洞爺湖町議会 令和3年6月会議 2021年6月16日
噴火する有珠山とどう向き合うのか
2021年6月16日、洞爺湖町議会の一般質問で、大屋治議員が「噴火する有珠山とどう向き合うのか」について質問し、観光振興課長 田仁孝志、農業振興課長 片岸昭弘、産業振興課長兼コロナウイルス特別対策室長 原信也、庶務課長 兼村憲三、経済部長 若木渉、危機管理室長 仙波貴樹、健康福祉課長 高橋憲史が答えました。
- 聞いた人
- 大屋治 議員
- 答えた人
- 観光振興課長 田仁孝志、農業振興課長 片岸昭弘、産業振興課長兼コロナウイルス特別対策室長 原信也、庶務課長 兼村憲三、経済部長 若木渉、危機管理室長 仙波貴樹、健康福祉課長 高橋憲史
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 4番 大屋治
次に、噴火する有珠山とどう向き合うのかということで、5点ほど質問させていただきます。先ほど来、7番議員からも、観光施設に寄与して、それらの振興がどうあるべきかということで提言があったわけですが、観光を基幹産業とする我が町には、観光振興に寄与するたくさんの施設があります。一つ一つは申し上げません。なぜかといいましたら、20近くそういった施設があるわけです。それを一つ一つ取り上げていきますと、先ほどのぐるっと彫刻公園の洞爺湖一周の58基の問題だけでもかなりの時間を要して、細かいご提案が7番議員からもありましたけれども、それを一つ一つ全ての施設に取り上げて言うわけにもいきませんので、こういった施設ばかりでなく、誘客を増進させる魅力ある施設として、なお一層今後とも充実させていかなければならないと思います。これら地域施設は、観光振興と地域経済にとっては切れないものですから、地域促進をどのように進めるのかをお伺いいたします。
町の答え 観光振興課長 田仁孝志(観光振興課長は2025年9月まで)
洞爺湖の美しい景観は、繰り返される火山活動により台地が形成されたものであり、それが世界に認められまして、ユネスコ世界ジオパークに認定された地域でございます。また、世界文化遺産登録間近と言われております縄文遺跡群の一角を担います入江高砂貝塚も当町に存在する中で、国が示しております新しい生活様式や北海道が取り組む新北海道スタイルを推進しつつ、4月末に中島に中島湖の森博物館がオープンいたしました。この施設におきましては、解説パネル等にQRコードを添付しまして、スマートフォンやタブレットをかざすことで、より詳細な情報が見られるように工夫をして展示整備を行ったところでございます。また、スマートフォンをお持ちでない方、あるいは操作が分からない方は、受付でタブレットの貸出しができるようにもしているところでございます。展示内容につきましては、火山活動による大地の変遷や中島形成の記憶、有珠山噴火の仕組みなども詳しく紹介し、火山活動を続ける有珠山との共生について、学んだり感じたりしていただける展示内容となってございます。また、指定管理者によるカフェ、軽食コーナーも整備されまして、非常におしゃれで落ち着いた雰囲気であり、好評であることから、そこと併せたPRを行いながら、施設の利用促進並びにフットパスで森林の利用により滞在時間の延長を図り、経済活動にもつながっていくことを期待するところでございます。また、当町にはこのほかにも、とうや湖ぐるっと彫刻公園、先ほどから出ておりますが、また、月浦森林自然公園、月浦運動公園、パークゴルフ場、噴水広場、ビジターセンター、火山科学館、財田自然体験ハウスなどといった観光施設がございます。そして、洞爺湖一周コースは、サイクリングやジョギングコースとしても多く利用されておりますが、これらは全て自然豊かな景観の中にある施設でございます。今後、ポストコロナ、アフターコロナに向けまして、山あり、海あり、湖あり、美しい景観といった恵まれた地の利を生かして、この魅力を国内外へしっかりと伝えて、利用促進を図ってまいりたいと考えております。以上です。
議員の質問 4番 大屋治
ありがとうございました。洞爺湖町にはたくさんの、一遍に造れなかった施設が徐々に整備を進めて、今、課長のほうから紹介がありましたように、たくさんの施設があります。それらを使ってもっともっとお客様を呼べるような、そして地域経済の発展につながるようなことを進めていっていただきたいと思います。次に移ります。農業も漁業も我が町の基幹産業です。コロナ禍で消費経済が伸び悩んだり、後継者育成や高齢化による労働力不足など様々な問題に直面しているところですが、振興の取組についてお伺いしたいと思います。
町の答え 農業振興課長 片岸昭弘
農業の後継者育成の関係でございます。当町における後継者の就農状況でございますが、平成19年度以降、学卒が14名、Uターンが14名、新規就農が1名、法人構成員が2名の31名となってございます。農業後継者に対しましては、毎年、講習会などを開催いたしまして、情報の提供を行っているところでございます。昨年は、JAとうや湖が取り組んでおりますドローンによる農薬散布の実施状況や農業用ドローンのデモンストレーションを実施してございます。また、当町の鳥獣捕獲の担当職員による狩猟免許の資格講習への受講紹介などを実施しているところでございます。町内若手農業者で組織しておりますエンプロジェクトの活動も4年目を迎えております。6月の開催は中止とさせていただきましたが、町といたしましても町民に地元取れたて野菜を提供できる重要な機会と感じておりますので、引き続き支援をしてまいりたいと考えてございます。また、札幌市内にありますセンチュリーローヤルホテルにおきまして、本年8月1日から8月31日の1か月間、洞爺湖有珠山ジオパークの恩恵を受けた肥沃な大地で生産されました当町の農畜産物を使用した特別メニューが期間中提供されることとなってございます。都市部での当町の農産物のPR活動を積極的に進めてまいりたいと考えてございます。次に、労働不足対策でございます。JAとうや湖では、慢性的な労働力不足に対応するため、外国人技能実習生を確保し、農家が受入れしてきた経過がございます。現在、実習生が入国できないことや、雇用条件で受入れ農家の負担が大きな問題となってございました。また、JAとうや湖の選別・選果施設作業のパート労働者の高齢化により人材派遣会社を通じて労働者を確保しておりましたが、賃金の増加や人材の確保が大変難しい現状にございました。そのため、本年度より技能実習生から外国人労働1号特定技能者に移行して、最長5年間の労働が可能となるため、農繁期には農家へ派遣しまして、農閑期にはJAとうや湖の選別・選果施設作業を行っていただいてございます。地域農業の継続と発展につながるものと考えてございますので、洞爺湖町といたしましても、旧入江教員住宅を提供して住居の確保に支援をしているところでございます。
町の答え 産業振興課長兼コロナウイルス特別対策室長 原信也
続きまして、漁業振興の取組関係でございます。漁業振興の取組につきましては、海面漁業では、今年度ナマコの増殖を行う取組といたしまして、ナマコ養殖漁場整備に対し支援を行ってまいります。また、内水面漁業におきましては、増養殖事業に必要不可欠な孵化場の屋根などの大規模改修に対し支援を行うこととしております。技能実習生の受入れ状況につきましては、それぞれ漁家が管理団体を通じて直接受入れをしており、現在、9漁家で14名を受け入れしている状況でございます。受入れ漁家につきましては、一部の漁業者にとどまっておりまして、漁業経営に作用されますことや、個人事業主との雇用契約となっておりますので、今後も状況を見ながら関係機関と話合いを行っていきたいというふうに思っております。以上です。
議員の質問 4番 大屋治
了解いたしました。漁業振興と農業振興について、それぞれの担当課長から今説明をいただいたところですけれども、いかんせん、外国人の実習生なんかが雇用労働という形で入ってきてくれることについては大変ありがたいと思います。今後とも、農業も漁業もそれぞれの振興のために、なお一層のお力を貸していただきたいと思います。次に移ります。我が町の景観形成重点地区に指定している曙地区湖畔ですが、昨年からキャンプ禁止になりました。ですが、コロナ禍によりアウトドアが注目される昨今、キャンプ禁止になってもマイナスイオンにあふれる洞爺地区曙湖畔には、天気のよい日ばかりでなく、この場所に訪れる人が大勢おります。国立公園であり、浮見堂公園とつながった湖畔は人気スポットです。湖畔にシートを広げてくつろいだり、湖畔を散策したりする方もおられます。そこで、キャンプ禁止以前の炊事場や公共トイレが閉鎖になっていますが、キャンプはできないまでも、せっかく訪れた人たちを快く迎えるため、洞爺地区の湖畔の整備はどう進めるのかをお伺いしたいと思います。
町の答え 庶務課長 兼村憲三
ただいまのご質問でございます。曙公園を含めました洞爺湖畔におきましては、関係自治会をはじめ、関係団体等で構成いたします洞爺地区湖畔レジャー対策協議会において、今後の活用について協議をしてきたところでございます。公園の利用方法については、洞爺湖を囲む2町1村で進めてまいりました。先ほど来出ております、ぐるっと彫刻公園事業として取り組んできた過去を改めて再認識いたしまして、野外彫刻公園として活用を図ってまいりたいというふうに考えてございます。その活用方針に基づきまして、景観、またイメージを損なうことのないようキャンプ場として使用してございました曙公園のトイレ及び手洗い場におきましては、今後、撤去していくという予定をしてございます。洞爺地区におきましては、芸術文化を大切に育んできた歴史もあることから、既存の資源を生かしながらすばらしい自然景観を背景に、地域の認知度向上を図ってまいりたいというふうに考えてございます。以上でございます。
議員の質問 4番 大屋治
了解いたしました。観光振興ばかりではなくて、地域振興型文化の振興にも寄与するといった地域でございますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。次に移ります。ここで、急に質問場面が変わってしまい申し訳ありませんが、前段の曙地区湖畔に到達するには、湖畔道路を使ってもらわなくてはなりません。湖畔道路は、生活や経済にもなくてはならない重要な路線ですし、災害発生時の避難道路にもなります。アウトドアの観点から、観光客がジョギングしたり、サイクリングしたり、大勢の人たちが利用していますが、道路には白の路側線が一部消えている箇所があり、整備が望まれています。一方で、虻田地区の災害発生時などの避難道路の整備はと考えたとき、地域から早急に整備の希望が寄せられている路線があります。それは、高砂セイコーマート店から板谷川に抜ける道路です。この道路は入江高砂貝塚にも通じ、ふだんは生活や経済に使われる重要な路線ですが、一旦災害が発生したときには避難道路にもなるわけです。こういった避難道路などの整備は重要です。災害が発生した場合には立ち向かわず逃げて減災と言われていますが、避難するには、いつ、どんな状態になったときに待避するか、指針が必要です。このたび、最新の有珠山防災マップが配布されました。町は、北海道強靱化計画とマッチングした有珠山周辺地域強靱化計画を策定しています。津波災害、地滑り災害、土砂災害など、発生時には避難の指針となる重要なハザードマップなどについての避難道路などの整備と災害対策整備はという乱暴な項目でお伺いいたします。
町の答え 経済部長 若木渉(経済部長は2025年3月まで)
まず、湖畔の外側線が消えているということで、私のほうでもちょっと現地のほうを確認させていただいたのですけれども、確かに消えかかっているところが大分ございますので、そちらにつきましては北海道の管理となりますことから、道の担当部署のほうに対してしっかりと整備するよう要望してまいりたいというふうに考えてございます。また、セイコーマートから板谷川ということで、町道でいいますところの虻田ビワオク線という町道になってございます。こちらの整備につきましては、現在、北海道に対しまして街路事業として道路整備していただくように平成19年度より要望している状況となってございます。セイコーマート付近の交差点につきましては、旧国道230号線に取りついていた高速道路のインターチェンジの豊浦側への移設に伴いまして、北海道が新たなインターチェンジへ向かう街路事業として、現在のインター通りを整備していただいた平成24年度より交差点のいびつな状態が続いている状況となってございます。町といたしましても、この交差点形状につきましては危険な状態であると認識しているところでございまして、道道昇格の上、北海道に街路事業として整備していただくよう取り組んでいるところでございますけれども、北海道・北東北縄文遺跡群の一角を担う入江高砂貝塚公園が世界遺産登録の運びとなると観光客の増加も予想されますことから、街路事業としての整備に時間を要する場合につきましては、せめて交差点付近の改良だけでも先行実施できないものかと、北海道と協議を重ねている状況となってございます。以上です。
町の答え 危機管理室長 仙波貴樹
私のほうからは、災害対策についてお答えさせていただきます。ただいまの議員のご質問につきましては、先般、有珠山火山防災協議会で作成しました火山防災マップを全戸配布したところですが、噴火災害ばかりに気が向いて、土砂災害や津波対策はどうなっているのかというご質問のことと思います。洞爺湖町では、有珠山噴火のほかに、洞爺カルデラ斜面における土砂災害や太平洋沿岸に面していることから、津波災害が想定されているところでございます。土砂災害につきましては、土砂災害警戒区域の指定に係る事前の住民説明会をはじめ、指定後にはハザードマップを作成し、全戸配布をしてございます。そのほかに、土砂災害に係る避難情報発令判断のマニュアルも整備しているところでございます。また、津波対策につきましては、津波ハザードマップや津波避難計画を策定するとともに、これらを基に毎年津波避難訓練やJアラートの自動起動訓練を実施しているところでございます。また、平成26年度には、釜石の奇跡の立役者でございます群馬大学名誉教授の片田氏に講演をいただいたり、令和元年度には、東日本大震災当時、岩手県釜石市で実際に津波に流されて負傷した経験がある語り部の横山氏に体験談を語っていただくなど、これまで様々な災害に向けた啓発を行ってきたところでございます。さらに、今年度、北海道から7月に公表される予定の津波浸水想定区域を基に新たな津波ハザードマップを作成することとしてございます。土砂災害や津波災害につきましても、噴火災害と同様に、洞爺湖町で想定されております自然災害で一たび発生すると甚大な被害を及ぼすものとして認識してございまして、各種災害対策を実施しているところでございます。以上です。
議員の質問 4番 大屋治
了解いたしました。先ほど、私、余計なことを言いましたけれども、見える災害、要するに、有珠山噴火だとか津波だとか土砂災害といったものが発生しそうになったときは、それに立ち向かわないで逃げて減災と言われておりますので、そういった形でハザードマップやなんか、逃げるタイミングだとか、発生しそうな場所に対するハザードマップの整備を速やかにした中で、町民の皆さん方にこういったマップを早急に配布していただきたいと思います。次に移ります。今、我が町は、観光と福祉のまちづくりも進めています。間もなく世界文化遺産に登録されて、観光の目玉に加わる入江・高砂貝塚など地域施設があります。それから、成香に完成した福祉法人の高齢者施設や、あぶた福祉会のさぽーとステーションゆうあいが立ち上がりました。海あり、山あり、湖ありの自然豊かなこの町に、住んでよかった、ずっと住みたいと思える観光と福祉のまちづくりのさらなる強化策をお伺いします。
町の答え 観光振興課長 田仁孝志(観光振興課長は2025年9月まで)
観光振興の側面から見るまちづくり振興策でございます。現在のコロナ禍の中では、これまでのように各地へ出向いてプロモーション活動ができないことから、現在はSNSや動画配信等をメインとしましてPR活動を行いながら、アフターコロナを見据え道内外の移動が積極的になるよう洞爺湖観光への誘客を図っているところでございます。洞爺湖温泉大通り線の改良工事及びJR洞爺駅のホームのエレベーター整備も順調に工事が進んでおりまして、受入れ体制も整いつつあるところでございます。洞爺湖温泉やJR洞爺駅前広場の花壇にはオブジェと花で装飾をしまして、観光で訪れる皆様の癒やしとなる空間をつくっていくよう努めているところでございます。また、北海道・北東北の縄文遺跡群が世界文化遺産のイコモス勧告を受け、間もなく正式に登録されることと思いますので、ジオパークと併せ、自然や歴史文化遺産を活用した観光ルートについて情報発信を行いながら、アフターコロナの誘客及び利用促進に努めてまいります。以上です。
町の答え 健康福祉課長 高橋憲史
二つ目の項目の福祉のまちづくりということでございますけれども、高齢者福祉の推進につきましては、議員のほうからもお話ございました、町内法人によりまして介護を必要とする高齢者の施設サービスの充実を図る観点から、このたび特別養護老人ホーム幸豊の杜・成香2021が新設され、心穏やかに過ごしていただける生活環境が整備されたところでございます。また、同法人におきましては、洞爺地区の湖畔沿いに法人本部を移転新設いたしまして、同施設におきまして認知症カフェの運営、認知症の啓発、各種講座の開催、介護教室や介護相談窓口の設置などを行う予定としておりまして、高齢者施設の入居者等の外出先としても活用するなどによりまして、入居者と地域の方との交流を図る計画としております。町といたしましても、こうした高齢者の生きがいづくりや、安心・安全な環境整備の支援に努めてまいりたいと考えているところでございます。また、障害者福祉の推進におきましては、町内法人によりまして、昨年度、高砂地区に障害のある方々やその家族が安心して暮らすことのできる地域づくりを目指します地域生活支援拠点となる施設といたしまして、サポートステーションゆうあいが整備されたところでございます。こうしたことから、町といたしましては、今後におきましても高齢者や障害のある方々が地域で自分らしく生きがいを持って暮らせますよう、さらには地域共生社会の役割を担う地域住民の交流拠点となる各施設の活用が図られますよう、支援に努めてまいりたいと考えているところでございます。以上です。
議員の質問 4番 大屋治
了解いたしました。私も、住んでよかった、ずっと住み続けたい、そういう町になることを心から期待し、また、コロナ感染症がいち早く速やかに終息し、正常な経済活動、日常生活に戻れることを期待しまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。