音更町議会 平成14年第4回定例会 2002年12月13日
財政問題並びに財政改革について
2002年12月13日、音更町議会の一般質問で、山下洋一議員が「財政問題並びに財政改革について」質問し、町長 山口武敏、総務部長 奥山政則が答弁しました。
- 質問者
- 山下洋一 議員
- 答弁者
- 町長 山口武敏、総務部長 奥山政則
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。
質問 19番 山下洋一
いろいろな質問をする中で、最近、私の質問はすごく厳しいという声が聞こえております。それで、今回は少し大人になって、優しく質問したいと思います。財政がだんだん硬直する中、行財政改革、これにつきましてはほとんどの自治体、そして我が音更でも取り組みが進められております。行政改革、財政改革は一つのセットであると思いますが、今回の質問については、財政問題並びに財政改革についてお聞きをしたいと思います。現在、音更町は、財政診断指標として、実質収支比率、経常収支比率、それから財政力指数の3点を用いております。この方法は、地方財政会計制度にのっとって行っていますから、この指標の活用の仕方はこれでいいと思いますが、更に企業的会計の導入、すなわち財政改革を新しく取り組む必要があると思われるので、ポイントを絞り、次の3点を質問いたしたいと思います。第1点目に、バランスシートの改革ですが、企業的会計視点から、資産と負債の状況をあらわすバランスシート、すなわち貸借対照表でございますけれども、2000年3月に全国共通統一基準となりまして、音更も作成をしています。資産性の中に、プラス資産、これは流動資産、積立金、基金などですが、そしてマイナス資産、公債残高の数値はありますけれども、不良資産、それから不納欠損、未収金が正味資産より差し引かれて計上されております。これでは本来の貸借対照表の持つ意味がなく、貸倒引当金、未収金等の考えを別にバランスシート内に計上するという改善の余地がないか、見解をお聞きいたします。第2点目に、行政コスト計算書の取り組みについてですが、バランスシートとともに、行政分野ごと、コスト計算書を作成し、行政サービスを提供する上で、各分野で係ったコストや、このコストを賄うに当たり、税に依存した比率、サービスを受ける人々が支払いした利用料金の比率、そして国から補助金などをいただいた活用の比率などを算出し、コストの負担と内訳を一覧表にする考えはないのか。なぜこれを言うのかというと、これは発生主義の会計原則に立っていることであり、バランスシートと連動し、行政コストが住民負担の範囲におさまっているか、財政の中身の健全さを示す、この計算書を早期に活用するべきと考えますが、見解をお聞きいたします。第3点目といたしまして、設計バリューエンジニアリング、それから入札時のバリューエンジニアリング。設計バリューエンジニアリングというのは、設計方法の見直し、この中にはいろいろ入っていますけれども、積算単価とかそういったものですけれども、それから入札時のバリューエンジニアリング、入札規格制度の改善、これらまとめてVE方法と言いますけれども、入札契約後のバリューエンジニアリングの導入についてですが、公共工事の入札決定後も、更にまたその業者と、工事費、経費などを圧縮できる工事方法や、同じコストでも機能をもっと高められる方法、また、新しい入札方法とも考えられます。現在、東京都や長野県、埼玉県などの自治体で導入をしております。平成12年にこの制度ができて以来、東京都世田谷区の高校改築など40件、現在においては全国100件以上を超える導入があります。本町においても導入の検討はないのか、考えをお聞きしたいと思います。(拍手)
答弁 町長 山口武敏(町長は2009年3月まで)
財政改革についての御質問にお答えをいたします。最初に、バランスシートの活用についてでありますが、将来的に不納欠損処分が予想される未収金を不良資産として分類すべきではないかとの御意見かと思いますが、未収金が、時効消滅や執行停止期間満了、即時消滅によって不納欠損処分に至る経過において、不良資産と優良資産に分類するためには、その明確な判断基準が必要であり、分類は困難であると考えております。したがいまして、回収が困難な未収入金は存在していると認識しておりますが、不納欠損処分の決定によって不良資産として処理されるものと考えますので、御理解をいただきたいと存じます。次に、不納欠損についてでありますが、企業会計では、貸し倒れの発生が見込まれる債権は貸倒引当金としてバランスシートに資産計上されますが、総務省の指針では、バランスシートには貸倒引当金を計上しないことになっております。ただ、未収金に不納欠損金が含まれていないことがわかりにくいのも事実であります。この欠損金をバランスシートに載せることにいたしますと、資産の部に不納欠損額をマイナス項目で載せ、未収金は不納欠損額を加えた額を計上することになり、他の決算資料などと整合性を欠いてしまうことから、この方法は難しいと考えております。不納欠損金は、総務省の指針に従い、行政コスト計算書で計上しておりますので、御理解をいただきたいと存じます。次に、行政コスト計算書の取り組みについてでありますが、今年度、初めて総務省の作成マニュアルに基づき作成したところであります。行政コストは行政サービスの提供のために要した費用であり、企業会計では営業費用、営業外費用、特別損失に当たります。今回の行政コスト計算書は、普通会計全体のコストについてあらわしておりますが、予算科目の款、項、目などのほか、事業別に細分化すると理解しやすいものになると考えております。ただ、バランスシートと表裏一体の関係にあるため、決算資料と整合性がとれない部分もあり、事務は煩雑化となりますが、わかりやすい行政コスト計算書の作成に努力したいと考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。次に、入札契約後のバリューエンジニアリング、俗にVEの導入についてでありますが、VE方式とは、一口に言いますと、技術を評価する方式であります。最近、技術開発が著しく進展し、工事発注者側でも最新の技術工法を取り入れて設計を行っていますが、民間の方がより高い技術力を有している場合があり、この技術力を導入してコストを安くしようとする考え方であります。国では、平成9年度から試行という形で行っており、平成13年度の実績では、一般土木工事では5件のVE提案があり、うち、1件が採用されております。北海道でも、平成9年度から下水道工事、橋梁工事などで試行の形で実施しており、平成13年度までに19件を実施し、8件が採用されております。国の基準では、対象工事について、民間の技術開発の著しい工事、または施工方法に固有の技術を有する工事で、主として施工段階における現場に即したコスト縮減が可能となる提案が期待できるものとなっております。契約後に受注業者の技術提案を、発注者が審査委員会等で施工の確実性、安全性、経済性について審査を行い、採用の可否を決定することになります。採用されますと、発注者は設計図の変更を行い、必要があるときには請負代金を変更することになります。VE方式は、大規模な事業で、かつ技術開発の進展が著しい工事、施工方法、あるいは固有の技術を有する工事において、コスト縮減の観点から有効な方法でありますが、建設業界も現下の経済環境の中で厳しい競争を迫られており、技術力による競争促進の観点においても、VE方式は時代にあった制度と考えております。しかしながら、工事材料、施工方法などの部分で、提案可能なものとするためには、発注者側も受注者側もかなりの事務負担が伴いますので、研究をしてまいりたいと存じます。なお、発注に当たっては、工事の程度、規模に応じた必要な技術力を有し、施工能力が高く、信頼できる業者を選択することが求められているところでありますので、御理解をいただきたいと存じます。以上でございます。
質問 19番 山下洋一
答弁ありがとうございます。まず、バランスシートのことなのですけれども、不良資産の分類はしにくいと、これはわかります。どういう判断でやるのか、これは非常に難しい問題だと思います。けれども、不納欠損を今までのやり方、総務省から指導が出てきているやり方、これは正味資産から引いて計上している。これ、ぱっと見ただけで、説明を受けている方はわかるのです。情報公開の中にあっては、このやり方というのは非常にわからないのです。正味資産がこれだけある。だからこれは正味資産のところに不納欠損の分を計上してもいいのではないか。総務省の指導だからできない、そうではないと思うのです。国の指導でも、町単独の施策をやっているもの、音更町にもたくさんあると思うのです。それは是非今後、総務省の指導だからできないという答弁ではなくて、もっと活用したらどうかということで、再度お聞きいたします。それと、バランスシート、なぜこういう問題を言うかというと、14年度の決算には非常に大きなものが出てくる、不納欠損について。これらも、やっぱり今の情報化時代に、やっぱり計上して、わかるように載せなければならない。そういう方法をとれないのかということです。それから、未収金の扱い。未収金はごっちゃになるからわからないと。企業的な会計の仕組みには、未収金は収入にも入ります。それから、もちろん負債のところにも載ります。両方載ってくるのです。だからこれもそんなに難しいことではないと思うのです、やり方としては。これについての考え方ももう一度お伺いいたします。それから、行政コスト計算書の活用ですけれども、これはもう時代は変わってきているのです。コスト計算書というのは非常に大切なものだと私は思うのです。というのは、今、我が町で取り組んでいるごみの問題、それからパークゴルフ場、公営住宅の駐車場、これら使用料の関係が、今、話が出てきています。それで、この使用料が適切なのかどうか、これはコスト計算書から出てくるのです。有料にするのがベターなのか、また無料にするのがベターなのか。もちろん行政のサービスの中も入れてという計算になりますけれども、どれぐらいが行政サービスなのか、その辺はいろいろ考えがあると思うのです。それと、このコスト計算書を活用するということは、もっとほかに、民営がいいのか直営がいいのか、これも成り立ってくるのです。これをきっちりやることによって、民営に任さなくて行政が行った方がいいという結果が当然出ると思います。だから、これらもそう言ったら基準の判断の数値なのです。だからこれをもう少し細かくやれる範囲ではないかというふうに思います。それから、VE方法なのですけれども、これは非常にやり方が難しい。それから、地方自治体、町村では取り組みがどうなのか。それから、工事費の低いものはどうなのか、これはわかります。これは一つの一例、これは大きい自治体ですけれども、インターネットで引き抜いた埼玉県の例なのですけれども、このVE法を取り上げてから、これは埼玉県複合施設ということになっていますけれども、インターネットは工事費まで出ていませんでしたけれども、縮減率3.2%、9,930万円の縮減になっている。それから、この自治体については、これで3点、インターネットには3点しかのっていなかった。埼玉スタジアムなども行っております。だけれども、こういう大きいものでけでなくて、これらの中には、除雪費だとか、そういった小さい工事、歩掛かりの見直しもできるのです。当然それらをやっている。民間の考え方も入れてということです。そして埼玉県の先ほど言いました複合施設、9,900万円浮いたということなのですけれども、これは単に公共側、発注者側だけの数字なのです。もちろん民間にも、どういう分け方をしていますかわかりませんけれども、民間側にも浮いているのですから、それだけの収入があると。いい話しかしませんけれども。それで、このVE法を本当に活用していけないのかどうかという点と、検討したいということですからいいですけれども、本当に取り組んでいただきたいと思います。この3点目は、要望にしてはちょっとおかしいですけれども、要望としておきます。検討の余地があると思います。前の2点について再質問を行いますが、私の質問については、お金の係る問題ではないのです。職員数の問題がありますけれども、担当部局でちょっとやればできる問題、ちょっとと言ったら語弊になりますけれども、取り組んでいただければできる問題なのです。それを申し上げて、再質問にします。
答弁 総務部長 奥山政則(総務部長は2003年3月まで)
1点目のバランスシートの表におきますところの不納欠損の扱いの関係でございますが、確かに今の現在つくっておりますバランスシートにつきましては、先ほど町長から御答弁申し上げましたように、内容につきましてわかりづらい、見てわかりづらいような状況にあることはたしかでございます。一つに不納欠損額、どうしてもまたマニュアルと言いますと、また御意見いただくことになってしまいますけれども、どうしても決算書とのかかわりが出てくるわけでございます。そのようなことから、不納欠損額につきましては、先ほど御答弁ありましたように、一度資産の部にマイナスを起こしておいて、未収金については不納欠損額を加えた額を計上するというような方法もあるわけでございますけれども、今後検討したいという事項につきましては、これは会計上、認める方式でございますけれども、特記事項として、そのバランスシート上に載せられないか。実際にバランスシート上の枠内に載せるのでなくて、特記事項として別欄を起こした中でできないかということをちょっと検討していきたいなというふうに思っているところでございます。それから、行政コストの活用の仕方というようなことでございまして、議員さんがおっしゃるとおり、いろいろな活用の仕方はできるだろうというふうに思っております。今年初めて行政コスト計算書をつくったわけでございまして、その段階におきましても、もう少し細分化した中で、款、項、目、あるいは事業別に分けた、細部、事業別に分けた方式をとれないかというようなことで、ちょっと検討、手をかけた経緯はあるわけでございますけれども、そうしますと非常に複雑になってくるというようなことがございました。それで、今年度につきましては断念したというような経過があるわけでございますけれども、その辺を含めまして、今後、そういう細部に分けた行政コスト計算書をつくれないか、十分研究してまいりたいと思いますので、御理解をいただきたいと思います。
質問 19番 山下洋一
バランスシートについては別な形で載せたいと。これ、計上するにはそんなに総務省の規制がきついのでしょうか。なぜ載せたら悪いのかということを、まずこの1点について質問しておきたいと思います。それと、コスト計算書ですけれども、私が言わんとしていることは、いろいろな使用料金のあり方、これは今まで使用料はどうかという論議は財政問題だけに絞られていたと思うのです。お金がないから、この辺の使用料を上げるとか、補助金をカットしていく。そうではないですね。数字的に、この事業について、やったことについて、これだけのコストがかかったとか、補助率が幾らだったとかという根拠になるから、これだけの使用料がとれる、また今までとっていた使用料が安くなる、これの根拠になるのです。これからやっぱりきっちりしたそういう根拠をもとにしてやるべきだと思います。それで、検討しますということですから、これで質問をやめますけれども、ただ検討だけではなくて、何らかの回答をいただきたい。いつ検討したのか、それから、それの結果がどうだったのかということを、時間がかかりますけれども、来期、来年度になると思いますけれども、そのとき私、議員をやっているかどうかわかりませんけれども、何らかの形できっちり答えを出していただきたいと思います。
答弁 町長 山口武敏(町長は2009年3月まで)
今、コスト計算書についての、今後、単なる検討だけに終わらせないようにというようなことで、確認の再質問であろうかと思います。先ほどもちょっと前者の質問にもお答した経緯がありますけれども、やはり今後、行政のシステムといいますか、相当な構造改革を考えた予算、あるいは事業、このあり方を検討していかなければならない、その最中にございます。特に、もう既に15年度から一部手がけるものもあるわけでありますけれども、基本的には、やはり町民に負担をかけたり、あるいは今まで以上の御迷惑といいますか、手数をかけるというようなことがございます。そんな点では、この15年度という年は、できるだけ具体的に町で今後考えていかなければならないもの、改善していかなければならないもの、また、町民の皆さんにかかわりのあるようなもの、そういったものについては、それぞれ町民の皆さん方のコンセンサスを得、更には議会の最終的な決断をいただきながら取り組んでいくという今考え方でおります。そんな点では、今お話ありましたように、コスト計算書というのが一つの基本にもなりますし、また、行政評価といいますか、そういうような一つの仕組みもございます。そんな点で、単に計算書で出たから、その分が全部負担ということになりませんけれども、あくまでも物事に対する一つの基礎数値の根拠を、このコスト計算書というものを利用しながら、最終的にその三分でいくのか、五分どまりでいくのか、全額でいくのかというような、その負担割合というものも決めながら取り組んでいきたいと、そういう考え方でおりますので、今、議員がおっしゃったようなこの計算書というものも、一つの資料といいますか、基礎資料として取り扱わさせていただきたいということを申し上げて、御理解をいただきたいと存じます。