みんなの議会

中頓別町議会 平成18年第1回定例会 2006年3月11日

町有林拡大で環境と生命(いのち)を守る町に

2006年3月11日、中頓別町議会の一般質問で、岩田利雄議員が「町有林拡大で環境と生命(いのち)を守る町に」について質問し、町長 野邑智雄、産業建設課参事 柴田弘、総務課長 安積明が答弁しました。

質問者
岩田利雄 議員
答弁者
町長 野邑智雄、産業建設課参事 柴田弘、総務課長 安積明

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 2番 岩田利雄

今回は、町有林拡大で環境と生命(いのち)を守る町にということで質問させていただきます。本町は、「一流の、中頓別(いなか)づくり」を総合計画のテーマに掲げ、森林や水資源といった環境重視のまちづくりを進めています。こうした政策を今後とも充実させていくためには町有林の面積が近隣町村と比べましても非常に少ない、このように考えまして、次のようなことを伺いたいと思います。①として、本町の水道は平賀内川上流の国有林を水源としていますが、数年前伐採の計画がされ、そして伐採の実施に踏み切られた。それで、これは大変ということで関係者の皆さんの強い要請で、中止に至った経緯があります。住民の飲み水は、この水源ただ一カ所で支えられておりまして、いわば全町民の生命線となっているわけであります。水源一帯の国有林を早急に取得し、将来の水資源を確保すべきと考え、町長の見解をお伺いいたします。②として、町政執行方針の中で「中頓別町豊かな環境づくり寄附条例」を制定し、自然環境の保全を目指すとの考えが示されております。寄附金の使い道の一つとして町有林面積の拡大に充てる考えはありませんか。また、寄附金に限らず、分収育林制度のように町内外から出資金、契約者を募り、町有林を取得、拡大、育林して、将来木材売却益を還元できるような政策を実施する考えはありませんか、お伺いいたします。

答弁 町長 野邑智雄(町長は2015年3月まで)

岩田議員さんの町有林拡大で環境と生命(いのち)を守る町にという質問についてお答えをいたします。まず、1点目の関係でありますけれども、町民の命の源である水道水を将来にわたって確実に確保することは私どもの使命でもあり責任でもある、このように考えております。このようなことを考え合わせると、現在の水源は国有林に依存しており、不安がないわけではなく、できることであれば取得する方向で調査や宗谷森林管理署と協議をしてまいりたい、このように考えております。また、2点目の質問でありますけれども、寄附金の使途につきましては自然環境の保全ということでもあり、町有林の取得も一つの使い道と、このように考えております。また、後段の方の質問でありますけれども、町有林の取得、育林に対して提言をいただきました。私の方で(仮称)分収育林制度的な取り組みについて、森づくりセンター等の知恵をおかりしながら調査検討を進めてみたいと、このように考えております。

再質問 2番 岩田利雄

わかりましたというより、一部わかったのですけれども、二、三点再質問させていただきます。2月の21日、道新の朝刊に5回ばかり森林消滅ということで大変なことを、違法伐採とか、金になる木はどんどん切って奥へ進んでいくというような、見たらどぎもを抜かれるようなことを書いているのを皆さん見ていると思います。日本の本州の3分の2の面積の熱帯雨林が毎年消滅していくと、これは遠いよその国のように思えますけれども、こんな大きな面積をどんどん切られたら、やがてはこういうところへ影響が出てくると、私はそう思っております。そしてまた、そういうことの原因も恥ずかしいかな日本人が大方やっているというようなことが出ておりました。私は、びっくりし過ぎてしまって、この質問をしたわけです。このことを考えれば、私は平成13年ですから今から5年前に第4回の定例会においてこれと同じような質問をしております。このとき町長は、平賀内川上流一円の国有林を取得することが最善の方法であると考えるので、検討してまいりたいというふうに答えられております。ただ、この以後町長は大変な闘病の日々を送りまして、本当に大変であったろうと思いますけれども、これはまた別として、この5年間の間どのような折衝あるいは検討をなされたかお伺いしたいと思います。また、これとは別に、静岡県の函南町、青森県の田子町、長野県長和町など全国の200近い市町村で水道水源保護条例をつくり、飲み水を守る対策を講じているそうであります。これは、産業廃棄物処分場やゴルフ場など水質悪化が懸念される施設が水源近くに建設されるため、水環境を守る必要性を生じているためでございます。中には森林伐採から水資源を守るための条例もあると聞いております。このようなことで、本町も水道水源保護条例を早く制定して、将来において貴重な水源を守る対策が必要だと思うのですが、いかがでしょうか、お伺いいたします。また、寄附金は自然環境保全という一つの目的のもとにあるわけであると。これから議会で決定されるから、今はまだわかりません。当然これは決定されると思いますけれども、造林地、特にカラマツ造林地なども結構町有林の中にはあると思います。それで、こういうような大きな木、これを保全していくのにも方法があるわけです。こういうようなものをどういうような方法で保全していくのか、また寄附条例も使い道として取得も一つの方法であるとお考えであれば、これは今後一層この重要性というものを多くの町民の皆さんに何らかの方法できちっと知っていただくような努力も必要ですし、また協力を仰がなければいけないわけでありますから、こういう点も考えますと、私は今までありました基金、例えば庁舎建設基金、こういうような基金とこれはちょっと違うのでないかと思うのです。庁舎基金の場合はただ庁舎基金ですから、庁舎を建設する基金で、庁舎を建てればいいだけのもの。保護というものはいろいろな方法があるものですから、この保護条例にはそれなりの魂をしっかり入れないと町民の皆さんになかなか納得していただけないのでないかと思いまして、特にこういうことをお伺いするわけです。以上です。

答弁 町長 野邑智雄(町長は2015年3月まで)

1点目の再質問についてお答えをいたします。2001年の第4回の定例会のときに岩田議員さんから国有林の取得についてのご質問をされました。私も町民の命の源である上水道を守るという観点から検討すると、こういうお話をいたしました。稚内森林管理署、中頓別森林事務所とも十分協議をいたしまして、14年に入ってからだと思いますけれども、当時どのぐらいの値段がするのかなということでいろいろ協議をさせていただきました。特に国有林を町が購入するような場合については、基本的に公共用または地域の振興に結びつくものであるという基本的な考え方が示されておりまして、水源地の上流の国有林についてはそれに属するだろうと、こういうような話で、どのぐらいするのかなと当時お話を聞きました。当時私どもの調査検討した中身について簡単に申し上げますと、売却価格につきましてはこういうような構成になっていると、まず1点は土地代であると、それから立木代、それからその他の経費として立木の調査費用だとか用地確定測量、こういうものを足すのだと、こういうようなお話でありました。当時私ども森林事務所と協議した面積については、300ヘクタールぐらいでどのぐらいするのかというお話を聞きまして、当時約315ヘクタールで2億7,600万円と言われました。1平米当たりにすると876円であります。はっきり申し上げて大変高くて、購入するというわけにいきません。そういうような経過があるということをまずお答えをしておきますし、それから約5年間たちました。今私どもがもし買うとしたらどのぐらいの面積が必要なのかなということで協議をいたしますと、約1,000ヘクタールぐらい、将来のためにもいろんなことを考え合わせると1,000ヘクタールぐらい購入しないと将来的な不安を解消するということにならないだろうと、こういうような気がします。ですから、それが先ほど申し上げましたとおり約5年前で876円ぐらいの値段になっていましたから、今5年たった後どのぐらいの値段になっているのかと、そういう面も含めて、さっきお話ししたとおり取得をする方向で調査や、また森林管理署と協議をしていきたいなと、このように思います。ただ、当時物すごく高い値段でありましたから、5年間たってもそんなに大きな変化はないのでないかなという気はいたしますけれども、調査なり協議をしてまいりたい、こういうことでご理解をいただければと思います。次に、水源を守るための保護条例の関係でありますけれども、今いろんな地域の名前もありました。全国で約200カ所ぐらいあるというお話でございますから、その何件かの市町村に照会をして、いろいろとご指導いただいて、私どもも可能であれば水源の保護条例等について検討してまいりたいと、このように思います。また、最後の巨樹、巨木の保全の対策の関係でありますけれども、中頓別町の国有林内にある巨樹、巨木の指定の一つが千本シナ、敏音知の登山道の途中にありますけれども、指定をされておりますので、それも含めて、また鉄道林の中にも巨樹、巨木的な立木が点在をしているという話も聞いております。将来にわたって貴重な森林でありますから、そういう部分を残していくということに対する対策を今後検討していかなければならないかなと、このように思います。特に私も自然環境の保全に力を入れて、この地域の自然環境を守っていくという役割を担っているわけでありますから、そういう面で改めて今提言のあった巨樹、巨木の保全対策について検討してまいりたい、このように考えております。

再質問 2番 岩田利雄

自然林の保全の方法、切ってしまうのか、手入れしていくのか。

再質問 2番 岩田利雄

粘り強い交渉と検討を続けていっていただきたいと思います。さっき言った自然林とか造林、今町は毎年結構大きな面積を造林しております。これは、造林して、森林組合に委託して手入れもしているのだからいいのですけれども、自然林とかもう40年、50年たっているカラマツも恐らく7町も10町近くもあるのでないかと思うのです。これをそのまま手入れしていくのか、それともこれを一たん切って、売って、新しい造林地に組みかえていくのか、その保全の方法というのですか、それをお聞きしておきたいと思うのです。

答弁 産業建設課参事 柴田弘(産業建設課参事は2006年3月まで)

町有林の中にカラマツがどのぐらい分布されているかと申しますと、約7ヘクタールございます。それで、地区的には豊泉に3.7ヘクタール、それから藤井の造林地の縁の方に1ヘクタール、それから豊平に0.04ヘクタール、それから敏音知の登山道に上がるところに学習林の近くに2.3ヘクタール分布しております。それぞれ林齢も36年から54年という形でたっておる木であります。このカラマツの部分につきましては、町の方で中頓別町森林整備計画を策定しておりまして、森林計画の中では標準的な伐期齢はカラマツの場合は35年と定められておりますが、最も適した主伐の時期につきましては60年ということで定めております。過去に豊泉町有林の伐採、カラマツの伐採等をやった経過がございますけれども、主要な主伐の時期等を勘案しながら、その時期の生産材の価格等を考えて、伐採するかどうかはその都度検討してまいりたいと思います。また、どのぐらいまで保全するかという部分については、自然林等を含めて、経済林として売る場合については採算が合わなければならないことがございますし、そういった部分では木自体の寿命はかなり長いと思いますので、そういう面ではそういった時期になりましたらまた検討してやっていきたいと思います。

再質問 2番 岩田利雄

今言ったカラマツの7町で35年とか40年ということでございますけれども、これは恐らく胸高で35センチとか40センチくらいが一番太いのでなかろうかなと思います。それで、今私カラマツはいつの時期に主伐したらいいのかということを考えるときに、カラマツの寿命は200年というのが学者の間では定説みたいになっているそうです。太さもうんと太くなると1メートル以上、北海道でも端野町、あっちの方では90年で80センチというのが現在あるそうです。ただ、北海道は内地のように造林して何十年、何百年もたっているということはないものですから、今私も1町歩ばかりを区切って、森づくりセンターの指導を受けて試験をやっているのですけれども、5年間単位で胸囲のところではかっていきますと5年間で大体1センチから2センチ大きくなっております。ということになれば、100年、150年置いて、この付近でも1メーター以上の大木というか巨木ができるということが想像つくわけですから、同じ主伐するのでも値段とか経費の面を考えて、何をやったのだかわからない、手元に残っているのはゼロだったなんていうことのないように、これはよく検討していただきたいと思います。それから、さっきちょっとお話しした保護条例の周知といいますか、知らせ方なのです。これからは、子供たちも一緒に交えて環境問題に大いに関心を持っていただくという方法。これ今実際に私どもが森ぱる’Sというボランティア組織をつくって、毎年五、六回集まって、鳥の巣箱づくりとか山の探索とか野鳥の観察とか、そういうようなことを計画してやっております。このときに私が感心するのは、人が非常に多く集まってくるのです。やはり中頓別町は、「一流の、中頓別(いなか)づくり」という基本計画もかなり浸透しているのかなと。自然というものには随分関心が深いのでないかなと、このように思うわけですから、縦横の連携を常にとりながら、そういう集まりのあるときには文書だけで流すのではなくて、実際に行ってそういう話を一言でも二言でもPRに努力した方がいいのでないかなと思います。以上、それだけですが、その点について方法としてできるのかどうかお伺いしておきます。

再質問 2番 岩田利雄

いや、いいです。

答弁 総務課長 安積明(総務課長は2007年3月まで)

先日ご議決いただいた寄附条例でありまして、条例の制定趣旨に基づきますと住民への環境の教育や環境保全の啓発なども当然含まれておりまして、そういう面では住民の方々の学習機会というか、そういうことにも経費としては使えると思います。そんな大事な条例ですので、住民の方々にはしっかりその趣旨を周知し、さらにはぜひこの趣旨に賛同いただけるような、実質的に役立つような条例にしていきたいと思いますので、ご指摘ありましたとおりしっかり住民周知し、理解を求めていきたいというふうに思います。

出典:中頓別町議会 平成18年第1回定例会 2006年3月11日 議事録 PDF(16ページ) 間違いを知らせる