みんなの議会

今金町議会 令和7年第3回定例会 2025年9月11日

新制度施行に伴うヒグマ対策と町の体制強化を問う

聞いた人
岸徹也 議員
答えた人
町長 中島光弘

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

議員の質問 6番 岸徹也

新制度施行に伴うヒグマ対策と町の体制強化を問う。近年、全道各地でヒグマの出没が頻発し、人身被害や市街地への侵入が大きな社会問題となっております。今金町においても、市街地にヒグマが出没する可能性は十分に想定され、町民からも強い不安の声が寄せられています。こうした中、9 月 1 日から改正鳥獣保護管理法が施行され、市街地においても緊急的な発砲対応、いわゆる「緊急銃猟」が自治体の判断により可能となります。自治体の責務が拡大する中で、町として実効性ある体制を整えることが急務と考え以下に質問致します。①新制度に基づき、今金町独自の「ヒグマ対応マニュアル」を早期に策定すべきと考えます。国や道のガイドラインを参照しつつ、町の実情に応じた基準を明文化し、町民に周知すべきと考えるが如何か。②市街地での発砲許可については、出没場所が生活圏であること、人身被害の危険が差し迫っていること、他の手段では対応困難であること、安全が確保されていること、以上の基準を満たした場合に発砲可能とする「今金町独自の判断基準」を要綱として定めることを提案したいと考えるが如何か。

町の答え 町長 中島光弘

岸徹也議員の一般質問にお答えいたします。最近、道内におけるヒグマによる痛ましい事故が続発しており、先ずは被害に遭われ命を落とされた方々に心よりお悔やみを申し上げます。以前より今金町内でのヒグマの目撃例は幾度も情報が届いており、都度今金猟友クラブに依頼し、警戒のための巡回や、場合によっては捕獲をしていただいております。同クラブのご協力で今年町内で捕獲されたヒグマの頭数は8月31日現在で21頭を数え、すでに昨年の13頭を大きく超えております。詳細は不明ではありますが、町内全域には一定数のヒグマの生息があるものと考えており、元来「ヒト」への警戒心の強いヒグマが、いわゆる人里、市街地へ侵入することは極めて稀なことです。ただ、ご質問のとおり最近は人馴れといいますか、他の自治体での例のように警戒心が薄れた個体が市街地へ侵入し、日常生活圏における住民の方々へ被害が及ぶ危険性が高まる恐れがあり、町民の皆さまも不安に感じていることと推察しております。できるだけ避けたい事態ではありますが、万一、市街地で危害を及ぼす恐れのある個体が侵入した際に、行政としては早急に町民の生命を守る対応をとるべきであり、事態への準備をしておくことは、議員のご指摘のとおりでございます。原則として、市街地をはじめとする住民の居住区域による猟銃の発砲は禁止されておりますが、従前から市街地へ侵入した個体に対し警察官職務執行法に基づき、現場の警察官の判断・指示により発砲することができましたが、同法とは別に今年9月1日施行の改正鳥獣保護管理法により、条件付きで市街地でも危険鳥獣駆除のため銃の使用が可能となりました。「緊急銃猟」と称される本制度は、市街地など本来猟銃の使用が禁止されている区域で、安全確保が可能な場所に限り、その弾丸が人に及ばないよう安全確保が整ったうえで、自治体首長の判断で、市街地で住民に危険が及ぶ恐れのある危険鳥獣の駆除を実施するものです。ご質問の1点目について、環境省のガイドラインを基本に町の実情を踏まえつつ、本制度にかかる危険鳥獣の駆除と安全確保の部分において、今金町での準備・対応についてのマニュアルを作成し、町民の皆さまにお知らせすることは必要と考えております。ご質問の2点目について、ヒグマによる脅威の除去という第一の目的がありながらも、日常生活圏における猟銃の使用については、その殺傷能力の高さから、町民に対する安全の確保においては非常に高度な注意を払わなければならないものと考えております。また、実際に市街地に侵入したヒグマに対する駆除の条件についても、今金町の実情と照らし合わせますと、その条件が整うことは非常に難しく、その実行の判断や万一の損失や不測の事態において、自治体の首長は大きな責を負うものであり、加えて先に報道で発表されております北海道猟友会の本制度への見解からも、現時点で実際に本制度を適用しての駆除については極めて困難であると考えております。ご質問にございました「今金町独自の判断基準」については、既に環境省のガイドラインにおいて緊急銃猟の実施基準も示されており、今金町の意向は、原則としてガイドラインに基づき対応することとしており、独自の判断基準を設けることは現時点では考えておりません。当面は万一の際の対応を判断する体制を整えることを主とし、今後の制度運用において必要が生じた場合には、対策本部など方針を決する場で独自の要綱・基準について検討したいと考えております。いずれに致しましても、市街地での銃による駆除は最終的な手段であり、できればこのような事態が生じないことを祈るばかりでございますが、先ずは市街地へのヒグマの侵入をできるだけ防ぐための方策が第一優先と考えております。そのためにも、町民の皆さまには住宅地周辺での生ごみの処理や、家庭菜園の管理など自宅またはその近隣にヒグマを寄せ付けないように、日常生活でできることからご協力をお願いし、万一の事態に備えていきたいと考えております。

議員の再質問 6番 岸徹也

再質問をいたします。

議員の再質問 6番 岸徹也

答弁ありがとうございます。先ほど中島町長の方からご答弁をいただいたわけですけれども、やはりおおよそ理解できる部分が多いわけです。まず、これからマニュアル、そういったものをしっかりと整備をしながら進めていくんだろうなということは感じられたわけですが、少し細かいかもしれませんが、何点かちょっと確認の意味も込めてお聞きをしたいなというふうに思います。先ほど独自の判断基準は設けないんだと。そういったご答弁をいただいたわけですけれども、確かに環境省のガイドラインに則る、これのことは当然でありますし、町民の安全を第 1 にという町長の姿勢も、これは理解をするところでございます。しかし、一般町民の皆さんにとっては、どのような場合に発砲があり得るのか、これが依然としてわかりにくい。いろんなやはり越えるべきハードルっていうものがあるわけですからね。わかりにくく、むしろ不安を大きくしてしまう恐れがあるんじゃないかと、そういうふうにも考えます。特にこの市街地での発砲ということになれば、銃そのものへの恐怖心、こういったものを抱く住民は、これは当然少なくないわけですから。そこでちょっとお聞きをしますけれども、町として、国の基準を単に踏襲するだけではなくて、町民が理解しやすい形、例えば冊子、ガイドブック、こういったようなもの、何らか町の広報紙にわかりやすく載せるであるとか、こういったものを整理をし直して、発砲は最後の手段ですよと。どのような条件がそろったときに初めて可能になるのか、今金町では発砲自体も大変厳しいんじゃないかという話もあるわけですけれども、やはりそういったものを含めてわかりやすく町民に周知をしていく、このことは大変町民の安心に繋がるんじゃないかなというふうに思いますが、この点についてお聞かせいただければと思います。

町の答え 町長 中島光弘

再質問をいただきました。私どももですね、この 1 日から首長に権限が移行するといいますか、できるよという話で、道内の首長との意見交換やらして参りました。報道でもですね、毎日のようにヒグマの関連の情報ってのはテレビから流れてくるわけです。直近でもゴルフ場で発砲があって捕獲したと、ただ鹿の許可しかもらってなかったと。でも実際には生命の危険もあったということであります。町民の命を守るっていうのは 1 番でありますけれども、もう 1 つはやっぱりハンターの命も首長としてはしっかり守らなければならない。で、議員が今言われたそのどんな要件のときに市街地での発砲がなるなということですけれども、これは簡単に言うとですね、4 点ご存じだと思いますが、示されておりますので改めてご紹介をしたいと思いますが、1 つはヒグマが人の日常生活圏において住居、広場、乗り物等に侵入し、または侵入する恐れがある時。2 つ目は人の生命や身体に対する危険を防止するための措置を緊急に実施する必要があるとき。猟銃以外は的確、迅速に捕獲をすることが困難であるとき。弾丸が人に到達する恐れ、人の生命等に被害を及ぼす恐れがないとき。というこの 4 点が基本には示されております。先ほど私の方で、今金町の市街地でこれを当てはめたときに、一体どこが、この 4 要件を可能なのかというとですね、ほとんどない。であるとすれば、これ弾丸の角度だとか、距離だとかによってですね、バックストップっていうか完全にその玉が止まる、吸収されるということの前提条件がないと、発砲ができないというふうになっておりますので、一般的には、例えば利別川の河川の堤防から真下に向かって、確実にっていう場所であればということですけども、熊はそんな思うところにきませんので、そういう意味では市街地の近くでいくらその要件が固まったとしても発砲というのはなかなか難しいかなと。この辺についてはですね、今、道の方もですね、各地区でシミュレーションといいますか、訓練的なものも実施をしております。江差町で開催されたものについては、今金町の担当職員も出向いて研修を受けてきております。いずれにしてもですね、精度というかそういうものを上げなければならないし、私としてはですね、この対策本部にはせたな警察署もしっかり入ってもらおうというふうに思っています。法律上は、首長の判断なんですけど、やはりそこへの指導だとか助言っていうのはやっぱり警察機関からあるべきものだというふうに私は思っておりますので、今金町については災害もそうでありますけども、関係の所管の、例えば河川の所管をしている開発局であるとか、土木現業所であるとか、いろんなところに入っていただいてですね、全体的にそのことをとらえるっていうような体制も作った上での実施に向けて、これからいきたいというふうに思っています。議員がおっしゃった、そのことを周知ってのはすごく大切なことで、多分報道だとか、テレビなんかでもいろいろ言われておりますけれども、やっぱりわかりやすいものは必要ですので、コロナも同じですけど、正しく恐れるっていうかね、そのことをちゃんと理解をして恐れる。で、しかも日頃どういうことをしたら、クマを寄せ付けないかということも住民の皆さんと共有をしてですね、そういう意味では、町ぐるみでですね、安全安心を守っていくというのが、私は 1 番だというふうに思っておりますので、ご提案の周知については検討してですね、わかりやすいものを町民の皆さんにお知らせをするということをしていきたいというふうに思っています。その他緊急性のあるものについては、防災行政無線、それから広報等を使ってですね、お流しをすると、これまでと同様にですね、取り組んでいきたいというふうに考えております。

議員の再質問 6番 岸徹也

わかりました。様々な話を町長からもいただいたわけですけれども、発砲するためのハードル、基準というものは大変高いんだと。町内においてはそれができる場所というものもかなり限定されるんだという話もあったわけです。しかし、熊っていうのは発砲基準を理解してるわけじゃございません。今の報道を見れば、本当に住宅地、建物の横で悠々と歩いてる姿というものが映像で流れてるわけですから、これはやはり町民の方は大変不安になるだろうなと。しかも個体数というものがやはり増えているような今情報もある中で、町民の方は大変不安な部分と、また命を守って欲しいんだという行政側に最終的な何か緊急銃猟の部分になるのかどうなのか、期待をする部分というのも当然あるのかなというふうに考えるわけです。銃の使用というのは、要はいわゆる最終手段です。できるだけその局面を迎えないということが何より重要であると、それは私もそう感じるわけです。そこでちょっともう 1 点伺いたいと思いますけれども、ヒグマっていうのは、人間が管理する生ゴミ、また、畑の作物、こういったものに引き寄せられる傾向が強いとされております。つまり人間側の環境整備、これが最も効果的な予防策になるんではないかということです。これは町長の 1 問目からも、そういった発言があったわけです。町民 1 人 1 人がごみの処理、また、家庭菜園、その管理という部分において、日常生活の中で気をつけていくと、そのことが結果として、町全体の安全安心に繋がるんではないかという思いでおります。また、こうした視点というものを広げていくんだということが、大切なことだとそう感じるわけです。町として、学校や地域を通じた啓発、学校や地域、これに対しての様々な先ほど言った家庭内でできること、これについての啓発、こういったものを強める。また、住民参加型の予防策、こういったものを仕組みとして位置付けていくという、そういうお考えはないかということをお聞きをしたいと思います。いかがでしょうか。

町の答え 町長 中島光弘

再々質問ありがとうございます。今おっしゃったのはですね、まず 1 点は、学校ですから子ども達ということだというふうに思いますけれども、もうすでに学校については、教育長が中心に校長会等でですね、これ以外にもいろんな今までもその熊が出没をしたというようなことがあればですね、例えば送迎関係親御さんにお願いをするだとか、それから登下校に対する集団で動くだとか、それからどう対応したらいいかっていうような、防災といいますかね、そういうような教育も同時にも進行してるというふうに私は思っております。1 つ必要かなと思うのはですね、これをいろいろ進める中でまずハンターの皆さんとのやっぱり意見交換なり、そういうものが必要だなというふうに思いますし、それからハンターの皆さんの視点でですね、どんな傾向があったりどういうことをしたらいいのかっていうあたりもですね、例えば学校のふるさと先生であるとか、事業外での講師とかっていうことで招いてですね、実際の言葉でですね、勉強するということも必要かなと。ハンターの皆さんの中でそういうリクエストにこたえてくださる方もいると思いますので、一方ではそういう努力もしていきたい。それから個々の皆さんが、先ほども言いましたけど、どう気をつけていけばいいのか、せっかく家庭菜園にしても毎年楽しみにして作られるわけですし、それから農家の皆さんについては、実際にそれが収益に繋がっていくようなものもあるわけですけれども、傾向を見るとやっぱり 1 回食べると、そこにまた来るというような傾向もありますので、やはり怖いのは生ゴミであるとか、そういうものの処理をですね、きちっとしないとですね、うちの町も 1 度、2 年前ですかね、小熊だろうというのが、ちょっと市街地近くにっていうことがございましたけど、おかげさまでその時に外でえさを食べただとかそういうことがありませんでしたので、再出没っていうことは防げたんですけれども、いずれにしましてもどんな注意をしたらいいのかっていうのは、最初の質問でもございましたけれども、きちっと皆さんに周知をしていきたいというふうに思っております。できればそういうものってパンフレットにしてしまうと、挟んでどっか置いたりするので、張っていただけるような、クマをみたらどうするのかだとかね、皆さんが個別に注意することだとか、それから先ほど言ったような市街地での発砲ってどういうことなんですかというようなものをですね、わかりやすいものにしたいなというふうに思っています。同時に今少し考えていたのは、これ全職員がって言ってもなかなか難しい。どこの町も農林振興系統の担当の職員が中心になってやるもんですから、実際にヒグマの警報が出てるところについては、人が足りない。まずこういうことが起きるわけです。専門家もいないということがあるもんですから、できればうちの担当課にもそのヒグマに詳しい職員というのをですね、育成をするというか、一方でそういう視点で育てて、防災もそうですよね、防災関係の研修に出したりして防災に卓越した職員を育てるということが、町としては必要ですから。ヒグマについても、そういうことで鳥獣保護関係に詳しくなるといいますかね、その辺のことを理解できる、指導できる職員を同時に育成をしていくということもやりたいなというふうに考えております。以上です。

議員の再質問 6番 岸徹也

最後になりますので、少し私の思いなんかも入れながら、町長には総括的に一言いただければというふうに思ってます。今回の一般質問を通じて、改めて確認ができたのは、町民の生命と安全を守ることが行政の第 1 の責務だと。そういうことです。新たに制度が整備されたことで、市街地での銃の使用が法律上は可能となりました。しかしそれは極めて限定的な条件のもとでの最終手段ということであり、むしろ未然防止にこそ力を注ぐべきであることが明らかになったんではないかというふうに考えております。市街地での発砲が現実に起きるとすれば、それは町民にとって極めて大きな不安をもたらす出来事です。その不安を和らげるためには、基準を明確に整理をし、わかりやすく町民に伝えるっていうこと。そして 10 は最後の手段であるという姿勢を繰り返し共有する、このことが大切なことだと考えてます。また同時に、ヒグマというのは本来山に生きる生き物です。わざわざ人里におりてきた背景そこには人間側の生活環境の問題があることも忘れてはなりません。だからこそ、行政だけに頼るんではなくて、町民一人一人が自分たちの生活環境をヒグマに近づけさせない。そういう意識を持つことが何よりも効果的な安全策になるんではないかと考えます。私は今金町が町民の命を守るという責任を果たしながら、自然との適切な距離をとりつつ、暮らしを守る姿勢を示す。そのことこそ町民、町民の安心と誇りに繋がるんじゃないかというふうに信じております。行政の体制整備、町民の予防意識、その両輪がかみ合ってこそ、未来にわたって、安全で落ち着いたまちの姿が実現できるのかと、いうふうに強く考えております。以上で私の一般質問の方は終わりますけれども、最後町長から総括的に全体通して一言あればお願いします。

町の答え 町長 中島光弘

ありがとうございます。今提案をいただいたところについて私も同感であります。まずは未然防止といいますか、それぞれに取り組んでいただくこと。それからもう 1 つ大切なのはですね、出没情報っていうのは早くですね、お知らせをするっていうのもまた 1 つ、災害が起きる前にだというふうに思っています。クマ見たらどうすればいいんだっていう時々そういう問い合わせもあります。基本は警察であります。警察に連絡が行くと、町の方にも連絡が来てですね、町からハンターさんっていう場合もありますし、警察の方から猟友会というパターンもありますが、いずれにしてもですね、一報は警察の方に、ここで見たということをしっかりお伝えをいただくっていうのも、皆さんにとっては大切なことかなというふうに思っております。それと最後はですね、やっぱりこの町にずっとこう生活をしていくわけでありますから、毎年これからそういう準備をしなければならない時代になるかもしれません。急に熊が減っていくというふうにもならないというふうに思います。たまたま今金町は今、他の地区よりは市街地に出没をしたとかっていうケースがありませんけれども、これはいつ起きてもおかしくありませんし、これ起きると、1 ヶ月ぐらいもう注意報出されてですね、町ごとで監視しなきゃなんないという状況が生まれてしまいますので、ただこのことはそれも想定をしながら行政としては、体制を整えていきたいというふうに思っております。本当の 1 番は住民の皆さんの安全、安心、大切な命を守るという前提の中でですね、各施策に今取り組んでいるわけですけれども、行政だけではもちろんできませんので、当然ながら関係機関であるとか、町内会自治会の皆さんにも協力をいただいてですね、最初言いました「正しく恐れる」、思い込みではなくてですね、正しく恐れるということをですね、基本に今後も住民の皆さんの命を守って参りたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

議員の再質問 6番 岸徹也

一般質問を終わります。

出典:今金町議会 令和7年第3回定例会 2025年9月11日 議事録 PDF(5ページ) 間違いを知らせる