八雲町議会 令和8年第2回定例会 2026年6月3日
新たに生まれつつある果樹産業の今後を見据えた町の取り組みについて
- 聞いた人
- 小西雄一 議員
- 答えた人
- 町長 萬谷俊美、農林課長 加藤貴久
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 9番 小西雄一
議長、小西。
議員の質問 9番 小西雄一
1問目、新たに生まれつつある果樹産業の今後を見据えた町の取り組みについて。近年、八雲町において新たな農業分野として果樹栽培への取り組みが進められている。気候変動や農業経営の多様化、付加価値の高い農産物への期待などを背景に、果樹産業は今後の地域農業の新たな可能性として注目されるところである。一方で、果樹産業は栽培技術の確立や販路形成、担い手育成など、中長期的な視点に立った支援と地域全体での戦略的な取り組みが必要と考える。そこで、町として現在の果樹栽培の状況をどのように認識し、今後の地域産業としての可能性をどのように捉えているのか。また、技術支援や生産体制、ブランド化や販路拡大などを含め、将来的な果樹産業振興に向けた考えと取り組みについて伺う。
町の答え 町長 萬谷俊美
議長、町長。
町の答え 町長 萬谷俊美
小西議員の1つ目の質問にお答えいたします。はじめに、果樹産業の今後を見据えた当町における取組についてであります。近年の気候変動による日照時間や気温の変化から、果樹栽培に適した環境への移行が進む中、農業経営の多様化に対応した町の新たな可能性として、果樹産業は当町の重要な産業になり得るものと認識しております。これまでの果樹栽培の状況は、新たな産業の創出やまちのブランド力向上を目的に、八雲町の名を冠したワインの製造を目指し、八雲町産のブドウを原料としたワイン醸造とワイナリー建設に向け、平成 30 年度から醸造用ブドウの試験栽培を開始いたしました。現在は、わらび野、上の湯、三杉町の各地区で栽培を進めているところであります。本年度からは地域おこし協力隊を卒業したご夫婦が個人事業主として起業され、町から栽培管理の委託を受けて品質向上による事業が継続されており、現在、赤ワイン用と白ワイン用の苗木を 3,000 本定植しており、令和 12 年度までに欧州系ブドウ品種を毎年 2,000 本ずつ植樹していく計画であります。次に、今後の地域産業としての可能性についてであります。将来の北海道新幹線札幌延伸を見据え、ブドウ栽培、ワイン産業を地域ブランド力向上と観光資源創出の重要な柱として位置づけており、当町における地域産業としての可能性は高いと考えております。最後に、将来的な果樹産業振興に向けた方針と取組についてであります。今後におきましては、計画的な栽培面積の拡大により生産体制を整備し、ふるさと納税等の活用と市場評価の高い欧州系ブドウ品種による産地ブランド化を推進し、販路拡大を図ってまいります。また、農業改良普及センター等の関係機関からの技術指導や先進地事例に学び、生産技術力のさらなる向上につなげてまいります。今後は、醸造用ブドウ栽培に係る基本構想を策定し、補助事業の活用も見据えた中で、当初の委託によるワイン醸造から、将来的には民設民営によるワイナリー建設・稼働を目指し、関係機関・団体との連携のもと、地域全体で戦略的に取り組み、果樹産業の振興を推進してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
議員の質問 9番 小西雄一
議長、小西。
議員の質問 9番 小西雄一
はい、ありがとうございます。全国では、いわゆるワイン特区制度を活用し、小規模ワイナリーを核とした地域振興に取り組む自治体が増えていると聞きます。八雲町においても、新たな果樹、ワイン産業の可能性が生まれつつある中、町として、ワイン特区制度の活用可能性を調査、研究する考えはあるのでしょうか。
町の答え 農林課長 加藤貴久
議長、農林課長。
町の答え 農林課長 加藤貴久
ワイン特区の検討につきましては、現在進めているところであります。酒税法の関係で、ワイン醸造の最小下限が6万 kl ということで、それ以上でなければ、醸造所としての認可が下りないんですけれども、現在のところ、ワイン特区では、2万 kl までの小規模でも認可が下りるという制度になっているというふうに認識しております。道内においても、余市、あと、空知のほうでも取得しているところがあるというふうに聞いてまして、余市が先進事例として、そういった特区を活用する中で、小規模ブドウ栽培、小規模ワイナリーが近年多く出来上がっているのは、皆さんもご存知のことだと思いますが、八雲においても、現在、先ほど町長から申し上げました、ぶどうの増産を図ってまいりますが、6万 kl というのは、最初のハードルとしては高いものですから、先ほど申し上げました、基本構想なりの策定等合わせて、国のほうの特区申請に向けて、調査と準備を進めていく考えでおりますので、よろしくお願いいたします。
議員の質問 9番 小西雄一
議長、小西。
議員の質問 9番 小西雄一
新たな果樹産業や将来的なワイナリー構想を見据えた際、地域資源の活用には、科学的試験と実証研究が不可欠であるというふうに考えます。今年4月から始まった産学連携研究教育プロジェクトというものが東京理科大学含む複数の大学と、いわゆる観光ビジネス、販路拡大、マーケティング、経営学、心理学といったさまざまな視点からワインを通じてタイアップしていると聞いております。これは、単なる研究活動ではなく、専門知識の導入、人材育成、関係人口の創出、さらには地域産業の高度化につながると重要な取り組みであると思います。町として、この産学連携を地域産業政策の中でどのように位置づけ、今後、どのような支援や連携を進めるのか、お聞きします。
町の答え 農林課長 加藤貴久
議長、農林課長。
町の答え 農林課長 加藤貴久
すいません。先ほどの答弁で、私ちょっと言い間違えた部分を訂正させていただいてよろしいでしょうか。
町の答え 農林課長 加藤貴久
すいません。ワインの醸造の下限上限の話すみません。6万って言ったんですが、6,000kl と 2,000kl、ちょっとゼロが1個違いまして大変失礼いたしました。6万 kl は大変なことになってしまいますので、申し訳ありません。その訂正をさせていただいて、答弁なんですけれども。醸造ブドウの植樹体験の実施につきましては、今年につきましても、先般行われたところです。私、ちょっとその日に所用があって、農林課に異動になりまして久しぶりの植樹だったので一緒にやりたかったんですけど、私は残念ながら参加できなかったんですが、当課の農林課の職員が参加させていただいて、住民の皆さんとか、学生の皆さん、もちろん茂木ご夫妻と一緒になって植樹、定植をさせていただきました。大変有意義な取り組みであるというのは、もちろん認識をしております。今後、どのようにしていくかという部分ではありますが、今、委託醸造を受けていただいている茂木さんの考え方を最優先にしながら、学生の知見という部分は、東京理科大を例に挙げていただきましたが、農産系、農学系の大学とのつながりも当庁にはなくはないので、そういった部分のチャンネルをどういうふうに考えていくかという部分。あとは、そういう技術的な面だけじゃなくて、要は若い人、町外の人をどのように交流人口として八雲に呼び入れることができるかという視点をもってする中では、有効な取り組みだというふうに考えておりますので、今後も出来うる限りの協力はしてまいりたいと思い、今回につきましても、事前のPRですとか、町のホームページ等の掲載、そのような部分で町の取り得る協力策というのは取らせていただきましたので、今後もそのようにしていきたいと思っております。
議員の質問 9番 小西雄一
議長、小西。
議員の質問 9番 小西雄一
実は私もこの間、植樹の体験に行ってまいりました。午前中だけでしたけれども、非常に大変な作業だなと。ボランティアの方も多少いらっしゃったんですけれども、今後 2,000 本ずつ増やすということで、より多くのボランティア、もしくはそういった手伝ってくれる方の取り組みというのが必要になってくるんじゃないかなと思います。それでは、八雲町では新たな果樹栽培の将来的なワイナリー建設を目指して、町から委託を受けた事業者による取り組みも進められております。ワイン産業は、単なるお酒の醸造にとどまらず、農業の高付加価値化、観光振興、地域ブランド形成など、幅広い波及効果が期待される産業であります。一方で、ワイナリー整備には長期的な視点と、地域全体を見据えた戦略が不可欠であり、将来的な行政判断の基礎となる基本構想の策定が重要と考えておりますが、来年度予算において、基本構想策定業務を位置づける考えがあるか、お聞きします。
町の答え 農林課長 加藤貴久
議長、農林課長。
町の答え 農林課長 加藤貴久
まず、先に基本構想のお話からさせていただきます。基本構想につきましては、先ほど、町長が申し上げました答弁にも触れておりましたが、来年度令和9年度に基本構想の策定を予定するということで、予算策定もしていく予定です。具体的には、8月から来年度予算の策定作業に入っていきますが、今般の行財政改革の中で、予算の策定については慎重にならざるを得ない部分はございますが、先ほど申し上げたとおり、果樹の今後の方向性を定める羅針盤となるものですので、基本構想は必要だというふうに考えておりますので、現下として、予算要求をしていく中で、どのようなかたちになるのかという部分をブラッシュアップしていくことが必要だというふうに認識しておりますので、よろしくお願いします。あと、地域のブランド化ですけれども、ワインは特に地図情報というか、GI 法といいますか、業界として地区を謳ったワインというものにすごく業界としてこだわっているものだというふうに認識しております。例を挙げると、先ほど町長の答弁にも若干触れましたが、八雲ワインというふうに謳うためには、ワインのボトルに付いているラベルに八雲ワインというふうに謳うためには、八雲で育ったぶどうを八雲で醸造しなければ、八雲ワインというラベル、要は商品名にすることができないというのがワイン業界のルールというふうになっています。これは地理表示法、GI 法という中で、他の業界では、チーズとかそのようなものも今そういうような流れになってますし、世界的に見ると、欧州系の古くからのワインの産地なんかでも、例えば、あまりにも有名すぎますけれども、シャンパンと名乗れるのは、シャンパン地方で作ったブドウだけですとか、あと、ロマネコンティはドイツのここの畑で採ったぶどうでなければ、ロマネコンティって言っちゃいけないですとか、古くの伝統がある中でワインというのは、そういうような議員おっしゃるとおり、高付加価値をつけるに足る農作物であるというふうに考えております。そのためには、やはり八雲ワインという部分、先ほど言ったように、八雲をPRしていく中で、このワインを買っていただく方に八雲という部分を認識した中で、もちろん美味しくなければいけませんし、お手ごろというか。お手ごろというのは、コンビニで買えるお手ごろというよりも、値段とそれを買うことの意義という部分の妥協点がその方に見いだしてもらうというお手ごろ感を見いだしていかなければいけないと思っていますので、そういった部分で地域での特産品としてのブランド化を目指していきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いします。
議員の質問 9番 小西雄一
議長、小西。
議員の質問 9番 小西雄一
はい、ありがとうございます。それでは、次、地域おこし協力隊について、ちょっとお伺いします。2年後に八雲開墾 150 年を迎えますけれども、新たな農業地域産業への挑戦を支える人材政策として、ワイン果樹産業分野におけるこの地域おこし協力隊の募集活用を検討する考えはあるのでしょうか。また、協力隊制度は、明確なミッションと卒業後の地域定着が必要とされます。町として、果樹、ワイン産業がその受け皿になり得るのかどうか、その認識はあるのかどうかお聞きします。
町の答え 農林課長 加藤貴久
議長、農林課長。
町の答え 農林課長 加藤貴久
先ほど来お話ししております内容と、あと町長の最初の答弁でも申し上げたとおり、今、町が進めてきたワインの栽培委託管理につきましては、この3月まで協力隊だったご夫婦が個人事業主として、八雲で初めての果樹農家として、今就農されて町の委託業務を請け負っていただいております。そういった中で、今後 2,000 本ずつ植えていって、最終的には、今のところ1万 3,000本ほどのぶどうの木になる予定です。そういった中で、それから採れてくるぶどうの量もかなりの量になってきて、最終的には、750ml フルボトルで、1万 3,000 本ほどの醸造を見込んでおりますので、担い手の部分については、当然今のご夫婦お二人では賄えない部分でありますので、そういった中での新規の参入という部分を模索していくのは、議員おっしゃるとおり、当然必要だというふうに認識しております。そういった中で、ご夫婦が3年の地域協力隊の任期を満了して、当町で就農していただきたいという実績がございますので、そういった中で、新たな協力隊の募集という部分は、アピールポイントもあるのかなというふうに考えておりますので、受け入れ先の事業体との打ち合わせも必要になってくるんですが、新たにまた果樹の栽培の協力隊員、要は支援員という地域おこし協力隊の募集は、町でも考えていきたいというふうに考えております。他にももちろん現在、施設園芸、要は、ハウス栽培とかの協力隊員も募集して入ってたりしますし、引き続き酪農の部分でも支援員、あと、ヘルパーの協力隊というのは募集してまいりますので、農業全般において、協力隊という制度を有効に活用しながら、地域へ新規参入を促していくという部分は、大きな方針としてございますので、果樹、ぶどうについても同じように考えていきたいと思いますので、ご理解をお願いいたします。
議員の質問 9番 小西雄一
議長、小西。
議員の質問 9番 小西雄一
それでは次、試験栽培についてお聞きします。現在、ぶどうが植えられている農園のほかに空いている土地がある。その中で、ぶどうのみならず、りんごですとか梨などを含めた試験栽培を進めることは、将来の農業多角化や遊休農地活用、新たな地域産業形成の基礎となるというふうにも考えますが、町として空き農地や町有農地を活用した果樹の試験栽培について検討する考えというのは、今後もあるでしょうか。
町の答え 農林課長 加藤貴久
議長、農林課長。
町の答え 農林課長 加藤貴久
まず、私も当初からぶどうの試験栽培を起こした立場として、今持っている感想としましては、ようやくここまでぶどうが来たなという感じでおります。当初始めたときは、ぶどうも八雲では、適作地という部分はなかなか言われていなかった部分で、要は家庭菜園的にぶどう棚を作ってぶどうを漬けるのとは訳が違って、商業ベースに載せるぶどうが八雲で本当にできるのかという部分は、すごくご意見もたくさんいただきましたし、自分としてもなかなか自信をもってという部分は、本音を言うと、かなりあったというのは事実でございます。そういった中で、やっていくうちに品種の部分が大きく影響しますし、昨今のここ2、3年、本当に積算温度といわれている野菜や果樹に一番大事な春から秋までの温度ですね。それを積み上げた積算温度というのは、なんか急に上がってきたように思います。という中で、気候変動といえば、そのとおりなのかもしれませんが、ぶどうについては、順調に生育もしていますし、収穫も伸びておりますので、このまま順調にいけば、というふうに思っています。それで、議員がおっしゃる、大きな木の大木のほうの果樹なんですが、今まで実績というものは当町にはないのはご存じのとおりだと思うんですが、なかなかりんごとか梨とかという生り物、受粉系の果物っていう部分のまだ技術や実績とか。あと、どのような部分というのは、全然ノウハウはないのが実態です。そういった中で、今後、そういうようなことを研究したいということがあれば、やぶさかではないとは思いますが、現実問題、じゃあ、商業ベースでどこまでできるのかというのは、今後の持っていき方というか、それに熱意を持って取り組んでいただける方との協力の仕方かなというふうに思っています。実際問題、じゃあ、ここでどうなんだという部分は、今ここで答弁申し上げるだけの知見がないので、お許しいただきたいと思いますが、現実問題として、今何か動きがあるかというのは申し上げられない状況というのをご理解いただきたいと思います。
議員の質問 9番 小西雄一
議長、小西。
議員の質問 9番 小西雄一
わかりました。最後、これは質問ではありませんけれども。果樹産業を地域に根付かせるためには、事業者のみならず、町民が果樹栽培に触れて理解と関心を深める環境づくりが重要と考えます。家庭菜園や小規模農地での果樹、ぶどう栽培は、将来的な担い手育成や地域文化形成にもつながる可能性があります。八雲の開拓というものは、限られた人だけではなくて、多くの人の挑戦と協力によって築かれてきました。この新たな果樹、ワイン産業もまた、一部の事業者だけではなく、町民とともに育てる産業として考える時期に来ているのではないでしょうか。これで、一問目を終わりたいと思います。