今金町議会 平成29年第3回定例会 2017年9月26日
農作物の獣害対策を
- 聞いた人
- 日置紳一 議員
- 答えた人
- 町長 外崎秀人
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 7番 日置紳一
おはようございます。農作物の獣害対策をということで、町長にお伺いをいたします。近年、クマやシカによる農作物の被害が増大しています。猟友会の皆さんには、おりの設置や出没地域の巡回など、積極的な捕獲活動に対して敬意を表するところですが、被害を未然に防ぎとめるには至っていないのが現状です。被害に遭われた農家の方々は、被害拡大は農業経営にとって大きな打撃であるため、来年に向けてソーラー電池による電気牧柵の設置を考えているようですが、広大な農地に設置するとなれば、かかる経費も相当な金額になると思われます。農業が基幹産業の今金町として、拡大する獣害対策の観点から、これらの設備に対して助成を考えるべきと思いますが、町長の所見をお伺いいたします。
町の答え 町長 外崎秀人(町長は2023年3月まで)
日置議員の一般質問にお答えをいたします。鳥獣被害対策の基本方針としては、今金町鳥獣被害防止計画が策定されており、対象とする鳥獣は、ヒグマ、エゾシカ、キツネ、タヌキ、カラス、カモメ類として整理しております。本町における鳥獣被害は、ヒグマとエゾシカによるものが主であり、特に農作物の被害については、町が確認したもので、平成27年度は0.65ヘクタール、被害額52万5,000円、平成28年度は1.15ヘクタール、被害額は61万円と見込んでいますが、実際にはさらに多くの被害があるものと思っております。近年の捕獲状況は、平成27年度にヒグマ12頭ですが、エゾシカの捕獲実績はなく、平成28年度はヒグマ11頭とエゾシカ6頭を捕獲しています。本年度においては、9月12日現在でヒグマ6頭、エゾシカ4頭が捕獲されております。現在、箱わなは7カ所に設置していますが、今年の傾向としては、箱わなに対するヒグマの警戒心が強くなっているようで、これまでの捕獲は3頭と少なく、近隣町においても同様の傾向にあるように伺っております。エゾシカについては、動きが素早く夜行性で警戒心も強いことから、目撃数は多いものの猟友クラブの対応は困難をきわめており、被害の拡大が危惧されているところであります。具体的な対応としては、目撃通報に基づき、人や農作物に被害が及ぶと判断される場合、猟友クラブに巡回を依頼し、状況に応じて箱わなの設置などで駆除しています。ハンターも少なくなってきているところであり、負担軽減も含めて、免許資格取得や更新、登録等に支援を行うなど養成に向けた対応をしております。議員の質問であります、圃場への侵入防止対策としての電気牧柵の設置につきましては、捕獲駆除の手が足りない現状を補う方法として効果があるとの情報も伺っており、農作物の被害防止には有効な手法であると思います。しかし、課題となることも考えられます。一つには、圃場の外周を囲むため、圃場への自由な出入りが制限されることから、農作業効率の面で不便になること。二つには、特定の圃場で被害を防いでも、近隣や他の圃場へ有害鳥獣を向かわせてしまうことが考えられることから、設置に当たっては、近隣圃場や地域の理解が必要となること。三つには、設置面積や場所及び設置の手間もかかり、さまざまなこと等について整理することが必要であると考えております。次に、電気牧柵の設置費用につきましては、価格幅はありますが、例えば電源をソーラーパネル式にして、外周1,000メートル、面積約6.25ヘクタールの圃場を囲むモデルとした場合、本体設置、支柱、三段ワイヤーのほか附属部品も含め、設備一式30万円強の金額で購入できるということであります。このことから、複数年使用するということを想定すれば、個人で購入していただける範囲のものとも受け取ることができます。行政支援の基本は、自己負担として対応できない事案であり、かつ、行政支援の妥当性を担保できることであります。これまでに行ってきている台風災害等対応の枠に入れるのか、鳥獣被害防止策として別枠で制度をつくるのか、さらには、事業対象とする内容、規模や金額の基準をどのようにするのかといった検討が必要であります。これまでの災害支援では、対象事業費が50万円以上、補助率30%という基準を持ち対応してきた経過があり、要因が異なるとはいえ、被害への対応、対策という同様の意味合いを踏まえますと、この経過を踏襲することが妥当と考えておりますし、鳥獣被害の現状から見ても、この考え方を変えることには至らないものと判断しております。なお、本件につきましては、対策としては重要案件でありますことから、今金町鳥獣被害防止対策協議会などを通じて関係機関へも情報提供を行い、今後の対策の参考としてまいります。
議員の再質問 7番 日置紳一
この答弁の中に、平成27年度と28年度の被害面積と被害額が載っていますが、私が農家の方から聞いた数字と大きくかけ離れております。多分共済に出された方の数字を把握しているんだと思いますが、1割程度の被害では共済の対象になりませんので、被害に遭った方のほとんどの人が共済には出していないと思われます。実態に近い数字を把握していないのであれば、具体的な数字を載せるべきではないと思いますし、後にその数字を追求されたときのために、保険をかけておくような文章を書き入れるのはいかがなものかなと私は思います。その部分というのは、「さらに多くの被害があるものと思っています」という部分です。そういうふうに思うのであれば、しっかりと調査をして、確実な数字を出すべきだと私は思います。それに牧柵の設置に向けて三つの課題をあげておられますが、1番と3番目については、この設置を考えておられる方にとっては、これは百も承知の話です。大儀だなと言っているのであれば、こんな話はまずしないと思います。そして、2番目についてですけれども、牧柵をしようとしまいが、クマやシカというのはそのそばの畑を荒らします。これは間違いありません。仮に設置したことで隣の畑に行って荒らしたと言われても、それは本人にどんな責任があるのでしょうか。このことは農家個々の問題であって、町が答弁の中で課題として取り上げることではないと私は思います。これはとりようによっては、助成をしないための口実ともとられかねません。次に、設置費用について書かれていますが、今年も被害に遭われて我慢できず牧柵を設置された方が1名おられます。その方から聞いた数字だと思いますので、間違いはないと思いますが、ソーラー1基で1キロの電線をカバーできますので、シカにも対応するため電線を3段張った場合、最大の数字だと思います。しかし、小さな畑であってもソーラー電柱は1基必要になりますので、どんなに狭い畑でも約10万円ほどかかると思います。それが筆数がたくさんある方にとっては、それなりの金額になるというふうに思われます。また、獣害をどのくくりにするかということもかかわってきますが、自然災害は、最近でこそ頻繁に被害が発生していますが、一般的には数年に一度の被害ということで、それも被害に遭われる方は同じ人ばかりではありません。しかし、この獣害被害については、毎年同じ人の同じ畑が被害に遭うという状況です。そういうわけで、全くこれは別の時限の話だと私は思っています。被害に遭われた方に、何の落ち度もありません。毎年のように減収された上に、その対策として牧柵を設置することになれば、さらに余計なお金がかかることになります。これは全く私は理不尽な話だと思います。被害に遭われた方に寄り添って応援をしてあげることが、私は行政の大事な務めだと思いますので、来年に向けてしっかりと被害の実態調査と牧柵の設置に対する意向調査を行っていただき、助成すべきかどうかを検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
町の答え 町長 外崎秀人(町長は2023年3月まで)
何点かの再質問をいただきました。基本的には、被害の数字は農協を通じていただいた資料でありまして、個々の農家に対しての取り扱い等についてはしていなかったわけであります。議員がおっしゃるとおり、きちっとした報告をしていただくということが、一つの基本ベースになるのかなと。町がどうでしたかという形よりも、そういう協同組合という指導機関等々あるわけでありますから、被害が出たところはきちっと被害報告をして、その対策をどう打つかということが、非常に私は重要な役割ではないかなと思っています。先ほど言ったように、このようなことでは済まないと。私も職員を通じていろいろ調べた結果、このような金額でちょっとびっくりしていますけれども、もっともっと大変な状況にあるのかなと思っていました。ただ、なかなかよく町長方とも話すんですけれども、被害の額の算定というのは難しいと。植えつけの段階と中間と、刈り取りのぎりぎりまでした段階で、どういう数字で示すかというのは非常に難しんだという話は聞いておりますけれども、いずれにいたしましても、今後きちっと農家の方々にも被害については報告をしていただくなり、町と農協もきちっと被害の実態調査にこれからも努めていきたいと思っていました。牧柵を含めてでありますけれども、私は基本的には支援をしないとか何とかということは全く考えていません。申し上げましたように、今金町も鳥獣被害防止対策の計画を持っているわけでありますから、計画というのは防止計画でありますから、これについてどう向かうかというのは、非常に重要なわけであります。そのためには、議員の質問をいただきましたので、この精査をしなきゃいけないと。この間、この問題についてはいろいろ問題、課題もあったことで、なかなか踏み込めない要素も当然あったわけでありますけれども、はっきり言って声もなかったことは確かであります。いままで設置についての声、自賄いでやっていただいているという状況があったので、28年度からこの防止対策計画をつくっているわけでありますけれども、今後に向けて、その実現にはきちっと進めさせていただきたいなと思っていました。もう一点は、規模でありますけれども、先ほど出たモデルケースでありますけれども、これはこれとしてそれなりの必要性を感じて行うものもあるだろうと。ただ、重要なのは、私はここで言いたいのは、やはり決してそういう感情的なものはないわけではないわけでありますけれども、きちっとそのことについては地域の課題として取り上げていくと。個人で果たしていいのかどうかと、地域全体でも考えていく必要があるのではないかと。そういうことをしていかなければ、生態系というのは、当然あるわけでありますから、いろんな事例を聞いておりますけれども、一回そこに、網にかかりましたら、二度とそこには来ないという話を聞いております。必ず別なところに、避けて別なルートを探すという話をいろいろな方から聞いているわけでありまして、そういう意味では、本当に防止効果、抑止効果というのは、私は非常に高いものがあるのかなと思っていました。そういうことを含めて、さまざまな内容。あと、取り組みの手法については、これもさまざまな事例を持っていますけれども、町と農協とが協力をして、用意をして、それを貸し出しする方法。振興局ももう既に持っておりますけれども、そういう貸し出しする方法でやってみるという形の方法。あるいは、協議会の中で準備をして、それを貸し出しする方法だとか、さまざまな手法があります。個人で求める方については、個人で求める方法。それも補助もさまざまであります。もう全道いろんなところを調べておりますけれども、さまざまでありまして、2分の1であったり、生産者が2分の1で町と農協が4分の1出すだとか、さまざまな支援の手法があるわけでありますけれども、いずれにいたしましても、やらなきゃいけない。私は被害はないと、被害対策ではなくて、防止対策として当然考えていかなきゃいけない重要な事案でないかなと思っております。
議員の再質問 7番 日置紳一
前向きに答弁しておられましたけれども、それこそ、先ほども言わせてもらいましたけれども、おりだとかライフルで撃つとかっていう場合は、もうそのときにはかなり被害が発生しています。やはり毎年その被害に遭って、仮に2割程度の共済にかけた場合には、やはり引き受け対象も下がってきますので、何年ももらえるということになっていかないわけです。やはり所得が減っていくということが、何よりこれは農家にとっては大変なことなんですけれども、このクマというのが、だれの責任だということですよね。全くその人方には落ち度はないわけですから、やはりこれは行政も真剣になって考えてもらいたいし、とにかくここに対策の参考としてと書かれていますけれども、ぜひ前向きに検討したいということで返事をいただきたいなと。お願いします。
町の答え 町長 外崎秀人(町長は2023年3月まで)
答弁書にも書いておりますように、被害防止計画をつくっている。それは対策協議会をつくっている。これは実は箱わなを整備するときに、そういう計画を持たなきゃいけないということからつくった計画であるわけでありまして、その構成団体としては、町と農協と森林組合と猟友クラブと渡島森林管理所、国の機関、道の機関も入っての組織であるわけでありまして、一応計画は、先ほど言ったように28年、29年、30年までの計画でありますけれども、そんなのは関係なくして、必要性があるとすれば、大至急に検討のまないたに入っていかなきゃいけないのかなと。いま手法はいろいろあります。個人の対応の手法と、あるいは地域で全体やるのか。協議会、農協なりどこかに持っていただいて、町は支援しますけれどもね、持っていただいて、それを貸し出しする方法でいくのかと。ただ、いろいろ聞いて、檜山管内も隣を含めてさまざまありますけれども、貸し出しはなかなか利用していないと。この10年間全く利用していないという情報もありますので、やっぱりやるとすれば個人で取得するという形が望ましいのではないかなと、私自身はいま考えておりますけれども、そこに行き着くのは、やはりどういう支援のレベルにするかというようなことで、これから少しく詰めさせていただきたいと思いますので。これはやらなきゃいけない重要な案件だと思っております。
議員の再質問 7番 日置紳一
これで質問を終わります。