みんなの議会

美唄市議会 平成19年第2回定例会 2007年6月18日

(1)美唄市の経済活性化について/(2)行財政改革の推進について

2007年6月18日、美唄市議会の一般質問で、奥山裕章議員が「美唄市の経済活性化について」「行財政改革の推進について」について質問し、市長 桜井道夫が答弁しました。

質問者
奥山裕章 議員
答弁者
市長 桜井道夫

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 5番 奥山裕章

平成 19 年第2回市議会定例会にあたり、大綱2点について市長にお尋ねします。初めに、大綱1点目、美唄の経済活性化についてでありますが、私は、商工会議所に身を置いてまいりましたことから、これまで地域経済への活性化へ向けた様々な取り組みに深くかかわってまいりました。そこで、経済関連について、いくつかお尋ねします。近時、国内経済は、いざなぎ景気を超え戦後最長と言われておりますように、個人投資や輸出を背景に、景気が拡大する流れはしばらくの間続くという見方が大勢を占めております。しかしながら、美唄の産業動向に目を向けますと、17 年度の農業総生産額は 78 億円、同じく、製造業出荷額は 164 億円、16 年度の商業販売額は 290 億円であり、いずれも、年々下降線をたどっている状況であります。最近では、事業所関連で倒産のニュースがあり、さらには、大型ショッピングセンターの撤退が決まるなど、美唄の産業環境経済環境は非常に厳しい状況に置かれており、雇用不安が一層募っております。このままの状況がこれからも長く続き、何か効果的な経済対策を考えなければ、美唄で生計を維持していこうとする多くの市民の間には、ますます閉塞感が広がり、夢や希望さえも失われてしまうのではないでしょうか。市長は、このような現実をどのように考えておられるか、地元経済の現状に対する認識をお伺いするものであります。次に、中心市街地活性化対策についてでありますが、先の同僚議員と視点を変えて質問させていただきます。同僚議員のお話にもありましたように、それだけ、この活性化事業は美唄の将来にとって重要な政策のひとつになり得ると考えております。自分たちの手によってまちを変える唯一のチャンスであり、今しかできない最後の挑戦であります。この新しい法律の狙いは、人口減少社会を迎え、少子化・高齢化が進む中、社会的、経済的、文化的活動が活発に行われ、より活力ある地域経済社会を確立することであり、コンパクトで賑わいあふれるまちをめざすことにあります。つまり、中心市街地の役割が単なる商業機能のみならず、まちの顔として、市街地の整備改善、都市福利施設の整備、街なか居住の推進、物産観光の拠点、医療施設、学習施設の公共的な役割を果たしていく必要性を重視したものであることは、ご高承のとおりであります。空知管内では、岩見沢・滝川・砂川の各地にすでに取り組みを進めている旨、聞いております。現在、商工会議所が中心となって、駅西側からコア美唄を含めた広いエリアを対象として、空洞化が著しい中心市街地の活力を取り戻すため、地元の商業者や商店街、金融機関、大学などの関係者による準備会を発足し、これに市の部長職がかかわり、実務者レベルで中心市街地の活性化をめざした具体的な検討が進められているところであります。私は、この準備会に、特に幹部職員を送り込んだことに対しまして、市長に深く敬意を表するものであります。この法律では行政が基本計画を提出し、内閣府が認定することとなっています。認定までには、アンケート調査等の提出がされるようですし、全国の都市との知恵比べとなります。近く、会議所を中心として関係者による中心市街地活性化協議会を設置することとなっております。美唄の経済界では、これまでのような公共事業に依存した生き方はできないものと考えており、また、市としても厳しい財政状況のもとで積極的に公共投資を行うことは難しいものと思います。このように、民間主導による活性化への取り組みは、考えようによっては、美唄らしい公共事業への創出と言えるのではないでしょうか。いま、地元の民間事業者は、美唄の生き残りをかけて、再び活性化をさせようとして知恵を絞っております。こうした産・学・官・民による市街地活性化対策への取り組みに対して、市長の思いをお聞かせいただきたいのであります。次に、地域の特性を生かした産業づくりについてでありますが、美唄の基幹産業は農業であります。これからは、地域が自立していくためには、地域の特性を生かした食産業や、ものづくり産業の振興が重要ではないでしょうか。この問題に関しましては、これまでも議論されてきたものと思いますが、農業を将来にわたり基幹産業として守り、育成していくためには、生産・加工・直販の流れを一体に行う、食を中心とした産業クラスターを形成する必要があると考えます。そこで、地元の農産物の高付加価値化や食材を生かした健康食品などの加工業をめざす農業を核とした、食の産業クラスター形成に向け、産・学・官による取り組みをするお考えがあるかどうかお伺いします。次に、企業誘致施策についてでありますが、今日の景気を支えている要因のひとつとして、企業による投資が積極的であるという見方があります。特に、これまで、海外に生産拠点を置いてきた製造業においては、国内での工場立地にシフトを変更するなど、国内での生産基地としての有意が多少回復してきたと伝えられております。道内においては、最近自動車メーカーの立地が報じられました。企業誘致は、市民生活にとって経済的な存立基盤にかかわる最重要課題であります。美唄の4月末の有効求人倍率は 0.45 と聞いており、求職者の大半は、就職口がないつらい環境に置かれております。先ほど申し上げましたが、大型ショッピングセンターの撤退などで、今後さらに、職を失う市民がふえることとなります。少子化で人口が減少する中、若い方たちに働き場がない地域は、自治体として成り立つことはなく、やがて崩壊することになります。バブルがはじけた当時とは、社会経済情勢は大きく変わり、北海道にも企業の目は向けられつつあります。いま美唄にとって、企業誘致活動は喫緊の課題と認識しており、市長を先頭にして、これまで長年付き合ってきた人的ネットワークを活用した企業誘致活動を進めてこられたものと思いますが、市長は、これまでどのような業種に向けて、どのような方法で誘致活動を進めてこられたのか。また、企業誘致に向けて具体的にどのような施策を講じてこられたのか伺います。また、美唄はこれまで融雪技術の研究や大規模食料備蓄基地構想の実現に向けて取り組んでおりますが、特に備蓄基地構想の実現性や今後の見通しについてお聞かせください。次に、大綱2点目、行財政改革の推進についてでありますが、市政は市民生活の根幹を成すものであり、市政がぐらつけば市民生活に多大な影響を及ぼすことは明らかであります。今日、夕張市の例を目のあたりにして、市政に対する市民の不安は、美唄の財政状態はどうなっているのか。第二の夕張になりはしないかなど、多くの市民は懸念を抱いています。一般的に、行財政改革と言えば無駄を省き効率を高め、サービスの質を向上させることであると理解していますが、今日の指標では、最終的に人件費や補助金などの削減に多くの労を割くことになりがちであります。地域経済の視点から申しますと、この指標ばかりをつなげていけば、個人消費の落ち込みによって、地域経済が時間とともに疲弊してしまうのではないでしょうか。美唄の場合、高齢化が進み人口は減少する一方であり、現状において税収がふえる要因に乏しいことから、いかにして歳入をおしはかるかという視点が必要であります。そこで、これまで取り組んできた行財政改革に関して、歳入の増加を中心とした取り組みについて主要なものをお聞かせください。また、中央に依存しなければならない体質の財政構造を抱えながら、国の三位一体による税財政改革の推進によって、税制運営上どのような影響を受けているか、現状についてお聞かせください。次に、財政健全化についてでありますが、政府は先週末の国会で成立したばかりの、主要公共団体の財政の健全化に関する法律は、夕張市のように財政破綻団体が発生するのを未然に防ぐための新たなシステムを盛り込んだ制度と言われております。主な内容として、1つには、一般会計の赤字の割合を示す「実質赤字比率」、2つ目には、全会計の赤字総額の割合を示す「連結実質赤字比率」、3つには、地方債の割合を示す「実質公債費比率」、4つには、将来負担する可能性のある債務の割合を示す「将来負担比率」、以上のとおり毎年度の収入に占める4つの指標を用いて財政状況を振り返ることとしております。これまでは、一般会計の赤字は、他の会計間との関係で埋めることはできたのかもしれませんが、この法案が成立したことで、第3セクターや土地開発公社などの財務状況も確実なものになるなど、財政状況が全般的に把握され、財政状況の悪化の程度により、赤字再建団体に陥ることとなり、市民生活への影響は深刻な事態を招きかねないと思うのであります。新たな再生法が成立し、連結実質赤字比率や将来負担比率などが導入される中にあって、今後の財政健全化の考えをお聞かせ願いたいと思います。また、このような時期に労災病院との統合問題が間近に迫っております。市立美唄病院と美唄労災病院との統合問題に関しては、互いに赤字経営に陥っている病院同士が統合しても、さらに赤字が累積し、財政を圧迫するのではないかという不協和音も聞こえてきます。この際、市の財政健全化方策は、労災病院との統合問題を踏まえ、十分将来を見定めた内容となっているかどうか、両病院の統合による財政的なメリットは何か、市長の率直なお考えをお聞かせください。最後に、地域振興と人材育成についてであります。地方はかつてない厳しい時代にあり、従来の手法や感覚では、自治体として存続できない時代を迎えております。民間企業は生き残るために経営体質改善や非常なまでのリストラを行うなど、企業努力を重ねております。美唄は、自立の道を選択しました。自らの責任と選択によるまちづくりを進めていく上で、市民・企業・NPOが市と協働の関係で取り組んでいかなければなりません。どちらかと言えば、今日の行財政改革は、国指導のもとで進められているような錯覚を覚えますが、少子高齢化、人口減少、加えて中央財政の逼迫化という時代にあって、地域の振興のため、市役所職員には一層柔軟な発想が求められています。そこで、地域との交流を通じて人材育成を進めるため、地元団体や企業などへの派遣研修に、取り組むお考えがあるかお伺いします。

答弁 市長 桜井道夫(市長は2010年6月まで)

奥山委員の質問にお答えします。初めに、美唄の経済活性化について、本市経済の現状についてでありますが、各産業の生産額や販売額、事業所数などが年々減少しており、また、有効求人倍率も低率で推移しているなど、本市経済は極めて厳しい状況が続いているものと認識しているところでございます。このため、地域経済を支えている各産業の活性化を図ることが、重要な課題であることから、消費者に信頼される産地づくりや地場産業の振興、新産業の創出や中心市街地の活性化の推進を図り、さらには、産業間の連携による地域内循環型経済の構築を目指し、市内経済の活性化に向けた取り組みを推進してまいりたいと考えております。次に、中心市街地活性化対策についてでありますが、高齢者人口が 30%を超える本市の今後のまちづくりを考えたときに、選択と集中により、まちの機能の集積促進や街なか居住の推進、商業の活性化などにより、まちの顔である中心市街地の活性化を図ることが大変重要であると認識しているところでございます。このことから、昨年 11 月に組織されました「中心市街地活性化協議会設立準備委員会」において、市も部長職を参画させ、官民を上げて中心市街地の活性化方策を検討しているところでございます。今後、準備委員会の検討結果を踏まえて、中心市街地活性化に向けた方向づくりに取り組んでまいりたいと考えております。次に、地域の特性を生かした産業づくりについてでありますが、農業を中心に各産業が連携して、食の産業クラスターを形成し、特産品の生産、加工、販売等を行うことは、地域経済の活性化を図る上で重要であると考えております。本市における産業クラスターの形成は、地域の異業種企業で構成し、新製品開発や産業起こしを目的として活動している新産業創造研究会がございますが、今後、食の産業クラスターの形成が図られるよう、支援していくとともに、関係機関との連携や情報の提供に努めてまいります。次に、企業誘致施策についてでありますが、道内における企業立地は、一部道央圏で企業進出があるものの、本市におきましては平成7年度以降立地の実績がない状況にあります。誘致活動につきましては、中小企業基盤整備機構と合同で実施している、空知団地への立地意向調査や関係機関からの情報に基づき、情報産業等の立地に向け取り組んでおります。また、「美唄自然エネルギー研究会」が長年にわたって調査研究してきた雪氷エネルギーの利活用の取り組みを生かして、関連施設の誘致実現に向け取り組んでおります。次に、大規模冷温食糧備蓄基地立地に向けた取り組みにつきましては、全道組織である大規模長期食糧備蓄基地推進協議会と連携し、各種イベントへの参加や、国及び関係機関に対する中央陳情を行ったところであり、今後も構想の推進に努めてまいりたいと考えております。次に、行財政改革の推進について、現状認識についてでありますが、人口減少・少子高齢化による税収の減をはじめ、長期の不況による経済・雇用状況の悪化、国の財政再建を優先した地方交付税の削減に加え、地方自治体の財政健全化法の制定など、市立病院において多額の不良債務を抱える本市財政は、極めて深刻な状況に直面していると認識しております。また、本市の自立に向けた地域経済活性化のための歳入増加の取り組みについては、これまで、福祉関連産業の拡充や交流拠点施設やアルテピアッツァ美唄など地域資源を生かした交流人口増の取り組みのほか、本議会に提案しております地域ICT利活用モデル構築事業などが挙げられますが、今後におきましても、市民の皆さんとともに地域経営という視点を持って、地域の特性を生かした活力あるまちづくりを進めるため、より一層の取り組みが重要であると認識しております。次に、財政の健全化についてでありますが、地方公共団体の財政健全化法の成立など、本市を取り巻く財政環境が変化する中、まちづくり基本条例に掲げる理念に基づき、市民の皆さんと危機意識を共有し、知恵と力を結集することにより、自立の道を歩んでいくことのできる地域社会づくりを進めることが重要であります。財政健全化は、喫緊の課題であり、まちづくりプラン、自立推進計画、公債費適正化計画など、整合性をもって着実に実行し、個性と活力あるまちづくりに向け、全力を傾注してまいります。次に、統合に向けた新たな病院については、市民が安心して医療を受けられる体制を整え、その役割を継続的に提供するために健全経営を目指すこととしており、医師確保をはじめ様々な課題解決に向けた検討・協議を進め、持続可能な経営基盤を確立することが、本市の財政健全化を進めるうえでも極めて重要であると考えております。次に、地域の振興と人材育成についてでありますが、地域の団体等へ職員を派遣することは、民間活力を高めることや地域協働の取り組みを進めるうえで有効な手法の一つでありますが、現状としましては、行財政改革を進める中で、職員数を削減してきており、職員の派遣は難しいものと考えております。今後、市民・企業・団体・行政が、それぞれの責任と役割のもと、相互に協力・連携する自立と協働のまちづくりを進めていくことが重要であると考えております。

再質問 5番 奥山裕章

自席から市長に再質問させていただきます。行財政改革の推進についてでありますが、自立推進計画を進める中、行政のスリム化、コンパクトな市役所づくりは、避けて通れないと思います。今後、地域的展望は人口が減少し、高齢化が進み、厳しい行財政運営が見込まれます。平成 18 年度の美唄市統計資料を見ますと、出生・死亡・転入・転出の差が 579.6 人となってございます。1年間で約 500 人がマイナス、4年間で 2,000 人に達するというような推計が出ております。当然、こういう厳しい情勢でございますから、市役所の変革が必要と思います。これからの行政は、民間でもできるサービス分は民間へ、そして行政でしかできないサービス部門と政策スタイルに徹していくべきじゃないかと私は思っております。市長のご所見をお聞かせください。

答弁 市長 桜井道夫(市長は2010年6月まで)

奥山議員の質問にお答えします。行政財政改革の推進ということで、市役所のスリム化と民間活力ということでございますけれども、私も当然これからは民間活力、民間に力を貸していただかなければならないということでございます。いろいろと公務員数の削減が求められている中、行政だけではきめ細かな公共サービス提供することは、事務量的にも財政的にも難しくなってきておりまして、公共サービスの担い手として市民活動団体やNPO、自治組織及び企業団体など、多くの市民の参加を得て、共同で取り組むことがますます必要となってきております。本年2月には、「個人・団体・企業など、市民が相互に、あるいは市民と行政がそれぞれの特性を活かしながら課題の解決に向けて補い合う、協力し合うこと」を協働と定義しまして、「協働のまちづくり指針」を策定したところでございます。今後、この指針をもとに協働のまちづくりを進めてまいりたいと考えております。また、指定管理者制度の導入や事務事業の外部委託化により、サービスの質の向上やコスト削減が期待できるものにつきましては、アウトソーシングを推進し、行政のスリム化を徹底して図ってまいりたいと考えてございます。

出典:美唄市議会 平成19年第2回定例会 2007年6月18日 議事録 PDF(20ページ) 間違いを知らせる