みんなの議会

せたな町議会 令和3年第3回定例会 2021年9月27日

せたな町農業振興ビジョンの改訂に向けた取り組みについて

聞いた人
横山一康 議員
答えた人
町長 高橋貞光

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

議員の質問 8番 横山一康

それでは質問させていただきます。せたな町農業振興ビジョンの改訂に向けた取り組みについて町長のご所見をお伺いいたします。平成25年3月にせたな町の農業、農村を創意と工夫により次世代に引き継ぐことを目的としたせたな町農業振興ビジョンが策定されております。この間、農業情勢は国が主導する生産調整の廃止やTPPや日欧EPAの発効など、このビジョンが予想したとおり激しい変化となっております。また昨年発生した新型コロナウイルス感染症は、いまだに収束の目処さえ立たず、経済活動が縮小し、農産物の消費の減少や価格の下落など農業にも影響が出始めております。このような先の見通せない中、来年はいよいよ農業振興ビジョンの目標年を迎えます。せたな町の農業の具体的な指針を示す農業振興ビジョンの改訂は、1次産業が基幹産業であるせたな町のまちづくりに極めて重要なものであると私は認識しております。次期計画に向けて今後どのように取り組んでいくのか以下の点について町長にお伺いいたします。1番、ビジョンでは、持続可能な農業の推進、多様な担い手の確保など基本方向のもと、人づくり、土、農地づくりなど6つ柱が設定され、具体的な取り組みや施策が詳細に示されていますが、これらの取り組みについてどのように評価されるか。またその評価の方法と現時点での計画の達成度をお伺いしたいと思います。2番、国は今年5月、農林水産業の持続可能な食料システムの構築に向け、緑の食料システム戦略を策定するなど時代は目まぐるしく変化し続けております。次期計画では、このような国の方針や国際情勢をより慎重に見極め、せたな町の農家の実態に合った計画立案が必要だと考えております。そのためには計画策定にあたって農協、農業共済、土地改良区、農業改良普及センター等の関係団体に加え、できるだけ多くの農業者がこの計画の策定に参加できる仕組みが必要だと考えますが、いかがお考えでしょうか。2点について町長のご所見をお伺いいたします。

町の答え 町長 高橋貞光(町長は2025年10月まで)

それでは横山議員のご質問にお答えをさせていただきます。現行農業振興ビジョンは、町内各農業者並びに関係機関自らが農業、農村を取り巻く情勢変化や課題に的確に対応、町内農業を振興させるために主体的に取り組むべき方向性を定めたものであります。平成24年度の1年をかけて議論を重ね、農業者、関係機関の総意として平成25年3月に策定され、10年間の中長期的目標として町内の農業施策の基本柱として活用されてきました。さて1点目のビジョンの目標の評価方法と計画の達成度についてお答えをいたします。本計画は令和4年度末までが目標期間のため、現在も遂行中でありますので公式な評価はまだ出ておりませんが、例えば、せたな町農業担い手受入協議会が立ち上がり、官民連携により新規就農、担い手育成に向けて活動していることや、潮トマトやスナップエンドウのような振興作物の導入などが達成したものの一つとして挙げられます。次期農業振興ビジョンの新たな目標のためには、現行ビジョンの検証と課題の洗い出しは不可欠です。そのため来年度から始まる最初の策定検討会議の中で、委員みなさまの意見をいただきながら達成度を測り、洗い出された課題を次期ビジョンに活かしていく所存です。次に2点目のご質問ですが、現行ビジョンでは農業者が構成する各生産部会や各機関の実務者によるワーキングチームを構成、現場の課題や意見を議論し、その意見をもとに各農業関係機関代表者で構成された策定委員会が意見集約して1年をかけてビジョンを策定しております。次期ビジョンにつきましては、前回の方法を踏襲しながらも、この秋季、冬季に開かれる各生産部会や各種会議など、またはアンケート等も活用しながら現ビジョンの未達成部分を含む課題や、新たな営農形態など事前にできるだけ多くの農業者からの意見を汲み上げ整理して、持続可能な農業に向け次年度の本格的な策定作業に生産者、関係者と共に臨んでいきたいと考えておりますことで、ご理解いただきたいと思います。

議員の再質問 8番 横山一康

それでは再質問をさせていただきます。私、令和4年度までこのビジョンの実施年度がありますので、いささか早い質問かというふうにも考えたんですが、やはりこの農業振興ビジョンというのは、せたな町の農業の中で最上位のビジョンですので、これはじっくりいろいろな方の意見を聞いて、この先10年しっかり作っていきたいと思いますので、少し時期は早いかと思うんですが余裕を持って質問させていただきました。それで先日、農務課にいろいろお伺いしまして、農家戸数ですとか、法人のことについて調べさせていただきました。これ見て農業振興ビジョン予想したとおりに農家戸数は減ってるというふうなことでした。少し参考までにお話ししますと2010年に361戸生産農家がありました。それが2020年、昨年では278戸と、この10年間で2割以上の農家が減少しております。これはこのビジョンが想定した予想とほぼ同じぐらいだったというふうなことです。このビジョンが作られて様々な施策が町で行われています。国もやってくれています。道もやってくれています。ただそれでも農家戸数の減少は歯止めがかかっていない。こういうような評価が私できると思うんです。同時に法人のことについても農務課に行って調べてきました。そうするとこれ同時期に2010年は8法人しかなかったのが、昨年2020年では18法人と倍以上の増加があります。さらに農業生産額はどうなっているんですかということでお尋ねしましたら、農業生産額これ2015年からのデータしかないんですが、2015年は43億6,000万円ほどの農業生産額せたな町で行われていましたが、2020年、昨年は45億6,000万円と2億ほど増加しております。生産額というのは、その年の出来高ですとか、価格によって多少影響されると思いますので、単純に2億円増えたというふうな評価はなかなかできないと思うんですが、一つ読み取れるのは、農家戸数が2割以上減少してもせたな町の農家は何とか生産額を維持している。もしかしたらこれは法人化が減ったところをカバーしているのかもしれないですし、もしかしたら家族経営でも、規模を拡大しながら一生懸命周りの辞められたところをカバーしているのかもしれません。私も、こういう仕事柄いろいろな農家のところに行ってお話を聞く機会があります。ただやはり高齢の農家のところに行くと腰が痛いですとか、膝が痛いと言いながらも自分で工夫、機械化したり省力化する技術を取り入れたり、地域の皆さんに助けてもらったりということで生産を維持している姿を何度も見ています。本当に皆さん今のところ、この10年間頑張ってせたな町の農業を守ってこられてるなというふうに思い、非常に頭の下がる思いでいっぱいです。ただ私は、次の10年間は、これまでの10年間とは全く質が変わってくるのではないかというふうに思っています。今はまだ昭和20年代に生まれた方たちっていうのが、現役で頑張っておられます。高橋町長もその世代ですし、私の同僚の議員もそのような年代の方が大勢おられます。農家の方たちの顔を見ましても、やはり今60代後半から70代半ばぐらいまでの人達というのは、非常にパワフルで頑張っておられて、今のところ農家戸数が減っても生産額は落とさないという最低限のところを維持してくれてるんだなと、これは分析してないのでなかなか正確なことは言えないんですが、肌感覚でそういうようなことが読み取れます。ただ次の計画の10年間、これは先ほども申したように質が大分違ってくると思います。今、第一線で頑張ってくださっている20年代生まれの方たちが70代後半から80代に突入していきます。そしてさらに緊張感を持たなきゃいけないのは、その下の世代が実は層が薄いと。数も減ってきますし層が薄い、このことがありますので今後、今まで頑張っていたような個人の努力や頑張りでは、40数億円という生産を維持するのが大変困難になってくるのではないかということを私は非常に危惧しております。このことをしっかり私たちは認識して次のビジョンを策定していかなければいけないと思います。そのために今必要なこと、これからビジョン策定まで1年半ぐらいの時間がありますが、今の現状を私、今、口でしゃべりましたが、農務課にはかなりの資料が揃ってますので、そういう資料をもう一度きちっと分析して、農協にもたくさんの資料がありますので、そういうものを分析して、そしてしっかりと多様な農業者の声を拾い上げる。そして計画を策定していくということが必要だと思います。先ほど町長は答弁の中で、たくさんの農業者の声を汲み上げると答弁されています。そして前回の策定の方法を踏襲していく、このようにおっしゃっております。私も前回少し関わらせていただいておりますので、そのやり方というのは非常にいいものだと思ってます。ワーキングチームを作って計画を策定していくっていうふうなことは、あまりこの町ではありませんでしたので、今回もしっかりとワーキングチームを作って計画を策定して行っていただきたいと思うんですが、そこで一つお伺いしておきたいんですが、農業者の声を多く意見を汲み上げるというふうにおっしゃってましたが、具体的にどのような形で汲み上げていくのか。そこをもう一度お伺いしておきたいというふうに思います。

町の答え 町長 高橋貞光(町長は2025年10月まで)

それではお答えをいたします。振興計画につきましては、人口減少が予想したとおりというお話をされました。もちろんそういったことをしっかり認識をした上で、将来的な計画を作るというのは非常に大事なことでございます。これまでの10年につきましては、法人化や家族経営の規模拡大が進んで農家戸数の減少分をしっかりとカバーをしているという実態がうかがわれます。生産額や所得も向上したというお話がございましたが、これも町の政策としてこれまで取り組んできたチャレンジ事業の成果というものも相当あるんだろうというふうに思います。これからの10年につきましては、やはり農家戸数の減少というのは引き続き想像されるところでございます。そうしたことを踏まえた上で、次の戦略としては、これは議員言われましたように戦後世代、我々世代が中心であった。これからは、その後継者あるいは新しい担い手などが中心になってくるということは想像できますので、そうした中で中核農家をしっかり育てていくということが大事であると思っております。前回の10年でも見えてきましたが、法人化あるいは家族経営の規模拡大というのがこれからも進んでくるというふうに思います。そのためにはスマート農業を駆使したり、あるいはそれを進めるための基盤の整備、そういったものを積極的に進めていかなければならないというふうに思っております。そうしたその課題の洗い出し、そしてその改善の計画というものをしっかり出すということが、次期計画に求められるものというふうに思っております。そうした中で十分これから中心となる若い経営者の意見もお聞かせいただきながら、そして農協あるいは関係機関、そしてこの農協の生産者の部会、様々な声をしっかりいただきながら策定を進めてまいりたいというふうに思っているところでございます。時期ビジョンについての取り組みにつきましては、これ先ほどの答弁でも申し上げましたが、前回の方法を踏襲しながらも、この秋、この冬開かれる生産者部会、各種会議などの意見、あるいはまた今後、農家の皆さんにアンケート等も取りながら十分意見をちょうだいしてまいりたいと。その意見を計画に反映してまいりたいというふうに思っているところでございます。

議員の再質問 8番 横山一康

ただいま町長からどのように声を拾い上げていくのかというふうなことで、今年の秋冬から農協の生産部会ですとか、関係機関にしっかりと出向いてお話を聞いていく、またアンケートを実施していくというふうなことが出てましたので、それをしっかりやっていただきたいと思います。私は、やはり町から外に出て実際の声を拾っていくという姿勢が、まちづくりには非常に大切だと思いますので、関係の職員の方いろいろ大変になってくるかとは思うんですが、これから先10年間のことを計画していくということでありますので、ぜひ担当の職員の方たち心して現場に出向いていろいろな意見を吸い上げて、実りある計画を策定していっていただきたいというふうに思います。そこで一つ提案なんですが、話は少しそれるんですが、今回、再生可能エネルギービジョンの策定が今後ありますよね。その時には大学の先生に何人か入っていただくというふうなことで、少し大局的に計画を見ていただく、そういう視点があるというふうなことをお聞きしております。この農業ビジョンに関しても、できれば地元の人たちの意見というのも非常にそこが1番核となるところなんですが、それを大局的に見て国の中、北海道の中でどういうふうな位置付けなのか。私たちだけではわからないところを、そのような有識者の方に見ていただくと、意見をいただくというふうな姿勢も非常にこのビジョンを作る上で大切になってくると思います。ですから今回ビジョンを策定する際には、そのような有識者の登用というふうなことも一つ考えて、いただければというふうなことで提案させていただきたいと思います。最後になりますが、先ほども私申しましたが、この先の10年間は大変厳しい農業情勢が予想されています。そしてその荒波を乗り越えていくための羅針盤となるのが、今回策定される農業ビジョンであるというふうに思います。町長にこのビジョンを策定するにあたって、どのような意気込みで策定していくのか、最後にお聞きして質問を終わらせていただきたいと思います。

町の答え 町長 高橋貞光(町長は2025年10月まで)

まず、この策定の関係なんですが、これは令和4年に策定作業に入るというお話をさせていただきました。しかし十分時間をかけてこのビジョンの計画の策定をしたいということを考えておりまして、そのためには今年度からアンケート調査や、先ほど言いましたように部会あるいは生産者の意見を聞くということをスタートしたいというふうに思っております。そのためにこれから補正もお願いしなければならないなというふうに考えているところでございます。そうしたことで十分時間をかけて、しっかりした計画を作ってまいりたいと。その中では当然アンケートにつきましても、内容であるとか、その分析あるいはまとめといった部分については、これはぜひ専門家の識者のご意見もちょうだいしたいというふうに考えておりまして、その準備も現在させていただいているところでございます。しっかり横山議員からいただいたご意見を参考にさせていただいて計画の策定に取り組むということにいたしたいというふうに思っております。町長の考え方と言われましたので申し上げますが、この本町の農業につきましては、これは町の基幹産業であるという認識は議員と一緒だというふうに思います。でこれまでもこのチャレンジ事業の中で、随分、経営基盤の強化が進みました。それに伴って生産額あるいは所得これは向上してきております。こうしたことをこれからもしっかり結果が出るような、後ろ向きの事業ではなくて、積極的に前に打って出るという事業の展開をしていただきたい。それでこの基幹産業は、これからもさらに稼げるこの産業をですね、この元気な産業、持続可能な産業ということに向かって、これからも私としてはしっかりしてまいりたいと、しっかり進めてまいりたいというふうに考えておりますことで、ご理解をいただきたいというふうに思います。

出典:せたな町議会 令和3年第3回定例会 2021年9月27日 議事録 PDF(49ページ) 間違いを知らせる