壮瞥町議会 令和8年第2回定例会 2026年6月11日
風力事業についての検証
2026年6月11日、壮瞥町議会の一般質問で、湯浅祥治議員が「風力事業についての検証」質問し、産業振興課長 篠原賢司、町長 田鍋敏也が答弁しました。
- 質問者
- 湯浅祥治 議員
- 答弁者
- 産業振興課長 篠原賢司、町長 田鍋敏也
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 6番 湯浅祥治
それと、続きまして2番目の質問に入らせていただきます。風力事業についての検証でございますけれども、答弁でもありましたけれども、環境配慮書への評価ということなのですけれども、町として 11 項目の意見を提出したというのは理解しました。しかし、その多くは風力発電事業一般に共通する論点にも見受けられます。そこで、伺います。本町が今回の環境配慮書を読んだ上で特に懸念している事項は何でしょうか、一般論ではなくて本事業計画に即して具体的にお示しいただければ幸いです。
答弁 産業振興課長 篠原賢司
ご答弁申し上げます。先ほど町長のほうからご答弁したとおり、11 項目挙げております。それで、当町は農業と観光の町というところで、観光といえば景観の部分、そういった部分もしっかりと調査、検証するように求めているところでございますし、あとは自然環境、それから生活環境というところもありますが、住民生活に密接に関わるといえば騒音等、そちらのほうについてもしっかりと調査検討がされるように求めております。それから、あとヒグマの行動が変わったり、そういうことも考えられますので、そういった部分についても調査検討をお願いというか、求めているところでございます。全体としては、他地域も含め、いろいろ課題というか、そういう影響の出る可能性があるところはある程度一致している部分と、あと先ほど言ったような部分で当町の部分での特色も踏まえた中で今後も事業者のほうにはそういったところの環境保全の部分を求めていきたいと考えております。
議員の質問 6番 湯浅祥治
答弁ありがとうございます。懸念する事項結構多いのかもしれませんけれども、11 項目の中で特に農業、観光、それは当町の重要産業でもありますし、それの影響というのは特に考えていかないといけないと思うのですけれども、まず景観について壮瞥町は支笏洞爺国立公園の一部でございます。その中にもし観光客、外国の方でもいいのですけれども、風力の風車が見えたらどう思うのかなという、私は率直にそう感じるのです。やはりそこら辺は配慮があって、自然はいいのに何でそんなものをあんな山の尾根に造ってしまったのだろうねって思われるのではないかなって、観光がメインというお話もありましたけれども、それはあるのではないかな。それを懸念材料として言っていかなければならないし、本当にそれが必要なのかなというのは正直なことだと思うのです。それで、もう一つあるのは健康被害ですよね。久保内地区の住民の方に聞いても、やはり健康被害、低周波ですか、騒音被害、それの被害です。あるところによると携帯が使えない地域が出てくるとか、いろんな問題が出てくるのではないのかなって言われておりますし、その辺もぜひ懸念材料として配慮していただきたいところではございます。それでは、続きまして、先ほど必要に応じて、説明会の話ですけれども、応じての答弁がございました。そこで、伺います。町としてどのような状況になれば説明会が必要であると判断するのでしょうか。例えば住民から要望があった場合、説明会参加希望者が一定数を超えた場合、町への問合せが多数寄せられた場合など具体的な判断基準はあるのでしょうか、よろしくお願いいたします。
答弁 産業振興課長 篠原賢司
ご答弁申し上げます。現在配慮書の縦覧を終えて、それで市町村から北海道知事に対して意見を出しているところでございまして、それを勘案しまして道知事のほうが事業者に意見を申し述べていくという今現段階にあります。それで、説明会の開催の部分につきましては、これからの事業の進捗状況等を踏まえながら、方法書の段階で説明会、町民の皆さんも参加できるものがございますが、その前に事業の進捗状況等を踏まえながら時期については検討して事業者と調整してまいりたいと考えております。
議員の質問 6番 湯浅祥治
説明会等、やっぱり説明というのはすごく大事になると思います。住民がそれだけ不安を感じておりますし、環境の部分含め、また健康被害も含め、皆さんやっぱり疑問に思っていることたくさんあると思うのです。まだ知らない方もいらっしゃるし、特定の地域にするだけではなくて町全体としての説明会はやってもらいたいなと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。興味深い話が新聞に載っていたので、ちょっと紹介したいのですけれども、これ4月の 23 日付の道新で関西電力の風力計画、これは余市町長が不同意ということで道新に載っていたのです。やっぱり町民の理解がされていなかったということで、町長がそういう表明をされていました。これは、余市町の町長さんもいろいろ考えた上での決断ではないかなとは思うのですけれども、いろいろ住民に対して住民から不安のないような形で説明を実施し、その結果どうなのかというのを決断していただくのが一番いいのかなと思いますので、よろしくお願いいたします。それで、続きまして3点目の原状復帰、それについて質問したいと思います。町として原状復帰に懸念しているところでございますけれども、事業者倒産時、撤退時において撤去費用や原状回復費用を確実に確保するために、保証金ですか、あと供託、保険、第三者管理など求める考えはございますでしょうか。よろしくお願いいたします。
答弁 産業振興課長 篠原賢司
ご答弁申し上げます。現在配慮書というところで配慮すべき事項を選択し、文献調査等をした結果を載せた図書が出されているというところでございます。次の段階にいきますと項目であるとか手法であるとか、調査のそういうところの手法が明らかにされていって方法書という形で図書が出されていきます。現在でいいますと配慮書ということで初期段階という部分もございますので、現在そういった形で具体に何か実効性を担保できるようなものを協議を進めるというところではございませんが、今後実際に環境影響評価手続が進んでいく中でそういった部分も含めて協議、調整はしていきたいと考えております。
議員の質問 6番 湯浅祥治
原状復帰についてですけれども、ここに、ちょっと参考になるかどうかあれなのですけれども、4月 25 日の道新に載っていた記事がございまして、これはせたな町の国内初洋上風力、これがたしか 2004 年だと思うのですよね、せたな町が再生可能エネルギー事業をやるということでやったのですけれども、その撤去が来年度 2027 年度になるということだったのだけれども、その撤去費用、当初より1億 2,000 万増えて5億 2,000 万になると。たしか7億ぐらいの事業、設置費用がかかって、撤去するのに5億 2,000 万もかかってって、それで町が負担すると、それもありますけれども、もしこれが町が負担するとなれば大変なことになるし、国がやるにしたって、北電がやるのかどうか分かりませんけれども、それをやったらどれだけ莫大に税金が投入されるのか。設置にもかかる、撤去にも何億円もかかって、それって再生可能エネルギーって本当に必要なのですかということ、道新さんですけれども、そういう話も出ておりました。釧路湿原のことも最近話題になっていましたよね。前も私も一般質問で再生可能エネルギー、あのときは太陽光パネルに特化したのかもしれないけれども、それですごく問題になりましたし、実際に国立公園の中に、向こうのほうは特定公園なのか分かりませんが、その中にそういうものを造ってしまったら、自然が破壊されていく、そういう意味でそれは本当にどうなのだろうって、またそれを撤去するときに原状復帰できるのかどうか、そういう担保があるのかどうかということだと思うのです。それも踏まえてぜひ検討していただきたいなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。それで、再生可能エネルギーについて脱炭素政策という、一貫して推奨されております。もちろん技術革新そのものを否定するつもりはございません。しかし、一方で発電効果、効率、これは太陽が照ったら発電できるけれども、太陽が出なかったら発電できない。風力だと風吹かないと電気が起こせない。これが本当に今北海道の中でも問題なのは、ラピダスが半導体、あとデータセンターとか、すごく電力を食う事業があるのです。ラピダスでたしか全道の 10%ぐらい、1割余ぐらいは使うという話を聞いておりまして、この電力を確保するためにどうするのか、これは再生可能エネルギー、はっきり言えば太陽さんが出ないけれども、そのとき半導体休んでちょうだいね、風が吹かないから休んでくださいね、そういうわけにはいかないのではないかと思うのです。再生可能エネルギーというのはそういう問題、いろいろな問題があるのではないかなと思います。しかし、一方で、特に連動ありきで大規模導入を進めれば結果として電力コストや地域住民負担の増加につながっていく。再生可能エネルギーについては、買取りで賦課制度ですか、賦課金で電力をどんどん、どんどん上げているのです。その高い電力で果たして経済的な、世界的にそういう経済の競争ができないのではないかって思うのです。エネルギーがどんどん上がっていく中で、また今原油が入ってこないとかいうリスクもあって、これがどんどん、どんどん。その中で電気代は上がる、油代は上がる、何でも上がった中で世界的な競争が日本の企業ができるのかどうか、そういう問題もあるのではないかなと思います。さっき申し上げましたように、太陽光発電は太陽が出ているときしか発電できないという基本的な根本的な制約がございます。しかし、天候によって発電量が大きく変動するし、また風力についても風が吹かないと発電できない。つまり再生可能エネルギーだけで安定的な電力供給を行うことは決して簡単ではないということです。そのために、実際には火力発電等によるバックアップ電源、送電網強化、周波数調整等も必要となっております。つまり単純に発電設備だけを見ればよいのではなくて、その背景にもある系統安定化のコスト、インフラ負担まで含めて考える必要がございます。さらに、太陽光発電については広大な土地も必要とします。風力発電にしても山林の伐採を必要とするし、防災や景観への影響も生じます。また、設置したら終わりではなくて 20 年、30 年単位で管理しなければならないというのがそういうインフラなのです。しかも、事業者変更やSPC化等によって実質的な責任主体が見えにくくなるケースもございます。その結果、誰が管理責任を負うのか、問題が起きたときに誰に対応を求めればよいのかが不明確になる懸念もあります。加えて、エネルギー安全保障という観点から見ても単純な話ではなくて、確かに日本は中東依存が高く、現在も中東情勢は極めて不安定です。実際ホルムズ海峡をめぐる緊張や物流混乱により、原油価格やエネルギー価格の上昇が現実のものとなっています。しかし、一方で太陽光パネルや風力発電設備、さらに蓄電池等については特定国への依存、レアアース等の重要鉱物への依存も極めて大きいのが特徴です。国際エネルギー機関、IEAってありますけれども、レアアースについては中国が精製や磁石製造で圧倒的なシェアを持っているのです。つまり再エネ導入がそのまま中東依存から脱却やエネルギー安全保障の解決にはなるわけではなくて、別の形で特定国依存やサプライチェーンリスクが発生してしまうということです。さらに、太陽光パネルの原材料でもあるポリシリコンについても新疆ウイグル地区で強制労働等で国際的に指摘されています。米国政府でも、強制労働による製品流通防止の観点から対応を強化しています。だからこそ、重要になるのは再生可能エネルギーだから無条件に推進するという発想ではなくて、地域としてどこにどのような設備を設置するのか、どのような責任を求めるのか、どこまで地域として受け入れるのかという視点だと考えます。再生可能エネルギー設備は、一度設置されれば数十年単位で地域に影響を与え続けます。それは、単なる発電設備ではなく、地域の土地利用や地域空間そのものに関わる問題でもあります。本町としも国任せにするのではなくて、地域の実情に応じたルールを整備して主体的に検討していく必要があるのではないでしょうか。そこで、町長にお伺いをして本質問を終えたいと思います。
答弁 町長 田鍋敏也
仮称ですけれども、壮瞥・伊達風力発電事業のルール整備等について総括的にご質問をいただきましたので、考え方を申し上げたいと思っておりますけれども、今湯浅議員がおっしゃったように、国においては再生可能エネルギー電気の利用促進に関する特別措置法に基づいて再生可能エネルギーの利用促進を図るような環境で今進められていると、このように認識をしているのと、今ご発言にもありましたとおり国際情勢が不安定化する中で、原油エネルギー資源の海外依存からの脱却ですとかエネルギーの安定的な確保、さらには地球温暖化対策として脱炭素社会の実現はますます、考え方はいろいろありますけれども、重要な政策課題となっているところと考えております。本町におきましても令和5年2月 27 日にゼロカーボンシティ宣言を行い、2050 年度までに二酸化炭素排出量実質ゼロを目指すとともに、令和7年 11 月 15 日、昨年の 11 月 15 日に西胆振GXシンポジウムにおいて推進宣言を近隣市町村と共に行い、環境に配慮したまちづくりを進めることとしております。このたびの提案は、壮瞥町と周辺地域にある再生可能エネルギー、風力に着目し、調査が行われ、近隣でも調査されて良好な環境にないという判断をされたという事例もあると聞いておりますけれども、調査が行われ、計画に至ったものと承知をしているところであります。町政を預かる立場としましては、地域資源の有効活用、エネルギーの安定的な供給、環境負荷の低減への貢献に加え、地域経済への波及効果、さらには固定資産税などによる町財政への効果について期待する面が多々ある一方で、今質問にもありましたけれども、景観、自然環境、生活環境、農業、地域施設への影響、安全対策、土砂災害対策、事業終了後の今ありました原状復帰、回復など、町では計画段階環境配慮書に対する意見として 11 項目にわたり十分な調査、丁寧な説明、慎重な検討を求める意見を北海道に提出したところであります。最初に答弁したとおりであります。再生可能エネルギー施設のルール整備については、先行自治体の事例などを参考にしながら検討を進めてまいりたいと考えておりますが、町としましては現状としては壮瞥町の豊かな自然環境、景観及び町民の皆様の生活環境の保全と再生可能エネルギー発電事業との調和を図り、豊かな地域社会を形成することを基本として、事業者の実施する環境影響調査及び住民の皆様の意向、町の将来、持続発展等を総合的に勘案し、適切に対応してまいりたいと、現段階ではこのように思っているということでありますので、ご答弁とさせていただきます。