松前町議会 令和元年第3回定例会 2019年9月9日
大雨・洪水、警戒レベルと避難所の運営体制について
- 聞いた人
- 沼山雄平 議員
- 答えた人
- 町長 石山英雄
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 3番 沼山雄平
続きまして、2問目の質問に移らさせていただきたいと思います。大雨洪水、警戒レベルと避難所の運営体制について質問させていただきます。昨年の西日本豪雨では、各種の防災情報が発表したにも関わらず、多くの人が逃げ遅れて犠牲となりました。この教訓から、政府は昨年12月、水害や土砂災害からの避難について、自らの命は自ら守るとの意識を持ってもらい、行政はその行動を全力で支援するとの方針を定めました。このため、人々が直感的に理解できて、避難行動にすぐ結びつく情報提供の方法として、警戒レベルの導入を決めたと報じられております。この5段階の警戒レベルを用いた防災情報を5月末より運用が開始されております。運用開始されて以来、九州、近畿地方の豪雨災害、8月28日の北九州地方の記録的な大雨など、また昨日から非常に強い風、雨を伴った台風15号の接近上陸により、警戒レベル4の避難勧告、避難指示も発令されています。こうして、警戒レベル5段階の情報を報道機関からも多く報じられております。この5段階の警戒レベルに関する考え方と、大雨洪水、浸水想定、ハザードマップ作成の件と、避難所運営の体制について伺いたいと思います。警戒レベル5段階のうち、1と2は気象庁が発表し、レベル3、4、5は市町村が発令するとなっております。松前町もこれに準じて運用はされると思いますが、統計概要で示されているとおり、松前町は白神から原口までの海岸線で60.7キロもあり、地理的条件も気象の条件も異なると思われます。気象庁の発表は、渡島地方とか渡島南部などといった広いエリアでの発表となることと思います。市町村が発令するレベル3は、高齢者は避難、または避難に時間を要する人は避難となっております。レベル4は全員が避難するよう避難勧告、避難指示が発令されることになっております。松前町の発令には、それぞれの地域の情報収集やタイミングによると思われますが、この5段階の警戒レベルの運用をどのように受け止めているのか伺いたいと思います。
町の答え 町長 石山英雄(町長は2024年3月まで)
5段階の警戒レベルでの運用につきましてお尋ねがございました。我が国では、毎年のように大雨や台風などによる洪水や土砂災害、高潮ながら発生しておりまして、多くの被害が出ているところであります。平成30年7月豪雨では、200名も超える死者、行方不明者が発生するなど、各地で甚大な被害が発生致しました。気象庁からの注意報や警報、市町村からの避難勧告や避難指示など、様々な情報が発信されましたけども、受け手である住民に正しく理解されていたかなど、様々な課題があったところであります。こうしたことを踏まえまして、内閣府では避難勧告等に関するガイドラインを本年の3月に策定致しまして、住民は自らの命は自らが守る意識を持ち、自らの判断で避難行動をとるとの方針が示され、この方針に沿って自治体や気象庁などから発表される防災情報を用いて、住民がとるべき行動を直感的に理解しやすくなるように、本年6月から、避難に関する情報や防災気象情報などの防災情報を5段階の警戒レベルを用いて伝えることになったところであります。この警戒レベルの内容につきましては、町広報の6月号に内閣府のチラシを折り込みを致しました。更には、9月号の防災特集と致しまして、町民の皆さんに周知したところであります。松前町としての運用につきましては、内閣府が定めております避難勧告等に関するガイドラインに基づき、この警戒レベルに準じて行うことになりますが、沼山議員おっしゃるとおりに、当町は海岸線約60キロに集落が点在しておりまして、地理的な条件や気象条件も異なりますので、気象庁などから情報を収集し、被害が想定される区域を予想しながら、この警戒レベルを用いて避難情報を発令してまいりたいというふうに考えているところであります。
議員の質問 3番 沼山雄平
既に運用が始まっている大雨洪水警戒レベルですが、松前町の地理的条件を考えると、松前町の対応のあり方が難しくなるのではないかと印象を持ちます。発令する行政側は、それぞれの地域の気象状況を正確に把握する必要があると思われます。その上で災害リスクの高い地域の町民には、その地域を特定した報じ方が必要になるのではないかと思います。現に、今年の九州や近畿地方では避難勧告、避難指示に従い、多くの町民が一斉に避難を始めたため、避難所の収容能力を超えてしまい、避難所がいっぱいで入れない現象が起きています。こうした警戒レベルの発令のあり方を考えさせられる出来事でありました。こうした事例を踏まえると、いかに混乱なく、安全な避難行動に結びつけるかであります。レベル3の避難準備、レベル4の避難勧告及び避難指示の報じ方には、地域の気象状況と特性に配慮した報じ方が不可欠となるのではないかと思われます。この点どのように考えているのか伺います。
町の答え 町長 石山英雄(町長は2024年3月まで)
ただ今、レベル3、レベル4の避難情報等の報じ方についてのお尋ねがございました。避難情報等の発令の方法につきましては、全町的に避難が必要な場合もありますが、北海道の土砂災害警戒情報システムや気象庁の大雨洪水警報の危険度分布等、様々な情報を活用して、その地域で雨が激しく降っているのか、どの地域で土砂災害の危険性が高まっているのか、今後の雨量の予測はどうなのかなどの情報を入手し、更には、その地域は土砂災害警戒区域や危険箇所になっているのかなどを総合的に判断することによって、ピンポイントで被害が想定される地域を予想することができますので、発令にあたっては、地域を指定して避難情報を発令してまいりたいというふうに思っております。警戒レベルの発令につきましては、6月から運用されてきましたが、例えば松前町に大雨警報や洪水警報が発令された場合、気象庁や国土交通省からは警戒レベル3相当情報として報道発表され、ニュース等で流れることになりますが、松前町としては、この大雨警報などの発表のみで警戒レベルを発令するのではなく、前段で答弁をさせていただきましたとおり、様々な情報を基に警戒レベルを発令するかどうかの判断をしてまいりたいというふうに思っております。
議員の質問 3番 沼山雄平
発令にあたっては、地域を指定して避難情報を発令するとの方向を示していただいたわけでありますが、行政による避難対策に限界もあることも事実であります。町民自身が、自らの命は自ら守るとの強い意識を持っていただくことが大前提であることは言うまでもありません。先程の西日本豪雨で4分の1が冠水した岡山県倉敷市真備町ですが、2016年に作成していた洪水、土砂災害ハザードマップで示されていた水位想定と、昨年の豪雨災害の水位がほぼ同じ水位に達していたと言われております。では、なぜ多くの犠牲者が出たのか。その要因として挙げられるのが、避難勧告、避難指示が深夜であったこと。また、ハザードマップを知らない、見たことがない、見た記憶がない、真剣には見なかったという人が多かったなど挙げられています。こうしたことからは、住民自身が災害は自分事との意識が低かったことも否定できないと思われます。今後、この5段階の警戒レベル情報を町民が理解して、避難行動に結びつけてもらうために洪水による浸水想定、土砂災害ハザードマップ等で町民が自らの居住地の災害リスクを知っておくことが重要になると思います。また、町民の意識啓発や、自らの命を守る自助力向上のツールとしてもハザードマップの利活用はますます高くなるものと思っておりますし、高めねばなりません。そこで伺います。松前町には、津波ハザードマップや土砂災害ハザードマップはありますが、河川氾濫、洪水による浸水想定区域のハザードマップは今のところ作成されてはいません。北海道開発局管内の洪水ハザードマップ公表状況として、平成31年3月末現在の公表分があります。そこには、浸水想定地域をその区域に含まないとした町村があります。渡島檜山地方では森町と松前町の2町となっています。しかし、今後の検討により浸水想定区域に含まれる場合もある旨も記されています。松前町においては、今後大雨洪水による浸水想定のハザードマップ作成の予定はあるのか伺いたいと思います。
町の答え 町長 石山英雄(町長は2024年3月まで)
洪水のハザードマップの作成の予定はあるのかというふうなお尋ねをいただきました。土砂災害と津波ハザードマップにつきましては、議員おっしゃるとおり、平成28年度末に作成致しまして、平成29年町広報5月号に折り込みを致しまして、町民の皆様へ周知をしたところであります。土砂災害ハザードマップにつきましては、町内164箇所の危険箇所のうち、平成28年度までに調査が終了し、土砂災害警戒区域に指定となった60箇所を掲載したところであります。津波ハザードマップにつきましては、平成29年2月に北海道が発表した日本海沿岸の津波浸水想定を基に掲載したところであります。洪水ハザードマップにつきましては、議員おっしゃるとおり、現在作成していない状況であります。北海道が管理する2級河川、及部川、大松前川、茂草川、小鴨津川、大鴨津川の5河川につきましては、平成30年12月に北海道が洪水氾濫危険区域図を作成しているところであります。この区域図を松前町のホームページに掲載し、周知をしているところであります。洪水のハザードマップ作成につきましては、土砂災害危険箇所の調査、区域指定が令和2年度で終了する見込みとなっており、このタイミングに合わせまして、令和3年度に土砂災害津波、洪水のハザードマップを含めた総合的な防災のしおりを作成したいと考えているところであります。町管理の14河川につきましては、町独自で調査することになりまして、費用が多額になることから、現在ではハザードマップの作成は大変厳しい状況でありますことをぜひご理解いただきたいというふうに思います。
議員の質問 3番 沼山雄平
やはりハザードマップは、自分自身の居住地にどのような危険があるか知る材料になります。自身の身の安全を確保するための最善の判断と避難行動へ移るタイミングの精度を高めることにも期待できると思われます。従って、場合によってはレベル3の避難準備やレベル4の避難勧告、避難指示が出ていたとしても、必ずしも住民全員が避難所に身を寄せる必要もあるとも限りません。屋内退避、また留まることも選択することも大切な視点になると思います。それは、やはり自身の居住地の災害リスクを知っておくことだと思います。先程町長の方からは、令和3年度には洪水ハザードマップを含めた総合防災のしおりを作成したいと考えを示していただいたわけであります。次に、避難所の運営について伺います。レベル3以上の警戒情報を報ずることによって住民の避難行動が開始されます。そうしますと、避難者を受け入れる避難所を開設することになると思います。できれば全て職員が出向いて避難所の運営をお願いしたいところではありますが、熊本地震や平成28年の台風災害では、一部自治体の避難所運営に自治体職員が関わったことにより、災害対応に支障を来すケースが見受けられたと言われています。国や道との連係や支援の受け入れなど、自治体職員は特に初動時において多忙を極めるわけです。職員が様々な事情から避難所運営にあたってしまうと、被災者救助をはじめ、災害復旧に重大な影響を及ぼしかねないと言われています。そこで、松前町の避難所運営について、どのように考えているのか伺いたいと思います。
町の答え 町長 石山英雄(町長は2024年3月まで)
避難所運営の考え方について、お尋ねがございました。今年6月の第2回定例会におきましても、沼山議員より同様な質問を頂戴致しました。答弁と致しましては重複することになりますが、ご理解をお願いしたいというふうに思っております。避難所の運営につきましては、災害が発生した場合にその被害が大きければ大きいほど、役場や消防、自衛隊などの公的な支援が遅れるという現実に対応するために、この公的機関が機能を発揮するまでの間、避難誘導、救助、避難所の運営などにあたり、町内会やボランティアと協働して活動を行う必要があると考えており、昨年から北海道に対し、松前町内での北海道地域防災マスターの研修の開催を要望しておりますが、本年度は渡島総合振興局管内での開催は行わない旨の回答をいただいたところであります。この研修会に職員や町内会の理解は必要となりますが、1町内会からの数名の参加をお願いし、これを契機に町内会での自主防災組織の設立や、職員の人材育成を図ってまいりたいと考えているところであります。また、毎年度行っております総合防災訓練の充実を図りながら、避難所運営、スキルの向上を図ってまいりたいというふうに思っておりますので、
議員の質問 3番 沼山雄平
あと少しで終わりますので。内閣府公表の避難所運営ガイドラインには、避難所生活は住民が主体となって行うべきものとなっていますが、避難所運営は急にできるものではありません。また、避難所の良好な生活環境の確保に向けた取組方針にも、市町村の避難所関係職員以外の者でも避難所を起ち上げることができるようわかりやすい手引き、マニュアルの整備が必要であるとなっています。松前町においても、様々な災害に備えた避難所運営のマニュアルの作成に取りかかるべきではないかと思います。平時にこそ、各避難所の運営、組織体制と運営マニュアルを準備しておくべきだと思いますが、どのように考えていますか。
町の答え 町長 石山英雄(町長は2024年3月まで)
避難所運営組織体制と運営マニュアルの作成についてお尋ねがございました。現在、避難所を開設する際には、内閣府が定めております避難所運営ガイドラインに基づいて運営を行っております。個別の避難所運営マニュアルにつきましては、現在作成中でございますので、ご理解を賜れればというふうに思います。議員おっしゃるとおり、避難所生活は住民が主体となって行うべきもの、これが目指すべき避難所運営の形であると認識しておりますが、先程の答弁のとおり、今後様々な研修や防災、総合防災訓練などを通しまして、町民の災害に対する意識の醸成を図り、まずは体制づくりに努力してまいりたいと考えておりますので、何卒ご理解を賜れればというふうに思います。
議員の質問 3番 沼山雄平
ぜひ、町内会とも協議を進めていただき、運営組織体制と運営マニュアルを基とした想定訓練等を行い、実行性ある体制を整えていただきたいと思います。災害は忘れた頃にやってくると以前は言われておりましたが、現在は忘れようもないほど自然災害が頻発しています。それも脅威を増してきております。経験したことのないと言われるような災害が続いています。町長はじめ、担当課におかれましては、町民を災害から断じて守るとの強い意識で、防災意識を持って臨んでいただきたいと申し上げ、質問を終わります。ありがとうございました。