せたな町議会 令和3年第1回定例会 2021年3月15日
コロナ禍におけるせたな町の農業振興策、特に米価が下落する稲作経営について
- 聞いた人
- 横山一康 議員
- 答えた人
- 町長 高橋貞光
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 8番 横山一康
それではコロナ禍におけるせたな町の農業振興策、特に米価が下落する稲作経営についてお伺いしたいと思います。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で農産物の需要が減少し、農産物価格の下落が農家経済に影響を与え始めております。特にせたな町の最重要作物である米においては、人口減少や食生活の変化による従来からの消費減に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大により飲食店向けの販売が減少し、価格の下落が始まっています。現在のところ令和2年産米では、下落幅がそれほど極端なものではありませんが、このままの作付状況が続くと今年の秋には民間在庫が積み上がり、さらなる米価の下落が予想されております。国も転作の推進を求めておりますが、報道等でもご承知のとおりなかなかそのように行ってない模様であります。せたな町では米の作付比率が管内では群を抜いて高く、米価下落は農家経済だけでなく町の経済に与える影響も少なくないと思われます。このような状況を踏まえ以下3点についてお伺いしたいと思います。① コロナ禍におけるせたな町農業の現状について町長の認識をお伺いいたします。②新年度の町政執行方針では、コロナ禍における農業振興策について述べておりますが、さらに厳しさを増す農業情勢に対し、町としてどのように対処していくのか具体的な対策をお伺いいたします。② 米価下落に対する具体的な施策をお伺いいたします。以上3点お願いいたします。
町の答え 町長 高橋貞光(町長は2025年10月まで)
横山議員のご質問にお答えします。1点目のコロナ禍における町内農業に対する影響ですが、農畜産物販売額から比較すると44億9,100万円、昨年と比べると1億8,700万円の減で対前年比96%、内農産物は22億6,600万円で、対前年2,800万円の減で比率は99%、畜産物は22億2,400万円で、対前年1億6,600万円の減で比率は90%、これについては昨年夏より発生している牛のサルモネラ感染症の影響ということでの落ち込みが主因と聞いています。なお米については14億7,200万円で、対前年4,100万円の増で比率103%の出来高となり、他にも増加に転じている作目もあること聞いております。続いて2点目の継続中のコロナ禍における当町の農業振興策については、令和2年度については道営の愛知地区農地整備事業が完了しました。さらに3年度から若松地区農地整備事業がいよいよ実施に入るということでございます。また公社営の草地畜産基盤整備事業これも実施に着手いたします。また将来に備えて他地区における基盤整備事業の調査、協議も進めることにより生産効率を高め、コスト削減等をコロナ禍でも持続可能な営農環境の整備をしっかりと進めてまいりたいと考えております。3点目のご質問ですが、現在外食需要の落ち込みにより米の民間在庫が増加し、余剰米による秋の新米価格に対する影響が懸念されております。しかしホクレンなど米穀集荷販売団体が、国の制度を活用して需要の喚起に努めているほか、全国的に主食用米からの作付け転換の推進が行われていることから、現在のところどれほど米価の下落が起きるのか確かな数値推測が困難な状況ですので、具体的な施策を検討できる段階ではございません。つきましては今後のそうした推移について注視してまいりたいと考えているところでございます。
議員の再質問 8番 横山一康
再質問をさせていただきたいと思います。先ほど町長から答弁をいただきました。まず町長の現状認識としては、町のコロナでの農業への影響はほとんど出ていない。農産物に関しては前年対比99%、畜産物については90%ということでこれを90%というのもサルモネラ感染症の影響が大きかったということで、大きな影響は出ていない。米に関しては103%ということでむしろプラスになっているんだと。ちょっと私と認識がずれているんですが、これは一つの統計データですので、これは一つ大事にしなきゃいけないと思うんですが、私、新函館農協に所属しております。米プラスだったというふうに町長はおっしゃいましたが、これは過年度産、令和元年産追加払いが入ってるんです。そこの部分が非常に大きくて、新函館農協だけのデータで申し訳ないんですが、新函館農協の場合は、計画数量が3万6,500で、2年度末見込みで3万6,559ということで計画以上行ってるんですが、販売額は当年度産、令和2年産は1,775万円のマイナスというふうになってるんです。それをカバーしてるのが去年のうるち米で1,500万ということで、それ何とか差引き大きな数にはなってないんですが、こういうような現実はあるんです。だから実際のところは、少しずつ下がり始めてるっていう現状認識をしっかり持っていただいて、町として対策を打っていってほしい。このように思います。また2点目、愛知では基盤整備が完了した。若松では今から始まる。そして草地基盤整備については、いよいよ今年から本格的な着工が始まる。基盤整備に関しても調査をどんどん始めていくというふうに前向きなご答弁いただいてるんですが、これに関しても、私はもっと積極的な町としてのリーダーシップを発揮してやってほしいと思います。中身をよく見ていくと、若松も確かに受益面積300町近くあると伺っております。ただ面的な整備どこまで行われるのか聞いてみると、今ちょっと私データ持ってないんですが、大きな面積やらない、暗渠をやったりすることはやるんですが、面的な整備、先ほどからいろいろ吉田議員も質問しておりますが、スマート農業やっていくためには、ある程度の面的な整備も必要となってきますので、その辺もできればどうせやるんでありますから、きちんとした面的な整備もやっていくというのが、これ町の指導としてあってもいいと思います。また米の需要についてホクレンの意見も先ほど町長答弁なさってましたが、私もホクレンの職員とも意見交換しておりますが、やはり必要な米と必要でない米というのが明確に分かれてきたというふうにおっしゃってます。いわゆるブランド米ゆめぴりかですとか、ふっくりんこといったブランド米、家庭の中で食べるお米に関しては前年対比、確かに増えてるんです。100%以上。ただ業務用のお米、外食ですとか、レストランで使うような業務用のお米、それに関しては前年比90%とか80%台だと1月は聞いております。このような厳しい状況というのがもう始まってるんですよ。1月の情報も2月の情報も私聞いております。本州の米はもう安売り合戦に入っているんだと。こんなに早く安売り合戦しなくてもいいのにな、この秋心配だというふうに販売担当の方は言っておりますので、やはりそこは待つのではなくて、しっかりとした町としてのビジョンを持って取り組んでもらわないと非常に今後困るのではないかというふうに思います。私は、昨年の9月の定例会において作業受委託などの農業支援システムこのことを町長に問いました。また一昨年は人農地プランこれを町としてもっとしっかりやってくれないかと、このような質問をさせていただきました。その中で町長からは、農家や農協の作業受委託の気宇がまだそれほど高まっていないんだ。農家の責任の下で積極的に基盤整備を進めていってほしい。このようなご答弁をいただきました。農家や農協のさらなる奮起を、頑張りなさいというふうな奮起を町長は申されたと理解しております。私は、当然、農家や農協これが第一に努力するのは当然だと思っています。ただ、もう自助努力というのも限界に近づいているんではないかと思っています。町からも平成29年度から3年間にわたって農業チャレンジ事業をやっていただきました。省力化や規模拡大このための機械導入は一定程度進んでおります。町に3分の1出していただきましたが、残りの3分の2は農家の自助努力です。投資なんです。また去年はコロナ対策として国の経営継続補助金の上乗せ補助、また基盤整備の経営継続補助ということでたくさんの事業をしていただきました。それは本当に農家の皆さん喜んでおります。これは実感として私も皆さんから承っておりますので、このことはきちっと町長にお伝えしておきたいというふうに思いますが、これだけ投資してるんです。100%の補助じゃありませんので3分の2とか3分の1は農家がきちっと出してるんです。ですから農家はある程度もう自助努力をしてるんです。ですからこれから先ほど私申しましたような米価の下落が予測されてるこの中で今からより一層対応していけというのはかなり酷なものであるのではないかと思います。せたな町は冒頭でも申しましたが、米の作付率が管内でも高いんです。なかなか転作が進んでおりません。草地を抜いた耕地面積の6割以上が水田ということですので、何かが、これ国の国際要因が含まれていますので、なかなか町がどうこうするという問題ではないと思うんですが、このことによって米価が大幅に下落した時に1番たくさんいる農家、1番たくさん扱っている米、これは非常に大きな影響を与えてしまうというふうに考えます。この先5年後、10年後、担い手は少なくなる。農地整備が今一つ進んでいない、このような予測が現実のものになると、コロナの状況で前倒しされたことが一気に現実問題として町に降りかかってくるのは明白であります。長々としゃべってしまいましたが、状況に対して具体的な、戦略的な対応を持ち合わせているのかもう一度町長にお聞きしたいと思います。
町の答え 町長 高橋貞光(町長は2025年10月まで)
議員の2回目の質問で今の農業が置かれている状況についてお聞かせをいただきました。全く私もそのとおりであろうと思っております。今コロナ禍による影響というのが大変心配されているところでありますが、このほかにも将来の担い手の不足の問題、あるいは国内需要の動向、こうしたことが農業経営にいろいろと影響を及ぼすという状況が懸念されているところでございます。そうしたことを踏まえながら、それぞれの農業者が自ら経営戦略を練って、これからのそうした部分への対応を考えておられるのではないかというふうに思います。町といたしましても、この1番今、求められている生産性の向上、あるいはコスト削減そうしたことによる経営体質の強化ということが、これからしっかりこのやっていかなければならない部分ということでございまして、町といたしましても、議員おっしゃいましたように、この面的な整備ですね、土地改良による整備、これも町としては積極的に進めていくというお話をさせていただきました。このほかには29年からいたしましたチャレンジ事業、これによって9億4,000万からの投資をいただいて、そうした機械整備を中心にやっていただいたと。これも相当コスト削減に繋がるものというふうに思っております。そのほかには今回コロナ禍での経営継続補助金ということで、これも令和2年度、これは総事業費2億865万9,000円を投じて農家の皆さん方が生産性の向上であるとか、さらなるコスト削減という部分に取り組まれてきたところでございます。こうした自助努力というものは、これはやはりせたな町の農業者の皆さんの力というふうに私たちも感じておりまして、応分の支援をもさせていただいたところであります。このように町も生産者も、それから農協はじめ関係団体もうちの町の農業をこれからしっかり守っていくということからすると、これから予想される様々な懸念にしっかりと対応していく準備をしていかなければならないというふうに思っております。今回町は、この様々な形でそうした施策をもって対応しているところでございますが、これからも農協、農家の皆さん方の考え、そしてこの農業を取り巻く状況などをしっかり捉えながら、しっかりと対応してまいりたいというふうに考えておりますので、ご理解をいただきたいというふうに思います。
議員の再々質問 8番 横山一康
それでは再々質問をさせていただきたいと思います。隣の芝生は青いということわざがあります。近隣の町を見てみますと町が強いリーダーシップを発揮して、国営の基盤整備事業が何年にもわたり着々と実施されております。私もそこを通るたびに本当にすばらしいなと思います。川1本隔てたせたな町側はなかなかそこまでの整備が進んでいない。また隣接する別の町では、酪農家が法人化を進め経営の合理化とともに新規就農者を育成していこうというふうな取組を見ております。これも町が先頭に立ち農家や関係団体を巻き込んで行っている事業だというふうに聞いております。チャレンジ事業ですとか、国のコロナ対策の事業で先ほど町長9億円の投資があった、2億円の投資があったというふうな形で投資はしているんですが、それはあくまで私は個の投資だと思うんです。今、事例で申しましたように、もっと私はダイナミックなことが今せたな町には必要ではないかというふうに考えております。個に対する助成というのも、これも非常に大事なんですが、先ほどから申してますようにコロナにおいていろいろな問題がさらに顕在化して、前倒してその問題の影響が出てきてるんです。それに対処するには個別振り分けの支援ではなくて、町がもっとダイナミックにインパクトを持った政策というものをしっかり今打ち出していかないと、くどくなりますが5年後、10年後、私は大変厳しい時代がやってくるというふうに思います。当然、各町において様々な事情があると思うんですが、待ったなしのこの農業情勢、コロナ禍における農業情勢の中に骨太の方針をしっかり打ち出していく、この責任が私は町にあると思います。特に4期16年にわたって町長を務めている高橋町長には大きな責任があると思いますが、骨太の方針を打ち出す決意があるのかお伺いして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
町の答え 町長 高橋貞光(町長は2025年10月まで)
質問に答えいたします。議員からは、近隣町の状況のお話がございました。確かに今金では大規模な国営事業が動いております。また八雲ではクラスター事業が動いているという状況にございます。そこで4期の私にはもっとダイナミックな投資をというお話だったと思います。この骨太の方針、過去にも議員ご承知のことと思いますが、このクラスターで育成牛の大規模な生産農場をという構想がございました。しかし残念ながら、これは組合の皆さん方の協力が得られなくて断念したということでございました。どちらかというと、せたな町の農家の皆さんは堅実的な投資というものを中心に行ってきていると。そのことがやはりほかの町からの農家から見ると負債も少ないというような状況にございます。どちらがいいかということは、それぞれの経営によって違うことでありますので申し上げませんが、そういったことで決して町はこの骨太の方針を控えているという状況ではございません。これは農家、農協の皆さん方がこうしてほしい、こうあるべきだということであればそれはもうしっかり相談に乗りながら実現に向けて汗をかくということは、これは私も農業者の1人としてそういう状況はよくわかっておりますので、それはしっかり受け止めていきたいというふうに考えております。問題は今のせたな町の農家の経営がどういう方向に向かうかと。先ほども経営戦略の話をいたしました。これからはさらに生産性の向上やコスト削減という部分をしっかり重視しながら経営体質の改善をしなければならないという話をさせていただきましたが、そうしたことに向けて1個の経営体で最後までいくのか、あるいは一部協議の中で進めるのか。あるいは法人化を目指すのかと、こういう様々な選択がありますから、これはやはり生産者の皆さん、農協も含めてもちろん町もその中に入ってしっかりと町の役割を果たすと、様々な情報提供はさせていただきたいというふうに思っておりますので、そうした話し合い、相談、そうしたことをこれからしっかりしていかなければならないと考えておりますので、これは生産者の皆さんについても、ぜひそうした研究をしていただきたいと思っているところでございます。