みんなの議会

佐呂間町議会 平成31年第1回定例会 2019年3月6日

TPPとEPAの発効後の町産業への影響について

2019年3月6日、佐呂間町議会の一般質問で、船木司議員が「TPPとEPAの発効後の町産業への影響について」質問し、町長 川根章夫が答弁しました。

質問者
船木司 議員
答弁者
町長 川根章夫

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。

質問 3番 船木司

通告どおり早速始めますけれども、どうかもう少しおつき合いをお願いしたいと思います。それでは、早速始めたいと思います。TPPとEPAの発効後の町産業への影響についてですけれども、農業において一番影響あるのは畜産、乳加工品、畑作等であると考えますが、バックアップ体制は十分とられているかどうかお伺いいたします。

答弁 町長 川根章夫(町長は2020年6月まで)

それでは、答弁をさせていただきます。TPPとEPAの関係ですけれども、TPPは環太平洋経済連携協定といいますけれども、この部分につきましては6年以上に及ぶ交渉を行っておりましたが、昨年12月30日にアメリカを除く11カ国によるTPP11が発効され、また欧州連合、これはEUといいますけれども、と経済連携協定、日欧EPAにつきましては昨年12月に短時間の議論しかなされず国会で承認され、本年2月1日に発効となりました。TPP及びEPAの2協定は、関税撤廃や削減などによって国境を越えた物の動きを活発化させることで経済の底上げを目指すものであり、市場開放の結果、食品の価格は値下がりし、一般家庭には商品選びの選択が広がるなどの恩恵が見込まれますが、地域の基幹産業である農業においては、安い輸入農畜産物が段階的に市場開放され、産品との競争が今後待ち受けていることになり、その影響が懸念されているものでございます。このような状況の中、道では昨年TPP及びEPAによる北海道への農林水産物の重要品目の生産額の影響について試算、公表をいたし、佐呂間町にも届いております。試算によれば、TPPは関税引き上げに伴う輸入品の増加や価格低下で重要品目、これは麦、牛肉、豚肉、乳製品、甘味資源作物の乳製品や牛肉を中心に農畜産物の生産減少は293億円から470億円とされており、EPAでは198億円から299億円が見込まれております。これ全道の状況であります。この影響試算の結果、道では生産額の減少が生じるものの、国による体質強化策による生産コストの低減、品質向上や経営安定対策などの国内対策により、引き続き生産や農林漁業者の所得が確保され、国内生産が維持されるとの見込みであるとの報告がなされております。政府は、2013年にTPPに参加し、その後合意、署名と進みましたが、2017年にはTPP関連政策大綱の取りまとめに着手し、万全の体質強化策などを講じるとの協議方針から、農業の体質強化や経営安定を図るため補正予算に3,170億円を計上し、牛舎の建てかえや搾乳ロボット、機械リース等の導入などを補助する畜産クラスター事業の支援を実施してまいりました。この成果もあり、平成30年度の町内生乳生産は計画どおりの4万5,700トンをクリアし、乳価も8年連続で値上がりをしている状況でございます。議員質問の十分なバックアップ体制については、2協定が発効されたばかりでありますし、関税が段階的に下がり、年数がたつほど影響が出るという広がりがあるということでございますけれども、このような状況がまだ佐呂間のほうには十分伝わってきていないのが事実でございます。政府は、TPP関連施策大綱に盛り込まれている体質強化対策については、これまでの実績の検証を踏まえた施策の見直しを行った上で必要な施策を実施していくということでございます。畑作関係では、平成31年度経営所得安定対策の単価でありますが、小麦の交付金単価が50円引き上げられておりますし、ビートにおいても加糖調整金が210円引き上げとの回答がなされているものでございます。また、農業団体におきましても北海道農業へ大きな影響が懸念されることから、長期にわたる実態把握、分析により及ぼす影響が大きくなる前に必要な対策を今求められているということでございます。つきましては、地域の生産者の不安を払拭し、将来の北海道農業を見据え、希望を持って経営に取り組めるよう注視してまいりたいと考えております。以上であります。

質問 3番 船木司

今町長からいろいろ政府だとか道からの補助、そういうことで述べられました。それで、今のところは町自体では全然考えていないのでしょうか。

答弁 町長 川根章夫(町長は2020年6月まで)

町の部分につきましては、佐呂間町の農業振興条例というのがございまして、これはTPP、EPAに関係なく、全ての産業の振興のためにそういう施策を行っておりますし、基本的にはTPP、EPAの影響については国がしっかりバックアップをとるということとあわせまして、2013年にTPPが発動になったときもやるという前提で畜産クラスターだとかいろんな事業を構築したところなのですけれども、アメリカが離脱するということで11カ国になったためにここまでちょっと延びたという部分があるのですけれども、それまでの間いろんな施策を含めて対応していただいているということで、今後これが10年、20年後にはどのようになるかという状況については、全く私どももその見通しすらわからない、立てようがない、こんな状況であるということもご理解を願いたいと思います。

質問 3番 船木司

町のほうはそのような考え方でいると思うのですけれども、アメリカがTPPから離れて、そしてアメリカと日本との2国間のFTAに入っていくと思うのです。そうなってくると、アメリカは恐らくTPP以上、最低でもそれぐらいの要求は来ると思うのです。だから、その辺のところもやはり今から万全の体制はとっておかなければならないとは私も思っています。ただ、これは一番大切なことは、農業者自身が自分たちの生産体制とかそういうことを今からきちっと守っていかなければ、そういうことが一番大事であろうかと思いますけれども、その辺のところどうでしょうか。

答弁 町長 川根章夫(町長は2020年6月まで)

今の農業者なりの方々については、後継者の部分も含めて、規模大型化、さらには中規模の部分につきましても全て労働力対策を含めて、全体の中では農協でやっておりますTMRセンターからのマイスター体制の確立、さらにはコントラの共同利用化、こういうことも含めて、どのようなことになろうとも対応できるような体制を私は構築しているものというふうに判断してございます。これらの影響が出る前に、しっかり私どもも農協組織等も含めて報告なり、協議の形で臨んでまいりたいというふうに考えておることもお伝えをさせていただきたいと思います。以上であります。

質問 3番 船木司

今農協自体もきちっとその辺のところは十分考えているとは思うのですけれども、ちょっと雇用のお話ですけれども、非常に農家あたりでも人が足りないと。大体政府あたりでも考えているのは、恐らく10万人以上ということも私もちょっとあるところから聞いたのですけれども、町自体では大体どれぐらい雇用しなければならないかという、その辺のところはどう把握しているのでしょうか。

答弁 町長 川根章夫(町長は2020年6月まで)

今佐呂間の酪農も100戸切るような状況になっております。ピークのときには300、400いたところでございますけれども、この雇用の部分については、基本的に佐呂間町は夫婦2人の中で農作業を行う。休暇等の部分については、ヘルパー制度確立をしておりますし、今規模の拡大をする農業者の方々は、農協の支援ということで、これは日本ばかりではなくて海外からも含めて雇用体制の確立をしております。私自体もどこに何人が不足という形の把握はしておりませんけれども、それぞれが組織である農協を中心に雇用体制が確立されているというふうに理解をしております。以上であります。

質問 3番 船木司

今例えば農業の雇用する場合でも、恐らくベトナムとか東南アジアの人たちを中心にして入ってきているのです。それらがまた失踪とか逃げていくという、表現悪いですけれども、だからそういうようなことは農家のほう自体も余りないのでしょうか。例えば私現在農業にどれぐらいの人が雇用されているかということもわからないのですけれども、そういうことは今のところ考えないでよろしいのでしょうね。(何事か声あり)

質問 3番 船木司

いいです。それはいいですけれども、それでは大体どれぐらいの人数が雇用されているのでしょうか、農業では。

答弁 町長 川根章夫(町長は2020年6月まで)

この農業人口、雇用の体制について船木議員のほうから2番目の農業人口はどのような減少して、どのような影響があるのかという部分で、僕はそこの答弁がございますので、これを言って、今佐呂間町で農業で基本的にはベトナムの人方の雇用があるのですけれども、この内容についてご報告させていただきたいと思います。議員もご承知のとおり、本町の基幹産業である農業は、近年担い手の減少や高齢化、農畜産物価格の低迷や国際規律への対応、政権交代のたびに変わる農政、石油価格の高騰や飼料価格などの生産資材の高騰、さらには異常気象など農業を取り巻く環境はかつてない厳しい状況下に直面しており、離農者がふえてきているのが現状でありますし、本町のみならず全国的に歯どめがかからない状況であります。本町の農業につきましては、酪農畜産を中心とした酪畜専業・複合経営、畑作経営であり、5年ごとを目標として策定されております農業振興中期計画で説明申し上げますけれども、計画時の平成27年度には140戸から平成32年の目標年次にはさらに108戸まで減少する見込みでありますし、将来の佐呂間の農業にとって大きな不安材料となっているのが事実でございます。議員ご質問のTPP及びEPAの影響による離農などの推移は現在把握できていませんが、一方法人経営体の設立なり、家族経営体の規模拡大が進行し、この生産基盤を維持発展させていくためには新規の担い手確保が課題となっており、農協では佐呂間農業新規担い手受け入れ協議会を立ち上げてございますし、新規担い手や農業にかかわる人材確保の宿泊施設を建設し、受け入れ態勢を構築してもございます。また、多様な担い手を確保するためにホームページやインターネット、さらに新・農業人フェアへの参加により、新規就農及び農業体験研修生を幅広く募集し、受け入れ施設につきましては延べ17人、175日間の体験や実習に佐呂間に訪れてきております。農業フェアにつきましては、昨年道外の2会場、道内2会場に出展し、延べ27名の相談を受け、このうち2名が佐呂間町に来町し、体験実習もしてございます。また、これまでに町として新規就農者対策の事例制度を活用した就農者は6件、後継者育成支援、これはIターン、Uターンとして11件の手厚い支援をしておりますし、現在新規就農予定者が1件佐呂間町で実習もしております。本町農業の基本は、酪農畜産を中心とした農業であり、地域を支える基幹的な産業として発展したわけですが、将来の展望は農業振興条例の基本方針に示し、担い手対策に取り組んできたところであり、これらをいかに今後とも推進し、定着していくかに尽きるとの判断をしていることもご理解を願いたいというふうに思ってございます。この中で質問がありました海外の状況でございますけれども、正確な数字的な部分は私事務所の机の中にあるのですけれども、頭の中で今思い出しながらお話をさせていただきたいと思います。基本的には佐呂間町の酪農が主体で、トップファームさんを中心にベトナムの実習生が25名ぐらい来ております。それと、何件かの方がフィリピンから実習に来ております。正確な数字は後ほどお示ししたいというふうに考えておりますし、ここのベトナムの方々も直接ベトナムのほうに赴き受け入れている方もいますし、武部勤前代議士が会長をやっています東亜総研のほうからも来ております。何方向からも今受け入れができているということで、外国人も社会保障制度も全部ついた中では私の限りでは1人270万円から300万円ぐらい年間かかるということで、畑作と漁業のほうでは12月で終わるのですけれども、向こうから来る人は1年間働きたいということで、基本的には酪農家の12カ月雇用が多い、こういう状況を報告を受けております。以上であります。

質問 3番 船木司

今私2番のほうまで入ってしまったことですから、では3番目に今度移っていきます。この協定の影響は、各種産業に波及すると思われますが、林業、漁業への影響はどのようなものと考えておりますか。お伺いします。

答弁 町長 川根章夫(町長は2020年6月まで)

それでは、林業、漁業ということで、林業のほうから先にご説明を申し上げます。林業につきましては、輸入額の大半を占めるのがTPPでは建築物の下地材などに利用される合板と松などの資材であるSPF製材であります。EPAでは、SPF製材と住宅の柱やはりに利用する構造物集成材で、関税は段階的に引き下げられ、TPPは16年目から、EPAは8年目から完全撤廃となり、TPPについては輸入急増による国内産業への重大な損害を防止するため一時的に緊急措置、いわゆるセーフティーガードがとられる規定が設けられております。近年木材需要の増加により丸太の確保が安定しておりますが、道では昨年これらの経済連携協定による影響について試算し、安価な輸入製材の流通に伴い、特にEPAによるSPF製材は道内の主要樹木であるカラマツ、トドマツの製材や集成材と競合関係にあることから、道産木製品やその原料となる丸太の価格は低下することが懸念されておりますし、関税の完全撤廃時においてTPPでは合板等では13億円、EPAでは構造用集成材等で14から28億円生産額が減少するとの見込みが報告をされております。これらの影響試算の結果では、農業と同様に関税削減等の影響で価格低下による生産額は減少するものの、体質強化対策による生産コストの低減、品質向上や経営安定対策などの国内対策により引き続き生産や生産者所得が確保されており、国内生産量は維持される見込みとの報告がされております。道では、国の施策を受けて、平成28年度から林業の国際競争力強化策として、生産、流通、加工コストの一体的な削減に取り組むために、製材工場に対する施設整備補助と施設整備を行った工場に安定的に間伐材を出荷するための人工林間伐補助、間伐作業の低コストのための高性能林業機械導入補助などを行っており、本町においても森林組合が人工林伐採でこの補助事業を受け、実施しているところでございます。戦後植林された人工林が本格的な利用期を迎えた今、関係機関と連携し、TPP、EPA対策などの新たな施策を有効に活用しながら、森林が持つ公益的機能と生産機能を持続的に発揮されるよう努めてまいりたいと考えております。次に、漁業についてでありますけれども、TPP及びEPAの発効により合意内容の最終年の水産業への影響でございますけれども、本道ではタラとイカ、カツオ、マグロなどであり、6億円から12億円程度の影響が予想されております。本町の主力水産物であるホタテ、カキ、サケ、マスについては、現状輸入量も少なく、ほとんど影響がないものと考えておることもご理解を賜りたいというふうに思ってございます。以上であります。

質問 3番 船木司

今町長のほうからいろいろとご説明ありました。林業あたりは、昭和30年代から自由化というか、そういうようなことにだんだん入っていたのです。それで、その時点のところ木工場でも何でもたくさんありました。でも、そのときが一番ピークであって、それで自給率が一番下がったときで2000年のときに20%を切ってきたわけです。それで、今現在大体30%以上は自給率あるわけです。それで、それを50%に上げたいと、政府のほうでは。だけれども、なかなかやっぱり、思うのですけれども、50%は難しいかもしれない。ただ、今町長がいったとおり、伐期が来て、切る木が非常に多くなっています。だから、それらのところを十分切っていけば賄えるとは思うのですけれども、何せ山の木は50年、100年サイクルですから、とにかく林業者の人の意欲がないわけです。森林組合あたりの組合員の年齢層を見ても、町長知っているとおり、70歳以上ぐらいがほとんどなのです。若い50代とか、役員一つとってみても全然そういう若い人がいないわけです。ぜひその辺のところ、町あたりもいつも応援はしているのですけれども、いかんせん森林組合もそういう年齢の更新もできないでいることも事実なのです。それとまた、漁業もやっぱり1961年ぐらいから自由化始まっているというお話は聞きました。そうなってくると、私たちのところのホタテは影響は余り受けていません。これは、もともとIQ品目に入っていて、セーフガードみたくして守っていたのです。それらが現在でもうまく生きているとか、そういうぐあいになっているのです。ただ、中国あたりでも非常に多くの養殖をやっています。それが生存率がいいときには競合したりするものですけれども、現在すみ分けというか、余り競合していないわけで、ホタテの貝柱でも香港あたりへはかなり高値で行っているわけです。だけれども、これも為替とかそういうことでもって、香港までは割とそういう関税なく行くのですけれども、そこから中国へ入るときに25ぐらいかかっているわけです。だから、それらもまた香港あたりでは裏の経済があって、これはちょっと表向きのお話ではないのですけれども、そういう経済でもって成り立っているのです。いずれにしても、漁業と林業は、高齢化とか後継者がいないとか、そういうことになってくると非常に先行きが不安です。だんだん、だんだん漁業組合あたりでも私見ていますと60人を切って、今後10年の間に恐らく50前半か50切るかもしれません。そうなってくると、非常にやっぱり漁業者への負担も多くなっていくわけです。その辺のところは農業と同じです。大規模というか、1人当たりの付加が多くなってきますから。それらを克服してやっていくためにどうして海外から人を入れて雇用を多くして、今現在タイあたりから60人ぐらいの規模で雇用しようとしているらしいです。それらも最長5年になりましたから、今まで3年というところが5年になれば、まだちょっといいかなとは思うのですけれども、それらもなるべく長くできるように町あたりもバックアップしてほしいなという気がしています。

質問 3番 船木司

わかりました。答弁要らないですから。

出典:佐呂間町議会 平成31年第1回定例会 2019年3月6日 議事録 PDF(37ページ) 間違いを知らせる