斜里町議会 令和3年9月会議 2021年9月15日
(1)浅海資源の活用促進への取り組みについて/(2)JR釧網線の高価値化に向けた取り組みについて
2021年9月15日、斜里町議会の一般質問で、金盛典夫議員が「浅海資源の活用促進への取り組みについて」「JR釧網線の高価値化に向けた取り組みについて」について質問し、町長 馬場が答弁しました。
- 質問者
- 金盛典夫 議員
- 答弁者
- 町長 馬場
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
町のサイトの一般質問の一覧ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は町のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 金盛典夫
私からは、2点にわたって質問させていただきます。1点目は、浅海資源の活用促進への取り組みについて、もう1点は、JR釧網線の高価値化に向けた取り組みについてであります。まず1点目についてでありますが、農業、観光とともに斜里町の主力産業である漁業の振興策について、町長の所見を伺うものであります。斜里町漁業の中でもその主体となるサケの水揚げ高は、18年連続で日本一の座を占めております。この日本一を支えてきたのは、長年にわたるサケ、マスの人工ふ化事業に関わった関係者のたゆまざる創意と工夫の結果であり、今後においても、その成果を生かすべき重要な資源維持対策であることは間違いないと言えるわけであります。しかし、それにもかかわらず、近年のサケの回帰量の減少は極めて深刻であります。サケ不漁の原因として、さまざまな要因が考えられておりますが、主たる要因は地球温暖化による海水温の変化にあるとされています。とすれば、地元関係者による制御は不可能であります。またサケの不漁はサンマやスルメイカの不漁と重なって、漁業共済や積立基金、積立ぷらすと言われているようですけれども、これの運用を難しくしているとされております。仮に、今後も不漁が続き、その上、公的補填資金が先細りになった場合、財源の根幹である町税の大幅な減収となり、消費の低迷が憂慮されるだけでなく、就労人口の減少にもつながる恐れがあります。人口減少は普通交付税の減額にもつながる問題であり、町財政にとって大きな痛手となることは間違いないと思います。まさに負の連鎖であります。したがって、サケの不漁は決して漁業者だけのこととして捉えられない問題でありますが、この局面を打開するには、これまでのサケの増殖事業に加え新たな浅海資源の利用拡大をおいてほかにないように思われます。しかし、町予算の水産振興費、特に浅海資源の増殖系事業費等を見る限り、皮相的な見方になりますが、ひっ迫感が感じられません。海産資源物の増養殖事業は日本全国で進められており、道内においても水産試験場や漁協によって、さまざまな資源を対象として沿岸、内水面、陸上において取り組みが進められております。町内においても全くなされていないわけではなく、ナマコのふ化放流に成功しております。しかし、小規模であります。斜里町は流氷によって、増養殖施設の整備にハンディキャップを負っております。また、タラバガニ、毛ガニなど、特に商品価値の高い海産資源の増養殖事業には高度の専門的知識や技術、環境調査、漁場改良、施設設備、育成に係るモニタリング等に多くの時間と費用を要します。したがって、これらの取り組みは決して容易ではなく、そのことが、これまでの取り組みをちゅうちょさせていた理由であろうと思われます。しかし、日本一を標榜するサケ漁の現況に鑑みて、新たな資源開発に向けた試験研究機関との連携や国、道との調整等、行政支援に係る長期的展望に立った計画と体制づくりが急務と思われますが、町長の所見を伺います。2点目の質問は、JR釧網線の高価値化に向けた取り組みについてであります。JR釧網線は昭和6年に釧路から網走間の全線開通以来、今年で90周年を迎え、その間、地域発展に多大な貢献を果たしてきました。現在も利用が大幅に減少したとはいえ、通院、通学、通勤、観光誘客等に必要不可欠な交通機関であると思います。しかし、JR北海道は単独での維持が困難な路線の一つとし、さらに新型コロナウイルス感染症はJR北海道の経営難にさらに拍車をかけ、廃線に及ぶ危険をはらんでおります。これまで釧網線の延命策として提案されているのは、上下分離方式がありますが、沿線自治体にとっての負担が大きく理解が得られるとは思いません。また、アクションプランも、これまでの取り組みの域を超えるものではなく、いずれも将来展望に立った対応策になり得ていないと考えます。私たちにとっての釧網線は、まさに先人の残した貴重な遺産であり、それを観光主軸の利用拡大を図ることによって、通院、通学、通勤等の足の確保という利息を生み出す極めて有望な資産という視点から、存続策を考える必要があるように思います。道東の大自然、とりわけすぐれた知床により多くの観光客を迎えるための方策として、女満別空港と鉄道との接続に加え、鉄路自体に魅力を持たせる必要があると考えます。そのためには、北海道固有の歴史や文化などの魅力を持たせることによって、集客力の向上を図るとともに、脱炭素という時代の要請に応える高価値鉄路として、次世代への遺産として引き継ぐことを考えなければならないのではないかというふうに思うわけであります。脱炭素社会の実現は国内はもとより国際社会の要請であり、政府も年次目標を掲げて強力に政策展開をしようとしております。鉄道に関して言えば、ドイツでは非電化区間のディーゼル車から燃料電池車への切替えを進めており、日本でもJR東日本が取り組みを始めたと言われております。北海道は、JR支援のため観光車両を無償貸与する考えを打ち出しました。脱炭素社会への積極的参加をもって交流人口の拡大を図ること、そして観光客の力を借りて住民の足を守るという、将来展望を描くときと考えます。新しい形式の鉄道車両運行には、法的規制や多くの技術的課題も想定されるところでありますが、燃料電池で走る開拓期の古典的蒸気機関車が北海道固有の文化を織り交ぜ、知床に向かって走るイメージの具体化に向けて、世界遺産ダージリン・ヒマラヤ鉄道や国内の大井川鉄道の運営、そしてJR東日本の燃料電池列車の取り組みなどを参考にした調査研究を行うとともに、国、道、沿線自治体への働きかけが必要と思いますが、町長の所見を伺います。
答弁 町長 馬場
金盛議員のご質問にお答えいたします。はじめに、1項目めの、浅海資源の活用促進への取り組みについて、お答えいたします。斜里町の漁業は、議員ご指摘のとおり、高度な人工ふ化放流技術に支えられたサケ、マス資源により発展してきました。しかし、サケ漁獲量については、平成21年の3万2266トンをピークとして減少傾向にあり、令和2年度は5640トンと、昭和60年代以来の低水準となりました。マスについても平成8年の1万2052トンをピークとして、好不漁を繰り返しながらも減少傾向にあり、令和2年度は1562トンと若干持ち直したものの、令和3年度は、8月末で125トンと低水準な漁獲となっています。このような状況が続くと、就業者の生活力への大きな影響が生じかねず、就労人口の減少や税収の減少につながる負の連鎖が心配されることは、まさにご指摘のとおりであり、思いを同じくするところであります。このような資源状況の中で、ふ化放流事業を行う北見管内さけ・ます増殖事業協会は、ふ化場の施設整備を進め、斜里町としても協力して参りました。また、平成28年度から、斜里町と漁協等が協力して、サケ・マス自然産卵環境保全拡大事業に取り組むなどしておりますが、環境改善は道半ばであり、効果が出るにはさらに長い年月が必要と考えます。一方で、付加価値向上を目指し、ハード、ソフト両面での衛生管理や鮮度保持の取り組みのほか、鮭日本一のまちPR等による取り組みが進められておりますが、サケ・マスの付加価値向上には一定の成果を感じているところであります。サケ・マス以外の資源に目を向けますと、過去には斜里町の漁業の新たな柱とすることを目指して、大規模なホタテの地撒き養殖に取り組みましたが、海域の特性が合わなかったことから、成功には至らなかったところであります。現在は、ナマコやミズダコ、ホッキガイ、ウニ、毛ガニなど、漁協が試験研究機関と協力して進めている調査研究や付加価値向上の取り組みに対して町も支援を行っており、その結果、ミズダコで一定の成果が現れているものの、ホッキガイなどでは漁獲量の減少傾向が続いています。このような現状において、斜里町と漁協では、平成26年から、浜の活力再生プランに取り組んでおり、現在は平成31年から令和5年を期間とする、第2期に入っております。このプランでは、4点の重点項目を掲げており、資源を守り育てる取り組み、資源を有効に活用する取り組み、担い手を育成する取り組み、経費を節減する取り組みの4点となっております。資源を守り育てる取り組みにおいては、サケ・マスについては、ふ化放流事業の安定化に加え、自然産卵環境の再生に引き続き取り組むこととしております。サケ・マス以外の資源については、試験研究機関の協力を得ながら調査活動や増養殖試験に取り組んでいくこととしておりますが、漁業関係者の取り組みがまずある中で、その取り組みをどう支援していくことができるか、今年度においてもサケ類や昆布類などの養殖なども模索されておりますので、より具体化した段階で検討していく考えであることを申し上げて、1項目めの答弁といたします。次に、2項目めの、JR釧網本線の高価値化に向けた取り組みについてお答えいたします。JR北海道に対する経営自立に向けた取り組みを進めるため、国は令和3年度から5年度に、1302億円の支援継続を行っています。その支援を受けながら運営赤字の解消に向けて取り組んでおりますが、コロナ禍で、GoToキャンペーンの延期、外出や往来の自粛など乗客の著しい減少が生じており、運休や減便などが続き、経営はより一層厳しい状況にあります。そのような中で、JR北海道では、高価値化の取り組みとして令和元年度から、ロイヤルエクスプレスの運行が始まり、知床斜里駅にも停車しウトロに宿泊をいただいております。このように、JR釧網本線の利用促進については、釧路市を中心とした沿線自治体による、JR釧網本線維持活性化沿線協議会において、地域と協力して改善を図る、黄線区として、コロナ禍の中でできうる範囲でのJRの利用促進について取り組んでいるところであります。地域公共交通を維持するためには、それぞれの交通機関の特性をおさえ利用される方のご理解と負担が必ず伴うものとなりますので、収益性などのバランスを見ながら、JR北海道がまず検討されていくものであり、自治体は後方支援で支えていくものと考えております。その上で、議員のご提案も高価値化に向けた一つの手立てであり、協議会等を通じて議論される内容と捉えております。ついては、議員も議会を代表して発言いただく委員として、JR釧網本線維持活性化沿線協議会にご提案いただいた上で、協議会の総意として国や北海道へ働きかけを行っていくことが必要と考えますことを申し上げ、金盛議員への答弁といたします。
再質問 金盛典夫
それでは、再質問させていただきます。まず、浅海漁業資源に関する質問でありますけれども、確かに今漁業者さまざまな努力をされていると思います。以前は、そう遠くない以前ですけれども、ホタテについてはもう多大な投資をしたと。しかし、なかなか思うような成果が得られないまま至っているという実態もございますから、サケは駄目だからすぐこっちと、また、あっちだということにならないことは十分よくわかりますし、それなりの努力をしていることについては評価をしたいというふうに思っております。しかし、町長の答弁の中で言われている、まずその漁業関係者の取り組みがあるべきだと、確かにそのとおり、事業主体者は漁業者ですから、その方々の努力が必要であるし、また、その成果が報われるべきだということは、当然だというふうに思っております。しかし、そこにおけるその行政の役割ですけれども、必ずしも漁業者の努力だけを求めるということでは済まないのではないかという観点からの質問なのです。それは申し上げたように、町にとっては漁業者の収入がまともに町税に跳ね返るわけでありますから、この財政運営の良し悪しもかなり漁業者の所得状況に負うところがあると、これは間違いないということと思います。現に、ここ何年かの数字を見ますと、40億円前後の総所得があると。令和3年度は若干低めの見積りをしているようですけれども、しかし、それにしても30億円台半ばまでの数字を上げているわけでありますが、しかし、こういったことからしても漁業者の所得は、本人たちはもちろんそうでありますけれども、町の財政運営上かなり影響は大きいと。これはやはり誰しもが認めるところだと思うのです。そういった意味で、それぞれ自分たちのことなのだから自分たちでということではなく、やはり行政として支援すべきものと考えていかなければいけない部分だろうというふうに思います。特にこういうのは、なかなか短期間に成果が出ないということでありますから、個々の漁業者が力を出しても追いつかない部分だろうというふうに思います。特に今、考えられているのは、ほかの地域でも取り上げられているのは、例えば、根室市では花咲ガニをやったり、最近ではタラバガニも手がけているようです。そういった高価値のあるものに手がけておりますし、毛ガニはあまり取り組んでいる例は多くないようですけれども、しかし試験研究機関の中では着実に成果を上げつつあるという状況にございます。そういった状況の中で、やはり今予算書を見ても、例えば浅海漁業に関して斜里町の場合は30万円というのは、非常に言ってみればこれでどういった成果を求めているのかなと、ちょっと疑問に感じるようなこと、それから今回補正で上がるようですけれども、漁協の増殖事業に関する支援、しかしこれも内容的には北海道と漁組の資金だけで、町からの手当はないのではないかということから考えれば、もう少しこの浅海資源、あるいは漁業資源の確保に向けた町の取り組みというのをもう少し強化してもいいのではないか、それは漁業者のためであることはもちろんそうですけれども、町の財政運営上も非常に大事な部分だという視点から必要ではないかと思いますが、町長もう一度お考えをお聞かせください。
答弁 町長 馬場
金盛議員から今お話があったように、漁業の生産額が下がるイコール漁業者の所得が減る。これは本当に町財政、税収において、この18年、昨年まで連続日本一を続けてこられましたけれども、その影響度は本当に大きなものがあります。一昨年ぐらいまでは、まだ共済的なものがありまして何とか全体の収入が落ちない程度に行ったのですが、昨年から本当に漁獲が減ったということで、いわゆる雇用されている権利者ではない方々がいらっしゃるわけですが、その方々は水揚げに応じた歩合金というのがありますので、その歩合金が少ないイコール所得の減ということで大きな落差を生じているというところであります。現実に共済で補償があるとしてもどんどん減っていくことによって水準が下がってきますから、戻ってくる部分も当然減っていくということでは、漁業界全体に大きな影響を与えるのはもう本当にそのとおりでございますので、ここを何とかしなければいけないというのは私も本当に同じ気持ちであります。行政としての支援が必要だという、そういう認識も、私も同じく持っておりますが、また予算が少ないというのもご指摘のとおりかと思いますが、では何にどのように取り組むかということがやはり大事になってくると思います。そういった意味で模索をしている段階かなというふうに思っておりますが、ウトロ漁協の取り組み、それから斜里第一の取り組み、それぞれ実は聞き及んでいるかもしれませんが、違うのです。主体性がどこにあるかということでいうと、ウトロは漁協さんが中心になって、それから斜里第一については漁協としての考え方はあるけれども、あくまで漁業者がその意識を持って取り組まなければ絶対にうまくいかない。こういうことから漁業者の意識の変革というのでしょうか、そういうものも求めながら今臨んでいるということです。そんな時間的ゆとりがあるのかという感じではあるのですけれども、やはり、これからこの漁業で生きていく、そういう覚悟を持った者がどれだけ真剣に臨むか。これがやはり大事なものですから、やはりその中でこれをやるぞ、あれをやるぞというものに対して専門的にうちの持っている専門的な部分でそれなりのアドバイスもしながら、また、どういうものがいいかというアイデアも私たちの立場で出しながら、何をすべきかということは求めていければなというふうに思っております。いずれにしても、この漁業の生産が減るということは大変大きな、町にとっての課題だという認識はしっかり持っておりますので、そうならないように最大限努力をしていかなければならない。何かが決まれば、そこは本当に惜しまず、これまでの貢献を踏まえた上でもしっかりと後押しをしていく心積もりは持っているところでございます。
再質問 金盛典夫
町長が言うように、確かにその漁業関係者の努力、意識付けの問題を含めて主体になるのは漁業者であると、これは私も否定はしないです。しかし、この問題はかなり長期にわたる課題だろうと、今、サケ、マスのふ化事業が成功したといっても、それは明治以来の積み重ねがあってやっと現在に至っていると。それも放流数に対して回帰率が少ないという新たな課題は出ていますけれども、技術的な積み重ねがなければなかなか成功しない。それはやはり漁業者が中心になってやると。しかし、それは漁業者だけではできない部分が非常に大きいわけでありますから、そういった意味での行政の支援が必要だろうというふうに思うわけです。行政といっても町のやれる範囲というのは、限界があるわけです。専門家がいるわけではないですし、やはりそういったところは水産試験場等の知恵をお借りしなければいけない。あるいは資金的なものについては道や国の制度を活用しなければいけない、そういったことでなければできないわけでありますから、そういった漁業者と研究機関、あるいは国、道との結びつきを図る、そういった辺りを斜里町が中心となってやるべきではないかなと、やる必要があるのではないかという考えです。例えば、根室市なんかは四つも漁協があるそうですけれども、そういったところだとか大学、あるいは道の水産試験場だとか、そういったところと連携を図る、そういった仕組みづくり、協議会づくりをしながら、先ほど言いましたけれども、タラバガニだったり、花咲ガニだったり、あるいはベニザケだったり、そういったものの増養殖事業の取り組みを進めているということを聞いております。あと斜里町は確かに流氷があるという面では、ほかの地域に比べて大変不利な状況にあるのも確かなのですけれども、そういったことを乗り越えていくためには漁業者の努力を待つというだけではなく、さまざまな方策を考えていく、そういった組み立てをむしろ行政が積極的にやるべきではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
答弁 町長 馬場
お考えについては、私も同感であります。ふ化事業ばかりではなくて、漁獲技術の向上、さらには河川環境、海の環境、そういったものに対する取り組みが相まってこれまでの日本一が続けられてきたというふうに思っています。このふ化事業に限って言いますと、さまざまな病気対策等も新たな課題に直面してもそれを乗り越えてきたわけですけれども、今、はっきり言われているのは、この放流時期における温暖化と海水温の高さ、このことによって適水温のときに放流することが重要であるというふうに言われているのですが、ここがなかなか適水温の幅が狭くて難しい状況に至っておりますし、また帰って来るにしても、戻ってくる環境においても、この水温の高さがやはりネックになっているのではないかと言われてずっとおります。これらはやはり、斜里町だけが頑張れば直るものではありませんが、まさに今、自然災害も起きているように地球の環境、温暖化対策を含めた気候変動におけるこの状況を、環境をいかに、いい状態に戻していくか、悪くならないようにするか、こういった努力はしっかりやることが大事ではないかと。直接それが漁業の貢献につながるわけではありませんが、すごく大きな要素ではないかなと思っています。農業にしても雨がなかなか降らないだとか、降るときは余分に降ってしまうだとか、さまざまな異常な気象で悩まされることがあるわけですから、そういう一次産業の宿命、自然災害というものもできるだけ抑えるための、この環境対策がとても重要だというふうに思っています。あとは試験研究機関、そして北海道や国と連携をする、そういう結びつけがまさに斜里町の役目ではないかというアドバイスをいただきました。本当にそれも同じ、私も同感でございまして、さまざまな機会を通して相談しまくるというのでしょうか、そうしながら結びつけていく。これも私たちだけやっていてはなりませんので、しっかりと漁業者、漁協の役員さん等々、連携をとりながらやっていきたい、そのように思っているところでございます。
再質問 金盛典夫
連携を取っていくということなのですが、私が伺っているのは、確かに災害や多方面に渡ります、それから振興策、いろいろな方策があると思います。そういったことについて専門的な部分、あるいは行政分野、そういったのとの連携、これは現在も情報収集をやっていると思いますし、さまざまな連携も図っていると思いますけれども、斜里町には二つの漁協があります。水産試験場、網走試験場や振興局があって、そういったところとの具体的な目標を持った協議体、そういったものがつくっていけないのかどうか、ということをお伺いしていますが、いかがでしょうか。
答弁 町長 馬場
私自身その協議体的なものを正確に把握はしていないので、お答えはその部分ではできないのですけれども、まさにそういう部分は二つの漁協があるという中で、同じ斜里町の漁協でございます。やはりやるものは同じことを目指して両漁協が力を合わせる、これがやはりより大きな力になると思いますので、そのことも含めさらには研究機関ともしっかりとつなぐように、協議会という形がいいかどうかわかりませんけれども、その辺のところを把握しながら相談をして、取り進めていければなというふうに思っております。
再質問 金盛典夫
次に、JR釧網線に関して再質問させていただきます。実はここでも町長は、JR北海道がまず検討されて、健全な運営に向けて、これもそのとおりだとは思いますけれども、先ほど言いましたように、漁業に関してもそうですけれども、もう一つ、当然それぞれ主体者があって、それにどう関わっていくかという課題ではあるけれども、もうちょっと関わり方を考えていってもいいのではないかという意味で聞いているわけです。これをもう一つここで、JR釧網本線維持活性化沿線協議会、例えば、私も議長として沿線協議会に委員として参加をしています。それに対して、そういった中で提案をしてはどうかというお話です。実はこれ、取っかかりを得たいと思いまして事務局を通してできるかどうかということを伺ったことがあります。しかしその後、お返事はいただけていない。駄目なのかなということが感じられたのですけれども、それはともかく、そのことを問題にしようとしているわけではないのです。この沿線協議会の参加の仕方なのですが、町長は執行機関のトップとして、町として出席している。私は議決機関の長として議長は出席するという形でありますから、おのずとそこにおける役割は違うわけです。そういった意味で提案の仕方はどちらがいいかというと、これはもう執行権のあるものが、こういった中で発言をしていくというのはむしろ当然のことではないかというふうに思います。しかし私はできないというつもりはないですよ。決してその発言することに躊躇するということではありませんけれども、どちらにしても町長と議長が違った意見でこの会議に臨んで発言するということにはいかない。これは絶対間違いないことでありまして、そういった意味で同じ考えのもとでこの場に臨むと、意見は発表するということが必要なわけでありますから、そういった意味で今回の鉄道の釧網線の高価値化に向けた提案がいくつかありますけれども、住民の足を守る、そのために観光客の力を借りる、そのためには鉄路の魅力を高める、さらにその魅力を高めると同時に、これは時代の要請である脱炭素社会、こういった考え方を取り入れていく、そういったトータルでの考え方をまず持つ必要があるのではないかというのが私の考えです。それを町長は、そうだと思うかどうか。そこからスタートだと思うのですがいかがでしょうか。
答弁 町長 馬場
金盛議員からのご提案、以前も若干見せていただきましたが、もう大分前になってしまうかなと思います。まず、その部分の私の受け止めをお話しすればいいと思うのですが、今おっしゃった脱炭素化、あるいは女満別空港駅の新設による空港との直結、脱炭素についてはどっちみちやらなければいけない、さまざまな面で取り組まなければいけないことですので、そういう意味では私も同じです。空港駅についてはコスト面でどうなるかというのがありますけれども、今の接続していない状況から考えると、一つの利用増につながる要素ではないかなというふうに思っています。ただこの観光を生かして何とか存続という部分は、基本的にはいいのですけれども、例えばそのSL的なもの、さまざまな各地域で取り組まれているSL的なもの、これを走らせるということについては、それでその部分での採算が一定程度とれない限りは運行できません。どことどの部分を走らせて、どういう利用をしてもらおうかという組み立てが私の中では、まだまだつかないのです。そういう意味で、この提案をそっくり共感していいぞ、いいぞということで、一緒になって提案するところまでは、今の段階ではいかないかなというふうに思っています。ただ、いろいろなアイデアを出してこの釧網線を残す、そういう考え方は当然大事なことです。今コロナでなかなかこのリアルに会って会議ができない状況でありますので、その機会がどのようにつくれるかということは非常に難しいとは思うのですけれども、もう少し落ちついた段階には、当然会議が開かれると思いますので、そういう中で、まずは提案する側のこういう考えもあるのだけれども、運行する側として、また、私たち斜里町だけがやれやれでは駄目なので、沿線の自治体の皆さんがそうだねというふうに、やはりなる必要があると思いますので、そういう意味でのアピールをする機会は持たないとならないのではないかなというふうには思っております。
再質問 金盛典夫
町長の仕事は斜里町における、斜里町内の行政執行、これが基本ですから、ほかの町のことについて口出しはできないわけです。しかし、この沿線協議会の目的はそういった、それぞれの町が共同でいろいろな知恵を出し合うという目的ですから、そういった中でいろいろなアイデアを出していくことだと思うのです。ただ、しかしそうは言いながら、全く個々人のばらばらの考えを出し合っても、これは先に進まない。特に首長だったり、町長だったり、市町村長だったり、議長が出席すればそれなりの立場で物を言っていかなければいけない。そのためには一定の提案をするにしても内容の精査、調査研究を含めた精査をした上で考えをまとめていく、そういったところからスタートしなければいけないというふうに私は思うのですが、そういった意味で、ここで沿線協議会で議長が行って提案すればいいでしょうということではなく、町として、斜里町としてまずしっかりとした基礎的な調査研究をして、その可能性を探っていく。そうすると、今、私が先ほど言ったのとは別なものが出るかもしれませんけれども、必ずしも私の言ったことをそのまま言ってくれというわけでは全然なくて、少なくとも可能性のあること、将来に期待の持てるもの、そういったものを考えていく必要があると。それをしっかり調査研究していくということが必要ではないかというふうに思っていますが、それについていかがですか。
答弁 町長 馬場
まさに私は首長の立場、議決機関の長の立場、それぞれありますけれども、ここは地域を代表する人間ですから、そこの差は、議会だ、執行権だという部分はないのだろうというふうに思っています。地域の声を、利用者の声をいかに届け、地域のためにとってプラスになるか等を決断するための協議会の中でもいろいろ予算を決めたり、事業を決めていますから、そういう立場で判断する一人ということでは同じではないかと思います。やはり同じ斜里町として、別々のことでは駄目なので内容の精査は、やはり提案する以上は必要だというふうに思います。ただ、その調査研究にお金を掛けてというふうになると、また話は難しいのではないかなと。どの程度の調査研究をお話しされているのかわかりませんけれども、そこを細かく突き詰めて調査研究となるには、それなりのスタッフとお金も時間も掛かるのではないかなと思いますから、やはりこれを、いいなとなってもやる人というのは必ず必要です。これはやはり基本的にJR北海道がやるしかないというふうに私は思いますから、そこがどこまでこういうものに魅力を感じて調査研究してでも実現しようというふうになるかならないかが大事ではないかなと思いますから、この魅力性をアピールするところから始めていいのではないかなというのが私の思いでございます。
再質問 金盛典夫
こういう沿線協議会にアピールするにしても、やはり一定の説得力というのは持たないと誰も聞いてくれないと思うのです。妥当性のある計画なのかプランなのか、そういったものをつくっていく考えはないかということなのです。これはいくらお金が掛かるか、どういった人的体制が必要なのかわかりません。ゼロでいいかもしれないし、もっと十二分に必要かもしれないけれども、それは考え方、どう掛けるか、それは町長の考え方だと思います。少なくともJRがアクションプランを示しましたけれども、しかしあれでは展望が見えないように私は思うのです。町長があれで、十分これでやっていけるということであれば、やる必要はないわけですけれども、私からすればアクションプランで釧網線が残せるというふうには全然考えられない。もっとやはり別な考え方を持って進めていかなければいけない、国に働きかけをしなければいけないというふうに感じますから、しかしそのためには、やはりそれぞれの町で一つずつ課題を解決していくということが必要ではないかと。釧路市、網走市が既にいろいろな形で取り組みをやっているようですけれども、斜里町はそこまでいっていないなという気がしますので、そういった体制づくりも含めて調査研究について取り組む考え方がないかどうか、改めて再度お伺いします。
答弁 町長 馬場
説得力を持つものでないと聞いてもらえないというのはそのとおりだというふうには思います。今のアクションプラン、これで存続がはっきり見えてくるかと問われれば、そこも難しいかなと思います。では、観光列車でうんぬんというお話なのですけれども、私先ほども言ったように、観光を基軸にこの存在意義を出そうというふうに思っているのは間違いないのですけれども、それは例えばトーマス号だとかそういう部分を走らせれば、人は乗ってくれると、そういうだけのものではないというふうに思っているのです。車窓から見える、この釧網本線の沿線の車窓のよさはあるけれども、乗っていてそれを見るだけで魅力が全部十分生かせるかというと、私はそう思っていないのです。降りるごとにその観光地の魅力を、実際に味わう。これとセットでなければ、この釧網本線の観光利用という部分は、私は成り立たないと思っているのです。そういう意味でザロイヤルエクスプレス号3泊4日の旅なのですが、1泊ごとに当然観光地に泊まるわけですけれども、温泉地だとかに、そのほかに沿線を走ってくる道中に、例えば近隣で言いますと、弟子屈なのか、川湯かちょっと忘れましたけれども、そこでは一旦、エクスプレス号から降りて、そしてバスで硫黄山を回るだとか、そういうのと組み合わせながら旅をしている。つまり、エクスプレス号とバスが同時進行しているのです。斜里の場合ですと知床斜里駅から、ウトロへ行って観光船に乗ったり、五湖へ行ったり、次の日はほとんど時間がないですから、その日のほんのわずかしかありませんけれども、そこで知床の一部を堪能してもらうということを組み合わせながら、また次の目的地に向かっていくという旅のスタイルですので、そういうことを常時、採算も合うような形でできるかどうかが、私は肝ではないかなと思っていますから、常にMaaSと言われているモビリティ・アズ・ア・サービス、移動ですね、サービスに、商品にそういう部分を含めながら組み立てが可能か否かということに、JRのことを思うたびに思っておりまして、それも本当に残念なことに胆振東部地震、それからコロナ、これによってまともな実証実験ができていないという現実もあるものですから、その中で本当にどうしたらいいのだろうと悩んでいるのが正直なところであります。ただ、本当に今ご提案の全てをどうかと言われたときに、この観光を生かして利息で、通勤、通学、通院、こういうものが維持できたらいいねという考え方はいいのですけれども、実際問題は通学がほぼほぼでありまして、通院にしても通勤にしても、あるとは言えないような状況とにらんでおります。そういった意味で、誰がどのように使うのか。そして、負担していくのかということがしっかり見えてこないと、この先なかなか見い出せない。このままで本当に、3年から5年の支援が出ましたけれども、どうしたらいいのかというのは本当に考えていかなければいけないことだというのは思っておりますので、そういう意味でこれからも、アイデアを出しながらやっていくことは大事なことだろうというふうに思っています。金盛議員の提案については、まずはぶつけることが、実際にこの前、2年か3年前かなというふうに思うのですが、ご提案いただいたとき事務局のほうにもお話をしていたようですけれども、そのままになってしまっていたという実態でもあるようですので、聞いたところ、その辺について改めてそういう場を設けてもらえないかという申し出はできるかと思いますので、そんな中で相談をしながら投げかけをするということが、まず突破口ではないかなというふうに思うところでございます。
再質問 金盛典夫
なかなか難しいというお答え、これは確かに簡単だとは思わないのです。斜里町だけでできる仕事ではないわけですから、しかもこれは汽車だけではなくて空路、鉄道、道路、この三つに関わるわけでありますし、それからそれぞれの自治体の考え方が違いますから、例えば網走だとMaaSという何かそういうシステムを考えているようです。それからモバイルモビリティだとか、ちょっと横文字が入ると私はあまり理解できないのですけれども、そういったことをそれぞれの町で考えているようですので、そういったことも含めて、これ一つだけ、鉄道だけという問題ではないと思いますから、ましてや斜里町は知床の先まで鉄道が走っているわけではないですから、一旦知床斜里駅で停まってもらって、それからまた道路をどのように使うかと、交通機関をどう生かしていくかという問題は別に、それぞれ町があると思うのです。清里町は清里町でまたあると思います。そういったことを生かしていくために、まずは自分たちで何ができるか、どういったことが望ましいか、それを考えてみる必要があるのではないかということです。難しいということを自分でわかっている上で考えているわけですけれども、しかしこれはJRだけではできないことです。これはまず地元が考えることでしょうというのは国の姿勢ですから、そういった意味でも、やはりその新しい政策が、例えば脱炭素社会という、昨年12月に出されたグリーン社会の実現というのが大きく今打ち出されております。そういったところに投資をされるということですから、むしろそういったもので一つでも、二つでも手がかりが掴めないかどうか、そういった意味で、時間のかかることだと思いますけれども、少なくともまずは調査研究というところから手がけられないかどうかという質問です。もう一度お願いします。
答弁 町長 馬場
グリーン社会の活用、まさに地方創生の三本柱の一つで進められていますし、カーボンニュートラル、これからの取り組みとして大変重要な要素だと思いますから、ここへのさまざまな予算化というのも当然考えられますから、その辺をいかに生かすかということは考えていかなければならないかというふうに思います。それぞれの町の課題、あるいはそれぞれの特色で考えることはあるのでしょうけれども、やはり調査研究という、その気がないのかということでお尋ねですけれども、誰がどのように、どんな方法で調査研究をするのかというところがやはり肝でありまして、そういう意味ではなかなか十分な人員、時間、予算をかけて委託するというものでは、私はないのではないかなというふうに思っておりますので、まずはぶつけることがいいのではないかというのが繰り返しになりますけれども、私の考えでございます。
再質問 金盛典夫
議長を交代いたしました。以上をもちまして、一般質問を終結いたします。◇ 散会宣言 ◇