せたな町議会 平成26年第3回定例会 2014年9月17日
産官学による科学的な海洋調査、研究を活かした漁業への取り組みについて
- 聞いた人
- 大野一男 議員
- 答えた人
- 町長 高橋貞光
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 3番 大野一男
ただいま議長より質問の許可をいただきましたので、2 問町長に質問をさせていただきます。まず第 1 問目であります。産官学による科学的な海洋調査、研究を活かした漁業への取り組みについて、町長へ所見をお伺いいたします。近年の地球温暖化は、これまで例のない様々な気象現象をもたらしています。観測史上始まって以来の大雨を記録したとか最高気温を記録したなど特異な気象現象を表す情報は最近、特にひんぱんになっていると感じます。こうした気象現象は、海洋資源にも少なからず影響を及ぼし、今年は海水温が高くてイカの漁場がいつもと違うとか十勝沖に 8 月に入り珍客マグロが大漁だなどの事例をよく耳にするようになりました。また、平成 5 年の北海道南西沖地震や平成 23 年の東日本大震災等により海底地形へも何らかの影響を及ぼしているのではないかと想像するところであります。近代漁業は、従来から受け継がれた潮の流れや漁場のポイントなどを熟知した前浜漁法と近代漁業機器を装備した漁船による操業技術を駆使し営まれているのではと感じております。よって潮の流れ、海水温の変化、海底の変化、魚の生態、藻場造成、増養殖技術の推進、漁業機器の進展等、海洋に係る様々な状況の変化等をより科学的に調査、研究し基礎データ、情報を把握し今後の漁業に役立てて行く事が大変重要であると考えます。本年 6 月、函館市に函館市国際水産・海洋総合研究センターがオープンしました。資料によると、この施設は水産、海洋分野の研究開発や、産官学連携の拠点としても活用していただけるとし、水産、海洋に係る様々な研究機関が入り、研究概要(主な研究テーマ)を多岐にわたっています。例えば、道立水産研究部函館水産試験場のテーマでありますが、漁業の生産力を高める増養殖技術の推進、公立はこだて未来大学は新たな海洋観測センサの開発と海洋観測網の構築に関する開発等、(株)エコニクスは藻場造成の新技術開発と付随する技術の開発、北大大学院水産科学研究院はイカ類の摂餌、成長、繁殖に関する飼育実験研究、(株)ソニックは計量魚群探知機に関する研究など、開設時には 8 団体の研究機関がそれぞれ興味深い研究テーマを掲げて運用されているとのことです。これからの漁業には、このような研究機関で研究テーマとしている科学的な調査、研究に基づいた様々な基礎データ、情報を活かしたより科学的な漁業が求められてくると考えます。せたな町も漁業者と共に、こうした研究機関と何らかの連携を保ち調査研究や研修ができる仕組みを模索していただきたいと考えます。町長の見解をお伺い申し上げます。
町の答え 町長 高橋貞光(町長は2025年10月まで)
それでは大野議員からのご質問についてお答えをいたします。近年は、これまでに例のない気象現象が地球規模で発生をしておりまして、関係機関の情報からもこのような環境の変化は、海洋資源へも影響を及ぼしていると考えられております。町内においてもここ数年、夏場から秋口にかけて、海水が高温となる傾向が続いております。高水温については、サケの来遊をはじめ、ホタテ養殖や前浜資源であるバフンウニの斃死など、様々な影響を及ぼすことから心配をされておりますし、それとは反対に本年の 3 月には観測史上最低の水温を記録したため、管内でも一部アワビや魚類の斃死が発生しております。このような状況が続けば今後、漁場の位置や海洋資源そのものに変化をもたらす可能性があり、これらに対応していくためには大野議員が言われるように、研究機関と連携を深め、調査、研究データの把握を行ないながら漁業へ活かしていくことも必要になってきます。質問の中にありました函館市国際水産・海洋総合研究センターにつきましては、オープン間も無い 7 月に早速、漁協青年部とまちの担当職員の研修を受け入れしていただき、函館水産試験場による講演や民間研究機関の研究を視察してきたところでありますし、函館水産試験場においては、現在、まちよりお願いをしてナマコの種苗放流事業がどの程度効果があるかを明らかにするためのDNAによる追跡調査を実施していただき、連携した取り組みみを行っているところでもあります。今後も、漁業者からの調査、研究に関するニーズの把握に努めながら、関係機関との連携を図って参りたいと考えておりますことでご理解を願います。
議員の再質問 3番 大野一男
再質問をさせていただきます。ただいまの町長の答弁に、この海洋を巡るさまざまな地球温暖化等も含めた異常気象によって、さまざまな海への影響があるという認識をいただきました。そのとおりだと思います。ゆえにやはり今後は、従前のいわゆる前浜漁業でやっていた、失礼な言い方かもしれませんが、一種の勘であるとか、そういった漁法だけでは到底たちいかない状況も出てくる。それから海洋資源の開発や増養殖等も、そういった科学的なデータや調査に基づいて、効率且つ効果的に、そして合理的に進んでいくことが求められます。そういう意味で、このたび函館、私たち道南圏に住む者として拠点にこういう研究センターがオープンしたというのは、まさしくこれを活用しない手はないと思います。今、町長のお話ですと早速7月にオープン早々せたなの若い漁業者の方が視察に行って、いろいろ研究もしてきたし、講演も聞いてきたというお話で、大変結構な動きだなと思います。ぜひこうした前向きな動きをこれからもまちとして漁業者としっかり連携をとりながら進めていただきたい。とは言いながらやはり掛かるものは掛かるわけでして、せたな町では産業振興基金等こうした地場産業の育成に寄与する基金も増設しながら支援していく体制を作っているわけで、そういったものの活用も含めて継続的に、こういう研究機関を活用した実態が進んでいくように、まちとしても是非さまざまな機会をとらえて、プログラムを作って進めていただきたい。財政支援もしっかりお願いしたいと思いますが、町長その辺の見解をまずお聞きします。それからちょっと大きい話ですけども、日本海全体の海の状況は今の町長の答弁から相当私変わってきてるのかと思うんです。これは単町ではもちろんできない事業ですけれども、檜山にはひやま漁業協同組合という広域の組織もありますので、そういう各事業体も巻き込んであるいは、日本海沿岸の自治体も巻き込んで、あるいは日本海全体も巻き込で、是非大がかりな海洋調査というものを実施する過程を一つせたなから発信してもらえないかと思うんです。これは函館のこのセンターを見ますと相当調査船等も準備されてますし、ほかの研究機関とも連携しながら時間は掛かるんでしょうけれども、やはりどこかでそのことを始めて、将来さまざまな海のデータを作っていくことがある意味で今後の水産の振興に役に立つと思いますので、ぜひそういった海洋調査の実現に向けて、まちとしてもひとつご尽力をいただきたいと思います。この2点について町長の答弁を求めます。
町の答え 町長 高橋貞光(町長は2025年10月まで)
2 回目の質問にお答えをさせていただきます。この北海道の水産試験場との連携につきましては、今までもすでに取り組んでいるところでございますし、これからもしっかり連携を深めてまいりたいと思っております。それから函館市国際水産・海洋総合研究センターにつきましては、研究ことしの春から実際にはスタートとなっております。まだ始まったばかりという状況でございますので、その成果を注視してまいりたい。現場に生かせるものにつきましては、しっかりと情報を収集しながら取り組んでまいりたいと思っております。議員に漁業の状況のお話をいたしましたが、この檜山沿岸、当町も含めまして沿岸の漁獲高戸数です。1 戸あたりの漁業者の生産高というのは、北海道でも最低のレベルにあるという状況になっております。したがいまして、やはり従来の漁業から変わる必要がある。いわゆる育てる漁業、そういったものに切り替えていく必要があると認識をしておりまして、そのためにいろいろと現在漁業者の皆さんと協議をしておりますし、また道の日本海対策も新年度から取り組んでいくことになっておりますので、その辺と力を合わせながら協調しながら前浜の漁業者の経営不振を改善していきたいと考えております。それから海洋調査の必要性を議員おっしゃいましたが、私たちも海洋調査の必要性は、これは十分に理解しております。現在の当町では行なっておりませんが、スケソウの資源の減少あるいは、当町におきましては、ホッケ等の前浜の資源の減少については、いろいろと諸説あるわけでありますが、しかしはっきりした原因が押さえられていないことから、これらについて私たちとしましても道にお願いをして、あるいは試験場にお願いをしてその辺の原因を究明することも必要ではないかと思っております。取り組ませていただきたいと思います。以上でございます。