森町議会 令和5年第2回12月会議 2023年12月5日
中国の日本産水産品禁輸への対応について
- 聞いた人
- 野口周治 議員
- 答えた人
- 町長 岡嶋康輔
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 6番 野口周治
では、早速説明から入ります。中国が日本産の水産品の輸入を禁止してから3か月がたちました。森町のホタテも大変な影響を受けていますが、いまだに事態好転の見通しは立っていません。政府から町に届いた補償のメニューは1億円。町では、それを使って全国の学校給食にホタテを無償提供する。経費が半分ならば実質の効果金額は5,000万ぐらいでしょうか。この取組でホタテのファンも森町のファンも増えたと思います。それはよいのですけれども、森町のホタテ産業の規模、大胆に推測すると加工後の数量でおおむね2万トン、キロ400円とすれば80億円です。その7割を仮に中国に輸出しているとすれば56億円。それに対して僅か1億円。補償の真水部分が5,000万円ならば56億円の1%にもなりません。さらに、このほかに殻つきの貝、両貝の形、稚貝も大量に出荷、輸出しています。関係者は懸命に手を打っていますが、まず今すぐに養殖、加工の関係者が倒れないように支える必要があるのではないでしょうか。国や東京電力による速やかで全面的な補償、そうでなければくだんの水の放出停止を求めることが必要ではないでしょうか。それらに時間がかかるのであれば、まず仮払いも含めて要求する。新たな借金を負わせる融資、あるいはいつ結果が出るかも分からないような新しい販路、加工プロセスの開発のような話では間に合いません。また、これは事業者の利益分だけの話ではありません。事業者の立場ではコストと言える働いている人たちの収入の補償、でめんちんなどと言いますけれども、この補償など地域を丸ごと支える取組としてです。そういった手続が苦手な人もたくさんいます。しかし、苦手だから行き詰まって、苦手だから倒れてよいはずがありません。今すぐ必要なのは、まずホタテ産業全体を倒さないことです。養殖、加工は全体が連関して通年で動き続けている産業です。例えば倉庫に物がたまれば、その次の加工は動けなくなります。操業を止めてしまえばいろんなものが失われて、次に機会が来ても再生できなくなります。ホタテ産業の関係者には全く責任はないのにこの事態です。ここは、町が乗り出して取組を進める必要があるのではないでしょうか。町の屋台骨であるホタテ産業、町の大切ななりわいとそこに働く多くの人たちを守ることについての町長の決意と覚悟を伺います。
町の答え 町長 岡嶋康輔
お答えします。今年の8月24日にアルプス処理水が海洋放出されて以降、中国は日本産水産物の輸入を全面停止したことで、函館税関の発表によりますと道内から中国への魚介類及び同調製品の輸出額は9月、10月と2か月連続でゼロという結果でありました。森、砂原両漁協につきましても一部魚種の取引価格が値下がりしたり、これから最盛期を迎える養殖ホタテの出荷にも大きな影響を及ぼす可能性があり、非常に先行きが不透明な状況にあります。また、水産加工会社においても中国へ両貝冷凍として輸出したホタテが戻され、玉冷加工した貝柱も行き先を失うなど、地域経済の根幹を担う水産業の存続が非常に懸念されるところであります。この間、国では水産業を守る政策パッケージとして1,007億円規模の各種対策費用を措置したり、北海道や道漁連では消費拡大キャンペーンなどを行っております。町としましても全国学校給食ホタテ提供事業として約52万食分を町内水産加工会社から買取り、先月から順次発送しております。しかしながら、これらの効果は一過性で、なおかつ有効性に欠けるものも多く、国家間の問題が解消されなければ根本的な解決には至らない現状であります。このため当町単独で行動するよりも大きな組織で行動するほうが効果的と判断し、10月11日に管内の首長で構成する渡島総合開発期成会として経済産業省と農林水産省に対し緊急要望を行ってまいりました。要望の内容としては、資金繰りへの速やかな対応、国内の消費拡大支援、風評被害への万全な対応及び輸入停止措置の即時撤廃を4本柱に据えながら喫緊の課題を伝えてきたところです。また、10月27日は当町で、そして11月18日には八雲町で行われた噴火湾ホタテに関する意見交換会では、北海道選挙区選出の長谷川参議院議員や東京電力の賠償担当者に対し、漁業者、水産加工会社からは処理水の放出停止や納得のいく賠償制度を強く求める声に加え、中国への輸出再開なくして噴火湾のホタテ養殖は成り立たないといった切実な窮状を訴えております。東京電力では本日5日に長万部町内に相談窓口を設けたところですが、町としましても地域の経済を大きく左右する養殖ホタテ産業が将来にわたり安心して継続していけるよう今後も率先して様々な要請活動に参加しながら、地域の代弁者としてしっかりと声を上げ、関係者の不安を少しでも払拭できるよう尽力してまいります。以上です。
議員の再質問 6番 野口周治
答弁を伺って基本認識、問題の大きさについては共有できているなと思いました。まずは安心しました。そこで、時間軸でお話をします。年が明けて2月には、いわゆる耳づりの仕事が始まります。片方で倉庫には物があります。これは一体どこに出ていくのだろう、どうなるのだろう、こういう問題が目の前にある。これから始まるのではなくて、既にもうあると認識すべきだと私は思います。ここに関わって何をするかによって、その後事業意欲が継続できるかどうかという人だっているでしょう。あるいは、やりたいけれども、物が動かせないという人も出てくると私は思います。そうなってからでは遅い。その前に直接は、東京電力がおっしゃったように窓口をつくって対応すると言っていますけれども、私はホームページでしか見ていませんが、東京電力の補償スキーム、被害が確定できたら請求してね、払うからと、こういう組立てです。一般的な補償としては理解はできますけれども、私たちの目の前にあるのは最終的にお金を埋めてくれではない。今から仕事を続けられることをどうやったらできるかどうか、そこが問題だと思っています。例えば長万部に窓口ができました。これから忙しくなる漁業者、加工業者が長万部まで行って話をする。あるいは、組合、漁連でも加工協同組合でもいいですけれども、集約してそれを持っていって交渉する。確かに束のほうがいいということは分かりますけれども、森町の産業を守るという立場で考えたらば、長万部にまず町長自ら足を向けられて要請行動を行う、具体的には森町に来て話を聞いてくれ。例えば加工業者の利益という話が、加工スキームはこういうの出ていますよね。この中見ると固定費、比例費部分は除くとか、除かないというふうな表現も出てきますが、では例えばでめんちんってどっちなのですか。働いている人の給料までちゃんと補償するのですよね、そういう話もあると思う。それから、今融資の話も出てきました。倒さないように。融資と言いますけれども、新たな負債を特に弱っている事業者、過去に大きな負債を抱えている事業者にとってはさらに金利も払わなければいけないのかい、こういうことになります。そうではなくて、最低でも金利の心配が要らないような形でつながるようにしてくれよ。もっと言えば、これから仕事をやっていいのだね、売れなければこれを処分していいのだね、処分する費用も全て見るのだね、こういう話もできると思うのです。そういう具体的なことを話をしていくべき時期に来ているのではないでしょうか。事が収まってからではもちろんありません。もう少し全体がまとまってからでもないと私は思います。今できることがあるはずだと思うのです。これは今回の1億円を使って町長が非常に決心をされて、全国の学校給食にと動かれた。全体がではなくて、町としてできることをやられた非常にいいことだと私は思います。同じように今後に向けても、今例えばで申し上げましたけれども、できることはあるのではないですか、それを町長が森町として動いていただけないか、こういうことなのです。よろしくお願いします。
町の答え 町長 岡嶋康輔
お答えいたします。野口議員と考えは全く一緒です。私がリーダーシップを持っていろんなものを進めていかなければ、まずはならないなと考えています。その中で、やはり海洋放出が始まってすぐに森と砂原の両組合の組合長に来ていただきまして、緊急で懇談を設けて、その中でもお伝えさせていただきましたが、水産業全体で情報共有をして進めさせていただきたい、そして私がリーダーシップを持って進めていくというところは発言させていただきました。この間いろいろな動きがございまして、ホタテの学校給食提供事業をスタートさせて、単純にその自治体からの問合せ以外にも様々な一般の流通事業者様からもお問合せをいただきましたし、その副次的効果というものは本当に大きく広がりを今も見せているところでございます。ちょっとまだ断片的にしかお話も聞いていないのですけれども、町内の玉冷在庫、かなりの勢いで在庫がはけている状況でございまして、来期、前浜の2月の出荷時期にどのような好影響を与えられるかというところはいろいろな複雑な事情が絡みますので、はっきりとはお伝えできないのですけれども、ある一定程度の消費喚起というものは促せたのかなと思っております。先ほど答弁でもお答えさせていただきましたが、国会議員の先生、そして北海道道議会議員の先生が即座に反応していただきまして、森町で対策協議会を開いていただいたと。先ほど答弁の中でお伝えした参議院の先生だけではなくて、北海道選出の多くの国会議員の皆様、道議会の方々が本当に反応して、直接お電話もいただきました。東京要望で、これ港湾関係の要望で行ったときなのですけれども、道内選出の国会議員の皆様と懇談する場もございまして、その場でもやはり話題はホタテの学校給食、それを軸にして北海道のホタテというものをしっかりとアピールしていきたい、この窮状を東電ならず全国に発信していきたいという考えを国会議員の先生とも共有させていただきました。その中で今後2月の前浜の出荷を迎えるところで、東電に対してでめんちんというか、その辺の経費の部分ですとか、様々な廃棄のところに関する経費も丸々見てもらえるのか、そういったお話もございました。そういった、現時点ではある一定数の基準というものは東電側も設けておりますし、その辺に関してはかなり強く要望という形ではあるのかもしれないですけれども、伝えていかなければならないと思いますし、それは以前から東電側にはあらゆる経路を通じて、経済産業省を通じてですけれども、要請活動の中でお話はさせてきていただいております。この点に関しては、行政だけではなくて漁連も関係団体含めて様々な関係団体から幅広く柔軟な対応と補償というものはしっかりと求めているところでございます。その点に関しましては、引き続き実態と相対しまして判断して引き続き対応のほうは進めていきたいと考えているところでございます。一つの例として金融の措置の中で利息補填ですとか、そういったものも細かく考えられる要素ではありますので、しっかりとその辺は検討して進めさせていただきたいと思います。補正対応になってくる可能性も高いのかなというふうには思いますけれども、その辺は改めて議会議員の皆様にご相談させていただきまして、早急に必要があれば進めていく段取りを取りたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。以上です。
議員の再々質問 6番 野口周治
3問目になりますので、あまり具体的な細目の話は必要もないと思いますし、省きますけれども、これからも働きかけていく話の中に今回の学校給食の話がやっぱりたくさん出てくるのです。これはこれでいいのです。私が申し上げているのは規模感、課題の大きさに対する対応、対策として今後の需要開拓、あるいはホタテのPR、加工プロセスを考える、輸出のルートを考える、こういう問題はもちろん分かりますけれども、すぐにやるべきことがあれば取りあえずそれを取り出して、先にやらないと間に合わなくなるのではないかという点なのです。年末年始の休みの話は今日冒頭の今後の予定で説明もありました。これは恐らくほかの観光庁でも同じ、それから大きな会社も同じようなモードに入るでしょう。これが過ぎて年内、新しいスタートが始まってではなくて、今のうちに課題はちゃんと届けて、申し込んで考えなさいと言って、こちらから出した宿題にして年を越していただきたい、こういうことです。時間がないので細目は省きますけれども、そういう点も課題感でやっていただけるかどうかお答えください。
町の答え 町長 岡嶋康輔
お答えいたします。現状の課題を踏まえて早急にできることからというところでは、それは当然そのとおりだなと思っております。現状私どものほうで捉えていることに関しては、今までもずっと要請するべきところにお伝えはしてきておりますし、様々な自治体との連携もしっかりと情報共有を行っているところでございます。ホタテの需要喚起ですとか販路の開拓等につきましては、これはもうこの放出が、計画が出された2年ほど前から様々な自治体で問題として捉えている中で、この噴火湾全体として共通の課題として、また解決に向けても情報共有と連携を取りやすいことだと思っております。様々な意見交換、そして情報共有を自治体単位でする場は今現状かなりございますので、その辺はしっかりと行っていきたいなと思っております。引き続き、今の3問目の質問で細目はお控えになるというお話ありましたけれども、もし何かこういったことということがあれば、直接お伝えいただければそれもしっかりと反映させていただきたいと思いますので、ぜひお聞かせいただければなと思います。以上です。