松前町議会 平成28年第2回定例会 2016年6月22日
町民の健康と命を守るがん対策について
- 聞いた人
- 沼山雄平 議員
- 答えた人
- 町長 石山英雄、健康推進課長 高橋光二、教育長 宮島武司
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 2番 沼山雄平
今回初めての質問となります。質問の機会いただきましたこと、感謝申し上げます。私からは、町民の健康と命を守るがん対策について、質問をさせていただきます。日本人の2人に1人ががんになり、3人に1人ががんで亡くなると推計され、日本は世界一のがん大国とも言われております。中でも北海道では、昨年までがんの死亡率が都道府県の中で3年連続して2番目に高く、死亡者数の3割程の人ががんで亡くなっている状況にあります。健康推進課によると、松前町においてもがんによる死因が一番多いとのことでございます。国はがん検診受診率50%を目標としていることもあり、社会全体としてがん検診に対する関心は高くなってきていると言われております。しかし、松前町においては受診率は低水準に留まっているのが現状で、早期発見、早期治療に繋がっていないのではないかと思われます。部位や症状、環境によっても異なりますが、がんに罹患すると多くの場合は生活の質が低下します。精神的ダメージ、長引く治療、働く世代にあっては長期休暇、そのため離職をされたり、経済的に逼迫するなど、子育ての最中にある方は子どもの教育にも影響を及ぼすこともあります。町長は、町民生活を守るという意味において、がん対策を前進させる必要があると思います。先程も申し上げましたが、松前町も3年連続して死亡原因の第1位ががんとのことでございます。痛ましく、大変申し上げにくいことでありますが、平成24年から平成26年の3年間で128名の方ががんで亡くなっています。がんの中で一番多いのが肺がん、次に胃がん、そして大腸がんです。今後、いや増して予防、早期発見、早期治療への意識を大きく高めなければならないという感を強く致します。こうした状況、こうした松前町の状況を町長はどのような認識を持たれてるか、始めに伺いたいと思います。
町の答え 町長 石山英雄(町長は2024年3月まで)
町民の健康と命を守るがん対策というふうなことで、一般質問の通告をいただきました。町長の認識についてのお尋ねでございます、答弁させていただきたいというふうに思います。松前町の死因の直近のデータの推移を見ますと、がんによる死亡者の割合は、減ってきているものの、平成26年度で26.1%、40人ががんで亡くなっているところでありまして、沼山議員ご指摘のとおりだというふうに思っておるところであります。そのがんの中でも肺がんが一番多くて、12人の方が亡くなっております。2番目は胃がんで7人となっております。がんによる死亡者の割合は減っていますのは、高齢化が進みまして、ここ数年老衰により亡くなられる方も含め、肺炎などを発症するなど、その他の死因で亡くなっている方の割合が多くなっている、多くなってきているためでありまして、しかしながら、決してがん自体が減っている状況ではないというふうに認識しているところであります。また、がんと診断された人の割合、現在治療中の方、罹患率につきましても決して減っている状況にはないと考えておりまして、議員ご指摘のように、大きな課題だろうというふうに認識をしているところであります。
議員の質問 2番 沼山雄平
昨年12月、厚生労働省はがん対策加速化プランを公表しました。具体的には、死亡率減少に繋がる予防、治療研究、そして共生を柱に、次の基本計画策定までの間に集中的に実行すべき具体策を示しています。ここでは、がんの予防対策として、避けられるがんを防ぐということでございます。そこで伺いたいのは、胃がんの予防に関してです。近年、予防できるがん、避けられるがんとして広く知られているのが胃がんです。この胃がん発症の原因の一つがヘリコバクター・ピロリ菌と言われております。北海道大学浅香正博特任教授による「胃がん撲滅計画、我が国から胃がんを撲滅するための具体的戦略」を提唱し、日本医師会医学賞を受賞されております。このピロリ菌を除菌することにより、胃がんは撲滅できるとのことに対し、大きな反響がありました。また、WHO(世界保健機構)の専門組織「国際がん研究機関」は、1994年、ピロリ菌が胃がんの原因であるという報告をされておりますが、20年後の2014年9月、更に具体的な報告をされております。それは、全世界の胃がんの8割がヘリコバクター・ピロリ菌の感染が原因であるとの報告書を発表しました。正に、具体的数字を上げて国際機関が断定したわけでございます。更に、国立がんセンターによると、ヘリコバクター・ピロリ菌と胃がんの関係について、研究班で日本人を対象としたヘリコバクター・ピロリ菌、胃がんの19の研究に基づき、ヘリコバクター・ピロリ菌と、ピロリ菌が胃がんのリスクを上げることは確実と評価しております。そして、政府は2013年2月、ピロリ菌除菌に保険適用を拡大しました。日本人成人者、平均すると7割以上がピロリ菌を持っていると言われております。このピロリ菌を発見し、除菌することこそが胃がんの予防に繋がることは疑いのないものと思います。予防できることは徹底して予防し、避けられるがんは避けるべき。今日、私が強く申し上げたいことは、ピロリ菌を持っているかどうかを明らかにすることです。既に多くの自治体がピロリ菌無料検診や、一部助成検診に動き出しております。松前町においても、町民の健康と命を守るという観点から、ピロリ菌検診を一刻も早く実施すべきです。そして、持っている方は除菌し、胃がんへのリスクを減らすことに動き出さなければなりません。この検診と除菌を両輪とすれば、国は既にピロリ菌除菌に保険適用という片方の車輪が回転しています。もう一つの車輪は、地方自治体の町が検診という車輪を回さなければなりません。その両輪で松前町の将来にわたって胃がんの劇的な減少に向けて取り組むべきではないかと考えますが、町長の考えを伺います。
町の答え 町長 石山英雄(町長は2024年3月まで)
ピロリ菌についてのご質問が、お尋ねがございました。胃がんの発症とピロリ菌につきましては、近年、その関係が注目をされているところであります。ピロリ菌については、概ね3歳までに感染し、それ以上の年齢では免疫力の高まりによりまして感染しないと言われているため、3歳までの幼児期に、家族の中でピロリ菌に感染した人がいると子どもに感染する危険があると言われているところであります。従いまして、胃がんの予防のためのピロリ菌の検査、除菌の治療、除菌治療の他に今後ピロリ菌感染を減らすためには、幼児に接触する家族などの除菌治療が重要となると考えているところであります。以前から見ますと、虫歯予防も含めまして、幼児に対するピロリ菌感染の予防については母子への指導も定着しておりまして、例えば親から口移しでの食事などによる感染などが減少しているため、若年層の感染者はかなり減少していると言われています。しかしながら、井戸水等も感染の原因となっていることから、60歳以上の方がと70%以上の確率で感染しているとも言われているところであります。このようにピロリ菌対策は、単に胃がん予防のためではなくて、産まれてくる子どもの将来のためにも重要なことだと考えております。また、一度除菌治療をすると大人はもう感染しないと考えられていることから、将来的にはほぼ、議員ご指摘のように100%に近いピロリ菌の除菌も可能ではないかとも考えているところであります。例えば、町立松前病院では、昨年度は年間500件程の胃カメラ検査を実施しておりまして、異常が認められた場合はピロリ菌検査、除菌治療を指導し、実施していると聞いております。また、3年前からは松前町の中学2年生について、渡島医師会の協力のもと、希望者にはピロリ菌検査を実施しておりまして、結果として、感染者は少ないものの、対象者については除菌治療も行われているようであります。現在、渡島医師会の会長さんは、吉岡の小笠原先生でありまして、小笠原先生におきましては、このピロリ菌に対して、大胆に考えておりまして、私どもの方にもいろんな情報をいただいておって、助けられているところでもあります。今後は、胃がん検診等合わせ、ピロリ菌検査についても情報発信に努めまして、少しでも感染者の除菌治療や幼児への感染予防が図られるよう、努めるとともに、町立松前病院や胃がん検診を委託しております対がん協会とも協議した中で、更に有効な取り組みについて、検討させていただきたいというふうに思います。
議員の質問 2番 沼山雄平
ぜひ、一刻も早いピロリ菌の検診をお願いをしたいと思います。次に、がん検診に関して伺います。早期発見、早期治療には検診が最も有効であることは言うまでもありません。しかし、松前町の受診率は極めて低い状況にあります。健康推進課としても、広報、或いは防災無線等で啓発を行い、受診率向上に取り組まれていることは十分理解しておりますが、なかなか思うように向上していないのが現状ではないかと思います。北海道保健福祉部地域保健課では、平成25年度の全道179市町村のがん検診受診率を公表しております。これには、職場の検診や個人で受けた検診に関しては、この中でカウントされていないので、その分の誤差はあると思いますが、それはどこの町でもあることですので、そのまま信用して良いかと思います。その中で、胃がんの受診率の最も高い町が増毛町の49.4%、肺がんの受診率が最も高い町は壮瞥町の69.1%、非常に高い受診率です。では、松前町ではどうかと申しますと、松前町では胃がんの受診率2.9%、肺がんの受診率が4%、全道179市町村の中で受診率順位で見ますと胃がん、肺がんともに178位です。町単位で見ますと最下位です。非常に驚きました。また、179位が室蘭市でした。また、26年度では、松前町胃がん6%、肺がんが7.5%まで上がりましたが、全国的に関心が高まっている状況の中ではまだまだ低いと言わざるを得ません。そこで伺いたいと思います。松前町の、この驚異的受診率の低さはどのような要因があるのか。また、松前町特有の要因もまたあるのか。この点に関して伺いたいと思います。
町の答え 町長 石山英雄(町長は2024年3月まで)
松前町の受診率の低さについてのお尋ねがございました。確かに、平成25年度の調査におきましては、松前町が最下位になっているところであります。この私どもの分析している受診率の低さの要因につきましては、担当の健康推進課長の方から答弁させたいというふうに思います。よろしくお願いします。
町の答え 健康推進課長 高橋光二(健康推進課長は2018年3月まで)
ただ今の検診の受診率が低い原因は何かとのご質問に対しまして、お答えさせていただきます。私ども健康推進課としましても、少しでも多くの人達に検診を受けていただくために、個別に連絡をするなど、いろいろと啓発を行っているところであります。その中で受診率が低い理由、特にがん検診の、がん検診を受けない方の特徴的な考え方として私どもが把握しておりますのは、次の5点程あると考えております。1点目は、現在の生活に特に問題はないと感じているため、がん検診を受けることが生活の中、また仕事の関係上、検診が優先順位が低く見られているというか、低く考えている方。2点目としましては、自分の健康に自信がありまして、検診の必要を感じていない方。このような方の中には、自分は酒もタバコもやらないから大丈夫だとか、また最近、或いは日頃から病院に行ってですね、いろいろと受診しておりますので大丈夫だと思われている方も含まれていると思います。3点目としましては、検診によってがんと言われることが恐い、恐怖心から受診をなかなかできない方。4点目としましては、元々健康に関心がないと言いますか、健康診断に関する興味が元々ない方。最後に5点目としましては、やはり時間とお金の問題があると考えております。がん検診は一部無料化を進めておりますが、そのPRがまだまだ必要だと考えております。検診後の再検査や治療などを考え、経済的な面を心配されて受診を控える方や、時間的に余裕がない方などもいると思っております。特に、時間がないという方にはですね、今、ご指摘ありましたとおり、がん検診の重要性、定期的な検診によって早期発見、早期治療することによってがんは治せるんだということを理解していただきまして、生活の中で検診に対する優先順位を高めていただきまして、少しの時間を検診に使っていただくよう、理解を求めていかなければならないと考えております。
議員の質問 2番 沼山雄平
確かにそのとおりだと思います。やはり、要因をおさえ、そして分析し、次なる検討と対策を講じることは必要だと思います。また、受診率の高い町、或いは低いところの情報も入れてみて、参考にしてみてはどうかなというふうに思います。また、その上で年度ごとの目標を定めて取り組んでみるのも、またいいのかなという気、致します。いずれにしましても、低い受診率からの挑戦であります。あとは高くなる一方と捉えまして、町民の健康のため、健康推進委員らとともに連携を進めながら、啓発喚起に続けていっていただきたいと思います。ちなみに、25年度の胃がん検診最下位の室蘭市はですね、本年2月室蘭がん対策協議会、別名室蘭がんフォーラムとして発足しております。また、市の助成によるピロリ菌検査も既に実施しておりまして、新聞報道を見ますと、ピロリ菌の検査の受診が驚異的な伸びを見せているということでございます。ともあれ、現状は住民のがん予防に対する意識の低さがそのまま表れていると思います。がんは、早期発見が鍵と言われます。男性のがんの約55%、女性のがんの約30%は、予防可能な要因が関わるようだとも言われております。早い段階でがんを発見し、自覚症状が出るまでに見つけた早期がんの9割は治すことができると言われております。その意味では、当然のことでありますけれども、検診の重要、検診が非常に重要だと考えなければなりません。そこで、町長は、町民の関心と意識を高めていく必要があると思います。どのような対策で啓発喚起を行っていくのかを伺いたいと思います。
町の答え 町長 石山英雄(町長は2024年3月まで)
本当に町民への関心、意識を高めるための対策はというふうなお尋ねでございます。ずっとこの受診率向上するための施策はいろいろとってきているのが現状でありますが、なかなか受診率が上がらない状況もあるわけであります。私どもの方で今後とも一生懸命取り組むことを今進めているわけでありますけども、今の現状につきまして、取り組んでいる現状、これからの課題につきまして、担当の課長の方から答弁させていただきます。
町の答え 健康推進課長 高橋光二(健康推進課長は2018年3月まで)
ただ今のご質問に対しまして、健康推進課としての今後の考え方を答えさせていただきます。健康推進課では、引き続き受診対象者全員へのハガキでの勧奨や地区の健康づくり推進員の協力を得まして、各地区でチラシ配布するなど、PRに努めていきたいと考えております。また、先程、受診を希望されない方の特徴を述べさせていただきましたが、その特徴に合わせて個別に電話や訪問による保健指導などでその方に合わせた動機付けを心掛けていきたいと考えております。更には、先日厚生労働省からインセンティブと言いますか、きっかけづくりだとか特典の取り組みについてのガイドラインも示されております。これらも参考に致しまして、各種検診に少しでも町民の皆さんが興味を持っていただけるよう、工夫をしてまいしたいと考えております。いずれにしましても、ご指摘のとおり、松前町として受診率が高いとは決して思っておりませんので、引き続き受診対象者への直接のPRに力を入れまして、受診率の向上を目指していきたいと考えております。何よりもがんの早期発見、早期治療の重要性、定期的な検診の重要性をいろいろなアプローチの仕方で取り組んでいかなければならないと考えております。沼山議員ご指摘のとおり、現在データの上では松前町が全道最低の受診率ということで、これ以上下がることはありませんので、少しでも上げられますように頑張っていきたいと思います。健康推進課一同、健康づくり推進員のご協力も得ながら、とにかく頑張りたいと思いますので、ご協力よろしくお願い致します。
議員の質問 2番 沼山雄平
やはり、様々な機会を通じて、町民の全体の関心を押し上げていくということが非常に大事かなというふうに思います。また、その際ですね、一人の人間が多方面からの関わりを持つということも大事かと思います。例えば、今課長から言われたとおり、健康推進課から案内が届いて、それでも動かなければ地域の推進課から声を掛けられて動く場合もありますだろうし、また、そこで動かなくて、また更に家族、兄弟、子どもから言われて初めてまた動くケース。それでも駄目で、職場の同僚や先輩、後輩から言われて初めてまた動くケース。それでも駄目で、友人等から誘われて初めて動くケースもあるということを考えますと、ありとあらゆる人間との関わりの中で、がんへの関心を押し上げていくということが最も大事かなというふうに思います。非常に前向きな答弁をいただきました、ありがとうございます。次に、がん教育に関して伺いたいと思います。生涯2人に1人ががんになると言われながらも、がんのことを習う機会が極めて少ない。世代によってはほとんどないと言っても過言ではないと思います。がん予防や早期発見はわずかな知識の有無が左右するとも言われます。文部科学省は、5月22日、がんを正しく知り、命の大切さへの理解を深めるがん教育を効果的に行うための教材をホームページで公表しました。このがん教育は、子ども達が健康の大切さを学び、病気の人に対する偏見や差別をなくする重要な機会になるとして、モデル校優先から、今後全国の学校でも行われようとしております。教育長に伺います、松前町の小中高校におけるがん教育の現状を伺いたいと思います。
町の答え 教育長 宮島武司
ただ今、沼山議員の方から松前町の小中高校におけるがん教育の現状はどうなっているのかと、ご質問いただきました。現在、学校で行っておりますガン教育につきましては、文部科学省の方で作成しております、全国のどの地域でも教育を受けるときでも一定の水準の教育を受けるように、学校教育法に基づきまして文部科学省で作成しております学習指導要領に基づきまして、実施しているところでございます。松前町のおきましても、この学習指導要領の中でがん教育を実施しておりまして、各小学校、中学校、高校におきまして実施してるところでございます。小学校では、5年、6年生について、体育科の保健学習としてがん教育に触れる授業を年間でございますけれども、3時間程度学習しているところでございます。具体的な中身は、病気の予防や喫煙、飲酒、薬物乱用の害などについて学習しているところでございます。また、中学校におきましては、3年生で取り扱います保健体育の保健分野の中でがんについての学習を行っておりまして、こちらも年間3時間程度ございますけれども、健康な生活と病気の予防や禁煙、飲酒、薬物乱用と健康について学習をしているところでございます。また、道立松前高校では、1、2年生の保健体育の保健分野の中でがんについて学習を行っております。こちらも2時間から3時間程度学習しておりまして、生活習慣病の予防や禁煙、更には飲酒と健康、そして地域の保健の検診の必要性などを学習しているところでございます。以上です。
議員の質問 2番 沼山雄平
がん対策推進基本計画、これは平成24年6月の閣議決定の抜粋でありますけれども、健康については、子どもの頃から教育することが重要であり、学校でも健康の保持、増進と疾病の予防といった観点から、がんそのものやがん患者に対する理解を深める教育は不十分であると指摘されているという文言ございます。そうした状況を聞いてますと、ただ今、教育長の答弁を聞いておりますと、松前町は限られた時間の中で大変工夫をして取り組まれている様子窺えました。ただ、全国的には不十分と指摘があることも受け止めつつ、子ども達の心に届き、子ども達の心を動かし、そして理解していただけるような、より良いがん教育の取り組みが定着できればというふうに思います。東京大学医学部付属病院放射線科准教授中川恵一氏、氏は、文部科学省がん教育に関する検討委員会の委員でありますけれども、氏は、氏曰く、がん教育、がん対策の遅れという潮流を変えるには、学校でがんを学ぶ体制が必要だと考え、7年以上前から全国60箇所以上の学校で3千人以上の生徒を対象にがん教育を実践してきたというのであります。がん教育の実例としてご紹介致しますが、授業受けた中学生1千100人を対象に受講の前後、更に半年後にもアンケート調査を行ったところ、受講前はがんは生活習慣が原因の一つと考えられる病気と答えた生徒は31%だったのが、受講後は86%まで上昇し、6ヶ月後では65%と、かなりの割合で認識され続けていて、同様に受講前はがんは予防できる病気と答えた生徒は23%から、受講後には84%と上昇し、6ヶ月後でも64%と定着している。正に、がん教育はがんに対する生徒のイメージを大きく変えることになり、また更に注目すべきは、受講後には89%が家族にがん検診を受けるように勧めると回答し、6ヶ月後、実際に48%の生徒が家族にがん検診を受けるように勧めたと答えております。そういう意味で申しますと、子どもから親への逆世代教育も期待できるとされております。その意味で、単に子ども達へのがん教育に留まることでもなく、町民全体への予防、検診の必要性の意識を高めることにも繋がると思います。松前町においても、がん教育の更なる充実に期待したいと思います。文部科学省もがん教育の実施に向けて、大きく動き出しております。来年度からは、全国の小中高校で保健体育を中心に、道徳や総合学習などの時間も使ったがん教育が始まろうとしております。また、外部講師を招いてのがん教育、ガイドラインも文部科学省より公表されております。益々教育委員会の役割も大きくなろうとしておりますが、教育長の所見を伺います。
町の答え 教育長 宮島武司
がん教育の大切さについて、お話をいただきました。今、生涯の内、国民の2人の内1人ががんにかかると推測される時代でございます。がんは極めて重要な課題であるというふうに捉まえているところでございます。健康に関する国民の基本的な教養として、小中高校の中で学習の必要性を感じているところでございます。沼山議員おっしゃるとおり、私どもも同様の考え方を持っているところでございます。児童生徒が自身、自分自身の健康を大切、健康の大切さを学ぶとともに、がんに対する正しい知識、そして、がん患者に対する正しい知識を持つことが大切であろうというふうに考えているところでございます。また、がんと禁煙との関係などから治療方法、更には検診の重要について学ぶ必要があると考えているところでございます。がんという病気から、健康問題や医療現状、更には命の大切さなどを小中高のときから学べる体制が重要であるとも考えておるところでございます。今後におきましても、文部科学省の動向を聞きながら、学校におけるがん教育の推進を図り、更に学校保健会と連携しながらがんについての正しい理解と、健康と命の大切さを学ぶ機会を設けていきたいと、そういうふうに考えているところでございます。以上です。
議員の質問 2番 沼山雄平
教育長の方から、今後の展望を伺いました。今後も更にですね、学校保健会などと連携をして、積極的に取り組まれてはどうかと思います。未来を担う子ども達に、がん教育を通じ、命の大切さ、思いやりを育む機会ができればと願っています。最後になりますが、何度も申し上げていることでありますが、日本人において、2人に1人ががんになり、3人に1人ががんで亡くなるとは、決して離れたところにあるのではなく、目の前にあることと認めざるを得ない事実です。国にあること町にあり、町です、町にあり、町にあること地域にあり、地域にあること家族にあったり、或いは身近な人であったり、または明日は我が身の上かもしれません。それを現実のことと受け止め、一人でも多くの町民をがんから守るという強い気持ちで予防、検診、早期発見、早期治療に戦略的計画を立て、地域も町行政も医療機関も一体となって取り組むべきではないかと思いますが、町長の考えを伺います。
町の答え 町長 石山英雄(町長は2024年3月まで)
本日の沼山議員の一般質問の中で明らかになったというふうに思います。正しく、町長部局におきましても、また教育の現場におきましても、各分野が連携して取り組むことが重要だというふうに考えているところであります。住民のがん予防に対する意識を高め、がんに対する正しい知識を知っていただくためには、町としては保健指導、健康づくりのための各種事業だけでなく、町立松前病院を始めとした各医療関係者との連携、大人も子どもも含め、がんに対する教育も重要ですので、教育委員会や教育現場との連携、更には民間で働く事業主さんなどにも受診する、受診への取り組みなど、それぞれの立場で、一つの目標に向かって取り組むことが必要だというふうに考えております。それらの考え方をまとめ、計画的、戦略的に進めることも必要なことだというふうに思っております。私自身も平成24年に胃がんを発症致しまして、約3分の2を摘出手術を受けておりました。健康の尊さを十分実感しているところであります。いずれに致しましても、胃がんを含め、がんは早期発見、早期治療により決して不治の病ではなくなってきていることから、町民の命を守る上で、がん対策は大変重要なもんだというふうに考えております。更には、健康で元気な方が増えることは、医療費や介護負担の削減にも繋がるものと考えられますので、将来の町の財政健全化のためにも、町として各種がん検診のPR、受診率向上に向けた取り組みを引き続き、より効果的に進めるように努力をしたいというふうに思います。
議員の質問 2番 沼山雄平
がん対策を進めること、充実を図ることは、それはそのまま町民の健康と命を守ることにも繋がっていくものと思います。松前町のがん対策が一歩二歩、確実に前進することを切望し、質問を終わります。ありがとうございました。