幕別町議会 平成16年第4回定例会 2004年12月14日
農村地域の土地利用計画と規制について
2004年12月14日、幕別町議会の一般質問で、坂本偉議員が「農村地域の土地利用計画と規制について」質問し、町長 岡田和夫が答弁しました。
- 質問者
- 坂本偉 議員
- 答弁者
- 町長 岡田和夫
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 14番 坂本偉
通告に基づきまして、農村地域の土地利用計画と規制についてご質問いたします。平成 12 年4月1日、地方分権一括法が施行され、国の時代から地方分権時代へと変わりつつあると考えます。このことにより、国の機関委任事務であった都市計画決定や農振法の地域指定等が都道府県及び市町村の自治事務となり、都道府県及び市町村の権限が強化されたと考えます。市街地域の土地利用については、良好な市街地の形成を図るという観点からそれぞれ市街地域を一体的にとらえて、都市計画法に基づく計画と規則が適用されています。しかし、農地や林地が大部分を占め、その中に居住地が介在している農村地域の土地利用については、農地法、農振法、森林法、都市計画法等に基づく土地利用の種類ごとの縦割りの規制が適用されているだけで、農村地域を一体的にとらえて良好な土地利用秩序の形成を図るための法制度は存在しないと考えます。近年、農村地域において良好な環境や景観、保全、形成をすべきとの声が高まっているが、国の法律に基づく縦割りの規制だけでは、十分な対応ができないということが明らかになっている。いわゆる農振白地等の資材置場や産業廃棄物等に利用されている無秩序な開発行為の対象になりやすいという問題もあります。また規制が適用されていても、それぞれ縦割りの目的に限定された規制であり、良好な環境や景観の保全という観点から見ると、問題となる開発行為が認められている場合もあると考えます。この様な国の制度の足らざるところを補って、農村地域の良好な環境を形成するには、住民の参加、協力を得て土地利用に関する計画や規制、誘導を実施するためにも、町独自の条例等を含めた施策が求められると考え、町長の考えをお伺いいたします。以上であります。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
坂本議員のご質問にお答えいたします。農村地域の土地利用計画と規制についてであります。昨今の地方自治体を取り巻く環境は、今、坂本議員のご指摘のとおり、地方分権一括法が平成 11 年7月に交付されて以来、地方自治体のあり方を改めて見直す時代に入ってきたものであろうと考えております。今まで、国や都道府県が担当していた事務や権限を市町村に移譲するなど、市町村の役割がこれまで以上に重要になり、その分、市町村が独自の政策立案能力を高める必要があると言われているところであります。さて、ご質問の趣旨は、土地利用における農村地域の良好の環境や景観を今後どう保全し、形成していくかということであろうと考えております。現在、都市計画法において、平成 12 年5月の一部改正により、都市計画区域外の農村地域においても開発許可制度が導入され、1ヘクタール以上の開発には許可が必要となっているところであります。また、国においては、今回、国土交通省、農林水産省、環境省の3省による共管法として、本年6月に景観法を国会で可決し、交付を6カ月以内に施行することとしたところであります。この景観法の内容の中に、農林水産省関係では景観計画、景観農業振興地域整備計画の策定が謳われておりますが、この際に住民参加も求めており、地域住民や農林業団体などが参画する景観協議会の設置も義務付け、また、景観と調和のとれた良好な営農条件を確保するための施策を農振計画体系の中に位置付けた上で、市長村長の勧告制度による農業的土地利用への誘導などが措置されているところであります。この法律が適用された場合、市長村長の権限において、計画に沿った土地利用を求める勧告ができるものとされておりますことから、この法律の理念や内容が本町にとって有益であるかどうかを含めて、十分精査し対応してまいりたいというふうに考えております。ただ、現段階におきましては、この景観法に基く景観計画や景観農業振興地域整備計画の策定に向けての国の省令あるいは政令が3省による共同法律のため、作業が遅れていることもあり、未だ整備されていない状況にあります。したがいまして、実務上の指針とも言うべき省令・制令が確定した段階で景観法に基づく市町村計画について、調査研究してまいりたいというふうに考えております。いずれにいたしましても、住民にとって、一番身近な行政主体である市町村の役割が益々重要になっていくものというふうに考えております。地域のまちづくりを進める上で、重要不可欠な土地の利用問題については、関係各課横断的な取り組みが必要であり、大切なことであると認識いたしているところでありますが、前段申し上げました景観法の活用も去ることながら、土地利用対策については十分意をもちいてまいりたいというふうに考えております。ご提言をいただきました、土地利用に関する規制誘導のための町独自の条例整備ということでありますが、残念ながら、これ、法律の規定を上回る制限などについては、条例で整備することは現行の制度上認められていないというのが実態でありまして、ご理解を賜りたいというふうに思います。以上で、坂本議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。
質問 14番 坂本偉
今の町長のご答弁で、景観法に基づき、今後、将来的な考えを進めていくということでございます。最近、農業農村を取り巻く状況は、多くの問題を抱えているわけなのですけど、農業と農村という課題点をあげた場合には、農業という立場から見れば、農業従事者の高齢者、また、それに伴う農家戸数の減少、そして耕作放棄地の増加、また、外圧によるWTOの農業制裁、また、食料自給の向上という問題があります。また、一方では、今申しましたけど、農村の側から見ると伝統的な農村景観の劣化、そして、先ほど質問いたしました農村の土地利用の無秩序化の、特に農村の無秩序化の解決は、最重要の課題であると私は思っているわけでございます。そんな中、この問題は農業問題を含め、これらの議題は個別に解決できないものと私も考えております。そんな中、農村計画の確信はなんといっても土地利用計画であると私は思っております。土地利用計画に基づいて、基盤そして施設の計画、また、環境保全計画を樹立し、農村の基盤、また施設の整備と環境保全のバランスのとれたものが、今後、必要になってくるのでないかと思われます。そんな中、近年、全国各地の自治体で農村地域の土地利用の環境に関する多くの条例規制が設けられている実勢があるわけでございます。町が、今の町長のご答弁の中で、町独自の条例をつくることは今の時点では無理でないかというお話でございます。そんな中、憲法の 94 条でも保障されている、すなわち地方公共団体は、その財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する機能を有し、法律の範囲内で条令を制定することができるというふうに謳われております。そして、その制定は地方自治法第 14 条でも裏付けられているわけでございます。したがって、条例は自治体と町民との契約、すなわち憲法ではないかと私は考えております。分権時代だからこそ、この制度を活用することが極めて重要と考えているわけでございます。条例の規制にあたっては、農村計画の確信というべき土地利用計画を策定することを定めることにより、それによって、土地利用管理を推進するという方策でもあると考えております。この方策、町が自分のことは自分で解決すると、そういう意味もあろうかと思います。また、土地所有は個人のものであっても、土地利用は公共のものであると、一方でとることもできるのではないかと思います。そんな中で、どうか分権時代にふさわしい施策を考えていっていただきたいと思います。そして、これからは無策の自治体と良策の自治体では、今、申しましたとおり、今までの美しい農村景観が際立って異なってくるのでないかと思っております。再度、お考えがあれば、お伺いしたいと思います。
答弁 町長 岡田和夫(町長は2015年3月まで)
私も先ほども申し上げましたように、法律にはいわゆる縦割りの行政の中で、いろんな法律が施行されているわけであります。その合間をぬうような、空間をぬうような形で農村景観にふさわしくないような建物が、現に農業地域に建てられていると。大変私も残念なことであるというふうに思っております。あと、今、申し上げましたこの景観法なるものが、今後、どのような法律・政令が出てきて、私どもの町にとってどのような規定ができるのか、これは十分精査しながら対応してまいりたいというふうに思っております。今の坂本議員から憲法の話や地方自治法のいろんな話がありました。当然のことながら、地方自治体が条例を制定するのは私どもの役目でありますけども、先ほども申し上げましたように、他の法律の定めの中によって、私どもの条令が制定されるわけでありますから、今の国がいろいろな定める都市計画法ですとか、農業振興地域法ですか。いろんな法律を超えて町が条例を制定するということにはならないという部分も、ひとつご理解をいただきたいというふうに思っております。私もいずれにいたしましても、農業を守っていく、農地を守っていく、そして農村景観をより良いものにしていくためには、町の規定も必要なものは、当然定めていかなければならないものだというふうに思っておりますし、今、お話ありました縦割りの中での条例、法律、そういったものを十分理解する中で、新しいもので規制ができるような法律ができれば、あるいは町の条例が可能であれば、当然、それらに向けての対応も進めていきたい、内部で協議も進めていきたいと。そしてまた、皆さんのご意見、農業者の皆さんご意見もいただく中で、これからも頑張っていきたいというふうに思っておりますので、よろしくご理解をいただきたいというふうに思います。