松前町議会 平成29年第2回定例会 2017年6月21日
水産加工の危機的現状への対応策は?(水産加工業支援のための政策は?)
- 聞いた人
- 近江武 議員
- 答えた人
- 町長 石山英雄
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 4番 近江武
3月の議会においてですね、私は水産加工における課題として、スルメイカ漁の現況、或いは原料の確保について、労働力の問題などなど、その対応について町長に質問致しましたが、そのいずれも今、正に松前町の水産加工の大きな問題としてきておるのが実情であります。現在15社あります加工業者において、いずれの加工屋さんも原料の確保が十分でないために時間を制限して、従業員を休ませておる状況であります。また、まだ稼働してない加工屋もあるというふうに聞き及んでおりますので、その点はね、今の状況を町長はどのように捉えておるのかという点とですね、例年ですと、6月というのは加工屋のフル活動の時期なんですよ。未だにこうゆう状態です。この先、漁の如何によってですけども、8月、9月、10月もですね、このような状況が続くとですね、大変な状況になって、松前町の加工屋は消滅する危機にも見まわれているというふうに思っております。特にですね、500人にも及ぶ従業員の方は、家計の柱として働いているんです。今の現状はですね、従業員のお母さん達からは、どうするんだべ、このままでは生活は成り立たないよというような声がもう聞かれているんですね。地域ではですね、女の方の活力がないとですね、地域はしぼんでしまうんですよ。そういう危機的な状況にある点について、町長はどのように感じてるのか、まず伺いたいと思います。
町の答え 町長 石山英雄(町長は2024年3月まで)
3月の議会におきましてもご質問を受けたところでありますけれども、基本的に松前町において、水産加工業がどういう位置付けになっているのかというふうなことにつきましては、私自身大変、松前の経済を支えている大事な企業であるというふうに思っておりまして、加工場で働くお母さん方の賃金が松前の経済を支えているというふうに思っているところであります。現状、ご質問あったように、イカ漁が不振であり、原魚の確保も覚束ない状況、更には高い、漁師の皆さんにおかれましては、高いイカを生産するのは、漁師にはプラスなんでしょうけども、経済、水産加工業の皆さんにおかれましては、大変な経済負担なるというふうな実態もあるところであります。そういうような状況の中で、きちんと国の方に要請をするという判断に立ったのは、やっぱりいろんな業界の話を聞きましても、いろんな組織がある。例えば松前は、福島もそうなんですが、その組織がある、どこにも入っていない状況もあるわけでありますので、きちんとした国の方に現状を訴えるための対策としまして、今回国の方に行ってきたというような状況であります。大変厳しい状況だというふうに認識しております。現状でも、現在でも2形態の業者がですね、まだ操業してない状況だというふうに聞いております。本当に今年の漁の状況によって、どういうふうになるのかと大変危惧をしているところであります。これは、質問者の近江議員と同じ思いでいるところでありますので、今現状おさえまして、大変厳しい水産加工の業界だというふうに認識しているところであります。
議員の質問 4番 近江武
先程、行政報告の中でですね、国に対する要請等につきまして、いろいろご報告されました。その国への対しての要請等につきましては、町長、或いは副町長、水産課長等ね、早朝からいろいろと相談を、協議をして、そして地元の加工屋さんの意見をまとめて、更に福島町の加工屋さんと連携をとってですね、福島、松前町のイカの協会をつくってですね、やって大変苦労しているということはわかっているんです。そこでですね、今、このたび国に対して陳情なり、要望なり申し上げましたけども、国に要望したからといってですね、直ぐさま結果が出るわけではございません。例え、国から、国の結果が出たとしてでもね、すぐ加工屋さんに原料の手当てはできないんですよ。その間のね、いかにしたら原料確保するのかと、そういうような方策なり、施策なり、考え方がありましたらですね、お尋ねしたいと思います。
町の答え 町長 石山英雄(町長は2024年3月まで)
まずもって、前浜で、イカが現在若干の兆しが見えてきておりまして、昨日も木箱が1万を超える、今日で1万円を切るような状況で、今朝も300箱余り揚がっているところでありますけども、まだまだ加工業界の予算にとっては満足できる数字でありませんので、今後の漁模様に大きく期待をしているわけでありますけども、昨年のようにお盆以降のイカの原魚の確保できない状況も想定されます。そういうこともありまして、今回国の方に輸入枠の拡大を要請をしてきたところであります。国の方と致しましても、今、議員おっしゃるように、すぐやれるような状況にはなかなかならない部分もあるというふうなお話も聞いてきてます。厳しい状況だというふうには認識しておりますけども、水産加工業、松前から加工業の灯りを消すことはできないというふうに認識しておりますので、どんな支援があるのか、きちんと考えてまいりたいというふうに思いますし、先程も申しましたけども、大変大きな経済を支えているというふうに思ってますので、この加工業界が持続可能な環境をつくれるために、少しでも努力をしてまいりたいというふうに思っているところであります。そういうふうに認識しております。
議員の質問 4番 近江武
大変厳しい状況なんですね。原料もなくては加工場が稼働できない、それが波及して松前の経済、家庭の経済にまでかなり影響するんですね。ですからね、町長何としてでもですね、確保するために業者との連携を強くしてですね、できるだけ行政としてできる方策をね、とるようにお願いしたいと思います。続いて、次の質問に入りたいと思います。今の切羽詰まった加工業界の中でですね、以前から松前町の対応についてですね、いろいろと一部の業者から聞いておりました。福島町では、加工業者に対して有効な助成をしている。もし、工場の移転が可能ならば、隣の町に引っ越したいと笑いながら話しておりました。そんなに福島町は加工業者に対して手厚い支援をしているのかなと思って、インターネットでもって調べてもらいました。そしたら、福島町、頑張る地元企業等応援条例を設定してるんですね。その中身について少し、町長、当然わかっておろうと思いますけども、ご紹介したいなと思います。まず、施設の投資に対する助成金なんですね。20万以上のものに対しての投資額の2分の1以上で、1年度300万を限度として助成している。それと、リース料、1件あたり1千万円の物件として、初年度のリース料の助成をしている。まず一つ目です。二つ目ですけど、雇用奨励金の助成なんですね。これは、業者の人件費の総額が前年度か基準年度と比較して3%以上増加した場合、増加分に対する2分の1を乗じた金額を助成している。今ですね、各企業も人件費の高騰に悩んでいるんですよ。そういう意味ではですね、大変なね、これはいい政策だなというふうに感じてました。三つ目です、特別雇用奨励助成金。これは、どういうことかというと、福島商業高等学校を卒業した生徒、地元の企業に就職した場合、1人当たり賃金支払い総額の2分の1以内で1年度100万の助成をしている。今、高校卒業すると地元を離れる人が多い、少しでも地元の若い人を雇用したい、地元に留めておきたいという考え方の表れだろうというふうに思っています。四つ目ですけども、外国人技能実習生の受入助成ですね。外国人実習生制度による技能実習生を受け入れる事業者へ、1人当たり次年度30万を助成して、同一の研修実習生に対して、3年間助成してるんですね。福島町で、外国人の研修受け入れやすくするために、町がバックアップをしているという姿勢をね、現実に打ち出してるわけですよ。先般の議会の一般質問にもおいてもですね、外国人の実習生の受け入れをきちっとしなさいよと言いましたけど、隣にいい事例があるですよ。なぜ松前町がやれないんでしょうか。その辺をね、きちっと、考え方をきちっとしてもらわないと、松前町の水産加工は残れないと。なるほどなあというふうに思ってます。町が応援して、町全体が応援しているという意識がね、加工業者にしてみればうらやましく感じますでしょうし、大変心強く感じているものと思います。水産加工の現状を見るときにですね、危機的な現状見るときにね、やっぱり緊急対策なり、加工屋さんをバックアップするための政策というものをね、やっぱり打ち出すべきだと思うんですね。私は、福島町の二番煎じでも構いません。頑張る地元企業を応援するという条例の設定まで、その辺の考えるべきなのか、考えていくのか、町長の真意をお願いしたいと思います。
町の答え 町長 石山英雄(町長は2024年3月まで)
午前中に近江議員から、福島町の条例制定についてのお尋ねがございました。地元で頑張る事業者や企業等を支援しますというふうなことで、福島町では、福島町頑張る地元企業等応援条例を制定しているところであります。この話もですね、鳴海町長からはいろんなお話を聞いておりまして、先般もこの評判についてお聞きしたところでありまして、すこぶる評判いいんだというふうなお話を受けているところであります。それをお聞きしまして、私と致しましても、その推移をきちんと検証してみたいなというふうな思いをしているところであります。本年の29年度の第1回定例会で執行方針に述べさせていただきましたけども、松前町でも昨年から商工事業者経営改善等の支援補助金の制度を作りまして、昨年度から実施しているところでありまして、水産加工業の経営改善及び経営の安定化に支援してまいりますというふうな内容の執行方針を書かせていただきました。現実を見ますと、やっぱり加工従事者の高齢化が進む、更には労働力の確保が問題になっているところであります。議員ご指摘の外国人研修生の受け入れを行っている事業所も町内にありますけども、そのことについても執行方針に述べさせていただいたところであります。平成28年度の、この商工事業者経営改善等の支援補助金の実態を、利用実態を申し上げますと、28年度におかれましては、6事業者の水産加工業者がこの制度を利用致しまして、スルメの刻みをする機械、更には洗浄機、更にはトラックの購入、更には加工場の外壁の修繕等々に利用していただきまして、補助対象事業と致しまして、1千383万2千円ほどの補助対象に対しまして、669万の補助をしてきているところであります。この平成29年におかれましても、現在2事業者の方から希望があるやにいうふうに聞いておりますので、この制度を利用していただきたいなというふうに思っているところであります。先般、福島町の職員の方がこんなことを言っておりました。実は、福島町のこの制度設計につきましては、私どもが28年度に取り組んでるこの商工事業者の関係が大変参考になってるというふうなお話を受けているところでもあります。松前の取り組みを参考にさせていただきましたというふうな、職員からのお話も承ったところであります。松前町でもまだ30年もこの制度を続けて、平成30年度も続けていきたいというふうに思っているところでありまして、決して地元で頑張っている皆さんを支援していないわけでもありませんので、ぜひその辺は理解していただきたいと思いますし、今、この加工業界の皆さんの加工場で使っています、例えば電気をLED化のことなんですけども、将来の経営の改善を図るためにも、経費を削減するためにもLED化も、これは大変効果のあるものだというふうに思ってますので、まずそういうふうな要求があればですね、その辺にも対応していけるかなというふうな思いしてますので、いろんな意味でもまだまだ地元で頑張っている皆さんの支援はしていきたいというふうに思いますし、福島町の実態を検証させていただきたいというふうに思っております。それから、4点目の外国人の関係であります。議員の皆さんご承知のように、松前町においても水産加工の業界で1件の業者の方が外国人を雇用しておりますし、また、縫製会社もあります。縫製会社の方でも外国人を雇用している実態もありますので、町と致しましては、水産ばかりでもなくて、違う分野、総体的なものを見ながら、この辺の制度設計をできればしてまいりたいというふうに思っているところでありますので、ご理解いただきたいというふうに思います。
議員の質問 4番 近江武
町長の考え方、よくわかります。しかしながら、もうちょっとインパクトに欠けている面があるんですね。ですから、せっかく福島町より前にそういう制度を設けてやってるんですね。企業者なり、水産加工業者に馴染みがないと、浸透してないという点もあるんです。ですから、そういう点もね、条例って言えばインパクトがかなりあるんですよ。そういう点も含み合わせてね、考えていただきたいと思います。それとですね、今般のスルメの流通の現状についてでは、流通業界の現状についてですね、大変危惧してるんですね。昨年の不漁により原魚が高騰により、製品に跳ね返ってきている。そういう意味では、今何が起こっているのか。先程、町長が今年の漁について触れましたけれども、今ですね、6月の10日から6月21日までの松前町の前浜の実態というものを見たらですね、大体今、46隻の漁船が操業してるんです。価格はですね、昨日、一昨日原口産のイカが1箱1万800円です、今日の結果も9千円。だから、6月10日から21日までの取引先の推移を見るとですね、7千円くだらないんですね。大体、松前町の15社ある加工業者でもって100箱ずつやると1千500あれば十分なんですよ。それが現状の水揚げを考えると350から400までいかないんです。ですから、今、加工業者は赤字を覚悟でもってね、稼働させているんですよ。こういう現状もやっぱりね、本当にこのままでは加工場はもたないと思っています。そして、今般あたりの流通業界の状況をみますというと、中国の原料、安い原料を輸入しようとしてます。原料だけではいいんですけども、中国で作られたスルメをですね、今、輸入しようとしているんです。今の1万の価格でスルメを生産したならば、3万から3万5千円の価格で売らないと大赤字なんです。中国のスルメは2万5千円でどんどん国内に入ってくるんですよ。今まで何十年も培った国内のスルメ加工の産地というのがね、それの流通のシフトがね、変更された場合、誰も松前町のね、スルメや加工屋さんに委託しませんよ。それだけ、切羽詰まった価格になってるんです。業者さんに言わせればですね、前浜の鮮度のいいものを作ってるから、スルメの品質がいいからっていう話もあるけどもね、流通業界考えた場合にね、サキイカ、おつまみ考えた場合、どうしても外国製品のそんなに遜色のない中国のスルメを買うんですよ。大変な、私は今、松前町の加工屋の存亡にかかってると思うんですよ。ですから、私は先程から先を見つめた、原料の確保の問題もそうです。そういうような資金面での政策的な面でのバックアップがね、一番今、しどきだと思ってるんですよ、機会だと思ってんです。私は、そのようにならないように、もし、加工屋さんが全部なくなったら、松前の経済、500人にも及ぶ従業員の経済がね、大変なことになるんです。加工場で働いてる母さんがね、細いお父さんの年金、漁のない船主の家計の手助けをしてるんですよ。ですから、早急な対策が求められていると。だから、町長ね、やっぱり迅速な対応必要なんです、悠長なこと考えていられないんですよ。そういう点を含めてですね、もう一度町長の考え方をお願いしたいと思います。
町の答え 町長 石山英雄(町長は2024年3月まで)
前段でもご答弁させていただきました、議員は福島町の二番煎じでも構わないというふうなご指摘もございました。私も、それで結構だというふうに思っております。しかしながら、今現状取り組んでる部分もありますし、福島町の取り組みも推移をきちんと見ていきたいなというふうに思っております。きちんと評価してまいりたいというふうに思っているところでありまして、決して先程の答弁もしましたように、水産加工業が松前からなくならないように、持続可能な環境づくりを、きちんと行政としてお手伝いをしていきたいなというふうに思っているところであります。それから、中国産のイカのお話がございました。本当に議員がおっしゃるとおりでありまして、伝統のある松前のスルメの価値が薄れてくる、なくなるような危機感も感じております。何としても業界の皆さんに残っていただけるような環境を作ってまいりたいというふうに思っております。努力させていただきたいというふうに思いますし、福島町の取り組みについては、経緯を見させていただきたいというふうに思っているところであります。ご理解よろしくお願い申し上げます。
議員の質問 4番 近江武
最後にですね、町長、3月の議会に申し上げましたように、やっぱり全国的な原料が足りないんだよと。この中でですね、前に松前港は北海道の一番最初の水揚げ港に指定されてるんですよ。ですから、業界と町と漁協とね、タイアップした外国船の誘致だってね、やる必要があるんですよ。たまたま今年はもう時期的に遅れましたけども、今、熊石、或いは久遠方面に外来船が流れております。ただ、今年はイカの北上がなんか遅いみたいですからですね、今年はちょっと無理でしょうけども、来年にかけてね、そういうような対策もね、私は必要だと思うんですよ。ですから、その点もね、やはり早め早めに手を打っていただきたいと思っております。最後になりますけども、水産加工業の支援のためにね、町長の英断を期待して、質問を終わりたいと思います。
町の答え 町長 石山英雄(町長は2024年3月まで)
外来船の誘致についてもご指摘があったところであります。町と致しましては、外来船に来ていただけるような、前浜の活気を呈していただければというふうに思っておりますし、昨年も20年以上ぶりだと思うんですが、江良の漁港に外来船が多く入っていただきまして、今年も今現状では、原口、江良、それと松前港含めまして11隻の外来が来ているところであります。外来船が来てもらえるような前浜の活気を希望しているところでありまして、今後も浜の漁模様にも期待をしているところであります。それから、業界の支援の関係でありますけども、きちんとしたきめの細かい支援ができるように、職員といろんな知恵を出しながら、松前から水産加工の灯を消さないような状況をつくっていきたい、そんな思いで取り組んでまいりたいというふうに思いますので、何卒ご理解いただきたいというふうに思います。