みんなの議会

せたな町議会 令和8年第2回定例会 2026年6月18日

訪問介護事業所をなくさないために

聞いた人
藤谷容子 議員
答えた人
町長 河原泰平

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

議員の質問 3番 藤谷容子

訪問介護事業所をなくさないためにということで質問させていただきます。全国の市町村の2割超の自治体で訪問介護事業所がゼロか、残り1箇所しかない異常事態になっています。2024年の基本報酬の引き下げ、物価高騰や人手不足などで訪問介護事業所の倒産と廃業が増えているからです。せたな町の事業所も苦しい状態にあると聞いています。訪問介護はなくては困るものです。高齢者の尊厳ある暮らしに関わる欠かせないものです。事業所が複数あることで利用者には選択肢ができ介護難民の発生リスクも分散します。新潟県村上市、岩手県花巻市、宮古市、岩泉町などでは、事業所存続のために介護報酬引き下げによる減収分を自治体独自に補助しています。町長にお尋ねします。①町内の訪問介護事業所継続をどのように考えていますか。②町としてできることは何かお答えください。

町の答え 町長 河原泰平

藤谷議員の1問目のご質問にお答えいたします。1点目の町内の訪問介護事業所継続をどのように考えているかとのことですが、議員ご指摘のとおり、この問題については当町に限ったものではなく全国的に訪問介護事業所の経営が厳しさを増しており、倒産や廃業により事業所が減少している状況は本町においても無関心ではいられないと深く認識しております。せたな町では2箇所の訪問介護事業所があり、現状におきましては介護報酬の引き下げに追い打ちをかけ、人口減少等の要因により利用者も年々減少している状況で厳しい経営環境にあるなかで経営努力により運営していただいているところです。現在、厚生労働省では介護職員等処遇改善加算の引き上げを行ったほか、北海道では緊急的に各種支援事業を展開している状況があります。しかしながら議員ご指摘の訪問介護事業所の継続支援につきましては、現行の介護保険制度の枠組みの中で自治体が直接的に事業所の経営を補助する制度は限られております。町は訪問介護事業所を高齢者が在宅生活を続ける上で必要不可欠な社会資源であると位置づけており、事業所の存続は利用者の方々が希望するサービスを選択できる機会を保障し、介護難民の発生を防ぐ上で極めて重要な介護サービスのひとつと考えていることから事業所が抱える具体的な課題を共有し、町としてどのような支援が可能かその方向性を定めてまいります。2点目の町としてできることは何かについてですが、現在町としては訪問系の事業所からの要望を受け、事業所の所在地から片道5キロ以上離れた訪問先までの移動距離に対して支援する訪問系介護サービス事業所支援事業補助金を令和7年度に創設し支援を実施しているほか、国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用した介護・障がい・保育施設等物価高騰対策支援金を令和5年度から3カ年交付し対応しているところではありますが、介護報酬改定における訪問介護の基本報酬の引き上げが行われない限り根本的な解決には至らないと考えております。引き続き北海道などを通じた提案、要望を実施していきたいと考えております。今後におきましては令和9年度に国の介護報酬改定が行われますので、その動向を注視するとともに全国で実施されている自治体独自の補助金制度の事例についても、引き続き情報収集に努め本町での導入可能性を検討するとともに、訪問介護サービスが持続的に提供される体制構築に取り組んでまいりますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。

議員の質問 3番 藤谷容子

訪問介護事業所がなくならないように、持続させるために町としてしっかり努力をしていくということで課題を共有しながらやっていくということは大変いいことだというふうに思います。町として何ができるかということで、一つは独自の支援、二つ目に国への要望が大事じゃないかなというふうに私は考えました。独自の支援ということで、また事業所と相談しながらいろいろ考えていただけるのではないかと思いますが、ひとつ東京都の世田谷区のことについて紹介させていただきます。ここは政府による報酬改定の不足分を補い事業継続を支えるために緊急安定経営事業者支給給付金を支給しています。世田谷区の保坂展人区長が支給にあたっての記者会見で次のように述べています。高齢者の訪問介護は2、3%引き下げられてしまいました。理由としては例えばサービスつき高齢者住宅など高齢者が集合的にお住まいの場合、訪問の負担が小さく利益率が高いためということのようです。確かに大手事業者には、そのように利益率が高いところもあるかもしれませんが、介護する家庭を1軒1軒回っているという事業所はやはり大変です。経営危機や事業所閉鎖という事態が起きています。こういう認識に立つならば、せたな町はその1軒1軒がさらに離れているということで、その距離に応じた支援も行われているわけですけれども、そこにかかる時間というのもあるわけです。訪問介護の基本報酬の引下げによる減収分の補填といった支援も必要なのではないでしょうか。これについては、ぜひ事業者と課題を共有しながらまた考えていただきたいなというふうに思います。二つ目ですが、国への要望についてはどのように考えておられますでしょうか。

町の答え 町長 河原泰平

まず確かに当町の場合、距離が離れてるところが多い、合併町でもありますのでその移動距離は大変なものと考えております。距離に応じて当然時間の部分もということで考えて創設した事業でありますが、そこの時間に応じた部分等も含めこの事業について協議しながら考えてまいりたいと思います。その中さらに国への要望ということでございますが、何よりもこの介護事業の根本課題であります介護報酬改定、この部分についてきっちり要望していかなければならない。これがどういう地域でもきちんと当てはまって介護事業所が運営できるそういう環境づくりが私は大事だと思っております。そういったことを含めて、まずはこの介護報酬改定について要望していきたいと考えております。以上です。

議員の質問 3番 藤谷容子

ぜひ介護報酬改定強く要望していただきたいと思います。今政府は報酬引下げを撤回せずに、高齢者人口減少地域の人員配置基準を緩めたり、要介護の人まで保険給付から外し安上がりな事業に置き換えることで介護サービスを持続させるとし、その法案が参議院、厚生労働委員会で可決されようとしています。少ない人員で同じ業務をこなすと業務が苛酷になり職員が辞めてしまうという悪循環がさらに強まってしまいます。政府が引き下げた訪問介護の基本報酬を早急に元の水準に戻すことが何より必要です。また移動時間も考慮した報酬上の仕組みを作っていくことも求めるべきだと思います。保険料利用料の負担増にならないようにしながらホームヘルパーやケアマネジャーなど介護職の賃上げを進め、介護事業所の経営を安定させるため介護保険の国庫負担割合を引き上げる必要もあると考えます。そのように国に対して求めるべきではないでしょうか。

町の答え 町長 河原泰平

議員おっしゃられるとおり、介護をめぐる問題につきましてはあちこち軋み等もございます。そういった部分も含めまして要望していく、当然私たちとしても人材確保も含め進めてまいりたい。現在栗山町との自治体包括連携協定に基づいて人材確保育成も進めております。そういったことも含めて総合的に介護の業務を支えていくように私どももきちんと要望してまいりたいと思いますのでご理解願います。

出典:せたな町議会 令和8年第2回定例会 2026年6月18日 議事録 PDF(22ページ) 間違いを知らせる