みんなの議会

新十津川町議会 令和8年第2回定例会 2026年6月10日

同行避難場所のあり方と、ペットの避難所になるドッグランの整備について

2026年6月10日、新十津川町議会の一般質問で、村上敏晃議員が「同行避難場所のあり方と、ペットの避難所になるドッグランの整備について」質問し、町長 谷口秀樹が答弁しました。

質問者
村上敏晃 議員
答弁者
町長 谷口秀樹

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。

質問 1番 村上敏晃

議長のお許しをいただきましたので、私の一般質問を行います。テーマは、同行避難場所のあり方と、ペットの避難所になるドッグランの整備についてです。現在、町内にはドッグランがなく、ふるさと公園はペットの立ち入りが禁止されており、犬と飼い主が町内でのびのびと遊ぶことができる場所がありません。中空知の近隣自治体にはドッグランが3か所ありますが、利用できる犬の大きさが限定されているなどの理由もあり、町民の方から新十津川町内に大きなドックランの設置を求める声が寄せられています。共感する声も40件以上頂いております。また、飼い主の責務として、災害時においてもペットを適切に管理するために、ペットの避難場所を求める声が高まっています。当町では、災害時におけるペットの避難先は想定はされているものの、明確に定められてはいないため、ペットを残して自分だけ非難することは出来ないなどと避難行動をためらう住民が発生する恐れがあります。以上のことから、大きく二点についてお伺いいたします。まず一点目は、ペットとの同行避難場所の指定についてです。町内で登録されている犬の数を確認したところ、令和8年5月8日の確認時点で238頭の犬が飼育されていることが分かりました。4月末時点の町内の世帯数が2,950世帯でしたので、仮に1頭ずつ飼われているとすると、町内の8.06パーセントの世帯が犬を飼っていることになります。猫やその他のペットについては、町で把握はしていませんが、一般社団法人ペットフード協会の令和7年全国犬猫飼育実態調査の全国拡大推計によりますと、全国では、犬が約682万頭、猫が約885万頭を飼育されているとの説明がありましたので、当町の猫についても、犬と同程度か、それ以上に飼われているのではないかと推察することができます。午前中の教育行政報告によりますと、新十津川小学校と新十津川中学校の児童生徒数が473人とのことでしたので、町内の犬や猫などのペットの数は、町内の小学生、中学生と大体同じぐらいの数がいるとイメージすることができると思います。さて、同行避難とは、災害の発生時に飼い主が飼育しているペットを連れて、安全な避難場所などまで避難することを指しており、環境省が平成30年9月付けで発行した「災害あなたとペットは大丈夫、人とペットの災害対策ガイドライン一般飼い主編」では、飼い主の責任によるペットとの同行避難を原則としています。これを踏まえて、新十津川町地域防災計画、一般災害対策編を確認しますと、家庭動物等の同行避難について、あらかじめ町は、避難所における家庭動物の種に応じた同行避難の可否について調整しておくとともに、災害時には家庭動物同行避難所の開設状況を広報するものとすると定めています。災害対策事務局にお話を伺いましたところ、ペットの受け入れを想定できる施設は、文化伝習館や物語記念館、スクールバスの車庫などがありますが、町がペットの避難所として定めている施設は特にないとのことで、近隣自治体においても、ペットの避難所を指定しているところはないとのことでした。また、車がある家庭は大半がペットと一緒に車で避難する想定をしているとのことでした。したがって、ペットの避難所の存在は、災害が発生して避難所が開設されてから、その情報が住民の皆さまに届くことになります。一方で、当町は水害が予想される場合において、マイタイムラインによる自主的な避難を推進しています。したがって、仮に余裕を持って先に避難したいと思っても、ペットの避難所のお知らせが間に合わず、意図したタイミングで避難することができない恐れがあると考えます。また、災害時の周知は防災無線であると思いますが、災害時の防災無線で初めてペットの避難所の存在が明るみになった場合、一斉に避難が始まることで、道路が混雑して逃げ遅れる人が発生することが懸念されます。住民の視点から考えると、ペットの避難所が開設されることや、そこを利用するためのルールなどについて、あらかじめ把握しておくことができれば、飼い主もその避難所を利用するために避難する方法を考えたり、普段からペットの非難の練習やしつけに取り組むことができると思います。以上のことから、家庭動物、つまりペットとの同行避難場所を、あらかじめ明確に定める必要があるのではないかと考えますが、町長のお考えをお伺いいたします。

答弁 町長 谷口秀樹

議長のお許しをいただきましたので、1番議員のご質問にお答えをいたします。初めに、災害時におけるペットとの避難の背景について少し触れさせていただきますと、平成23年3月に発生した東日本大震災の混乱の中、自宅に取り残されているペットや、飼い主とはぐれたペットの放浪、野生化の例が多発したこと、また、ペットが一緒に避難できた場合であっても、動物が苦手であったり、アレルギーをお持ちであったりする方々との共同生活を送る上で、ペットの取扱いに苦慮する例が見られたことなどから、環境省におきましては、各自治体の対応や体制作りの参考となるよう、災害時におけるペットの救護対策ガイドラインを平成25年に策定したところです。このガイドラインは、飼い主の責任によるペットとの同行避難を基本において作られ、その後、平成28年4月に発生した熊本地震では、ペットとの同行避難の実践がなされたと評価される一方で、避難所でのペットの受け入れ、一時預かりなどの多くの面で課題が表面化したことから、平成30年にガイドラインを改定し、人とペットの災害対策ガイドラインが策定されたところでございます。その後、発生した令和6年1月の能登半島地震では、発災直後に多くの避難所でペットとの同行避難者が受け入れられたものの、一部の避難所では受け入れ拒否の事例も発生したことなどから、行政部局間の更なる情報連携や各地で頻発する様々な災害への対応など、ペットに関する多面的な対応を考えていく必要性が指摘されていることを受け、今年度にも、そのガイドラインが改定されると伺っておりますので、私もその見直しの内容に注視してまいりたいと考えております。これまで申し上げてまいりました、発災ごとのペットとの避難事例に基づく国の指針の見直しの流れの中で、各自治体における地域防災計画でも、家庭動物との同行避難の支援につながる取組について触れられているところでございます。その中で本町の防災計画では、1番議員も引用されておりました家庭動物との同行避難について、あらかじめ町は避難所における家庭動物の種に応じた同行避難の可否について調整しておくとしておりますが、本町では現在のところ、他機関の施設や民間施設をペットとの同行避難所とすることは考えておりません。なお、町の公共施設でのペットとの同行避難所として想定するものは、ふるさと公園内の文化伝習館という施設で、一定の面積があり、暖房施設が備えられており、特定の行政区の避難所として指定を受けていないといった諸条件をクリアできる点で、同行避難の受け入れ先として適当な施設だと考えております。また、このほかに災害発生の季節にもよりますが、防災センターや除雪センターなどの他施設の利用も考えられると思っております。さて、1番議員からのご質問は、災害避難時の道路混雑等の懸念や避難の円滑化を図る視点から、あらかじめペットとの同行避難所を明確に定めておくべきではないかとの提案型のご質問であると捉えております。現在本町では、ペットとの同行避難所の指定はしておりませんが、あらかじめ受け入れ施設を決めておくことにより、受け入れ先があるという安心感や、日ごろから避難経路をイメージしておけるなど、一定のメリットはあるものと理解するところでございます。一方、あらかじめ受け入れ施設を特定しておくことで、一度に多くの方が施設に集まり円滑な受け入れに支障をきたすことや、場合によってはスペースが不足することも懸念されるところです。こういったことから、あらかじめ同行避難所を指定する自治体が少ない理由の一つとも考えられ、現在のところ中空知管内におきましても、受け入れ施設を指定している市町村は、ない状況にあります。以上のことから、1番議員からご提案いただきましたペットと同行避難できる施設を明確に定めることは、今すぐに取り組むという考えはございませんが、あらかじめ定めておくことによるメリット、デメリットの両面があることも理解しているところでございます。今後につきましては、冒頭お話をさせていただきました環境省の指針、「人とペットの災害対策ガイドライン」が、能登半島地震の際の対応や反省を踏まえ、今年度改定される予定でありますことから、そこで改定される内容を踏まえまして、ペットとのよりよい同行避難のあり方を見いだしていきたいという考えであることを申し上げまして、1番議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。

質問 1番 村上敏晃

ただいまの答弁により、ペットとの同行避難場所を明確に定めることについては、環境省のガイドラインの改定内容を踏まえ、より良い方法を見いだしていくとのことで理解いたしました。同行避難場所におけるペットの円滑な受け入れや、必要なスペースの把握のためには、町内で現在把握できていないペットの数を把握する必要があると思うので、ペットの住民票など何らかの取り組みで、犬以外のペットの登録を促していくことになるのかなと思います。私も、環境省の指針のガイドラインの改定について注目してまいりたいと思います。次の質問に移ります。二点目につきましては、ペットの避難場所にも活用できるドッグランの整備について伺います。単なる行楽施設としてのドッグランではなく、有事の際にペットの避難場所に活用できる多機能型ドッグランの整備の提案となります。場所は、ふるさと公園内の室内パークゴルフ場跡地及びふるさと公園テニスコート跡地です。現在特に使われていない広大な町有地を有効活用し、住民の皆さまの安心と利便性を向上させる施設を目指します。この提案は、自治体の最も重要な役割である住民の生命、財産を守り、生活の利便性や福祉を向上させることに直結すると考えています。この提案のメリットは次のとおりです。まず、同行避難によるメリットになりますが、その1、飼い主とはぐれたペットが地域で繁殖することを防ぎ、糞尿による生活環境の悪化や、ノミ、ダニ等の媒介による感染症リスクを抑制し、公衆衛生を維持することにつながります。これにより、住民の皆さまの健康と安全を守ることにつながります。その2、はぐれたペットの発生を抑制することで、人に危害を加えるリスクを低減するだけではなく、これらの動物を保護救護する行政職員の皆さまや、ボランティアの方々が危険な場所に立ち入る必要性を減らし、2次災害を防ぐことにつながります。その3、はぐれたペットの発生を抑制することで、ペットの捜索や保護、収容、治療、飼い主探し、譲渡といった一連の活動に係る行政コストや人的負担を大幅に削減することができます。実際に東日本大震災では、飼い主とはぐれたペットと、飼い主をマッチングする作業が困難を極め、膨大なリソースが必要になったと伺っております。さらに、このドッグランは災害時だけではなく、日常においても住民の皆さまの生活の質を大きく向上させると考えます。まず、ペットと安全に運動できる場所を提供することで、飼い主の健康増進にも寄与します。また、ドッグランを通じて、飼い主同士の交流が生まれ、新たなコミュニティ形成の場となることも期待できます。加えて、広域からの利用も促進し、町の活性化や観光誘致にもつながる可能性を秘めています。次に、この場所を選定した理由ですが、大きく3点あります。第1に、広大な敷地です。室内パークゴルフ場跡地の面積だけでも5,710平方メートルあり、近隣のドッグランと比較しても圧倒的な広さとなっています。次に、優れた立地です。この場所は、2次避難所になっているスポーツセンターに近く、しかし隣接しているわけではないため、ほかの避難者に配慮しながら、飼い主がペットの世話をしに行くことが容易にできると考えます。そして、現在活用されていない町有地であることです。新たに土地を取得する必要がないため、その分のコストを大幅に削減でき、効率的な施設整備が可能だと思います。ペットの避難所として活用する場合、特に冬季においては暖房のある屋内への避難が必要であるため、屋外のドッグランだけではなく、管理棟を兼ねた全天候型の室内ドッグランを設置することを提案いたします。これにより、ペットをケージごと室内に避難させることが可能となります。室内ドッグランにすることで、雨の日や冬の間の日常的に利用できる施設として機能します。冬季のドッグランの営業は、この室内ドッグランだけに限定することも考えられると思います。以上のように、ペットとの同行避難場所にも活用できる広大なドッグランを新設してはいかがでしょうか。町長のお考えをお伺いいたします。

答弁 町長 谷口秀樹

それでは、1番議員のご質問にお答えしたいと思います。ご質問の敷地につきましては、古くはゲートボール場として利用され、その後、令和6年度まで民間の運営による室内パークゴルフ場として活用されてまいりました。また、隣接するテニスコートにつきましては、令和5年度末をもって廃止としており、いずれも現在は利用しておりません。1番議員のご質問は、現在利用されていない町有地を広大なドッグランとして整備し、災害時には、ペットとの同行避難にも活用できる施設としてはどうかというご提案と捉えさせていただきましたが、まず、同行避難所に活用できるドッグランとのご提案ですが、同行避難とするためには、冬季の災害も想定しますと屋根や壁があり、暖房施設を有するしっかりとした建物が必要だと考えております。一方ドッグランは、建物の有無には関わらず、冬には降雪により除雪や排雪、圧雪などの施設管理をしなければ、通常は利用できない状況になること、また、非常時の同行避難所として活用する上で、ドッグランの部分は必要な機能ではないことから、ペットとの同行避難所を併設する形のドッグラン整備は行う考えはございません。なお、ペットとの同行避難施設だけに限らず、どの施設にも共通することですが、町にあるかないかという、どちらかの問いに問われましたら、当然あった方が良いというものだと答えざるを得ませんが、町としましては、施設使用料等の値上げについて、現在、町民の皆さまへ説明をしているところであり、また、施設の長寿命化に係る概算経費を捉え、今後の施設のあり方を検討していこうとする中では、当然施設の統合や廃止なども視野に入れた整理を進めていかなければならないと考えております。以上のことから、ペットとの同行避難所については、先の質問に対して答弁しましたとおり、文化伝習館などといった平常時から使用している既存の施設を環境省の指針も踏まえた運用にも配慮しつつ活用していくことが基本になると考えておりますことを申し上げまして、1番議員のご質問に対する答弁とさせていただきます。

質問 1番 村上敏晃

ただいまの答弁により、ペットとの同行避難場所にも活用できるドッグランについては、現時点では設置する考えではないということで理解いたしました。現在の世界情勢や人口がどんどん減っていく状況を考えると、将来を考えたときに、新たに施設を建てることは、やはりかなりハードルが高いものと理解しております。一方で、ペットの避難所、言い換えるとペットが適切に避難することにつきましては、ペットを飼っている人だけではなく、ペットを飼っていない人が避難所で穏やかに過ごすためにも重要な要素であると考えます。先ほどの環境省のガイドラインの改定や当町の公共施設の今後のあり方の検討に注目させていただきながら、このドッグランにつきましても、引き続き検討させていただきたいと思います。これをもちまして、同行避難場所のあり方とペットの避難所になるドッグランの整備の質問を終わります。以上で、私の一般質問を終了いたします。

出典:新十津川町議会 令和8年第2回定例会 2026年6月10日 議事録 PDF(27ページ) 間違いを知らせる