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せたな町議会 令和5年第4回定例会 2023年12月14日

せたな町農業の現状認識と地域計画の策定に向けた町の考え方について

聞いた人
横山一康 議員
答えた人
町長 高橋貞光

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

議員の質問 5番 横山一康

せたな町農業の現状認識と地域計画の策定に向けた町の考え方について町長のご所見をお伺いしたいと思います。本年4月に改正農業経営基盤強化促進法が施行され、地域計画の策定が令和7年3月までに市町村に求められております。この地域計画では、この先5年から10年後の地域の農地を誰が担っていくのか。農地を適切に利用するには、どのような形態が望ましいのかを地域での話合いを通じ目標地図に整理していくこととなっております。当町の農業構造の現状を見ると、販売農家戸数は2015年の325戸から2020年では278戸と5年で約15%もの減少となっております。また65歳以上の農家の比率は39.2%から42.7%と高齢化が一段と進んでおります。さらに経営規模を見てみますと2015年は15.1ヘクタールだったものが18ヘクタールへと拡大し、家族経営で耕作できる規模の限界に近づきつつあると思います。活力と魅力あるせたな町の農業や農村を実現するための中長期的な指針として策定した第2期せたな町農業振興ビジョンが本年から動き出しております。その中で、せたな町農業の基本計である水田農業を中心とした家族複合経営が農家戸数の減少や労働力確保が困難なことで崩れつつあることが指摘されております。その対応策の一つとしてこのビジョンでは、地域単位の話合いや組織づくり、このようなものが挙げられております。これらの課題解決には、農家や農業団体、そして行政が連携し地域単位でしっかりと現状認識と議論をしていくことが不可欠だと思います。そのために実効性のある地域計画の策定が必要だと私は考えております。以下の点で町の考え方をお伺いしたいと思います。①当町の農業の現状認識についてお伺いします。②地域計画の策定は具体的にどのように進めるのかお伺いします。

町の答え 町長 高橋貞光(町長は2025年10月まで)

横山議員のご質問にお答えをいたします。1点目の当町農業の現状認識につきましては横山議員と同様の認識でありまして、担い手の不足、担い手の高齢化、経営規模の拡大が難しい状況のほか、労働力不足も大きな課題となっております。2点目の地域計画の策定の具体的な進め方につきましては、今年度内に関係機関や地域農業者を集めての協議の場の設置、協議の開始と同時に農業委員会による目標地図の作成を進め、令和6年度末までに地域計画の完成、公告を行っていきます。地域計画策定にあたりましては、地域での今後の農地の在り方など話し合いが最も重要と考えているため、町担当職員のほか、JAなどの関係機関にも協力をいただきながら地域での協議をしっかり進めさせていただきたいと考えておりますので、ご理解をいただきたいと思います。

議員の再質問 5番 横山一康

それでは再質問させていただきます。今、町長の現状認識をお伺いいたしました。私とほぼ同じということでありますが、私先ほどの最初の質問の中で高齢化率ですとか、農家戸数の減少についてお話させていただきましたが、実は分析していくとかなり深刻なんじゃないかなと思います。ちょっと数字たくさん上げさせていただくんですが、町長どうお考えになっておりますか。せたな町の農業、主流をなしているのはどういうものか。町長はおわかりになってると思うんですが、私この質問を考える上で少しいろいろと勉強させていただきました。当町の農業というのは何といっても、この利別川を利用した水田農業、これが一つの柱、もう一つは、丘陵地、水田とか畑作に余り適さないところを利用した酪農や畜産、このようなものが主流の町、農業形態だということです。それでJAのせたな営農センターで私調べてきたんですが、この営農センターの販売額のうち3分の1ずつが、水田農業が3分の1、酪農、生乳生産で上がってくるものが3分の1、そのほか3分の1が畑作ですとか、施設園芸、肉牛などこのようなもので上げられているというような現状があります。ということは水田農業、そして酪農、生乳生産というものがこの町の3分の2の販売額を出しているということで非常に大事な品目だということをまずおわかりいただきたいと思います。そこでまたちょっと数字になってしまうんですが、この米の作付面積、これ旧若松基幹支店のデータしか今ないんですが北檜山の分は入ってないです。平成30年の場合は550ヘクタール、主食米と加工米とかもろもろの米を合わせて555ヘクタールあったそうです。これが昨年度は531ヘクタールということで約5%の減少ということで、まあまあ何とか頑張ってるなというような状態です。ただ農家の現状は、この同じ時期に76戸あったものが68戸というふうになっているんで約1割ぐらいの減少となっています。さらに、ちょっとこれは米の作況、あと米の値段によっても違うんですが、6億8,800万円あった米の売上げが昨年は5億3,900万円ということで、これはもう2割以上米の力が減ってるということが見てとれます。さらにちょっと長くなって申し訳ないんですが、もう一つの大事な生乳生産、これも若松基幹支店のデータで大変恐縮なんですが、平成30年では8,598トン約ありました。これが昨年では7,720トンということで1割ほど減少しております。この減少を多いと見るか少ないと見るかなかなか微妙なところがあるんですけど、これを若松地区と瀬棚地区で分けてみますと、瀬棚地区は平成30年は4,328トンあったものが、昨年は3,616トンということで、平成30年比べて約83%まで2割近く減少しているというような結果が出ております。これはやはり思っているより農業の実態というのは、高齢化や農家戸数の減少ということで実際販売額ですとか生産量からいってもどんどん下がってきてるというような実態が、このようにデータを見ていけばわかると思うんです。もう一つまたまた数字が多くなって申し訳ないんですが、町のほうで令和3年12月から農業経営者の意向調査というものをやっております。これはこの農業振興ビジョンを立てる上で非常に基礎のデータとなるもので、このような調査をやっておりますし、JA農協では組合員意向調査というものを昨年の12月から今年の3月にかけてやっております。これたくさんの設問があるんですが、その中で、この後継者どうですかと、後継者はいるんですかという設問がありました。これ町の調査では何と46%の農家、75戸の農家が後継者はいないと答えておるんです。JAの調査、これちょっと母数が大きいんですが205戸が答えてる中の112戸、56%の方が後継者が今いないんだというような答えをしております。半分位の農家の方が後継者がいないぞと言ってる状態です。もう少しお聞きいただきたいんですが、その中で今後の経営の意向と、さらに突っ込んだ質問がなされてます。これ町の調査で、今後離農したいという経営者の方が何と20戸、令和3年の調査で出ております。またJAの調査ではそのような離農しますかというような設問はないんですが、第三者継承、自分と違う方、血族ではない方に譲ってもいいという方、これ5年以内に譲ってもいいと言ってる方が何と23戸もありました。たくさん数字、私今出させていただきましたが、担い手不足や高齢化と先ほど町長、答弁なさっておりましたが、今もうこのような状況ではない。もう私はお尻に火がついている状況だと認識してギアを1段上げて農業施策というものを打っていかなければいけない時代にもう突入してると思います。先ほど冒頭で申しましたように、米、生乳といったこのせたなの3分の2の販売額を占める農産物が今ジリ貧状態になってきています。そして後継者対策これも大切なことなんですが、まだ画期的な対策が打ち出されていません。このような現状では、私はせたな町の農業がますます先細りしていくこのような危惧があると思います。今、私たくさんの数字を上げさせていただきました。このようなことをお聞きして、町長はせたな町の農業についてどうお考えになるか、再度ご所見をお伺いしたいと思います。

町の答え 町長 高橋貞光(町長は2025年10月まで)

お答えをいたします。現状の農業分析した様々な課題を聞かせていただきました。まさに私もそのとおりであるというふうに考えております。このままですと農業人口はますます減少傾向という一途をたどるというふうに危惧をしているところでございます。この状況をいかにして、この減速のスピードを和らげていくか、あるいはV字回復ということにはなりませんが、どこかで安定した数字に持っていくことができるかという、そういった努力は町としても大きな課題の一つというふうに捉えているところでございます。そういったことでは、これらを打開するための方法の一つとしては、今年の春に合併をいたしました新函館農業協同組合の営農センターの強化による指導もありましょうし、これまでも多様な農業経営を農家の皆さん方がやっておられました。そうした経営力の強化というものも必要でありましょうし、耕作地の基盤の整備というものも当然進めていかなければなりません。こうしたやるべきことをしっかりこれからも進める中で、合わせてこの農業者の技術のレベル、経営等につきましてもレベルを上げていかなければならないという様々な、このことが考えられるというふうに思っております。したがいまして、これから明るい農村、あるいはこの豊かな農村というものを目標にして、組合員の皆さんはもちろんでありますが、農協などの農業団体、あるいは町、そして当然そればかりでは十分ではございませんので、何といっても国の農政、あるいは北海道の農政ということも巻き込みながら将来の食糧基地としての北海道、あるいはせたな町ということをしっかり確保してまいらなければならないというふうに思っているところでございます。議員おっしゃいましたそういった危機感を共有しながらこれからの農業政策をしっかり考えてまいりたいと。午前中にもそういった産業の振興についてのご質問もございました。こういったことも合わせて考えながら地域の農業というものをしっかり支えていかなければならないというふうに感じているところでございます。議員のご質問にありました地域計画につきましても、これまでの人・農地プランを当然基本とすることにもなりますが、当時とはまた少し状況も変わっております。現状に合わせた答弁できる中で、しっかりこれをまとめていって今後の町の農政の基本にしてまいりたいというふうに考えていることで、ご理解をいただきたいというふうに思います。

議員の再々質問 5番 横山一康

それでは再々質問させていただきます。ただいま町長から明るい農村を目指す、豊かな農村を目指す。JA合併により指導を強化していく、このような力強いお言葉をいただきました。非常にきれいな言葉で、こういう言葉もう実は私ちょっと聞き飽きたっていうか、明るい農村にしよう、豊かな農村にしよう、これ多分昭和の時代から言われてると思うんです。NHKの番組でそのような番組があったのを記憶してるんですが、そういう時代から言われてるんです。ただ私さっき再質問の際に、かなり細かい数字を述べさせていただきました。このようなことをずっと言っている間に5年でもう15%の方がいなくなっている状況、そしてもう農業を辞めたいという方が20戸ある。これ大変なことなんです。私平成20年から役場、農協と大変協力していただいて受入れ協議会というのをやっております。それ今8年目になりますけど、その中でまだ8年で2戸しかせたな町に農家として誕生させられてないっていうのが、これ現状なんです。いくら町、農協、そして私たち農家が主体的に頑張ったとしても、なかなかせたなのような地域に来ていただけないというような状況なんです。今も本当に農家も努力してますし、町にも大変な努力してもらってます。農協もそのとおりやっていただいてます。それでも8年でたった2件これが現実なんです。そのときに明るい農村にしよう、豊かな農村にしよう、スローガンは大変いいんですけど、やはりもう少しシビアな現状認識をしていかなければいけないと私は思います。農業が衰退した、農業が衰退したとこれもう私耳にたこができるほど聞いてます。けれど様々な施策を打っているけど、なかなかV字回復どころか、並行軌道にも水平軌道にも乗ってこない右肩下がりがずっと続いてるというような状態では、もう今までの施策はもしかしたら、言い方きついですけど、的が外れてる可能性があるということをしっかりと認識しなくてはいけないのではないかと思います。それで今までの時代とこれからの時代というのは、ちょっと状況が違うんです。今まではパイが結構大きかったんです人数。町長たちの世代というのは、もう分厚くこの町にいます日本国中見てもたくさんいらっしゃいます。これから10年、20年先というのは一気に先細りしていく、パイが急激に小さくなっていく時代にもう入ってるんでその時代に、そこに対応した施策を展開していかないとこれから10年先20年先というのは非常に厳しい時代になるということ。ここをしっかりわかっていていただきたいというふうに思います。町長だけでなくて、私これ役場の職員の方、皆さんにお伝えしておきたいと思うんですが、これから先5年、10年どう過ごしていくかということ、これから先5年、10年何もしなかったら、その先の10年先、非常に厳しい時代を迎えるということがもう目に見えてますので、この点をしっかり認識を持って、これから施策を立案していってほしいとそのように思います。この認識を共有した上で再々質問をさせていただきます。それで地域計画これは策定が義務です。令和6年3月末までにやらなきゃいけない、策定しなければいけないというものであります。そうするとね今から数えると1年3カ月ぐらいしかない、非常にタイトな期間でこれから先のせたなの5年後、10年後、見据えた計画を立てなければいけないというものであります。これいろいろ農林水産省が出している策定マニュアルなんかを見ますと、町の役割というのは、全体計画の調整です。そのほかにJAですとか、土地改良区、そのような関係機関が分野分野の作成を担いながら町が調整していくと。その関係機関の真ん中に地域に住む実際の農家が主役として入ってくる。このようなスケジュールでやっていかなければいけないという計画であります。それでさらに突っ込んだところでは、今回のこの地域計画立てる際に、この話し合いというのが、地域での話し合いというのが非常に大事だよということが謳われてます。それで今までは割と経営主さんだけがそこに参加すればいいというようなことだったんですが、今回のこの地域計画の作成では、経営主の配偶者、さらにはその後継者、後継者の配偶者、いろいろな人が集まってわいわいがやがや、本当に地域の5年後、10年後、その先考えた計画を作っていってくださいというような仕組みでやってください、このようなことが望ましいよというようにされています。そう考えると、たくさんの人を巻き込んだ計画になっていくと思います。それを1年3カ月で作っていかなければいけない、非常に厳しいものがあるなと思います。それでこれが私やっつけ仕事になったらダメだと思うんです。地域計画が目的化して、地域計画を作らないといろいろな交付金出すとか、補助を受けることができないのでとりあえず作ってしまえばいいやというようなことで作られてしまうと、私はこれは非常によくないことだと思いますので、ぜひこの地域計画をこれからの集落づくり、まちづくり、5年後、10年後のまちづくりを生かした計画にするために、この地域計画をその手段にしてほしいと思います。ただ、今、私理想論ばっかり申し上げましたが、農林水産課、今年から新しくなっておりますけど、農林水産課の農業担当の職員、今何人いらっしゃるんでしょうか。私数えてみたら6名、課長を含めて6名だということです。その中では兼務発令の職員もたくさんおられます。今後、今でもかなり忙しい業務を抱えている中で、さらに1年3カ月で地域計画を立てていかなきゃいけない、魂の入った地域計画を立てなければいけない、このようなときにこの人員体制で果たして集落に入ってほかの関係団体を調整しながらやっていけるのかどうか、ここちょっと不安になるところですので、町長ここ、このままの人員体制でこの地域計画を立てていくことができるかどうか、このあたりどうお考えになるか最後にお聞きして質問を終わらせていただきたいと思います。町長。

町の答え 町長 高橋貞光(町長は2025年10月まで)

お答えをいたします。まず現状の状況についてのご説明がございました。私も現状、大変難しい状況になってきているというそういった感覚を持っております。昔の農業は、単位面積あたりの所得は非常に高かった。したがって少ない面積でも生活ができたという状況がございました。それに比べて現状の農業経営を見ますと、なかなかこの面積あたり1棟あたりの費用が増えてきて、その分利益率が下がってきているという状況にございます。したがいまして規模拡大をして、それを埋めるということで今そういった動きが出てきております。そういったこともございまして農家戸数の減少というものは続いているというふうに判断をしております。これをどうして克服していくかということになりますと、地域計画を作って、あるいは農業ビジョンをしっかり作成すると。あるいは農協の振興計画を作るというこういった計画ももちろん大事でございますが、この農協も流通あるいは営農指導という大きな役割を担っている。これをしっかり機能をしていただくと。町も必要な支援をしっかりしなければならない。農業者についても、これは当然、経営者としての資質、能力のレベルアップを上げていかなければならない。どれ一つ欠けても、これはなかなか私たちが期待しているような農業にはならないということがあるというふうに思います。そういったことからそれぞれがそれぞれの役割をしっかり果たすということがこれから重要になってくるものというふうに考えております。そういったことでは、町としても今横山議員がおっしゃいました町の職員体制につきましても、これは必要な体制はしっかり確保していかなければならないということに当然なろうかというふうに思います。こういったことも含めて、これからこういった作業にかかるということでありますので、しっかり対応していかなければならないなと改めて痛感したところでございますので、ご理解をいただきたいというふうに思います。

出典:せたな町議会 令和5年第4回定例会 2023年12月14日 議事録 PDF(46ページ) 間違いを知らせる