきます。ここ数箇月の間に、このような報道がありました。皆さんもご記憶にあるかと思います。2008年9月の熊本県定例議会で、蒲島郁夫知事は、現行の川辺川ダム計画を白紙撤回し、ダムによらない治水対策を追求すべきであると判断したことを表明いたしますとの見解を述べています。その2か月後の11月11日、淀川水系の4基のダムを含む国土交通省の河川整備計画案に対して、大阪府、京都府、滋賀県、三重県の4府県知事は大戸川ダムを計画に位置付ける必要はないとする共同見解を発表しました。そして、11月14日、金子一義国土交通大臣の会見がありました。内容を抜粋します。川辺川、淀川水系について地元の知事たちのご意見が出ました。これを重く受け止めなければいけないと思いますし、こういう事案が出てきていますので、なぜこういう状況が出てきているのか、今の手続のどこに問題があるのか、あるいは財政負担の在り方についてもどのように考えるのか。方向性として、災害を起こさない、地域住民の安全を守るというのは地方自治体も国土交通省も同じ立場ですから、これをどのように進めていけばよいのかについて、見直してみる時期だと思っていますと述べられております。ダム建設には、長い年月と多額の費用、そして私たちの生活環境に対する変化を伴います。ダムと一言で申し上げましても、自治体の環境、立地条件が異なります。しかし、国の一大事業とも言える大規模ダム事業に対して、自治体からも声を出していくことが当然と言える時勢になってきていると私は考えます。他自治体のダムの話をしましたが、私たち江別市民も、千歳川及び漁川の二つの水系から水道水を得ています。このうち漁川水系の水は、石狩東部広域水道企業団を通じて買う形になっています。この企業団は、北海道、江別市、千歳市、恵庭市及び北広島市の5団体で、昭和49年3月に設立されました。現在では、由仁町、長幌上水道企業団も加わり、構成されています。石狩東部広域水道企業団規約第12条を見ますと、企業団の経費は、料金、企業債、補助金、負担金その他の収入をもって充てると書かれています。ですから、江別市からも石狩東部広域水道企業団への負担金を、毎年一般会計から繰出金として出しています。この負担金は、創設事業と呼ばれる漁川ダムから取水する水道料金と、夕張シューパロダム関連負担金を含む拡張事業と呼ばれる二つの事業に使われています。夕張シューパロダムは夕張市の南部に位置する現在建設中のダムです。私も11月中旬に、現場を遠くから見てまいりました。事業費概算額は約1,470億円です。なお、北海道開発局は平成19年度において、これから実施する工事や調査等について、現在までの物価変動等を考慮すると概算事業費は約140億円増の約1,611億円と試算しています。このダムは多目的ダムです。夕張シューパロダム建設事業に関する事業計画書によりますと、このダムの目的は、1.洪水調節、2.流水の正常な機能の維持、3.かんがい用水の補給、4.水道用水の供給、5.発電が挙げられています。夕張シューパロダムの4番目の目的に水道用水の供給があります。以下、石狩東部広域水道企業団が事業主体となっているこの水道用水の供給について触れていきます。過去から諸先輩が現在までかなりの議論をされてきているとは思いますが、改めて、このダム事業を通じて、江別市の今後を考えていきたいと思います。平成8年3月に、夕張シューパロダムの建設事業に関する基本協定書が交わされました。しかし、その後、平成16年度に事業の再評価を実施し、少子高齢化等、社会経済情勢の変化等を反映した水需要予測の結果、今後の水需要はこれまでよりも穏やかな増加基調で推移した後、減少に転ずると見込まれるとの理由で、平成17年10月に変更基本協定書が交わされました。当初、ダムの利水容量、つまり利用できる水の容量は全体で約3億1,000万立方メートルでした。ほとんどがかんがい用水であり、水道用水はわずかに約680万立方メートルでした。このダム全体における水道用水が占める割合は2.19%です。では、平成17年の夕張シューパロダム基本協定変更後はどうなったでしょうか。利水容量は全体で約3億400万立方メートルと当初計画とそれほど変わっていませんが、水道用水は先ほどの680万立方メートルから240万立方メートルと更に少なくなりました。このように、夕張シューパロダムの目的について見てみますと、水道用水の割合が非常に小さいものと、数字の上では判断できます。次に、ダム全体事業費における負担割合に触れます。これも見直され、現在の数字となっているようですが、国土交通省の河川治水事業は48.8%、農林水産省の国営土地改良事業は46.5%、発電事業者(北海道公営企業)が1.3%、そして水道用水供給事業者である石狩東部広域水道企業団の負担割合は3.4%となっています。この割合を見ても一目りょう然ですが、夕張シューパロダムにおける国の負担割合は95%以上を占めていることから、この事業は国主体で行われており、水道用水に関する目的はごくわずかだと理解できます。それでは、石狩東部広域水道企業団は、夕張シューパロダム建設事業に、どれくらいの金額を負担しているのでしょうか。先ほども述べましたが、事業費概算額は約1,470億円です。石狩東部広域水道企業団の負担割合は3.4%です。単純に計算すると、1,470億円掛ける3.4%で約50億円となります。つまり、石狩東部広域水道企業団の夕張シューパロダム建設事業の水道用水に対して約50億円負担しているかと考えられます。この約50億円のうち、江別市負担額は一体幾らになるのでしょうか。石狩東部広域水道企業団の拡張事業に係る建設事業費の負担等に関する基本協定書に書かれてある石狩東部広域水道企業団の各構成団体の費用の負担割合を参考に計算してみました。まず、江別市以外の負担割合を、小数点以下第2位を四捨五入し、合計を100%として申し上げますと、その内訳は、北海道15%、千歳市35.5%、恵庭市7.8%、北広島市17.7%、由仁町4.4%、長幌上水道企業団3.3%で、江別市の負担割合は16.3%です。夕張シューパロダム建設事業計画が変更され、全体の供給水量及び配分水量も1日最大約7万6,700立方メートルから約2万6,480立方メートルと約3分の1になりました。江別市への供給水量及び配分水量も約1万4,700立方メートルから、約100立方メートルに変更されています。100立方メートルというのは、標準的な25メートルプールの水量の3分の1ほどだそうです。ちなみに、その他の自治体の水量は、北広島市は当初約1万6,000立方メートルから変更後は約2,800立方メートルへ、千歳市は約3万2,000立方メートルから変更後は約1万1,900立方メートルになっています。では、ここで、江別市の負担について質問いたします。夕張シューパロダム建設事業計画の変更に伴い、江別市の供給水量及び配分水量も見直され、様々な協議の結果、約1万4,700立方メートルから約100立方メートルへと大幅に縮小されましたが、先ほど述べた江別市の負担割合も、その水量に応じて16.3%から減ったのでしょうか。江別市は、夕張シューパロダム事業計画が始まった平成8年度から平成19年度まで、ダム建設費用に関して、幾ら負担したことになるのでしょうか。夕張シューパロダム建設事業は工期の折り返しを過ぎたとは思いますが、今後、平成20年度から、夕張シューパロダムが完成する平成24年度までに、江別市は幾ら負担することとなっているのでしょうか。これまでの数字とこれからの数字の概算をお聞かせください。今回、江別市の水道事業の歴史を先輩からお聞きする機会がありました。皆さんご存じでしょうが、私が生まれた当時の話であり、それを教えていただきました。昭和40年代、大麻団地ができたころでしょうか。浄水・配水設備が人口増に追い付かず、減・断水に見舞われ、バケツで水を配ったこともあったそうです。その上、設備増強に当たっても暫定水利権でしか対応できない非常に苦しい時代があったそうです。経済成長を前提とした制度設計の時代でしたが、江別市の水道にとっての水利権確保は至上命題であり、問答無用の課題だったと当時の様子についてお伺いしました。これまでにこのようなご苦労をされてきたからこそ、今の私たち江別市民への安全・安心の水の供給があるのだと認識しております。さて、今後の江別市の水需給について考えた場合、どのような青写真があるのでしょうか。石狩東部広域水道企業団構成団体として、夕張シューパロダムの水道用水供給事業にかかわり負担することによって、江別市は夕張川の水利権を取得し、千歳川の水利権と交換することになっているとお聞きしています。これからは少子高齢化が更に進み、人口が増えないという将来予測、そして日本全国が経済的になかなか上向きにならない時代に突入しています。ここで、江別市における将来計画、その方向性について改めてお尋ねします。今後の人口減少時代において、引き続き夕張シューパロダム建設事業に参画し水利権を得るということは、江別市の水量が不足しているとの考えだと理解いたしますが、江別市の将来にわたる水需給に関する具体的な将来計画、考え方をお示しください。平成19年度の建設出資金調書によりますと、ダム建設費用を含めた水道水源開発等の石狩東部広域水道企業団負担金は約1億1,266万円に上ります。このうち江別市は約1,835万円を出しています。江別市は石狩東部広域水道企業団への負担金を、平成19年度は、一般会計から約3,896万円繰り出しており、内訳は夕張シューパロダム建設事業関連に約1,835万円、残りの約2,061万円は、漁川ダムへの繰出金となっているととらえています。まとめてみますと、負担比率を紹介しましたが、ダム建設事業の本来の目的は、95%以上が国の事業で、水道用水は3%ほどです。江別市については、夕張シューパロダムの建設事業に対して100立方メートルというわずかな水量・水利権確保のために、毎年数千万円の負担をしているという現実があります。冒頭に申し上げましたが、現在、多くの自治体からダムに関して、様々な声が上がっています。国土交通大臣もがダム建設事業の見直しについて言及しています。世界の金融不安による日本への影響がこれからますます実体経済に出てくるかと思います。自治体財政が厳しい状況である現在、自治体が、これまでと同様に、国の大事業に付き合わされ、それに有無を言わずに従っていくという時代ではないと理解します。国の事業として、私たちの税金は十分に費やされています。さらに、わずかな、付け足しのような水道用水事業のために、江別市民の税金をこれ以上費やす必要があるのかどうか、今一度、考えなければならない問題ではありませんか。江別市には、江別市のこれからがあります。江別市の考え方があります。自分たちで必要な事業を考えて判断し、まちをつくり上げていく必要があるのではないでしょうか。地方分権改革は今後も進んでいきます。地方財政が厳しいと嘆いているだけではなく、自治体がまとまって、声を出していくこと、実際に行動に移していくことが大事だと思います。本事業は、江別市単独事業ではないことは承知しています。そうであればこそ、石狩東部広域水道企業団全体の問題として、今後についてもさらなる議論を重ねていただきたいと思います。最後の質問です。財政難の時代を乗り越えるためには、しゃくし定規ではなく、柔軟な発想で物事を進めていくことが大切だと思います。基本協定書及び事業計画書には順守義務があると理解しておりますが、江別市の代表である三好市長にリーダーシップを発揮していただき、積極的に石狩東部広域水道企業団の構成団体に対して、建設出資金、すなわち夕張シューパロダム建設事業への負担を留保若しくは猶予することを働き掛けたり、提案してみてはいかがでしょうか。三好市長のご見解をお聞かせ願います。このような留保、猶予ということは、他自治体でも行われているようです。これは国に対しての例ではありませんが、2006年11月、滋賀県の嘉田知事は、新幹線新駅の10月分工事費の支払期日に、東海道新幹線(仮称)南びわ湖駅設置促進協議会正副会長会議で、滋賀県と栗東市がJR東海へ支払猶予を申入れに行くことに合意したと言います。また、羽田空港再拡張事業で、横浜市が割当ての2007年度分の無利子貸付金24億5,500万円の支払を期日までに振り込まず留保したとの報道もありました。これは後に解除されました。そして、今月3日、大阪府の橋下知事は道路建設などの国の公共事業費の一定割合を地方が負担する国直轄事業負担金などの支払について、国に減額や支払免除を求めると主張しています。これは、大幅な税収減など財政難が理由だそうです。国の事業に乗って自治体が負担金を支払う。江別市におきましては、今後も限られた財源の中で各事業を行っていくことと考えますが、このときに大切なのは、本当に必要な事業なのかどうか、市民にとって優先順位の高い事業なのかどうかという視点ではないでしょうか。地方分権時代に、自立した自治体として進むために、近隣自治体と協力関係を深めていくことは、これから非常に重要であるととらえています。江別市の未来を考える上で、今ここで立ち止まって考え、判断し、江別市が率先して勇気ある行動を取っていくことを大いに期待し、1回目の質問を終わります。

答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)

林議員の一般質問にお答え申し上げます。夕張シューパロダムに関連しまして、石狩東部広域水道企業団の負担について、私から答弁いたします。夕張シューパロダムにつきましては、石狩川総合開発計画、夕張川総合開発事業の一環として計画され、国土交通省、農林水産省などとの共同事業方式により、北海道開発局が施工主体となって進めている多目的ダムで、平成24年度の完成に向け建設中であります。夕張シューパロダム建設の経緯ですが、昭和56年の台風12号により、石狩川、夕張川流域の各市町村が甚大な被害を受けたことを踏まえ、昭和57年に国において石狩川水系の総合的な治水対策の一環として計画されたものであります。当市においても、昭和56年には豊幌地区で、ほぼ全域が冠水するなど甚大な被害を受けたところであり、この夕張シューパロダムは、夕張川や石狩川流域を洪水被害から守るための重要な施設の一つと考えております。また、当市における江別太、豊幌両地区の南側60戸余りの農家は、水稲、麦、キャベツなどを作付けしている地区であり、持続的な農業経営のためには、農作物生産のための水の確保が不可欠であります。さらに、長年の懸案でありました、北広島市水道事業から給水を受けている西野幌地区の未給水区域の解消や平成9年に誘致した立命館慶祥中高等学校などに対し、当市の水を供給することが可能となり、未給水区域の解消を図ることができるものであります。このため、市といたしましては、道央地区の防災、農業振興、さらには必要な水の供給をし、安全・安心なまちづくりを行う上で欠かせない夕張シューパロダムの早期完成を、石狩東部広域水道企業団の構成団体である北海道をはじめ千歳市、恵庭市、北広島市、由仁町、長幌上水道企業団と常に協議をしながら要望しているところであります。私からの答弁は以上でありますが、このほかの質問につきましては、水道部長より答弁いたします。

答弁 水道部長 杉本英治(水道部長は2009年3月まで)

私から水道部の関連項目について、ご答弁申し上げます。現在、当市が参画しております石狩東部広域水道企業団の拡張事業は、平成8年3月に厚生大臣から事業認可を受け、その水源を石狩川水系夕張川に建設中の夕張シューパロダムに求め、1日最大給水量約7万6,700立方メートルを確保すべく進めてまいりました。しかし、建設に要する期間が非常に長い事業でありますことから、社会経済情勢など環境の変化を踏まえる中で、当該事業の進ちょく状況やその在り方などについて、石狩東部広域水道企業団や北海道を含む構成団体との調整を図ってきたところであります。その結果、5年ごとに実施する事業再評価を1年早めて平成16年に行い、当初計画水量約7万6,700立方メートルから約2万6,480立方メートルへと大幅に見直しを行いました。当市における水量につきましても、当初計画水量約1万4,700立方メートルから約100立方メートルに見直し、平成25年度の用水供給開始に向けて事業を進めているところであります。まず、負担割合については、平成16年11月22日に当時の建設常任委員会でもご報告しておりますが、石狩東部広域水道企業団の構成団体で種々検討した結果、計画水量が変更になった他自治体も含めて、変更しないという結論となったものであります。また、夕張シューパロダムにかかわる出資金は2億7,927万8,000円の予定であります。そのうち、平成8年度から平成19年度までに2億727万7,000円を支払っております。残りの出資金7,200万1,000円につきましては、今後、平成24年度までに支払う予定になっております。次に、江別市の水需給に関する将来の方向性、計画については、現在、江別市における給水普及率は99.7%を維持しておりますが、今回の石狩東部広域水道企業団の拡張事業において、江別市で新たに増える約100立方メートルにつきましては、西野幌地区に居住する12世帯と平成9年に誘致した立命館慶祥中高等学校など、現在、江別市に代わり北広島市水道事業から給水を受けている皆様に江別市の水として供給する予定であります。これにより長年の懸案事項でありました未給水区域の解消を図ることが可能となるものであります。当市といたしましては、市民の皆様がいつでも安心して飲める水道水を安定供給できるように、これからも事業を進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。以上です。

再質問 林かづき

ありがとうございます。一つ再質問させていただきます。水需要について、今後の江別市の計画、方針についてお答えいただきました。未給水区域の解消になるというお話でしたが、これから給水人口が減っていくという中で、江別市では今後、例えば食料基地を目指すとか、工業団地の振興を図るとか、水を売るなど、水を使った計画や具体的な方向性があれば教えていただきたいと思います。

答弁 水道部長 杉本英治(水道部長は2009年3月まで)

私から林議員の再質問にお答え申し上げます。江別市における水需要についての今後の計画は、現在、漁川水系で約2万立方メートル、上江別浄水場で約3万6,000立方メートル、それから先ほど来議論になっております、千歳川水系で新たに約100立方メートルの合計約5万6,100立方メートルの水を供給することが可能となります。現在江別市では、魅力的で成長性の高い市内産業の振興を図るため、弾力的な土地利用による積極的な企業誘致活動に取り組んでおり、今後新たに進出してくる事業所への給水について、十分対応可能となっております。言うまでもなく、水道事業は私どもの生活用水を供給するほか、社会経済活動に必要な用水を供給し、経済産業振興の下支えをする事業でもあります。どのような場合でも、関係部局と連携して、安定供給ができるよう事業を進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。以上です。

出典:江別市議会 平成20年第4回定例会 2008年12月10日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる