みんなの議会

せたな町議会 平成27年第4回定例会 2015年12月10日

再生可能エネルギーへの取り組みについて

聞いた人
大野一男 議員
答えた人
町長 高橋貞光

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

議員の質問 10番 大野一男

ただ今議長より発言の許可がありましたので、通告しております質問について町長に伺いたいと思います。再生可能エネルギーへの取り組みについて、北海道は、道内における太陽光、風力、バイオマス、地熱、中小水力、雪氷冷熱、地中熱など再生可能エネルギーのポテンシャル、いわゆる潜在能力は極めて高いとして、各地域、自治体でのその導入促進に向けた動きに呼応し、さまざまな施策と支援策を講じております。また平成24年7月からの再生可能エネルギー固定価格買取制度、いわゆるFIT、フィットの開発を契機に再生可能エネルギー設備の導入を押し上げる効果をもたらすなど、さまざまな取り組みを助長しエネルギー供給の仕組みは大きく変わろうとしております。せたな町においては、平成16年日本で初めての、せたな町洋上風力発電所風海鳥2基の運行が開始され事業に着手いたしました。そのことが呼び水となって、その後、民間事業者による参入があり現在、瀬棚区に風力発電6基が稼働しております。更に来年度、瀬棚区大里地区周辺に民間事業者による16基の増設も予定されており、一大風力発電の基地を形成しようとしております。また当町は、酪農畜産が盛んでありまして、その家畜排せつ物、糞尿などを活用したバイオガス事業や間伐材などの利用による木質バイオマス事業など、その事業化の可能性は高く豊かな資源が現在をしております。地方創生が叫ばれる今日、せたな町において風力発電への取り組みを核として、家畜糞尿などを活用したバイオガス事業、間伐材などを利用した木質バイオマス事業の事業化に向けて調査研究に積極的に取り組み、再生可能エネルギー導入促進をまちおこし振興策の起爆剤ととらえ、当町の活性化につなげていくべきではないかと考えます。町長の所見をお伺いいたします。

議員の質問 10番 大野一男

再質問させていただきます。ただ今町長から再生可能エネルギーの今日の状況、それからせたな町の実態等についていろいろお話をいただきました。私は今、日本も世界も再生可能エネルギーの必要性というのは、極めて高いと思います。その大きな要因は平成23年3月11日、いわゆる東日本大震災によって福島原子力発電所が壊滅的な影響を受けた。これによって、原子力によって得られた電気エネルギーというものが、今ほとんど稼働していないということで、これはクリーンエネルギーの方面からいくと望まれている姿ですが、現在としても稼働してないということで、この電力をどこで補うかということが一つです。それから今COP21がパリで開かれてますが、いわゆる地球温暖化の問題でCO2を削減しなければならない。いわゆる二酸化炭素やメタン、温室効果ガスの排出量削減が国際的な努力目標として取り組まなければならない。いわゆる低炭素社会の構築が望まれている。こういった概念を考えますと、その代替エネルギーとして、この再生可能エネルギーというのは、ますます需要が求められてくる。そして、それを供給する仕組みというものもいろいろな方策を作ってやっていくというのが、これからの世界の流れでもありますし、日本の流れでもあると思います。それから私も何度か再生可能エネルギーに興味がありまして、セミナー等にも出席をさせていただきました。そのセミナーの中で、ビックリしたというか、関心があったのは講演をいただいた方々が、経済産業省のエネルギー対策室課長であったり、あるいは環境省の総合観光政策局、環境計画課の課長、それから農林水産省北海道農政事務所の経営事業支援の課長からそれぞれ講演をいただきました。何を言いたいかといえば、国を挙げてこういう各省庁にまたがって、この再生可能エネルギーの導入ということについていろいろ政策を持っているということを改めて感じました。経済産業省、環境省、農林水産省、それぞれの分野でさまざまな施策を持ちながら、こういった再生可能エネルギー取り組む自治体や地域について応援していこうと。そういう施策をさまざま展開してるという実態があるわけです。町長も最後の括りの中で、国の施策を見ながら当町もそのことについて考えていきたいということですが、そうであれば尚更こういった実態をよく検証されて、どういったことで、我がまちがそういう取り組みに進めていけるかということも含めて、ぜひ調査研究をしていただきたい。最後に、この講演で北海道経済部産業振興局、ここに環境エネルギー室というのがあるんです。その主幹の方も、北海道は非常にいわゆる潜在能力、ポテンシャルが高い。北海道においても、ぜひ北海道の一大産業としてこの再生可能エネルギーの構築に向けてさまざまな施策を展開していきたいというお話もされておりました。現実に北海道では、今町長はバイオマスガスについては否定的なお話でしたが、いろいろな仕組みを作って、その地域の一村一エネルギーですか、それから地産地消エネルギーという概念のもとに事業を起こして進めようとしている自治体もあるわけです。そういったことを見ますと、私たちせたな町には十分そういうことを掲げていく、いわゆる洋上風力発電を一つの大きなシンボル的なものもありますので、そういうことを呼び水にして、いろいろな仕組みを作っていただきたいと思います。これから次は私の一つの提案ですが、この講演会なんかを聞いてきますと、いわゆるマイクログリット、いわゆる分散型電源といいまして、その地域で風力発電であるとか、あるいはバイオマス発電であるとか、そういったエネルギーのネットワークを地域に構築して、安定した電力を供給するシステムを確立して、その町内、地域において、例えば、ハウス栽培の電力、牛舎の照明、給湯、搾乳の電力、あるいは公共施設の電力などに利用する。こういうたくさんの電力を分散して持つことによって、その電気を集約して、まちの資源にしていくという政策も行われています。よく例題に上げられるのが下川町などがその例題にして挙げられるわけですが、下川町では小規模分散型再生可能エネルギー供給システムの整備を図っておりまして、全体として9の公共施設で、このエネルギーを活用している。公共施設の熱供給の60%、それからまち全体のエネルギーの40%が、いわゆる小型分散型の再生エネルギーによって満たされている実績報告もありまして、これによって年間燃料費が節減された。報告によると約1,600万ほど節減が図られたということで、この財源を子育て支援等に回して地域の経済の潤滑を図っている。こういう例題もあります。ぜひ町長そういう他の例も見習って我が町もせっかく、先ほど町長はバイオマスタウン構想の話もされましたけれども、そういう経緯、経過もあるわけですから、しっかりと前向きに取り組むという姿勢で臨んでいただきたいと思いますが、再度答弁を願い申し上げます。

町の答え 町長 高橋貞光(町長は2025年10月まで)

2回目の質問にお答えをいたします。大野議員随分勉強されているという認識を受けました。実は私も10月に風サミット、山形県に出向いて自然再生可能エネルギーについて勉強させていただいたところでございます。せたな町ご案内のように先ほどの話にもありましたが、非常に風力資源としては、日本でも大変有望な地域と言われておりまして、事実、まちの洋上風車もございますし、民間の1万2,000キロの風力発電もございます。民間の風力発電につきましては、この設備利用率が常時35を超えているというような状況でございまして、これは日本でもそうないということから大変有望な地域と感じております。そこで風力発電事業の発電事業者の誘致ということを積極的に行っておりまして、今5万キロの計画が進んでいるというところでございますし、またほかの発電事業者におきましては10万キロ、12万キロの調査が進んでいるということでございます。しかし、残念なことに近くに接続する系統がないということから、自前で業者につきましては、函館幹線18万キロに接続をするという大変なコストをかけて事業を展開することになっておりますが、こうしたことから、まちとして新たに再生可能エネルギーに取り組むときに連係系統、接続が大変問題になると感じております。したがいまして、まずこれを連係が可能なような送電線を引いていただくことが重要になるものと思います。それで議員おっしゃいました風力以外のバイオマス、あるいは畜産のバイオガスあるいは木質のバイオマスにつきましても、現在私たちもいろいろ検討をしておりますが、現在のところ非常に高くつくことになっております。これは風力あるいは太陽光も同じでございまして、皆さんご承知のことと思いますが、現在私たちが使用しております電力料金につきましては、現在、1.58円、これ自然エネルギーの部分として、実は再生エネルギーの賦課金ということで電力料金に上乗せをしていただいている。いってみれば、国民の皆さんが、再生エネルギー分として電気料分として高く買っておられるということになります。議員おっしゃいましたように再生エネルギーの必要性につきましては、CO2の削減、地球温暖化防止という観点から、これは進めていかなければならないと感じておりますが、それを進めるに当たっては電力料金が高くなるということになりますので、これは国民的な合意を得る必要があると。高くてもCO2削減を進めていく。あるいは地球温暖化防止を進めていくという全体の理解がなければなかなか大きな割合に拡大をしていくことについては、難しいものと考えております。また下川町での先進事例などについても、ご紹介がございましたが、私たちとしても現在、畜産のバイオガス、それから木質のバイオマスにつきましても、いずれもなかなか採算性に乗らないというような状況がございます。したがいまして、これを乗るようにするためには、やはりまだまだ研究開発が必要になるということ。あるいはそれに加えて、国のしっかりとした政策的なサポートが必要であるということなども考えなければなりませんので、これは今後の推移等をしっかり注視をして、引き続き調査研究をしていくということになるのではないかと思います。けして否定すると、こうした再生可能エネルギーを否定するものではございません。私たちとしては、ぜひさまざまな状況を考えるときに、これは進めていかなければならない事業と考えております。以上でご理解を願います。

議員の再々質問 10番 大野一男

再々質問させていただきます。町長その否定的でもなく、肯定的ではなく、時の流れに身を任せて、このことを考えたような発言ですが、私が言ってるのは極めてその受け身ではなくて、自分たちのまちの政策として、事業として積極的にその可能性について調査研究をすることはしないんですかという入り口論です。その結果、今言ったような事業性が厳しいとか、さまざまな要件で難しいというのであれば、そこは説明をしていただいて、いわゆる経済の話ですから採算性の話ですから、それはある程度折り合いのつく場所があるのかと思いますが、最初から、どうも様子を見ますという話では、ちょっと私としては納得のいかない部分が多々あります。COPの話がちょっと出ましたが、これ道新の社説です。日本が提出済みの温室効果ガス削減目標は、30年までに13年比で26%削減することになっている。省エネと再生エネルギーの導入を大胆に進め、さらなる削減を目指すべきだ。こういう社説もあります。ですから、どこかで、誰かが、このことを事業化をしてやるということは求められていると思うんです。国がやるのは確かです。しかしそれはどこかでやっていただきたいということです。どこかで誰かの、どこかが、せたな町であって、誰かが我々であるというところに、ぜひその意を配して考えていただきたいと思います。それから先ほど、木質バイオマスは厳しいんだというお話がありました。実は今せたな町では、産業振興課で、間伐材による木質バイオマス等の利用等について調査をしています。今年が最終年ということで報告書が出てくるだろうと思います。26年度の決算委員会でもその話が出ましたが、極めて状況は厳しいと。採算性が難しいというお話も聞きました。27年については、木質バイオマスエネルギーを設置するということを掲げて、その可能性についても調査研究しますということですから、それはやがて成果品が出てきて、これこれこういう理由だとなるんだろうと思います。そういうことも、先ほど北海道の指定でやってるんだ。モデルプランでやっているという話もありますが、そうであれば尚更、我が町独自の視点を持ってもっと積極的にこの事業がなんとかなるか、ならないかということを進めていただきたいものだと思います。私このことを調べるにあたっていろいろなところにいろいろなお話を聞きに行って参りました。その前にもう1点、もう1回違う講演に行ったときに、北海道の山谷副知事が挨拶をされておられました。その中で大変興味のある挨拶をされておりました。北海道としては、水素ガス社会の構築に向けて力を入れていきたいと。今後、クリーンエネルギーの形の中で、これを水素ガスというものは注目されるものだと。よって北海道としてもその事業化に向けて積極的に取り組んでいきたい。そんな挨拶をされておられました。この水素ガスというのは、お聞きしますと電気を使って水を分解して水素ガスを取る。単純に言えばそういう話だと思うんです。中学校の理科の化学の時にH2Oを習ったと思うんですが、Hは水素です。Oは酸素ですから、これを分解して水素を取る。そしてその水素ガスを利用して新たなエネルギーを生み出していく。私たちのまちにはまさしく風力によって電力を得れる機会がある。水はたくさんあります。これをうまく融合すれば、この事業化は進めていくと。単純な発想ですけども、ぜひその辺も検討材料にしていただきたいと思います。例題を申し上げますと、新エネルギー水素に関する実証事業として、北海道では、鹿追町が5年間の予定で家畜糞尿からのバイオマスを元に水素を製造し、牛舎などの照明や暖房に利用するといった事業計画、それから近々に決まったようですが釧路市と白糠町において5年間の事業で、これは小水力発電を用いて水素を製造し、酪農施設や燃料電池等に供給し、照明や給湯に利用する計画がある。こういう具体的な実証例もあります。ですから、我がまちも早く手を挙げてそういう方向性をきちんと出すことによって北海道、国からのさまざまな問いかけ、あるいはオファーもあるんでないかと思いますので、ぜひ町長その辺も勘案して考えていただきたい。最後になりますが、先ほどバイオマスタウン構想というのを町長お話しされました。いろいろ担当の方にお聞きしたら、ここに資料があります。2005年、平成17年2月、いわゆる合併した年が9月ですから、まさしく合併のさなか、協議されてるさなかの2005年、平成17年2月10日にこのバイオマスタウン構想というものを公表した第 1 回目の市町村の中に北海道、漢字の瀬棚町が載っておりました。ですからその当時、旧瀬棚町では、そういった構想もしっかり立ち上げて、私たちのまちの事業化に向けて進んでいこうという動きがあったんだというのが読み取れるわけですが、しかしこれは合併という大変な事業の中でストップしてるということになるんだろうと思うんです。町長、私たちのまちは今年でちょうど合併10年を迎えました。10年目、最初の用意ドンは財政再建という大変大きな課題を背負って、そのことに町長はじめ町民の皆さんに理解をいただいて非常事態宣言を解除するところまで、財政はよくなったと思います。今後この10年を迎えて以後10年の大きなまちの施策として、やはりまち独自のさまざまな事業を起こして、町民の皆さんと一緒にせたな町というものをしっかり作っていく政策の展開も必要だろうと思うんです。旧瀬棚町が描いたバイオマスタウン構想、そしてお聞きしますと旧北檜山でも、あそこにありますハチの巣、風車ですか。それが象徴するように当時、議会議員だった高橋議員ときょう同僚でいます真柄議員等がそのことに奔走したというお話もお聞きしました。北檜山区でもやはりそういう構想があったんだというのを改めてお聞かせいただきました。ぜひそういういろいろな歴史、過去の背景をしっかり受けとめて新町としてこの事業に向けて取り組んでいただきたいと思います。町長の意のあるところの答弁を期待して、質問を終わります。

町の答え 町長 高橋貞光(町長は2025年10月まで)

お答えをいたします。まず事業化です。畜産バイオガスあるいは木質バイオマスの事業化について、現在のところ大変難しいというお話をさせていただきました。なぜ難しいのかということでございますが、太陽光あるいは風力と違いまして原料を、燃料と言いますか、が非常に大きなコストの中にウエートが占められる。もちろん木質バイオマスですと、当然山から木を切って運んでこなければならないということから、現在のところ約70%、コストの70%に原料費が掛る状況になっております。畜産バイオマスも同じでございまして、農家から1カ所に集めるとうことになりますと、非常に運賃コストが掛ってくる。そしてまた消化液、使ったあとの消化液、これをまた畜産農家の草地に戻さなければならない。この経費も掛かるというようなことからなかなか難しいと言われております。それに比べて太陽光、風力発電につきましてはコストが、そういう燃料のコストが掛らないという、光もタダですし、風もタダということからコストが随分違うということはご理解いただけるものと思います。まちといたしましても畜産農家、あるいは町内の事業者が新たな収入源としてしっかり確保できるということであれば、これは産業振興の観点からも大いに普及を図るということは当然考えなければなりませんが、原状そういう状況ということでございます。議員おっしゃいましたように、今いろいろな地域で取り組んでおりますのは、これはすべて試験的な、期間を区切っての試験的な取り組みということでございます。これについては、これからもいろいろ研究を進めて、事業化に向けた取り組みをするんだという、これは国の強い意思がございますので、引き続きこうした研究は進められていくものと。水素ガスの話も出ましたが、それも含めて研究が進められていくと思っております。そこで試験的な取り組みを、まちに誘致できなかということも多分出てくるんだと思います。そうした部分におきましては、いろいろ採択に関する要件というのはあると思いますので、それらも十分勉強させていただいて、試験的な取り組みが、せたな町でも行なっていただけるかどうかについても少し研究をさせていただきたいと思います。旧瀬棚町のバイオマスタウンの話もございましたが、そういったことで、いまだに採算性、事業化が一般的に普及できていない状況からしますと、これを性急に進めるということにはなかなかならないと感じております。ただ先ほど申し上げましたように、そうした国の支援による試験的な研究に対する取り組みについては、私たちもチャンスがあればしっかり受けられるような、そういった準備もさせていただきたいと思っておりますことで、ご理解いただきたいと思います。

出典:せたな町議会 平成27年第4回定例会 2015年12月10日 議事録 PDF(10ページ) 間違いを知らせる